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1.猫を被った学のない女

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彼女について私は非常に苦手である。
目は切れていて、鼻は低く、唇は典型的なタラコで背は平均よりもべらぼうに低く、声はなぜだか分からないが必要以上にしゃがれている。上記のことから四十、五十代のオバサマでは?と思うかもしれないが、全く違う。彼女は学生である。私と同い年の学生である。驚いたのではなかろうか。
だが、容姿だけではない。彼女の最もおぞましい部分はその性格にある。
例えば、大して学もなく教科書に載っていることをそのまま発言するだけなのにいつも威勢よく授業中、手を上げ発言する。(教師が好き好みそうだ)発言するときの声は先ほど書いた通りのカサカサとしたしゃがれ声である。間違うことも多々ある。(また教師が好き好みそうだ)そんなことなら挙手するなと私は言いたくなる。                具体的には道徳などと言ううっとうしい時間の時に彼女はこの特性をよく発揮する。彼女が一回、二回、三回と発言をする。手を上げることは良いことだと我々は洗脳されてきた。まぁ、確かにそれに従えば良いことなのだけれど、その内容が平凡すぎるほど、平凡なもので聞かされているコッチはため息でもつきたくなる。
それ以外にも、まるで意図するように人前で嫌みを言ってみたり(それも語彙力とユーモアセンスのない)、同じことを繰り返し話したりする。(いずれも馬鹿な人間の典型例である)
だが、このような女子は集まれば、烏合の衆と一言に看過できるものではなくなる。彼女らの薄い絆による攻撃網は数の力をふんだんに使い、馬鹿らしくながらも影響は大きい。私の経験から彼女達に巻き込まれないには第一に偽善的に接することだろう。観察と実験は的確にその事実を後押ししているので(ここでは詳細に書かないが)、諸君にも勧めておく。
自身の身の程を知らずに、公の場で公然と発言をし、それがさほど大したこともない発言であることほど、見ていて辛辣で恥ずかしいことはない。
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