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9話★
しおりを挟む「愛人になります。」
そう返事すると、陛下は綺麗な顔で微笑んだ。
その切れ長のエメラルドの目が色っぽくて、ドキドキしてしまう。
その大きな腕に抱き寄せられて、キスをする。
ずっと・・・会いたかった。
本当は、この人に、会いたかった。
だけど怖くて、会いに行けなかった。会いに行って、図書室に彼が現れなかったら・・・そう思うと怖かった。会えたとしても、どう接したら良いのか分からなかった。だから、1度きりの過ちにして、忘れようと思った。でも、忘れられなかった。
こんなふうに抱きしめられて、温かくてホッとする。つい、コテンと陛下の胸に頭を預ける。やってしまってから、妙に緊張する。
だって、この人は王様なのだ。こんな事をして良いのかな?
・・・もう既に、この人に1度抱かれているくせに。どうして、こんなに恥ずかしくて緊張するんだろう。
そんなことを考えていたら、陛下の大きな手が、私の頭を撫でた。
「・・・」
やっぱり、この手が好きだ。この人の腕の中は、温かくて心地よくて落ち着く。ウットリと、目を閉じる。
顎にスルリと手が添えられて、顔を上げると、もう1度キスをした。
・・・あぁ、私、この唇が好き。気持ちいい。
そんな事を考えていると、ゆっくりと押し倒された。
耳を甘噛みして、鎖骨にキスをする。両手は胸を包んで揉みしだく、その長い指も好き。ドキドキと、心臓が早鐘を打ち始めて、恥ずかしくて顔に血が上っていくのが分かる。陛下の手は慣れた手つきで、私の服をどんどん脱がせていく。
愛人になるって・・・そうか。そうだよね。そうゆうことをする関係なんだ。そう実感してくる。
陛下の手が、腰からお尻、それから太腿へと移動して、私の体を撫でる大きな手が、甘く優しく誘う。この手につかまってしまっては、気持ち良くなってしまうだけで、抵抗なんて出来ない。
流れるように秘部に触れられて、声を上げる。
「あっ・・・!」
長い指でこねられて、ぞくぞくするのと、気持ち良いのとで、変な気持ちになる。
「もう、濡れているな。体は私を覚えているようだ。」
陛下は意地悪そうに笑って、愛液を指に絡ませると、そのまま膣内に指を入れた。
「あ・・・んっ!」
クチュッと水音がして、ゆっくり中をこすられ、同時に乳首も舐められて、どんどん気持ち良くなっていく。
あぁ、ウソみたいに気持ち良い。
どうしよう。私、エッチな気持ちになってる。クリトリスを舐められたくてウズウズする。舐めて欲しいと言ってしまいそうで、自分の口を押えた。
心臓がバクバクとなって、息が上がって、必死で堪えている私を見ながら、陛下は膣内の入り口の上あたりを指で撫で始める。酔ったようにソフィアは言った。
「はぁ・・・きもちぃ・・・。」
うっかり、そう言葉にしてしまうと、益々自分が興奮するのが解って、どうしようもなくなる。
「ここか?」
陛下は、すかさず、私の気持ち良いところを刺激する。
「あんっ!・・・そこ・・・ダメ!」
ビクッと体が震えて、でも気持ち良さに腰を震わせて目を閉じる。
「見つけた。おまえの良い所は、ここだな。」
陛下は嬉しそうに、1点を集中して責め立てるように指を動かして、同時にクリトリスを刺激した。
「はぁぁぁあん!ダメ!ダメ!あーーーー!」
一気に何かが駆け上がっていって、視界がはじけ飛ぶ。
「上手にイッたな。」
「はぁっ、はぁっ、・・・もぅ、ダメ・・・。」
呼吸を整えようとした瞬間、陛下が私の足を肩に乗せた。気が付くと、肉棒にローションを塗り、膣口に当てていた。
「これだけ蕩けていれば、大丈夫だろう。」
「あっ・・・!待って!まだ・・・はぁああん!!」
ヌプッと挿入された瞬間から、快感が走る。
イッたばかりのそこに、ミチミチと大きな肉棒が入れられて、昇天しそうになる。どうにかなりそうで、自分を保とうと必死で全身に力が入ってしまう。すると、陛下が声を上げた。
「うっ!・・・あ・・・こら、そんなに締め付けるな。」
ニュチュッニュチュッ!と、動かされて、その擦れる感じが気持ち良くて、益々力を込めてしまう。
「はぁ~~!ダメ!ダメです!中、動かさないでぇ。」
「あぁ、気持ち良い。やはり、私たちは体の相性がいいみたいだ。そんなに中をうねらせて、もっと欲しいのか?」
その質問に、恥ずかしさとイキそうなのを必死に堪えて、耐えられなくて、首を横に振る。
ヴィンセントは、確かめるように、ゆっくりと挿抜しながら、少しづつ奥に奥にと肉棒をすすめる。
「あぁ、まだ2度目だというのに、こんなに濡らして、おまえの中は、もっと奥に欲しいと誘い込むようだ。最奥まで入れたい。」
「あっ!ダメ・・・そこっ・・ダメ!深い!」
グッ!グッ!グッ!と、どんどん奥に奥にと、突き刺されるような感覚に襲われていく。
「・・・はっ、はぁっ、ソフィア。もう少し・・!」
「い・・いや!ダメ!おかしくなる!ナカ、壊れちゃう!!」
ナカをミチミチと広げられて、熱い肉棒を無意識にギュウギュウに絞めあげて、両手で陛下の胸を押し返す。
「くっ!そんなに、きつく咥えこむな・・・はぁ。奥は・・・まだ早いか。ならば、ここか?ほら、ここがいいのだろう?」
そう言いながら、中の感じる部分を擦られて、クリトリスを親指でグリグリとされて、あっという間に気持ち良くなる。
「ダメ!いやぁ!イクッ!ダメダメダメー!」
ビクビクビクッ!!と、体が震えて、電気に打たれたみたいに、体中に快感が走った。
グッタリと、ベッドに沈み込むと、陛下が首筋にキスをして、私の顔を覗き込んでから口にキスをした。
「んむっ・・・ダメって言ったのに・・・こんなの・・・恥ずかしい。」
ボロボロと涙を流して、羞恥心から顔を覆う。
ヴィンセントは、笑ってソフィアを後ろから抱きしめた。
「可愛い。おまえは、感じやすくてイキやすいんだな。」
そう言うと、陛下は、チュウッと首筋を吸った。
「ああんっ!」
思わず声を上げてしまって、また恥ずかしくなる。
陛下に抱きしめられて、甘やかされて、呼吸を落ち着かせてから、自分の痴態を思い出す。
ううっっ・・・と、泣きながら訴えた。
「陛下・・・私、やっぱり無理です。愛人なんて、こんなこと、続けられない・・・・。」
ヴィンセントは、上半身を起こして、ソフィアをなだめるように頭を撫でる。
「嫌だったか?」
悲しそうな声でそう言われて、振り返る。
陛下は、辛そうな顔で続けて言った。
「泣くほど嫌だったのか?」
違う・・・そうじゃない。
言葉で言うのが、恥ずかしくて、首を振る。
「?・・・では、何故ムリなんだ?私には、良さそうに見えたが。」
「なっ!何で、そんな恥ずかしいこと言うんですか!?」
「???えっ?・・・そんなに、恥ずかしい、か?」
はぁ、と、ため息をついて、自分の気持ちを言葉にする。
「恥ずかしいです。こんな・・・あんな・・何も考えられなくなって、気持ちよすぎておかしくなっちゃう!」
顔から火が出そうになりながら、半泣きで言う。
「こんなこと続けていたら、私、エッチな事が好きになっちゃいます!!だから、もうダメです!!」
ヴィンセントは、ポカンとして・・・それから、赤面した。そんな事を言われたら、勃起するに決まってるだろう?!
「あ~、ソフィア。セックスが好きで、気持ちが良くなるのは悪いことではないぞ?」
「なっ!あなたにとって、そうでも!私は嫌なんです!恥ずかしくて死にます!!」
耳まで真っ赤にして、必死に言うソフィアを見て、ヴィンセントは可愛くて可愛くて仕方がなかった。抱き潰したくなるのを必死で抑える。が、溢れる。
「私は、おまえとエッチなことがしたい。」
色っぽく言われて、心臓が飛び出て卒倒しそうになる。ビクビクと、体の奥が反応してしまう。あ、ダメだ。わたし、バカになる!!
「やめて~!やめてください!そうゆうこと言って、からかってるんですか?やっぱりダメです!全部無かった事にしましょう?!」
恥ずかしがって、後ろを向いてしまったソフィアを、ヴィンセントは、そのまま後ろから抱きしめて言った。
「無かった事になど・・・もう、ならない。諦めろ。」
乳房を鷲掴みされて、もう片方の手で秘部に触れる。
「ここも。ここも。おまえの体は、抱かれる快感も喜びも知ってしまったから、逃げても、私が欲しくなるはずだ。」
陛下は耳元で囁てから、耳を舐める。
「ひっ・・・あっ!!」
ゾクゾクと痺れるような感覚が首筋を走って、陛下が秘部の指を動かすと、グチュンと鳴る。
「ほら、おまえのココは、また欲しいと、こうして濡れる。逃げずに受け入れてしまえ。」
首筋を噛まれて、乳首を転がして、膣の中をグチャグチャに指でかき回されて、翻弄される。
「あっ、あっ!入れちゃダメぇ!」
そのまま足を掴まれて持ち上げられて、陛下は後ろから、なんなく挿入してきた。
「はぁああん!!」
「ほら、もう入った。観念しろ。忘れたのか?私の愛人にならなければ、他の男と結婚させられるだけだぞ?」
陛下は、何か言っているけれど、聞き取れない。
全身に駆け巡る快感に、体をふるわせて、喘ぎ声をあげていた。
「はぅ!はぁあん!あん、あん、あん!ダメ!ぁあん!」
「ダメじゃない。」
「ダメぇ!イッちゃう!!」
そのまま、何も考えられなくなった。
ビクンビクンと体が震えて、体が勝手に快感に震えるのを感じる。
包み込むように抱きすくめられて、心地よさに目を閉じた。
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