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7章「3階層へのチャレンジ」
第59話「報酬増額の提案」
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#第59話「報酬増額の提案」
恩方ダンジョンで討伐を始めてから1週間後、俺とひよりはハンター協会ビルの高層階、朝倉さんのオフィスに行った。部屋に入るとそこには高階エリナさんの姿も。
エリナさんから開口一番にからかわれた。
「レン、告白がうまくいったみたいね。おめでとう」
「な、なんでそれを?」
「ひよりちゃんから聞いたわよ。別に隠していたわけじゃないんでしょ? 指輪まで用意して……あなたもやるわね。ちょっとだけ感心したわ」
「それはめでたいな」朝倉さんまでにやりと笑う。
「みんなしてからかわないでくださいよ……」と俺はあたふたしてしまった。こういうのは慣れない。
そう言えば、ひよりには秘密にして欲しいとか何も言っていなかった。もちろん他の人に伝わっても問題はないが……ひとことぐらい言って欲しかった。隣を見るとひよりが「ゴメン」みたいに手を合わせている。かわいいしまあいいか。
「それはさておき、恩方ダンジョンはどうだい?」と朝倉さん。
「正直、順調とは言えませんね。少しは慣れましたが、いまのところは1日30体程度しか討伐できなくて。このペースだとレベルアップまでに1年ぐらいかかってしまいます。何かいい方法があれば教えて欲しいぐらいです」
「まあ、スピード系は慣れが必要だからね。まずは数をこなして」とエリナさんが肩をすくめる。
「可能であれば私くらいの上位レベルの人間が抑えつけるか……同レベルだと盾役がいればそれなりに楽になるんだけど……現状は難しいでしょ?」
「そうですね。俺自身が盾役みたいになっていますから」
「普通は逆よ。使役モンスターを盾にして人間が斬り込むの。それなのに、レンが盾になるなんて――ほんと、話してて飽きないわね」
「そこでだ」と朝倉さんが真顔に戻った。
「月10万円だった報酬を30万円に上げようと思うがどうだろう?」
「そ、そんなに? 3倍もいいのですか?」
「ああ。恩方のような過疎ダンジョンで活動してもらう以上、上乗せは必要だからな。ひより君から聞いたが討伐に苦戦してダンジョン収入が下がっている上に……往復3時間以上かかるのもきついだろう。もちろん交通費は別に払うよ」
「ありがとうございます。凄く助かります。現地に泊まり込むことも考えたのですが、弟と妹がいることもあってそこまではできなくて」
「まずは半年間は月30万円。それ以降はまた相談しよう。あと、税金関係はうちの税務担当に任せてくれ。基本的にダンジョン関連の税はすでに差し引いてある。ほぼ全額が手元に入ると思ってくれていい」
「そこまでしてもらえるんですか。そう言えば個人で活動する以上、本来は自分で税務処理もやらないと駄目ですよね。それをお願いできるのは助かります」
「君はダンジョンに集中してくれればいい。使役モンスターと共に成長しているのは日本では他に前例がない。こちらとしても確認しておきたいんだ。君がそのままレベルアップした場合にどこまで強くなれるのか見てみたい」
「分かりました」
「私も注目しているからね」とエリナさんが優しく笑う。
報酬や税務の件で一段落ついたところで朝倉さんが使役モンスターについての確認があった。
「あと使役モンスターのステータスにある謎の<FS>の件について研究科の方に回しているんだが全く調査が進んでいない。他の使役モンスターでは<FS1>から動かないんだ。レン君は使役モンスターと普通に話ができるんだよな。<FS>について思い当たることがないか聞いてみてくれないか?」
「分かりました。ラムやリンに聞いてみます」
そう言えばラムとリンは<FS3>の時に念話が可能になって<FS4>の時に話ができるようになったんだ。本人たちならその意味が分かるかもしれないな。簡単に上げることができるならダンジョンや使役モンスターの概念が大きく変わるかもしれない。
とにかく月30万円はでかい。そこから更にダンジョンでの報酬が入るから生活は安定するのでありがたい。
これは俺が思っている以上に期待してもらっていると考えていいのかな?期待を裏切らないように頑張っていこうと思う。
恩方ダンジョンで討伐を始めてから1週間後、俺とひよりはハンター協会ビルの高層階、朝倉さんのオフィスに行った。部屋に入るとそこには高階エリナさんの姿も。
エリナさんから開口一番にからかわれた。
「レン、告白がうまくいったみたいね。おめでとう」
「な、なんでそれを?」
「ひよりちゃんから聞いたわよ。別に隠していたわけじゃないんでしょ? 指輪まで用意して……あなたもやるわね。ちょっとだけ感心したわ」
「それはめでたいな」朝倉さんまでにやりと笑う。
「みんなしてからかわないでくださいよ……」と俺はあたふたしてしまった。こういうのは慣れない。
そう言えば、ひよりには秘密にして欲しいとか何も言っていなかった。もちろん他の人に伝わっても問題はないが……ひとことぐらい言って欲しかった。隣を見るとひよりが「ゴメン」みたいに手を合わせている。かわいいしまあいいか。
「それはさておき、恩方ダンジョンはどうだい?」と朝倉さん。
「正直、順調とは言えませんね。少しは慣れましたが、いまのところは1日30体程度しか討伐できなくて。このペースだとレベルアップまでに1年ぐらいかかってしまいます。何かいい方法があれば教えて欲しいぐらいです」
「まあ、スピード系は慣れが必要だからね。まずは数をこなして」とエリナさんが肩をすくめる。
「可能であれば私くらいの上位レベルの人間が抑えつけるか……同レベルだと盾役がいればそれなりに楽になるんだけど……現状は難しいでしょ?」
「そうですね。俺自身が盾役みたいになっていますから」
「普通は逆よ。使役モンスターを盾にして人間が斬り込むの。それなのに、レンが盾になるなんて――ほんと、話してて飽きないわね」
「そこでだ」と朝倉さんが真顔に戻った。
「月10万円だった報酬を30万円に上げようと思うがどうだろう?」
「そ、そんなに? 3倍もいいのですか?」
「ああ。恩方のような過疎ダンジョンで活動してもらう以上、上乗せは必要だからな。ひより君から聞いたが討伐に苦戦してダンジョン収入が下がっている上に……往復3時間以上かかるのもきついだろう。もちろん交通費は別に払うよ」
「ありがとうございます。凄く助かります。現地に泊まり込むことも考えたのですが、弟と妹がいることもあってそこまではできなくて」
「まずは半年間は月30万円。それ以降はまた相談しよう。あと、税金関係はうちの税務担当に任せてくれ。基本的にダンジョン関連の税はすでに差し引いてある。ほぼ全額が手元に入ると思ってくれていい」
「そこまでしてもらえるんですか。そう言えば個人で活動する以上、本来は自分で税務処理もやらないと駄目ですよね。それをお願いできるのは助かります」
「君はダンジョンに集中してくれればいい。使役モンスターと共に成長しているのは日本では他に前例がない。こちらとしても確認しておきたいんだ。君がそのままレベルアップした場合にどこまで強くなれるのか見てみたい」
「分かりました」
「私も注目しているからね」とエリナさんが優しく笑う。
報酬や税務の件で一段落ついたところで朝倉さんが使役モンスターについての確認があった。
「あと使役モンスターのステータスにある謎の<FS>の件について研究科の方に回しているんだが全く調査が進んでいない。他の使役モンスターでは<FS1>から動かないんだ。レン君は使役モンスターと普通に話ができるんだよな。<FS>について思い当たることがないか聞いてみてくれないか?」
「分かりました。ラムやリンに聞いてみます」
そう言えばラムとリンは<FS3>の時に念話が可能になって<FS4>の時に話ができるようになったんだ。本人たちならその意味が分かるかもしれないな。簡単に上げることができるならダンジョンや使役モンスターの概念が大きく変わるかもしれない。
とにかく月30万円はでかい。そこから更にダンジョンでの報酬が入るから生活は安定するのでありがたい。
これは俺が思っている以上に期待してもらっていると考えていいのかな?期待を裏切らないように頑張っていこうと思う。
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