12 / 48
12話
しおりを挟む
ハンナさんの美味しい食事を、ジルさんと2人で食べた。
「ん~~♪美味しいです!ほっぺた落ちそうです~!」
この国の食事は、イタリアンっぽい。スープもパンも日本人の味覚に合う!それが、こんなに嬉しい!
はぁ~、ココで行きていけそう!やはり、食事は大事である。
「ふっ。おまえは、とても美味そうに食べるな。それに、食べ方が綺麗だ。」
「そうですか?食べ方は、我が家は厳しく躾けられたので、そのせいですかね~?」
「‥‥そうか。やはり、きちんとした家柄なのだな。」
「え?鶏ガラ?いいえ。このスープはブイヨンで作ってました。」
「‥‥そうか。」
ジルヴィスは、思った。話をしていると、どうしても面白い方向に行ってしまう。可笑しくて、ずっと笑っていられる。
どこか、抜けている感じで、どこか安心する空気をまとっている。
人と関わるのは苦手で、家に入れるのも億劫だったが、この女は不思議だと思った。
「ところで、名前はなんと言った?」
今更だけれども、名前を聞いていなかった。
「佐々木美玲です。あ、ミレイで良いです!」
やっと、食事をたいらげて、おなかが落ち着いたので、私は彼の顔を見つめる。
「ミレイ。これからの事だが‥‥おまえは、他にどこか行く当てはないのか?」
その言葉を聞いて、私はスプーンを置く。
まさか、出ていけという事だろうか?やっと、ここで生きていく決心をしたばかりなのに…。
「国に帰りたいなら、詳しく教えてくれ。出来るだけのことはしようと思っている。」
それは、ありがたいし、帰りたいよ。
だけど、きっと、もう帰れない。勘だけど、それは分かる。事故にあって、気がついたらココだもの。きっと、私には戻る場所なんて無いだろう。
そんなことよりも、ジルさんは、どうして、そんなこと聞くの?
なんとなく、掃除や洗濯をしながら思ってた。この家に1人で、使用人も無く、生活していた人。本と服と剣しかない。この人は、人を避けて生きてきた人なのかもしれない。家に人がいることを嫌う人なのかもしれない。人を、煩わしく思っている人なのかもしれない。
私なんか、追い出されてしまうのかもしれない。
「帰りたくても、帰れないんです。」
私はハッキリと、彼の目を見て言った。
ジルさんは、少し驚いた顔をした。
「何故だ?」
説明しても、分かってなんてもらえない!私は焦った。ここを、追い出されるわけには行かない!この世界で、どうやって生きていけばいいのか、私には分からない。
「お願いします!私、頑張って働きますから、ここに置いてください!家事全般、きっとお気に召すよう、完璧にやります!‥あ、でも、洗濯は初めてやったから、慣れが必要ですけど!」
洗濯機では無い洗濯は、本当に大変だったのだ。
「あ、あと、裁縫も小学生以来だし、掃除も慣れが必要だけど!」
掃除も、掃除機なども無い。掃除用の便利グッズも、よく落ちるクレ〇ザーも、ハイ〇ーもない!だけど!
「お願いします!ここに置いてください!性奴隷としても頑張ります!何でもやります!」
私は、立ち上がり、床に手をついて土下座した。
人間って凄い。人生はじめての土下座をしている。生きる為だったら、何でもできるのである。背に腹は代えられないのである。
もう2度と、あんな気持ち悪い男に買われるなんて、死んでも嫌なのだ。
「わかった!わかったから!そんなことをするな!」
ジルさんは、私の腕を持って引き上げた。私は半泣き状態で、懇願するように彼を見つめた。すると、彼は困った顔で私を見つめて……何かに気がついた様子を見せる。
「……まずは、あれだな。」
「?」
「ミレイの服を買おう。」
そう言われて、自分の服を見る。胸が張り裂けそうなほどに、パッツンパッツンなのである。ボタンとボタンの間から、チラリと胸の素肌が見えてしまっている…。
「……オネガイシマス。」
そう言って、目をそらした先に、時計が見えた。
「あ!もうこんな時間ですね!お風呂に入ってください!」
早速、仕事仕事!
ご主人様を煩わせないように、家に置いて良かったと思われるように!私は、バスルームを準備しに走った。ジルさんが、バスルームに入ったのを確認してから、キッチンの片付けを済ませる。
そして、ふと思った。
そういえば。
さっき、性奴隷としても頑張るって言っちゃったけど……。処女だった私にテクニックなんか無い。男性を満足させられることは、出来るのだろうか?
昨日は、ジルさんはだいぶ酔ってたし、私は初めてだったから、何が何だか解らなくなってたし、ジルさんに記憶があるか謎だけど……。とにかく!そっちの奉仕も努力しなきゃだ!
「………」
私は、しばし考える。
目を閉じて、元の世界で見たAVビデオ、TLコミック、ネット小説、1回だけ読んだことのある官能小説。それらを、ザーーっと一通り思い出す。
ピコーン!っと、閃いた。
フェラだ!男性を喜ばせるのは、フェラしかない!
やったことは、もちろん無いけれども。知識だけはある!という、変な自信だけで、自分を奮い立たせる。
昨日のことを思い出すだけで、なんか、ドキドキしてしまう。私って、本当はエッチな人だったのかな??
なんだか悪い大人になった気がする…。
いや、これはココで生きていく為!!
女は度胸!!頑張れ私!
「ん~~♪美味しいです!ほっぺた落ちそうです~!」
この国の食事は、イタリアンっぽい。スープもパンも日本人の味覚に合う!それが、こんなに嬉しい!
はぁ~、ココで行きていけそう!やはり、食事は大事である。
「ふっ。おまえは、とても美味そうに食べるな。それに、食べ方が綺麗だ。」
「そうですか?食べ方は、我が家は厳しく躾けられたので、そのせいですかね~?」
「‥‥そうか。やはり、きちんとした家柄なのだな。」
「え?鶏ガラ?いいえ。このスープはブイヨンで作ってました。」
「‥‥そうか。」
ジルヴィスは、思った。話をしていると、どうしても面白い方向に行ってしまう。可笑しくて、ずっと笑っていられる。
どこか、抜けている感じで、どこか安心する空気をまとっている。
人と関わるのは苦手で、家に入れるのも億劫だったが、この女は不思議だと思った。
「ところで、名前はなんと言った?」
今更だけれども、名前を聞いていなかった。
「佐々木美玲です。あ、ミレイで良いです!」
やっと、食事をたいらげて、おなかが落ち着いたので、私は彼の顔を見つめる。
「ミレイ。これからの事だが‥‥おまえは、他にどこか行く当てはないのか?」
その言葉を聞いて、私はスプーンを置く。
まさか、出ていけという事だろうか?やっと、ここで生きていく決心をしたばかりなのに…。
「国に帰りたいなら、詳しく教えてくれ。出来るだけのことはしようと思っている。」
それは、ありがたいし、帰りたいよ。
だけど、きっと、もう帰れない。勘だけど、それは分かる。事故にあって、気がついたらココだもの。きっと、私には戻る場所なんて無いだろう。
そんなことよりも、ジルさんは、どうして、そんなこと聞くの?
なんとなく、掃除や洗濯をしながら思ってた。この家に1人で、使用人も無く、生活していた人。本と服と剣しかない。この人は、人を避けて生きてきた人なのかもしれない。家に人がいることを嫌う人なのかもしれない。人を、煩わしく思っている人なのかもしれない。
私なんか、追い出されてしまうのかもしれない。
「帰りたくても、帰れないんです。」
私はハッキリと、彼の目を見て言った。
ジルさんは、少し驚いた顔をした。
「何故だ?」
説明しても、分かってなんてもらえない!私は焦った。ここを、追い出されるわけには行かない!この世界で、どうやって生きていけばいいのか、私には分からない。
「お願いします!私、頑張って働きますから、ここに置いてください!家事全般、きっとお気に召すよう、完璧にやります!‥あ、でも、洗濯は初めてやったから、慣れが必要ですけど!」
洗濯機では無い洗濯は、本当に大変だったのだ。
「あ、あと、裁縫も小学生以来だし、掃除も慣れが必要だけど!」
掃除も、掃除機なども無い。掃除用の便利グッズも、よく落ちるクレ〇ザーも、ハイ〇ーもない!だけど!
「お願いします!ここに置いてください!性奴隷としても頑張ります!何でもやります!」
私は、立ち上がり、床に手をついて土下座した。
人間って凄い。人生はじめての土下座をしている。生きる為だったら、何でもできるのである。背に腹は代えられないのである。
もう2度と、あんな気持ち悪い男に買われるなんて、死んでも嫌なのだ。
「わかった!わかったから!そんなことをするな!」
ジルさんは、私の腕を持って引き上げた。私は半泣き状態で、懇願するように彼を見つめた。すると、彼は困った顔で私を見つめて……何かに気がついた様子を見せる。
「……まずは、あれだな。」
「?」
「ミレイの服を買おう。」
そう言われて、自分の服を見る。胸が張り裂けそうなほどに、パッツンパッツンなのである。ボタンとボタンの間から、チラリと胸の素肌が見えてしまっている…。
「……オネガイシマス。」
そう言って、目をそらした先に、時計が見えた。
「あ!もうこんな時間ですね!お風呂に入ってください!」
早速、仕事仕事!
ご主人様を煩わせないように、家に置いて良かったと思われるように!私は、バスルームを準備しに走った。ジルさんが、バスルームに入ったのを確認してから、キッチンの片付けを済ませる。
そして、ふと思った。
そういえば。
さっき、性奴隷としても頑張るって言っちゃったけど……。処女だった私にテクニックなんか無い。男性を満足させられることは、出来るのだろうか?
昨日は、ジルさんはだいぶ酔ってたし、私は初めてだったから、何が何だか解らなくなってたし、ジルさんに記憶があるか謎だけど……。とにかく!そっちの奉仕も努力しなきゃだ!
「………」
私は、しばし考える。
目を閉じて、元の世界で見たAVビデオ、TLコミック、ネット小説、1回だけ読んだことのある官能小説。それらを、ザーーっと一通り思い出す。
ピコーン!っと、閃いた。
フェラだ!男性を喜ばせるのは、フェラしかない!
やったことは、もちろん無いけれども。知識だけはある!という、変な自信だけで、自分を奮い立たせる。
昨日のことを思い出すだけで、なんか、ドキドキしてしまう。私って、本当はエッチな人だったのかな??
なんだか悪い大人になった気がする…。
いや、これはココで生きていく為!!
女は度胸!!頑張れ私!
1
あなたにおすすめの小説
落ちこぼれ村娘、拾った王子に溺愛される。
いっぺいちゃん
恋愛
辺境の村で育った元気娘 ミレイ。
ある日、森で倒れていた金髪の青年を助けるが、
実は彼は国一の人気者 完璧王子レオン だった。
だがレオンは外に出ると人格がゆるみ、
王宮で見せる完璧さは作ったキャラだった。
ミレイにだけ本音を見せるようになり、
彼は彼女に依存気味に溺愛してくる。
しかしレオンの完璧さには、
王宫の闇に関わる秘密があって——
ミレイはレオンの仮面を剥がしながら、
彼を救う本当の王子に導いていく。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
※この作品は「小説家になろう」でも同時投稿しています。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
閉じ込められた未亡人は、当主となった義息と契約する。
黒蜜きな粉
恋愛
借金の肩代わりとして後妻に入った私は、
妻と呼ばれながら屋敷の離れで「いないもの」として暮らしていた。
ある雪の日、夫が事故死したと告げられる。
だが、葬儀に出ることすら許されず、私は部屋に閉じ込められた。
新たに当主となった継子は言う。
外へ出れば君は利用され奪われる、と。
それが保護であり、同時に支配なのだと理解したとき、
私はその庇護を条件付きの契約に変えることを選ぶ。
短いお話です。
恋い焦がれて
さとう涼
恋愛
小学校時代の担任教諭・佐野に七年ぶりに再会し、話の流れで佐野の恋人へのエンゲージリングを選ぶために一緒にジュエリーショップに行くことになってしまった二十歳の女子大学生・輝。
最初はそんなつもりはなかったのに、次第に佐野を意識してしまうようになり、自分でも困惑してしまう。
必死に自分の想いを打ち消そうとする輝。
だけど佐野も恋人との関係に悩んでいるようで、複雑な想いを抱え続けることになる。
そんな輝を見守る(ちょっかいをかける?)バイト先の店長。
さらに佐野の恋人は意外な人物で、輝は大混乱。
※ドロドロではなく純愛系を目指していますが、ビターテイストなお話です
※理想的で格好いいヒーローではありません(…すみません)
※調べながら執筆をしているのですが、無知なところも多々あるので、間違っているところがありましたら教えてください。ツイッターでも受け付けています。
https://twitter.com/SATORYO_HOME
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
黒騎士団の娼婦
星森
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる