373 / 625
龍潭寺ってさ……
しおりを挟む
私(村上義清)「ところで……。」
春日虎綱「如何なされましたか?」
私(村上義清)「気賀の民が堀川城に籠るよう促した宝渚寺なんだけどさ……。」
春日虎綱「はい。」
私(村上義清)「臨済宗って言ったよね?」
春日虎綱「はい。それが何か?」
私(村上義清)「井伊谷のある龍潭寺って確か……。」
春日虎綱「えぇ。宝渚寺と同じ臨済宗のお寺であります。」
私(村上義清)「そうだよね……。」
春日虎綱「更に言いいますと臨済宗の中でも宝渚寺と同じ妙心寺派に属している寺であります。」
私(村上義清)「大丈夫?」
春日虎綱「龍潭寺を菩提寺にしている井伊の宗家がうちに属している事。義元と共に討ち死にを遂げた(井伊)直盛は勿論の事。氏真に謀反の疑いを掛けられ討たれた直親も龍潭寺で弔われています。井伊宗家を蔑ろにした連中は今、堀川城に居ます。井伊谷にはおりません。そして何より井伊の嫡男を我らが安全な場所で保護した上、井伊家再興のため養育している所であります。少なくとも龍潭寺がうちに刃を向ける事はありません。」
私(村上義清)「うちに対してはそうかもしれないが、家康をどう見ている?」
春日虎綱「曳馬まで家康を手引きしたのは今、井伊谷に居る者でありますし、追い出した連中。家康が入るまで宗家を虐げていた。氏真からお墨付きを得ていた者共が堀川城に籠っている事を考えれば、たとえ龍潭寺が気勢を上げましても呼応する事はありません。そうなれば自ずと龍潭寺も宝渚寺と袂を分かつ事になるでしょう。
もし心配でありましたら、先の三河一向一揆の事例。家康に味方した真宗高田派は今も変わらず家康の保護の下、活動する事が出来ている事を伝えれば安心していただく事が出来るかと思われます。」
私(村上義清)「うち(村上氏の菩提寺)が曹洞宗と言う事について、何か気にする事は?」
春日虎綱「私の殿(武田晴信)や四郎は臨済宗。殿や真田様は曹洞宗でありますが、別に喧嘩しているわけではありません。(曹洞宗を伝えた道元が)弟子に『宗派名を名乗るな。』と言った事が衝突しなかった要因なのかもしれませんが……。まぁ強いて違いをあげるとすれば、都会の宗教(臨済宗)と田舎の宗教(曹洞宗)になりますでしょうか。」
私(村上義清)「悪かったね。田舎者で……。」
春日虎綱「『殿は宗教に対して寛容であります。従った全てのかたが持っている利権を強奪するような事も致しませんし、物の行き来を止めるような嫌がらせもしません。』と言う事も付け加えておきましょう。」
私(村上義清)「助かる。」
春日虎綱「あとは……三河から追い出された一向宗の空誓をうちが保護している事。これも忘れてはいけません。」
私(村上義清)「うちは何でも有りです……。」
春日虎綱「如何なされましたか?」
私(村上義清)「気賀の民が堀川城に籠るよう促した宝渚寺なんだけどさ……。」
春日虎綱「はい。」
私(村上義清)「臨済宗って言ったよね?」
春日虎綱「はい。それが何か?」
私(村上義清)「井伊谷のある龍潭寺って確か……。」
春日虎綱「えぇ。宝渚寺と同じ臨済宗のお寺であります。」
私(村上義清)「そうだよね……。」
春日虎綱「更に言いいますと臨済宗の中でも宝渚寺と同じ妙心寺派に属している寺であります。」
私(村上義清)「大丈夫?」
春日虎綱「龍潭寺を菩提寺にしている井伊の宗家がうちに属している事。義元と共に討ち死にを遂げた(井伊)直盛は勿論の事。氏真に謀反の疑いを掛けられ討たれた直親も龍潭寺で弔われています。井伊宗家を蔑ろにした連中は今、堀川城に居ます。井伊谷にはおりません。そして何より井伊の嫡男を我らが安全な場所で保護した上、井伊家再興のため養育している所であります。少なくとも龍潭寺がうちに刃を向ける事はありません。」
私(村上義清)「うちに対してはそうかもしれないが、家康をどう見ている?」
春日虎綱「曳馬まで家康を手引きしたのは今、井伊谷に居る者でありますし、追い出した連中。家康が入るまで宗家を虐げていた。氏真からお墨付きを得ていた者共が堀川城に籠っている事を考えれば、たとえ龍潭寺が気勢を上げましても呼応する事はありません。そうなれば自ずと龍潭寺も宝渚寺と袂を分かつ事になるでしょう。
もし心配でありましたら、先の三河一向一揆の事例。家康に味方した真宗高田派は今も変わらず家康の保護の下、活動する事が出来ている事を伝えれば安心していただく事が出来るかと思われます。」
私(村上義清)「うち(村上氏の菩提寺)が曹洞宗と言う事について、何か気にする事は?」
春日虎綱「私の殿(武田晴信)や四郎は臨済宗。殿や真田様は曹洞宗でありますが、別に喧嘩しているわけではありません。(曹洞宗を伝えた道元が)弟子に『宗派名を名乗るな。』と言った事が衝突しなかった要因なのかもしれませんが……。まぁ強いて違いをあげるとすれば、都会の宗教(臨済宗)と田舎の宗教(曹洞宗)になりますでしょうか。」
私(村上義清)「悪かったね。田舎者で……。」
春日虎綱「『殿は宗教に対して寛容であります。従った全てのかたが持っている利権を強奪するような事も致しませんし、物の行き来を止めるような嫌がらせもしません。』と言う事も付け加えておきましょう。」
私(村上義清)「助かる。」
春日虎綱「あとは……三河から追い出された一向宗の空誓をうちが保護している事。これも忘れてはいけません。」
私(村上義清)「うちは何でも有りです……。」
0
あなたにおすすめの小説
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
二十年仕えた王女が私を敵に売った。それでも守ることにした
セッシー
ファンタジー
二十年間、王女殿下の護衛騎士として仕えた。その殿下が、私を敵に売った。
牢の中で事実を知り、一分考えて——逃げることにした。殿下の目的を、まだ果たしていないから。
裏切りの真相を確かめるため、一人王都へ戻る護衛騎士の話。
過程をすっ飛ばすことにしました
こうやさい
ファンタジー
ある日、前世の乙女ゲームの中に悪役令嬢として転生したことに気づいたけど、ここどう考えても生活しづらい。
どうせざまぁされて追放されるわけだし、過程すっ飛ばしてもよくね?
そのいろいろが重要なんだろうと思いつつそれもすっ飛ばしました(爆)。
深く考えないでください。
私はいけにえ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「ねえ姉さん、どうせ生贄になって死ぬのに、どうしてご飯なんて食べるの? そんな良いものを食べたってどうせ無駄じゃない。ねえ、どうして食べてるの?」
ねっとりと息苦しくなるような声で妹が言う。
私はそうして、一緒に泣いてくれた妹がもう存在しないことを知ったのだ。
****リハビリに書いたのですがダークすぎる感じになってしまって、暗いのが好きな方いらっしゃったらどうぞ。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
悪徳領主の息子に転生しました
アルト
ファンタジー
悪徳領主。その息子として現代っ子であった一人の青年が転生を果たす。
領民からは嫌われ、私腹を肥やす為にと過分過ぎる税を搾り取った結果、家の外に出た瞬間にその息子である『ナガレ』が領民にデカイ石を投げつけられ、意識不明の重体に。
そんな折に転生を果たすという不遇っぷり。
「ちょ、ま、死亡フラグ立ち過ぎだろおおおおお?!」
こんな状態ではいつ死ぬか分かったもんじゃない。
一刻も早い改善を……!と四苦八苦するも、転生前の人格からは末期過ぎる口調だけは受け継いでる始末。
これなんて無理ゲー??
魔法筆職人の俺が居なくなったら、お前ら魔法使えないけど良いんだよな?!
川井田ナツナ
ファンタジー
俺は慈悲深い人間だ。
だから、魔法の『ま』の字も理解していない住民たちに俺の作った魔法筆を使わせてあげていた。
だが、国の総意は『国家転覆罪で国外追放』だとよ。
馬鹿だとは思っていたが、俺の想像を絶する馬鹿だったとはな……。
俺が居なくなったら、お前ら魔法使えなくて生活困るだろうけど良いってことだよな??
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる