私と騎士様の危い愛

月野さと

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4話

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 1人の騎士が、私の鎖を持って前を歩き、後ろに2人の騎士がついて歩いた。
 逃げることは難しそうだった。街外れの、人の気配も無い場所に連れて来られて、後ろの1人が前の男に声をかける。
「おい、ジル!この奴隷、どうするんだ?」
 すると、前の騎士が立ち止まった。そして、振り向き、こう言ったのである。
「……どう、しようかな?」
 その声に、後ろに居た騎士が、笑い出した。
「プハッ!おいおい、何も考えて無かったのか?」
 前を歩いていた騎士の、その顔が、さっきとは別人のように鋭い感じも無く、困った顔をしていた。そして、笑われて恥ずかしそうに言う。
「笑うな。つい…なんとなく、ついだな!」
「ついって、なんだよ!おまえ、酔ってるんじゃないか?」
「酔ってるのは、お前達もだろう?」
「いやいや、俺たちは最初っからベロンベロンだ!だから娼館ではっちゃけようって話しになってんじゃねーか。」
 笑い転げるダンの横で、リオンが、ポンっと手を打つ。
「あ、良いこと思いつきました!この娘、どう見ても性奴隷でしょう?3人で相手してもらうってのはどうでしょう?」
 可愛らしい顔をして、とんでもない事を言う…。美玲は、戸惑った。
 3人は、改めてマジマジと美玲を見る。
「よく見たら、この娘すっごくスタイル良い。」
 そう言われると、ジルもマジマジと上から下まで眺めた。そこへ、ダンが興奮気味に言う。
「ああ、後ろから、ずっと見てて思ったんだが、凄いエロイ体してるよなぁ?酔ってるせいか、ムラムラしてきた。って言うか、なんなんだ?この服は?ん?あ、おまえ、下着も履いて無いのか?!」
 ペロンっと、私のスカート?を引っ張ってきたので、私は恥ずかしさで、カーーーっとなってしまった。
「触んないでよ!ヘンタイ!」
 バシィ!!と、ダンの手を引っ叩く。
 その瞬間、全員が笑い出した。
 吹き出して、しゃがみ込んで笑い出したのだ。
「ぶはははっ!」
「だめだ。この子、奴隷に見えないっ……クックック!」
「あはははっ!奴隷…奴隷にヘンタイ言われたっブハ!!」
「おまえなぁ、おまえ、そこで笑うか??ダメだ。もう、おかしくって笑える!」
 ……なんなのだろう?こっちは本気なのに…。いや、なんか、箸が転がっても笑える高校生か?とすら思えてきた。ただの酔っ払い??
「ダン、変態だったのか?いや、俺は前々からそうなんじゃないかって‥‥ぶはっ」
「いやん!おれってヘンタイ…って、言わせんな!つーか、おいっ女!ヘンタイだなんて酷いぞ!これでも、素敵な聖騎士様で通ってんだ!どんなご令嬢にもそんなこと言われたこと無いぞ!」
「いやいや、ダン。ヘンタイだなんて、令嬢は普通に口にしないし、普通に使われない言葉ですから!っクックック!いや、本当に、この子なに?最初から、言うことが面白過ぎ!」
 リオンの言葉に、ジルヴィスも笑いながら言った。
「確かに、奴隷制度がオカシイとか、最初から言う言葉が面白かったな。」
 ジルヴィスの言葉に、他の2人が急に沈黙した。
 急に静かになったので、私は戸惑う。
「………」
 そして、ダンがぼそりと言った。
「…ルシオと、同じこと、言うんだもんな。」
 ルシオ?
 
 暫く、3人は沈黙してから、リオンが言った。
「で?どうするんです?この娘」
「そうだな。この辺に捨ててくか?」
 え?解放してくれるって事?
「奴隷ちゃん、行く当てあるのか?」
 ダンが質問する。それに、私は首を振った。
「あの、ここは何処なのでしょうか?私は気がついたらここに居て…。この国も、この世界も、何もわからないんです!そしたら急に、奴隷にさせられて!」
 3人は、顔を見合わせる。
「この国を知らないのか?そうとうの田舎者か?」
「しかし、行く当ても無いとなると、また奴隷商人に捕まって、あそこに戻るのがオチでしょうね?」 
 そ…それは嫌だ…。
「うーん。どうせなら、奴隷として買ってあげれば?」
「俺の家は要らないぞ。使用人も充分いるしな。」
「僕の家も妻が、奴隷を嫌がるので…」
 リオンとダンが言うので、ジルに視線が行く。
「ジル。おまえ1人暮らしじゃないか。この奴隷、買ってやれよ。家事と夜伽の両方やらせればいい!」
 !?よ、夜伽??
「そうですね。ジルが連れて来ちゃったんだし。」
 はぁ~~~っと、最大にため息をついて、ジルと呼ばれた男性は、こめかみを抑えた。
 ジルヴィスは、美玲を嫌そうに見る。
 そして言った。

「分かった。ついてこい。」
  
 そう言われて、手枷を外された。
 

 
 
  
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