72 / 157
8章「道場での稽古と戦いの変化」
第71話「初稽古――姿勢と素振り」
しおりを挟む
#第71話「初稽古――姿勢と素振り」
いつもより早い朝の空気は冷たく澄んでいた。弟と妹は起こさずに朝ごはんの用意だけして5時過ぎに家を出た。2人はちゃんと起きて学校に行けるだろうか。少し心配だ。
そして約束どおり、俺とひよりは早朝の電車にのり八王子駅から歩いて15分ぐらいの道場へ行き、畳の上で教えてもらった準備体操を終えた。俺だけでなくひよりも一緒に教えてもらうことになったのだ。
「今日から宜しくお願いします」
「こちらこそ。今日から基本を教えるが基本だけでも多種多様だ。それを全てやっていたら時間が足りない。だから基本の中でも実戦で使えそうな部分だけを抽出して教えていくつもりだ。質問があれば適宜聞いて欲しい」
ルナはそう告げてすぐ稽古に入った。
「まずは姿勢だ。背骨を一本に立て、みぞおちを少し引き上げる。顎は引く。肩は落とす。骨盤を立てて、両足の親指・小指・踵に均等に重さを感じるように立つ」
「……立ってるだけなのに、結構きついな」
「それが正しい。でも姿勢が崩れれば、動きは鈍り、打撃の力も抜けてしまい意味がない。何をするにも姿勢が大事、それが一番の基本だと思って欲しい。基本さえ身に付けば応用はいくらでもできる」
十分ほど微調整が続いた。ルナは俺の脇に指を入れて肩の力を抜かせ、腰の位置を数センチずらす。
「はい、今の位置で足裏で床(地面)を押してみよう」
「こ、こうか?」
「そう。――その“押し”が後で剣に乗る。下半身からの力が乗るんだ」
「次は素振り。百本×三セット。一本ずつ直す」
木刀を受け取り構える。そして振った。かなり疲れる。
最初のセットの仕上げに的に向かって当てる。
「いくぞ」
カン、と乾いた音がした。あまり力が伝わっている感じはしない。
「……軽いな」
「ちょっと待ってくれ。素振りは良くなってきているが的に対して振る時だけはかなり力んでいる。腕だけで振らないことだ。腕は最終的な結果に過ぎない。本当の動力は地面と体幹だ。後ろ足で地面を押す。すると骨盤が回り背中から前腕へ”体全体の力が伝わる”」
「なんだそれ?体全体で振らないと駄目ということか?」
「簡単にいうとそうだな。とりあえず再び素振りをしてくれ。“押して、回して、流す”を意識して。息を吐いて」
次のセットの仕上げに的に向かって当てた。
カン――音が少しだけ低く変わった。
「さっきよりは良い。だがまだ肩に力が残っている。体の力が途中で止まってしまっている」
「肩の力を抜いて、肘を前に“落とす”感じだと思うよ」
とひよりが横から真似をしてくれる。
「助かる」
「うん、ひよりくんは型がある程度できているな。何かやっていたのか?」
「中学の時に剣道をしていたからかな?」
「なるほど、それはいい。そのまま続けて欲しい。悪いところがあったら指摘する」
がっくり、俺が一番駄目らしい。早く追いつかないとな。そうしておよそ形はできたのかその後は一本、また一本。ルナは一本ごとに止めて俺の動きを微調整をするかのように矯正した。足幅二センチ内へ、左膝の向き、手の内の角度など。
「こんな感じだ。同じ幅、同じ軌道、同じ呼吸。再現性が威力を作る」
「俺、同じに振ってるつもりなんだが……」
「つもり、では足りない。身体が勝手にやるまで繰り返すんだ」
三セット目の素振りが終わった。前腕が張り、掌が焼けるように痛い。
「じゃあ的に当てよう」
床に据えた当て木に俺が打ち込む。パスッ、と軽い音。少し音が変わった。
「次、私がやってみるから見ててほしい」
俺はびっくりした。ルナが軽く打つ――それなのにドン、と腹に響くような重い音が鳴ったのだ。かなりの威力。速さはさほど変わらないように見えるが質量だけが増えたみたいだ。これは凄い。
「い、今の何が違う?」
「押す→回す→流す、の順序が崩れない。上半身は“運ぶだけ”。力んでいないから、体全体の力、全部が剣に届くんだ」
「強く振ってないのに、なんでこんなに……」
「逆に考えてもいいかな。“強く振らない”からだよ。力みはブレーキになる。特に上半身の力みがあると体の力が伝わらない。まずは軽く振ることから考えてもいい」
もう一度、俺がやる。力が抜けて更に軽くなっただけ。パスという乾いた音しか出ない。
「うーん……」
「ははは、最初はそんなもんだよ。疲れて下半身が動かず、腕だけになってる。戻って姿勢を整えて」
姿勢に立ち返り、足で床を押し、吐く。
「――ドン」
「今の! さっきより響いたよ」ひよりが顔を上げる。
「たまたまうまくいったみたいだな」
「たまたまを増やして当たり前にするのが稽古だ。今の感じを忘れないように繰り返そう」
休憩中、麦茶を飲みながら愚痴が漏れる。
「正直、疲れるだけでどんどん威力が出てない気がしてくるな……」
「レン、疲れて姿勢が悪くなっている。そして疲れで無意識のうちに下半身を使うことを忘れているんだよ。どんなに疲れても型通りに動くように、体に覚え込ませないと駄目だ」
「まだ完全ではない。でも、疲れ方が変わってきてるだろ。前腕だけじゃなく、足と背中に来てるはず」
「……来てる。太腿と背中が痛いし重い」
「それが全身で振れている兆候。だから悪くはないんだ。今日のノルマは“姿勢をできるだけ崩さず素振り三百、的に三十”。他の技はやらなくていい。これだけをがっつり覚えよう」
「他にも覚えることがあるんじゃ?」
「ある。だが今、他のことを入れても身につかないしかえって邪魔になる。基礎二点――姿勢と素振り――が形になるまで、毎朝これだけでいい」
最後の十本を的に当てた。でも音は全く安定しない。良さそうな一打と軽い一打が混ざる。
「……俺、やっぱり不器用かもしれないな」
「不器用の方がいいよ。その方が反復して体に覚えさせることができる。数は裏切らない。器用な人間ほどいざと言う時に体が動かずうまくいかない」
「“同じ一本を”積むこと。数だけ増えても、同じでなければ別物だよ」ひよりが微笑む。
「二人とも厳しいな」
「現実(ダンジョン)はもっと厳しい。死ぬよりはましだろ」ルナがさらりと返す。
「でも、今日の最後の一本はぎりぎり合格だ。あの感じを忘れるな」
稽古が終わる頃、掌の豆がうっすら膨らんでいた。痛い。けど、嫌じゃない。
「明日も同じメニュー?」
「うん。三日続けて、早ければ四日目ぐらいから体捌きを混ぜるかもしれない。次は受け流しの“型”に落とし込む」
「了解。……よし、やるしかない」
帰り際、ひよりが小声で言った。
「ね、最後のは結構よかったよ。いい形だった」
「偶然だ」
「なら明日は“必然”にしようね」
俺は頷き、木刀の柄を握り直した。
不器用なら何度でも。
体が覚えるまで、同じ一本を積み上げるだけだ。
それにしてもこの疲れ切った後でダンジョンで討伐か。毎日慣れるまでが大変だな。でも強くなるまでは何でもやってやる。
いつもより早い朝の空気は冷たく澄んでいた。弟と妹は起こさずに朝ごはんの用意だけして5時過ぎに家を出た。2人はちゃんと起きて学校に行けるだろうか。少し心配だ。
そして約束どおり、俺とひよりは早朝の電車にのり八王子駅から歩いて15分ぐらいの道場へ行き、畳の上で教えてもらった準備体操を終えた。俺だけでなくひよりも一緒に教えてもらうことになったのだ。
「今日から宜しくお願いします」
「こちらこそ。今日から基本を教えるが基本だけでも多種多様だ。それを全てやっていたら時間が足りない。だから基本の中でも実戦で使えそうな部分だけを抽出して教えていくつもりだ。質問があれば適宜聞いて欲しい」
ルナはそう告げてすぐ稽古に入った。
「まずは姿勢だ。背骨を一本に立て、みぞおちを少し引き上げる。顎は引く。肩は落とす。骨盤を立てて、両足の親指・小指・踵に均等に重さを感じるように立つ」
「……立ってるだけなのに、結構きついな」
「それが正しい。でも姿勢が崩れれば、動きは鈍り、打撃の力も抜けてしまい意味がない。何をするにも姿勢が大事、それが一番の基本だと思って欲しい。基本さえ身に付けば応用はいくらでもできる」
十分ほど微調整が続いた。ルナは俺の脇に指を入れて肩の力を抜かせ、腰の位置を数センチずらす。
「はい、今の位置で足裏で床(地面)を押してみよう」
「こ、こうか?」
「そう。――その“押し”が後で剣に乗る。下半身からの力が乗るんだ」
「次は素振り。百本×三セット。一本ずつ直す」
木刀を受け取り構える。そして振った。かなり疲れる。
最初のセットの仕上げに的に向かって当てる。
「いくぞ」
カン、と乾いた音がした。あまり力が伝わっている感じはしない。
「……軽いな」
「ちょっと待ってくれ。素振りは良くなってきているが的に対して振る時だけはかなり力んでいる。腕だけで振らないことだ。腕は最終的な結果に過ぎない。本当の動力は地面と体幹だ。後ろ足で地面を押す。すると骨盤が回り背中から前腕へ”体全体の力が伝わる”」
「なんだそれ?体全体で振らないと駄目ということか?」
「簡単にいうとそうだな。とりあえず再び素振りをしてくれ。“押して、回して、流す”を意識して。息を吐いて」
次のセットの仕上げに的に向かって当てた。
カン――音が少しだけ低く変わった。
「さっきよりは良い。だがまだ肩に力が残っている。体の力が途中で止まってしまっている」
「肩の力を抜いて、肘を前に“落とす”感じだと思うよ」
とひよりが横から真似をしてくれる。
「助かる」
「うん、ひよりくんは型がある程度できているな。何かやっていたのか?」
「中学の時に剣道をしていたからかな?」
「なるほど、それはいい。そのまま続けて欲しい。悪いところがあったら指摘する」
がっくり、俺が一番駄目らしい。早く追いつかないとな。そうしておよそ形はできたのかその後は一本、また一本。ルナは一本ごとに止めて俺の動きを微調整をするかのように矯正した。足幅二センチ内へ、左膝の向き、手の内の角度など。
「こんな感じだ。同じ幅、同じ軌道、同じ呼吸。再現性が威力を作る」
「俺、同じに振ってるつもりなんだが……」
「つもり、では足りない。身体が勝手にやるまで繰り返すんだ」
三セット目の素振りが終わった。前腕が張り、掌が焼けるように痛い。
「じゃあ的に当てよう」
床に据えた当て木に俺が打ち込む。パスッ、と軽い音。少し音が変わった。
「次、私がやってみるから見ててほしい」
俺はびっくりした。ルナが軽く打つ――それなのにドン、と腹に響くような重い音が鳴ったのだ。かなりの威力。速さはさほど変わらないように見えるが質量だけが増えたみたいだ。これは凄い。
「い、今の何が違う?」
「押す→回す→流す、の順序が崩れない。上半身は“運ぶだけ”。力んでいないから、体全体の力、全部が剣に届くんだ」
「強く振ってないのに、なんでこんなに……」
「逆に考えてもいいかな。“強く振らない”からだよ。力みはブレーキになる。特に上半身の力みがあると体の力が伝わらない。まずは軽く振ることから考えてもいい」
もう一度、俺がやる。力が抜けて更に軽くなっただけ。パスという乾いた音しか出ない。
「うーん……」
「ははは、最初はそんなもんだよ。疲れて下半身が動かず、腕だけになってる。戻って姿勢を整えて」
姿勢に立ち返り、足で床を押し、吐く。
「――ドン」
「今の! さっきより響いたよ」ひよりが顔を上げる。
「たまたまうまくいったみたいだな」
「たまたまを増やして当たり前にするのが稽古だ。今の感じを忘れないように繰り返そう」
休憩中、麦茶を飲みながら愚痴が漏れる。
「正直、疲れるだけでどんどん威力が出てない気がしてくるな……」
「レン、疲れて姿勢が悪くなっている。そして疲れで無意識のうちに下半身を使うことを忘れているんだよ。どんなに疲れても型通りに動くように、体に覚え込ませないと駄目だ」
「まだ完全ではない。でも、疲れ方が変わってきてるだろ。前腕だけじゃなく、足と背中に来てるはず」
「……来てる。太腿と背中が痛いし重い」
「それが全身で振れている兆候。だから悪くはないんだ。今日のノルマは“姿勢をできるだけ崩さず素振り三百、的に三十”。他の技はやらなくていい。これだけをがっつり覚えよう」
「他にも覚えることがあるんじゃ?」
「ある。だが今、他のことを入れても身につかないしかえって邪魔になる。基礎二点――姿勢と素振り――が形になるまで、毎朝これだけでいい」
最後の十本を的に当てた。でも音は全く安定しない。良さそうな一打と軽い一打が混ざる。
「……俺、やっぱり不器用かもしれないな」
「不器用の方がいいよ。その方が反復して体に覚えさせることができる。数は裏切らない。器用な人間ほどいざと言う時に体が動かずうまくいかない」
「“同じ一本を”積むこと。数だけ増えても、同じでなければ別物だよ」ひよりが微笑む。
「二人とも厳しいな」
「現実(ダンジョン)はもっと厳しい。死ぬよりはましだろ」ルナがさらりと返す。
「でも、今日の最後の一本はぎりぎり合格だ。あの感じを忘れるな」
稽古が終わる頃、掌の豆がうっすら膨らんでいた。痛い。けど、嫌じゃない。
「明日も同じメニュー?」
「うん。三日続けて、早ければ四日目ぐらいから体捌きを混ぜるかもしれない。次は受け流しの“型”に落とし込む」
「了解。……よし、やるしかない」
帰り際、ひよりが小声で言った。
「ね、最後のは結構よかったよ。いい形だった」
「偶然だ」
「なら明日は“必然”にしようね」
俺は頷き、木刀の柄を握り直した。
不器用なら何度でも。
体が覚えるまで、同じ一本を積み上げるだけだ。
それにしてもこの疲れ切った後でダンジョンで討伐か。毎日慣れるまでが大変だな。でも強くなるまでは何でもやってやる。
42
あなたにおすすめの小説
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる