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58話★愛を乞う
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夜になって、アーサーは、ルカの部屋に行った。
ベッドには、ルカが寝ていて、サラは子守唄を歌っていた。
その歌声に癒やされて、邪魔しないように静かに入室して、傍に行く。
ルカに布団をかけて、サラはホッとため息をつくと、アーサーの方を向いて小さい声で言った。
「陛下を追いかけまわして、疲れてしまったみたいです。」
そう言って、以前よりも少し、大人びた顔で笑うサラを見つめる。
少し見つめ合っただけで、アーサーは、たまらない気持ちになり、サラを抱きしめた。
「サラ。愛してる。」
突然のことに、驚いた。
サラは、どう反応したら良いのか分からず、固まる。
「すまない。覚えていないのに、困らせた。」
そう言って、体を離したけれども・・・アーサーはサラの手を離すことが出来なかった。そのままサラの手を引いて、ルカの部屋を出た。サラは、黙ったままそれに従った。
隣のサラの部屋に、2人で入る。
入室した瞬間に、背中越しに、サラが言った。
「あの・・国王陛下。私、過去の話を聞いても、何一つ思い出せませんでした。」
サラの声は暗く、その聞きなれない話し方に、アーサーは違和感しか感じられなかった。
「陛下・・・このお部屋は王妃の間だと伺いました。とても有難いのですが、私には、荷が重過ぎるかと思うのです。」
サラの与えられた部屋は、お城の中で王の私室に次ぐ、2番目に豪華で広い部屋だった。
アーサーは振り向いて、サラの両肩に手を置く。
「サラ、何度でも言うぞ?記憶が無くても構わない。妃らしくしなくて良い。私の傍に居てくれるだけでいいんだ。ここに居るのは嫌か?」
サラは、うつむいたまま答える。
「嫌とかではなく、記憶も女神の力も失った私には、恐れ多くて気が引けます。傍に居るだけならば側室でも・・・」
瞬間に、苛立ちを抑えきれず、サラを押さえ込んで、無理やりキスをした。
そんな話は聞きたくなかった。そんな事、家臣達にさんざん言われた。口に出さない者も、心の中ではそう思っていることを知っている。サラなど居ない方が都合が良い者たちばかりだ。誰もが自分の権力欲しさだ。
それに加えて『妃など荷が重い』などと、また、その話かと嫌になる。ただでさえ、サラから敬称で呼ばれ、敬語など聞きたくはないのだ。
あんなにも、会いたくて、会いたくて狂いそうだった。やっと会えたにも関わらず、この距離感。この距離はなんだ?
あれほどに愛し合って、本当に思い出せないのか?欠片も思い出せないなんて、あるのか?記憶を無くしたからといって、私への気持ちが、消えるなんてことが、あるのだろうか?自分の何もかも命までかけて、私を失いたくないと言ったサラが・・・あのサラから、私への愛情が消えるなんてことが、あるのか?
この現状を、認めたくない。
ひたすらに、アーサーは寂しさにかられた。
サラを扉に押し付けて、長い長いキスの後に、口の隙間から強引に舌を入れ、上顎を舐め、舌の裏側を舐めとる。
「・・・ん・・はぁ。」
彼女の口から零れた吐息に、興奮する。つい、噛みつくような激しいキスに代わって、翻弄する。
ガクンッと膝から崩れたのを抱きとめて、舌を吸いあげる。そうして、立っていられなくなったサラを、横抱きにしてベッドまで運んだ。
何もかも解っている。自分の立場も、サラの気持ちも。しかし、どうしたって手放してやれない。
サラに会う前は、愛などくだらないと思っていた。そんなもので国を傾かせる人間は愚かだと思っていた。しかし、サラに会って、1人の女を愛してしまうことが、どうゆう事なのか思い知った。もう、引き返せない。
「ルカの立場を守る為にも、お前は正妃でなくてはならない。妃の仕事は、私を受け入れることだ。記憶が無くても構わない。」
アーサーが服の中に手を入れると、ビクリとサラの体が震えた。
ルカの為と言われると、サラは観念するより他になかった。
「サラ、愛してるよ。」
そう呟いて怖がらせないように、誘惑するように優しく振れる。服を脱がせて、肌と肌がふれあう心地よさに酔いしれる。久しぶりに感じる、サラの肌の温もりに、アーサーは夢中になった。
「サラ、もう一時も離れていたくない。お前が欲しい。」
キスをして、体中を優しく撫でてから、両足を開かせて秘部に口をつけると、サラは声を上げて恥じらった。
「あっ・・・陛下!ま、待ってください!」
慌てるサラをよそに、以前、善がり狂った場所を思い出して、愛撫すると、たまらずに声を上げ、体を震わせ受け入れる姿に、もう止められなかった。ぬるりと、サラの中に自分を埋めていく。
「あ・・・ん!」
中でギュウっと、きつく締め付けられてイキそうになる。
「愛してる。サラ・・・愛している。」
何度もそう呟きながら、サラを抱きしめて、揺さぶった。
体中で彼女を感じた。サラがここにいることを確かめて、ただひたすらに全身で感じた。サラの全てを支配する優越感と安堵感。
そうして、抱いていて気が付く。
記憶の無いサラが、混乱しながら、戸惑いながらも受け入れてくれていた。
以前のように、愛してくれているわけではない事が伝わってきた・・・。
自分を忘れてしまった彼女に、なすすべもない。
一方的な愛情だけが募って、それでも、
それでも、愛を伝えたくて、繋ぎ止めたくて。
私を受け入れて、思い出してくれはしないかと、願った。
ベッドには、ルカが寝ていて、サラは子守唄を歌っていた。
その歌声に癒やされて、邪魔しないように静かに入室して、傍に行く。
ルカに布団をかけて、サラはホッとため息をつくと、アーサーの方を向いて小さい声で言った。
「陛下を追いかけまわして、疲れてしまったみたいです。」
そう言って、以前よりも少し、大人びた顔で笑うサラを見つめる。
少し見つめ合っただけで、アーサーは、たまらない気持ちになり、サラを抱きしめた。
「サラ。愛してる。」
突然のことに、驚いた。
サラは、どう反応したら良いのか分からず、固まる。
「すまない。覚えていないのに、困らせた。」
そう言って、体を離したけれども・・・アーサーはサラの手を離すことが出来なかった。そのままサラの手を引いて、ルカの部屋を出た。サラは、黙ったままそれに従った。
隣のサラの部屋に、2人で入る。
入室した瞬間に、背中越しに、サラが言った。
「あの・・国王陛下。私、過去の話を聞いても、何一つ思い出せませんでした。」
サラの声は暗く、その聞きなれない話し方に、アーサーは違和感しか感じられなかった。
「陛下・・・このお部屋は王妃の間だと伺いました。とても有難いのですが、私には、荷が重過ぎるかと思うのです。」
サラの与えられた部屋は、お城の中で王の私室に次ぐ、2番目に豪華で広い部屋だった。
アーサーは振り向いて、サラの両肩に手を置く。
「サラ、何度でも言うぞ?記憶が無くても構わない。妃らしくしなくて良い。私の傍に居てくれるだけでいいんだ。ここに居るのは嫌か?」
サラは、うつむいたまま答える。
「嫌とかではなく、記憶も女神の力も失った私には、恐れ多くて気が引けます。傍に居るだけならば側室でも・・・」
瞬間に、苛立ちを抑えきれず、サラを押さえ込んで、無理やりキスをした。
そんな話は聞きたくなかった。そんな事、家臣達にさんざん言われた。口に出さない者も、心の中ではそう思っていることを知っている。サラなど居ない方が都合が良い者たちばかりだ。誰もが自分の権力欲しさだ。
それに加えて『妃など荷が重い』などと、また、その話かと嫌になる。ただでさえ、サラから敬称で呼ばれ、敬語など聞きたくはないのだ。
あんなにも、会いたくて、会いたくて狂いそうだった。やっと会えたにも関わらず、この距離感。この距離はなんだ?
あれほどに愛し合って、本当に思い出せないのか?欠片も思い出せないなんて、あるのか?記憶を無くしたからといって、私への気持ちが、消えるなんてことが、あるのだろうか?自分の何もかも命までかけて、私を失いたくないと言ったサラが・・・あのサラから、私への愛情が消えるなんてことが、あるのか?
この現状を、認めたくない。
ひたすらに、アーサーは寂しさにかられた。
サラを扉に押し付けて、長い長いキスの後に、口の隙間から強引に舌を入れ、上顎を舐め、舌の裏側を舐めとる。
「・・・ん・・はぁ。」
彼女の口から零れた吐息に、興奮する。つい、噛みつくような激しいキスに代わって、翻弄する。
ガクンッと膝から崩れたのを抱きとめて、舌を吸いあげる。そうして、立っていられなくなったサラを、横抱きにしてベッドまで運んだ。
何もかも解っている。自分の立場も、サラの気持ちも。しかし、どうしたって手放してやれない。
サラに会う前は、愛などくだらないと思っていた。そんなもので国を傾かせる人間は愚かだと思っていた。しかし、サラに会って、1人の女を愛してしまうことが、どうゆう事なのか思い知った。もう、引き返せない。
「ルカの立場を守る為にも、お前は正妃でなくてはならない。妃の仕事は、私を受け入れることだ。記憶が無くても構わない。」
アーサーが服の中に手を入れると、ビクリとサラの体が震えた。
ルカの為と言われると、サラは観念するより他になかった。
「サラ、愛してるよ。」
そう呟いて怖がらせないように、誘惑するように優しく振れる。服を脱がせて、肌と肌がふれあう心地よさに酔いしれる。久しぶりに感じる、サラの肌の温もりに、アーサーは夢中になった。
「サラ、もう一時も離れていたくない。お前が欲しい。」
キスをして、体中を優しく撫でてから、両足を開かせて秘部に口をつけると、サラは声を上げて恥じらった。
「あっ・・・陛下!ま、待ってください!」
慌てるサラをよそに、以前、善がり狂った場所を思い出して、愛撫すると、たまらずに声を上げ、体を震わせ受け入れる姿に、もう止められなかった。ぬるりと、サラの中に自分を埋めていく。
「あ・・・ん!」
中でギュウっと、きつく締め付けられてイキそうになる。
「愛してる。サラ・・・愛している。」
何度もそう呟きながら、サラを抱きしめて、揺さぶった。
体中で彼女を感じた。サラがここにいることを確かめて、ただひたすらに全身で感じた。サラの全てを支配する優越感と安堵感。
そうして、抱いていて気が付く。
記憶の無いサラが、混乱しながら、戸惑いながらも受け入れてくれていた。
以前のように、愛してくれているわけではない事が伝わってきた・・・。
自分を忘れてしまった彼女に、なすすべもない。
一方的な愛情だけが募って、それでも、
それでも、愛を伝えたくて、繋ぎ止めたくて。
私を受け入れて、思い出してくれはしないかと、願った。
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