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9話 戴冠式
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何度、目を覚ましても、そこは異世界だった。
5日後、アーサーの戴冠式が行われる事になり、バタバタした。
私も“女神”としてドレスを用意されて、式典での手順を覚えさせられた。戴冠式の当日までは忙しいらしく、アーサーとは会えなかった。
ヒラヒラとしたドレスは、雪の女王のようなデザインだと思った。髪型も綺麗に結い上げられて、化粧に装飾品と、どんどん飾られていく。鏡に映る自分は、今まで見たこともないお姫様に仕立て上げられていた。
ドアをノックして、入ってきたのはゴードンだった。
「準備は、よろしいで・・・。」
ゴードンは、サラを見て言葉を失った。
後ろからウィルが顔を出す。
「サラ様!これは、とても美しいです!どこから見ても女神様ですね!」
テルマがニヤリと笑った。
「サラ様は、元が良いのです。赤ちゃんみたいな柔らかい肌。大きな瞳に、このツヤツヤで流れるように輝く髪。」
いやいや、たぶん、あれだよね。現代社会の高校生はですね、スキンケアも美容もシャンプーも、それなりに良いもの使ってるし、その差なのでは??と思う(笑)そして、テルマさんが磨きに磨いてくれて、化粧も上手だったんですよ~。
ゴードンは少し咳ばらいをする。
「サラ様、手順は覚えられましたか?くれぐれもお間違えの無いようにお願いしますよ?神聖な儀式ですからね。」
サラは、素直に頷く。
「はい。このドレスで歩くのが心配ですけど。・・・頑張ります!!」
ゴードンは、冷たい目つきのまま、言葉を続ける。
「殿下は、正式にこの国の王となられます。我々は、この日を夢にみて、命をかけてきたのです。どんな手を使おうとも、この国の平和と安定を、平等と自由を夢に見て、ここまで来ました。アーサー殿下に全てをかけて、我々はここにいるのです。」
ゴードンさんの言葉に、身を引き締める。
「くれぐれも、失敗無きようにお願いいたします。」
国の為に命をかける。そうして今まで生きてきた人たち。
見回すと、いつの間にかレオンさんも来ていた。レオンさんの目も真剣で、テルマさんも頷きながら聞いていた。
レオンさんが口を開く。
「私も同じです。アーサー王の誕生を夢に見て、全てをかけてここまで来ました。身分など関係なく、志し有る者は、その力を発揮できる国。理不尽に命を奪われない国。今日はその第一歩です。」
刺すような冷たい視線を、私に向ける。
「女神様にはご興味ないでしょうが。やっとここまで来たのです。邪魔をすれば、たとえ神であれ容赦はしません。」
少しムッとして、言い返そうとした時だった。
「お前たち、ここで何をしている?」
低い声で部屋に入ってきたのは、アーサーだった。
スタスタと、アーサーが近寄ってくる。
「サラに勝手な事を言うのをやめるんだ。彼女に責任は無い。こうして、協力してくれるだけ、ありがたいと思え。」
心臓が止まるかと思うほど、・・・・カッコイイ。
正装した姿は、王様そのもので、威厳があって光り輝いて見える。軍服に似たキリっとした服で、金の刺繍が入った赤いマントには、白い毛皮もついていて、絵本から出てきた王様だと思った。
その場にいた全員が跪く。
アーサーは、サラを見て微笑んだ。
「とても綺麗だよ。緊張せずに、皆に任せて、居てくれるだけでいい。」
優しいアーサーに、なんか申し訳なくなる。
「私は、約束通り“女神”を演じるだけです。皆さんの不利になるようなことは、しないように頑張ります。」
アーサーが手を伸ばし、私の頬を撫でた。
「サラ。ありがとう。」
その時の笑顔は、なんだか寂しそうに見えた。
戴冠式は神殿で行われた。
讃美歌が神殿を包み込む中、祭壇の前に立つ私の所までアーサーが進み出る。立膝をついて頭を下げた王に対し、女神の名において、アーサーを王とすることを宣言する。
神官から受け取った王冠を、ゆっくりとアーサーにかぶせた。顔を上げたアーサーは、サラの目を見た。
その青い目は優しく細められて、少しだけ不適にほほ笑んだ。
その後は、神官たちやらがやってくれるので、終わるまで待つのみ。王座についたアーサーの隣に、私はずっと座っているだけ。踊り子さんたちが踊ったり、お祝いの席となった。
「サラ」
急に声をかけられて、驚く。
「はい」
アーサーは、穏やかな口調だった。
「この国は、今、とても荒れているんだ」
「そうなの?」
「あぁ、貴族たちの傲慢な行い、汚職にまみれている。今、ここにいる連中の殆どがそうだ。私はこれからそれを一掃する。奴隷制度の廃止、法整備をしなくてはならない。暫くは忙しくなる。」
無表情であるものの、彼の目には力があった。
「アーサーは、その為に王様になりたかったの?」
アーサーは、サラの瞳を見る。
サラの、子供のようにあどけない表情。遠慮の無い、真正直な発言。
サラの大きな黒い瞳の中には、いつも、鏡のように自分がハッキリ写りこむ。その目で見られると、何もかもを見透かされてしまいそうだと、感じることがあった。
王になりたいと思ったのは、・・・おそらく母を救いたかったからだ。国と国の争い、運命、そんなくだらなくて理不尽な全てから守りたかった人。
「そうだな。私は幸いにも人に恵まれていた。教養とは最大の財産であると、ゴードンの父親から教わった。国益とは人であると。」
側近たちに導かれて、2人でバルコニーに移動する。
アーサーは、話を続けた。
「ウィルやレオン、ゴードンもそうだ。私の周囲には有能な人材がいた。努力する者。能力の有る者。どんな過酷な場所に居ても、その光を失わない者達だ。そんな人達の為に、この国を変えたかった。」
豪華なドレスに足をとられて、上手く歩けない私を、アーサーは少し笑って、手を取り支えてくれる。
お城のバルコニーからは、国を一望できるほどの景色が広がっていた。
「平和と人権を守りたい。そんな国に、世界に住みたいんだ。」
民衆たちが、王の出現に歓声を上げている。アーサーは王様らしく手をふった。
「あの赤い山。トルネ山と言う。あそこには魔獣がいる。常に山を下りてきては、荒らされるので、大地は焼けこげだ。襲われて命を落とすものも絶えない。私の治世で、この問題も解決させるつもりだ。」
アーサーの、その志に触れて、尊敬と同時に、あなたを遠く感じてしまう。
遠くを見ると、赤黒い大地が広がっていた。緑なんて無い。
「私が見た夢では、あの辺は緑の大地で、川が流れていたわ。鳥も。きっとアーサーが王様になったら実現するよ。」
指で指し示してアーサーを見上げると、満面の笑みで、私を見ていた。
「それが本当なら、どれだけの民を救えるだろうか。サラ、ありがとう。」
その、爽やかな笑顔に、胸がときめく。
「私は何も・・・していない」
「協力してくれただろう?」
「でも!」
ふわりと微笑んで、アーサーは言った。
「わけのわからない世界に連れてこられて、それでも、お前は私たちの話を聞いて、こうして協力してくれた。」
まさか、そんな事を優しく言われたら。目が熱くなっていく。
アーサーの冷たくて大きな手が、頬を包み込む。
「サラが居てくれただけで、本当に助かったんだ。」
その言葉で、私の視界は涙で、何も見えなくなった。
自分の存在を、ただそれだけを認めてくれる。何もしていないのに、ただ存在だけを認めてくれる。この人の優しさに触れて、ぎゅうっと胸が締め付けられる。
「サラ、すまない。」
アーサーは、そう言って、私の額にキスをした。
それが合図だったかのように、群衆たちが歓声をあげる。
女神様万歳!!新国王万歳!!
女神様万歳!!新国王万歳!!
この時、私の心の中に、何かが芽生えたんだと思う。
それは、私の心を突き動かす、原動力のような。
目標や夢や希望の無かった私を、突き動かすような。
何かが・・・。
この人の役に立ちたい。と、そう思った。
5日後、アーサーの戴冠式が行われる事になり、バタバタした。
私も“女神”としてドレスを用意されて、式典での手順を覚えさせられた。戴冠式の当日までは忙しいらしく、アーサーとは会えなかった。
ヒラヒラとしたドレスは、雪の女王のようなデザインだと思った。髪型も綺麗に結い上げられて、化粧に装飾品と、どんどん飾られていく。鏡に映る自分は、今まで見たこともないお姫様に仕立て上げられていた。
ドアをノックして、入ってきたのはゴードンだった。
「準備は、よろしいで・・・。」
ゴードンは、サラを見て言葉を失った。
後ろからウィルが顔を出す。
「サラ様!これは、とても美しいです!どこから見ても女神様ですね!」
テルマがニヤリと笑った。
「サラ様は、元が良いのです。赤ちゃんみたいな柔らかい肌。大きな瞳に、このツヤツヤで流れるように輝く髪。」
いやいや、たぶん、あれだよね。現代社会の高校生はですね、スキンケアも美容もシャンプーも、それなりに良いもの使ってるし、その差なのでは??と思う(笑)そして、テルマさんが磨きに磨いてくれて、化粧も上手だったんですよ~。
ゴードンは少し咳ばらいをする。
「サラ様、手順は覚えられましたか?くれぐれもお間違えの無いようにお願いしますよ?神聖な儀式ですからね。」
サラは、素直に頷く。
「はい。このドレスで歩くのが心配ですけど。・・・頑張ります!!」
ゴードンは、冷たい目つきのまま、言葉を続ける。
「殿下は、正式にこの国の王となられます。我々は、この日を夢にみて、命をかけてきたのです。どんな手を使おうとも、この国の平和と安定を、平等と自由を夢に見て、ここまで来ました。アーサー殿下に全てをかけて、我々はここにいるのです。」
ゴードンさんの言葉に、身を引き締める。
「くれぐれも、失敗無きようにお願いいたします。」
国の為に命をかける。そうして今まで生きてきた人たち。
見回すと、いつの間にかレオンさんも来ていた。レオンさんの目も真剣で、テルマさんも頷きながら聞いていた。
レオンさんが口を開く。
「私も同じです。アーサー王の誕生を夢に見て、全てをかけてここまで来ました。身分など関係なく、志し有る者は、その力を発揮できる国。理不尽に命を奪われない国。今日はその第一歩です。」
刺すような冷たい視線を、私に向ける。
「女神様にはご興味ないでしょうが。やっとここまで来たのです。邪魔をすれば、たとえ神であれ容赦はしません。」
少しムッとして、言い返そうとした時だった。
「お前たち、ここで何をしている?」
低い声で部屋に入ってきたのは、アーサーだった。
スタスタと、アーサーが近寄ってくる。
「サラに勝手な事を言うのをやめるんだ。彼女に責任は無い。こうして、協力してくれるだけ、ありがたいと思え。」
心臓が止まるかと思うほど、・・・・カッコイイ。
正装した姿は、王様そのもので、威厳があって光り輝いて見える。軍服に似たキリっとした服で、金の刺繍が入った赤いマントには、白い毛皮もついていて、絵本から出てきた王様だと思った。
その場にいた全員が跪く。
アーサーは、サラを見て微笑んだ。
「とても綺麗だよ。緊張せずに、皆に任せて、居てくれるだけでいい。」
優しいアーサーに、なんか申し訳なくなる。
「私は、約束通り“女神”を演じるだけです。皆さんの不利になるようなことは、しないように頑張ります。」
アーサーが手を伸ばし、私の頬を撫でた。
「サラ。ありがとう。」
その時の笑顔は、なんだか寂しそうに見えた。
戴冠式は神殿で行われた。
讃美歌が神殿を包み込む中、祭壇の前に立つ私の所までアーサーが進み出る。立膝をついて頭を下げた王に対し、女神の名において、アーサーを王とすることを宣言する。
神官から受け取った王冠を、ゆっくりとアーサーにかぶせた。顔を上げたアーサーは、サラの目を見た。
その青い目は優しく細められて、少しだけ不適にほほ笑んだ。
その後は、神官たちやらがやってくれるので、終わるまで待つのみ。王座についたアーサーの隣に、私はずっと座っているだけ。踊り子さんたちが踊ったり、お祝いの席となった。
「サラ」
急に声をかけられて、驚く。
「はい」
アーサーは、穏やかな口調だった。
「この国は、今、とても荒れているんだ」
「そうなの?」
「あぁ、貴族たちの傲慢な行い、汚職にまみれている。今、ここにいる連中の殆どがそうだ。私はこれからそれを一掃する。奴隷制度の廃止、法整備をしなくてはならない。暫くは忙しくなる。」
無表情であるものの、彼の目には力があった。
「アーサーは、その為に王様になりたかったの?」
アーサーは、サラの瞳を見る。
サラの、子供のようにあどけない表情。遠慮の無い、真正直な発言。
サラの大きな黒い瞳の中には、いつも、鏡のように自分がハッキリ写りこむ。その目で見られると、何もかもを見透かされてしまいそうだと、感じることがあった。
王になりたいと思ったのは、・・・おそらく母を救いたかったからだ。国と国の争い、運命、そんなくだらなくて理不尽な全てから守りたかった人。
「そうだな。私は幸いにも人に恵まれていた。教養とは最大の財産であると、ゴードンの父親から教わった。国益とは人であると。」
側近たちに導かれて、2人でバルコニーに移動する。
アーサーは、話を続けた。
「ウィルやレオン、ゴードンもそうだ。私の周囲には有能な人材がいた。努力する者。能力の有る者。どんな過酷な場所に居ても、その光を失わない者達だ。そんな人達の為に、この国を変えたかった。」
豪華なドレスに足をとられて、上手く歩けない私を、アーサーは少し笑って、手を取り支えてくれる。
お城のバルコニーからは、国を一望できるほどの景色が広がっていた。
「平和と人権を守りたい。そんな国に、世界に住みたいんだ。」
民衆たちが、王の出現に歓声を上げている。アーサーは王様らしく手をふった。
「あの赤い山。トルネ山と言う。あそこには魔獣がいる。常に山を下りてきては、荒らされるので、大地は焼けこげだ。襲われて命を落とすものも絶えない。私の治世で、この問題も解決させるつもりだ。」
アーサーの、その志に触れて、尊敬と同時に、あなたを遠く感じてしまう。
遠くを見ると、赤黒い大地が広がっていた。緑なんて無い。
「私が見た夢では、あの辺は緑の大地で、川が流れていたわ。鳥も。きっとアーサーが王様になったら実現するよ。」
指で指し示してアーサーを見上げると、満面の笑みで、私を見ていた。
「それが本当なら、どれだけの民を救えるだろうか。サラ、ありがとう。」
その、爽やかな笑顔に、胸がときめく。
「私は何も・・・していない」
「協力してくれただろう?」
「でも!」
ふわりと微笑んで、アーサーは言った。
「わけのわからない世界に連れてこられて、それでも、お前は私たちの話を聞いて、こうして協力してくれた。」
まさか、そんな事を優しく言われたら。目が熱くなっていく。
アーサーの冷たくて大きな手が、頬を包み込む。
「サラが居てくれただけで、本当に助かったんだ。」
その言葉で、私の視界は涙で、何も見えなくなった。
自分の存在を、ただそれだけを認めてくれる。何もしていないのに、ただ存在だけを認めてくれる。この人の優しさに触れて、ぎゅうっと胸が締め付けられる。
「サラ、すまない。」
アーサーは、そう言って、私の額にキスをした。
それが合図だったかのように、群衆たちが歓声をあげる。
女神様万歳!!新国王万歳!!
女神様万歳!!新国王万歳!!
この時、私の心の中に、何かが芽生えたんだと思う。
それは、私の心を突き動かす、原動力のような。
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