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帰宅?誘拐?連行?
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「ふっふーん」
ハーネスったら、あたしがいなくなったらあたしの大切さに気付いてこれからはもっとあたしに優しくなるでしょうね。
あたしは、猫ババの家を出て近所をぶらぶらすることにした。
屋敷にいた時も、自由に外を歩き回ったりなんかできなかったから、こうして外に出て歩くっていうのは、実質初めてかもしれないわね。
「・・・あれ」
何か、周りの人あたしのこと見てる?
え?あたしってもしかして相当みすぼらしい?
見られるほどみすぼらしい?
あたしは、若干傷つきながら人の少ないところに行こうとした。
「じろじろ見られるって嫌ね」
さっきより人気のないところまで歩いてきた。
町から少し外れているけど、小さな店も多くて時間がつぶせそうだわ。
あたしは、椅子に縛り付けられてハーネスに売られそうになった時、ババアに同情されたフリをされて目隠しを外された。あの時見た人たち。
あたしを可哀想な眼でみていた。でも、助けてあげようっていう気持ちの人はあの中に一人もいなかったわ。
ただ、可哀想、でも関わりたくない。そんな感じだった。
あたしはその時優しい顔をしたババアに騙されたわ。
今度は、こういう時優しくしてくるヤツに騙されないようにしなくっちゃ。
「すみません、ちょっとよろしいでしょうか?」
そうそう、こんな風に話しかけてくる大人には要注意。
「何かしら」
振り返ると、フォーデンハイド家のバラの家紋の入った見覚えのある制服を着た40歳くらいの男が立っていた。
「アリスお嬢様ですよね」
「・・・・・・・・・・・・・・」
どうして?なんで?
こんな使用人みたことないわ。それにあたしのこの姿を見て、どうしてそんなことを?あたしは、ハーネスの為に自慢の髪やドレスを売って短い髪とボロ服で暮らしているっていうのに。
あたしが後ずさると、男は胸ポケットから写真を取り出した。そして、男は写真とあたしの顔を見比べて・・・微笑んだ。
「あぁ、やっぱり顔がそっくりだ。写真通り」
男はぼそりと何かつぶやくと、あたしに薄気味悪い笑みを浮かべながら近づいてきた。
なに、嫌だわ。この不気味な感じ。
「は・・・」
「一緒に来ていただきますよ」
「いや・・・!なに、なんなの」
男はあたしの腕を掴んだ。
「旦那様から早急に連れ戻すように言われているんです」
「旦那様・・・って、お父様?」
「そうですよ、旦那様はアリスお嬢様を大層心配なされています」
お父様があたしを心配・・・?
あたしは、町に行ったっときのあたしへのお母様の反応を思い出して体がぶるりと震えた。
「嘘・・・」
「嘘なんてことはありません。さあ、お屋敷に戻りましょう」
嘘、嘘よ。お父様もお母様も、あたしのこと屋敷にほったらかしでずっと仕事ばっかりだったじゃない。
あたしのことなんか、どうでもよかったんじゃないの?
心配していた?じゃああの時お母様はあたしを見た時の反応はなんだったの?
「どうして今頃あたしを?」
「詳細は馬車の中でお話ししましょう」
男は、近くに停めてある馬車を示した。
あたしの腕は相変わらずがっしり掴んだままだわ。
「・・・いいわ。その代わり、あたしその前に少し話がしたい相手がいるのよ」
ハーネス、ハーネス・・・あたしは心の中で何故かあの男の名前を呼んでいた。
そういうと、笑顔のまま男はしゃがんであたしに目線を合わせた。
そして、更にさっきよりあたしの腕を強く強く握りしめた。
「いたっ・・・!なにするのよ」
「さっさと乗れっていってんだよ。面倒だな」
「いやよ!離して!」
周りには助けてくれる人はいなかった。
人気の少ないところに来てしまったのが逆に悪かったみたいであたしは腕をそのまま掴まれて馬車の中に押し込まれた。
「旦那様に多少手荒でも連れてこいって言われてるんだよ」
「きゃあっ!」
乱暴に乗せられてあたしは動揺しながら男を見つめた。
やっぱりコイツ嘘つきだったわ。あのババアと同じ笑顔を張り付けていたんだもの。
でも、この馬車、この制服、正真正銘フォーデンハイド家のものだわ。
それももしかしてフェイク?本当はコイツ、人売りの一味だったり?
「旦那様、アリスお嬢様を見つけました」
男は馬車の中で電話していた。電話の相手は・・・?
「お父様?本当にお父様なの!?」
「はい、はい」
男は、電話をあたしの耳に差し出した。
「お父様・・・?」
「ああ、アリス。久しぶり」
耳に電話を当てると、忘れもしない、過去に電話で聞いたことのある正真正銘お父様の声がした。
「お父様!どういうこと!?どうして今更!」
「詳しいことは屋敷でゆっくり話そう」
お父様は優しい口調でそういった。
あたしは、その声にコイツやババアが話しかけてきたときの妙な不気味さを感じで身震いした。
いつも裏表なく暴言を吐いてくるハーネスと一緒にいたからかしら。
懐かしい、あの屋敷。
あたしがいなくなってから人がいなかったのね。
庭も手入れされていないし、前と違って少し屋敷がくすんで見えるわ。
あの猫ばかりのボロ屋に住んでいたからお城のように見えるわ。
男に連れられてあたしは久しぶりに屋敷の中へと足を踏み入れた。
誰も迎え入れてはくれなかった。
まるで連行されている気分よ。
「こっちです」
男は、一番大きい客室へとあたしを連れて行った。ノックを三回。
すると「どうぞ」というお父様の声がした。
扉を開くと、お父様が赤いソファに座って優雅に紅茶を飲んでいた。
金髪に青い瞳。あたしと目元がそっくりだ。
「久しぶりだなあ、アリス」
ハーネスったら、あたしがいなくなったらあたしの大切さに気付いてこれからはもっとあたしに優しくなるでしょうね。
あたしは、猫ババの家を出て近所をぶらぶらすることにした。
屋敷にいた時も、自由に外を歩き回ったりなんかできなかったから、こうして外に出て歩くっていうのは、実質初めてかもしれないわね。
「・・・あれ」
何か、周りの人あたしのこと見てる?
え?あたしってもしかして相当みすぼらしい?
見られるほどみすぼらしい?
あたしは、若干傷つきながら人の少ないところに行こうとした。
「じろじろ見られるって嫌ね」
さっきより人気のないところまで歩いてきた。
町から少し外れているけど、小さな店も多くて時間がつぶせそうだわ。
あたしは、椅子に縛り付けられてハーネスに売られそうになった時、ババアに同情されたフリをされて目隠しを外された。あの時見た人たち。
あたしを可哀想な眼でみていた。でも、助けてあげようっていう気持ちの人はあの中に一人もいなかったわ。
ただ、可哀想、でも関わりたくない。そんな感じだった。
あたしはその時優しい顔をしたババアに騙されたわ。
今度は、こういう時優しくしてくるヤツに騙されないようにしなくっちゃ。
「すみません、ちょっとよろしいでしょうか?」
そうそう、こんな風に話しかけてくる大人には要注意。
「何かしら」
振り返ると、フォーデンハイド家のバラの家紋の入った見覚えのある制服を着た40歳くらいの男が立っていた。
「アリスお嬢様ですよね」
「・・・・・・・・・・・・・・」
どうして?なんで?
こんな使用人みたことないわ。それにあたしのこの姿を見て、どうしてそんなことを?あたしは、ハーネスの為に自慢の髪やドレスを売って短い髪とボロ服で暮らしているっていうのに。
あたしが後ずさると、男は胸ポケットから写真を取り出した。そして、男は写真とあたしの顔を見比べて・・・微笑んだ。
「あぁ、やっぱり顔がそっくりだ。写真通り」
男はぼそりと何かつぶやくと、あたしに薄気味悪い笑みを浮かべながら近づいてきた。
なに、嫌だわ。この不気味な感じ。
「は・・・」
「一緒に来ていただきますよ」
「いや・・・!なに、なんなの」
男はあたしの腕を掴んだ。
「旦那様から早急に連れ戻すように言われているんです」
「旦那様・・・って、お父様?」
「そうですよ、旦那様はアリスお嬢様を大層心配なされています」
お父様があたしを心配・・・?
あたしは、町に行ったっときのあたしへのお母様の反応を思い出して体がぶるりと震えた。
「嘘・・・」
「嘘なんてことはありません。さあ、お屋敷に戻りましょう」
嘘、嘘よ。お父様もお母様も、あたしのこと屋敷にほったらかしでずっと仕事ばっかりだったじゃない。
あたしのことなんか、どうでもよかったんじゃないの?
心配していた?じゃああの時お母様はあたしを見た時の反応はなんだったの?
「どうして今頃あたしを?」
「詳細は馬車の中でお話ししましょう」
男は、近くに停めてある馬車を示した。
あたしの腕は相変わらずがっしり掴んだままだわ。
「・・・いいわ。その代わり、あたしその前に少し話がしたい相手がいるのよ」
ハーネス、ハーネス・・・あたしは心の中で何故かあの男の名前を呼んでいた。
そういうと、笑顔のまま男はしゃがんであたしに目線を合わせた。
そして、更にさっきよりあたしの腕を強く強く握りしめた。
「いたっ・・・!なにするのよ」
「さっさと乗れっていってんだよ。面倒だな」
「いやよ!離して!」
周りには助けてくれる人はいなかった。
人気の少ないところに来てしまったのが逆に悪かったみたいであたしは腕をそのまま掴まれて馬車の中に押し込まれた。
「旦那様に多少手荒でも連れてこいって言われてるんだよ」
「きゃあっ!」
乱暴に乗せられてあたしは動揺しながら男を見つめた。
やっぱりコイツ嘘つきだったわ。あのババアと同じ笑顔を張り付けていたんだもの。
でも、この馬車、この制服、正真正銘フォーデンハイド家のものだわ。
それももしかしてフェイク?本当はコイツ、人売りの一味だったり?
「旦那様、アリスお嬢様を見つけました」
男は馬車の中で電話していた。電話の相手は・・・?
「お父様?本当にお父様なの!?」
「はい、はい」
男は、電話をあたしの耳に差し出した。
「お父様・・・?」
「ああ、アリス。久しぶり」
耳に電話を当てると、忘れもしない、過去に電話で聞いたことのある正真正銘お父様の声がした。
「お父様!どういうこと!?どうして今更!」
「詳しいことは屋敷でゆっくり話そう」
お父様は優しい口調でそういった。
あたしは、その声にコイツやババアが話しかけてきたときの妙な不気味さを感じで身震いした。
いつも裏表なく暴言を吐いてくるハーネスと一緒にいたからかしら。
懐かしい、あの屋敷。
あたしがいなくなってから人がいなかったのね。
庭も手入れされていないし、前と違って少し屋敷がくすんで見えるわ。
あの猫ばかりのボロ屋に住んでいたからお城のように見えるわ。
男に連れられてあたしは久しぶりに屋敷の中へと足を踏み入れた。
誰も迎え入れてはくれなかった。
まるで連行されている気分よ。
「こっちです」
男は、一番大きい客室へとあたしを連れて行った。ノックを三回。
すると「どうぞ」というお父様の声がした。
扉を開くと、お父様が赤いソファに座って優雅に紅茶を飲んでいた。
金髪に青い瞳。あたしと目元がそっくりだ。
「久しぶりだなあ、アリス」
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