もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦

文字の大きさ
77 / 84

長浜以来

しおりを挟む
福島正則「出来る事なら家康を関東に封じ込めたいのが理想ではあるが、輝政が家康と袂を分かつ事はあり得ぬ。迎撃地点はお前が考えた尾三国境とする。」
石田三成「と言う事は福島は?」
福島正則「家康が次のいくさを仕掛ける時は、秀頼様を標的にするのは明白。そうなれば俺も遠慮なく。」
石田三成「感謝します。」
福島正則「ただ現状は家康方にある事を忘れるな。」
石田三成「わかりました。」
福島正則「ただ俺とお前を併せても50万石に満たない。お前の方で信用出来る奴はどれだけ居る?」
石田三成「宇喜多様の60万石に小西が20万石。それに吉継の5万石……。それでも徳川単独に抗すのは難しい。蔵入地を活用する事が出来れば良いのでありますが……。」
福島正則「金庫番は増田だよな?」
石田三成「はい。」
福島正則「ならあてにする事は出来ないな?」
石田三成「確かに。」
福島正則「うちの方で協力を申し出る者は……1つ聞いて良いか?」
石田三成「何でしょうか?」
福島正則「お前……。」

 出しゃばらないよな?

福島正則「内政については構わない。いくさについても補給とか陣所の設営に拡張等も同様。ただ……。」

 状況が刻々と変化している中、諸将が出して来た案については黙っていて欲しい。

石田三成「大谷にも島にも言われた。約束する。」
福島正則「絶対だぞ!」
石田三成「何故そこまで釘を刺すのですか?」
福島正則「家康が利用したのがそれだからだ。家康が今回仕掛けた策だからだ。
『唐入り後の不遇は、太閤殿下が原因では無い。勿論、秀頼様が悪いわけでも無い。全ては石田三成にある。悪いのは石田三成ただ1人である。』
と。」
石田三成「それで嘉明に忠興。そして長政が……。」
福島正則「お前憎しで突っ込んだ事は容易に想像がつく。ただ此度のいくさで……。」

 石田三成は、必ずしもいくさが下手なわけでは無い。

福島正則「事を実感したであろう。彼らは皆、太閤殿下の恩を受け今の地位がある。ただ長政と忠興は難しいかも知れぬ。」
石田三成「何故でありますか?」
福島正則「忠興は細川。格が違う。もう1人長政については……。」

 小早川秀秋等の切り崩しに奔走している。

福島正則「今も家康と連絡を取り合っていると見て間違いは無い。両者を併せれば40万石近くになるが、期待する事は難しい。可能性があるとするならば嘉明。彼は我らと同じ長浜時代に取り立てられ、育てられた。まず嘉明に話してみようと考えるが?」
石田三成「お願いします。」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

マルチバース豊臣家の人々

かまぼこのもと
歴史・時代
1600年9月 後に天下人となる予定だった徳川家康は焦っていた。 ーーこんなはずちゃうやろ? それもそのはず、ある人物が生きていたことで時代は大きく変わるのであった。 果たして、この世界でも家康の天下となるのか!?  そして、豊臣家は生き残ることができるのか!?

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

対米戦、準備せよ!

湖灯
歴史・時代
大本営から特命を受けてサイパン島に視察に訪れた柏原総一郎大尉は、絶体絶命の危機に過去に移動する。 そして21世紀からタイムリーㇷ゚して過去の世界にやって来た、柳生義正と結城薫出会う。 3人は協力して悲惨な負け方をした太平洋戦争に勝つために様々な施策を試みる。 小説家になろうで、先行配信中!

天竜川で逢いましょう 〜日本史教師が石田三成とか無理なので平和な世界を目指します〜

岩 大志
歴史・時代
ごくありふれた高校教師津久見裕太は、ひょんなことから頭を打ち、気を失う。 けたたましい轟音に気付き目を覚ますと多数の軍旗。 髭もじゃの男に「いよいよですな。」と、言われ混乱する津久見。 戦国時代の大きな分かれ道のド真ん中に転生した津久見はどうするのか!!??? そもそも現代人が生首とか無理なので、平和な世の中を目指そうと思います。

米国戦艦大和        太平洋の天使となれ

みにみ
歴史・時代
1945年4月 天一号作戦は作戦の成功見込みが零に等しいとして中止 大和はそのまま柱島沖に係留され8月の終戦を迎える 米国は大和を研究対象として本土に移動 そこで大和の性能に感心するもスクラップ処分することとなる しかし、朝鮮戦争が勃発 大和は合衆国海軍戦艦大和として運用されることとなる

改造空母機動艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。  そして、昭和一六年一二月。  日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。  「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。

小日本帝国

ypaaaaaaa
歴史・時代
日露戦争で判定勝ちを得た日本は韓国などを併合することなく独立させ経済的な植民地とした。これは直接的な併合を主張した大日本主義の対局であるから小日本主義と呼称された。 大日本帝国ならぬ小日本帝国はこうして経済を盤石としてさらなる高みを目指していく… 戦線拡大が甚だしいですが、何卒!

徳川慶勝、黒船を討つ

克全
歴史・時代
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 尾張徳川家(尾張藩)の第14代・第17代当主の徳川慶勝が、美濃高須藩主・松平義建の次男・秀之助ではなく、夭折した長男・源之助が継いでおり、彼が攘夷派の名君となっていた場合の仮想戦記を書いてみました。夭折した兄弟が活躍します。尾張徳川家15代藩主・徳川茂徳、会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬、特に会津藩主・松平容保と会津藩士にリベンジしてもらいます。 もしかしたら、消去するかもしれません。

処理中です...