今日もダンジョンでレベルアップ!貧乏無課金でも金持ちを蹴散らし、ざまぁ復讐そしてハーレムを作る!?

まめたろう

文字の大きさ
48 / 157
6章「更なる成長と新しい出会い」

第47話「紗月の憂鬱(紗月視点)」

しおりを挟む
#第47話「紗月の憂鬱(紗月視点)」

 最近の司くんは、やたらといらいらしている。
 あれだけいらいらされると隣にいるだけでしんどいし、周りからどう見られているのかと思うと正直ちょっと恥ずかしい。

 今日もダンジョンに潜っているが、クラン全体がどこかぎこちない。
 3階層でのレベル上げ中、司くんはリーダーとして指示を出していたけれど、その声は怒鳴り声に近い。

「まじめにやれよ!お前らが早くレベル4にならないと上に行けないんだ。俺1人がレベル5でも、お前らがレベル3のままじゃ4階層さえも厳しいんだ!」

……どうしてあんな言い方しかできないのだろう。本当に嫌になっちゃうな。

 私も少し勉強したから分かる。
 本来なら、誰か1人を決めて集中してレベル4に引き上げ、その人を中心に他のメンバーをレベル4に育てていくのが効率的だろう。レベル5の司くんを先頭にレベル4の人が何人かいれば定期的に4階層の攻略ができる。

 現状、司くん1人だけレベル5になって他のメンバーはレベル3。今のクランの状況はいびつだ。
 その今の状況を作ったのは自分なのに文句を言うのはおかしいよ。そして文句を言うぐらいならば、司くんが1人で4階層に挑むか他のクランに混ぜてもらって適正の5階層で経験を積めばいいのに。

 もしくは私達をレベル4にレベリングしてくれる人に頼めばいい。でも資金がないらしい。すでにクランに1億円以上は使っているとのことだ。司くんのレベリング。そしてメンバーのレベリングなどですでに1億円。更にレベル3の人間をレベル4にするには1人あたり1千万円ぐらいはかかる。すぐにはお金が出ないのも分かると言えば分かる。

 でも、そう考えたら司くんがレベリングでレベル5にならずに他のメンバーをレベリングでレベル4にした方が効率が良かったのだろうと思う。自分の見栄で自分だけレベル5にしてクランの成長を止めてしまっているのではないかな?

 司くんは計画性がなく、ただがむしゃらに思い付きだけでみんなを動かそうとする。

「もう少し計画的に進めたらどうかな? 例えば、1人をレベル4に上げて、その人を中心に……」1人のメンバーが提案した。

「そんなことは分かってる!だから基本的には紗月をレベル4にするよう動いてるんだろ!」

「それは分かる。でも彼女は先頭に立ってみんなを引っ張るタイプじゃないよ。しかも毎回ダンジョンに潜ってるわけでもないからレベル上げもはかどっていない、それだと効率悪くなるって……もっとやる気のある毎回ダンジョンに来ているメンバーを中心にすべきだよ」

「うるさい!お前は俺のやり方が気に入らないのか?」

 また言い合いが始まった。
 でも私には何も言えない。巻き込まれれば面倒になるのは目に見えている。

 そもそも、メンバーの方が正しいと思う。
 私が中心になって引っ張るなんてあり得ないし、司くんだって本当は分かっているはず。
 なのに適任でもない私にとどめ役ばかりやらせるから、他のメンバーとの空気もぎくしゃくしてしまう。私までおかしな目で見られているようで最悪だ。私はしばらくダンジョンに来ない方が良いと思うのだけど呼ばれたら仕方がない。しっかりした理由がないと断れない。


 後日、司くんの機嫌が良さそうなときに、私は提案してみた。
「他のメンバーとも相談したのだけど、私以外の人を優先してレベル4にしたらどうかな?」

 すると司くんの顔色は一瞬で曇った。
「せっかくここまで育ててやったのに、それを無にする気か?お前が早くレベル4になって中心になればいいんだ!」

 ……はあ。私が中心なんて無理だよ。司くんは頑固すぎる。結局、自分の彼女がレベル4だと誇りたいだけじゃないのかと勘ぐってしまう。
 私は毎日ダンジョンに潜るわけじゃないし、そもそもダンジョンの収入だけじゃ生活できないから司くんの会社で仕事をさせてもらって、ようやく成り立っているのに。

 他のメンバーも同じ。財閥系企業で働かせてもらって感謝はしているけど、仕事をしながら空いている時間をなんとかダンジョン攻略に使っているのに文句ばかり言われるのはさすがにしんどい。本気で頑張ろうとしている人もこのままでは腐ってしまうよ。


 それなのに、司くんは自らは会社で働かずにダンジョンのみ。しかも私たちが会社で働いている時には何をしているかも分からない。遊んでいるだけという声もたまに聞こえる。それなのに文句ばかり。

 そりゃ、他のメンバーの不満もたまる。私も含めみんなも財閥系企業で働かせてもらっているから厳しく指摘もできず簡単にはふんぎりも付かないけど……このままでは空中分解してしまうのではないだろうか。

 私もそれなりにとは言え仕事にダンジョンにと頑張っている。だから幸せになって当たり前なのにどうしてこうなってしまうのだろう。ほんと嫌になるな。全て捨てて逃げ出したくなることもある。

 しかも最近ではお金があまり無いのか、司くんから私へのプレゼントも少なくなってきた。せっかく社長の息子の彼女なっているのに、これではあまり意味がないじゃない。

「……やっぱり、私は付いていく人を間違えたのかな」

 ふと考えがよぎる。
 今頃、レンはどうしているのだろう。

 司くんは社長の息子でそれなりにお金はあるけど人間性がちょっとね……一方でレンはいい人だけど貧乏だったし、私ってやっぱり男運がないのかな。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います

こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!=== ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。 でも別に最強なんて目指さない。 それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。 フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。 これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】

山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。 失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。 そんな彼が交通事故にあった。 ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。 「どうしたものかな」 入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。 今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。 たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。 そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。 『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』 である。 50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。 ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。 俺もそちら側の人間だった。 年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。 「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」 これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。 注意事項 50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。 あらかじめご了承の上読み進めてください。 注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。 注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

処理中です...