あくまで執事なヒツジは、生贄である人間の幼女を育てるみたいです~えぇ!?人間って牧草を食べないんですか!?~

夏歌 沙流

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第6話 ヒツジ、ご飯を持ってきます。

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 食糧庫に行くと、大雨で森にご飯が食べに行けないために保存してあるご飯が山積みされていました。いやぁ……私偉い、ちゃんと食料を貯めていたのですから!

「まぁ、いざという時のためにご飯は貯めておけっていうのは主様から学んだことなのですが……っと」

 何を持っていきましょう?うーん……わらはまだ感想仕切ってないから美味しくないし、かと言ってクローバーは鮮度が命だからあまり採集してませんし。
 こういう時って何を持っていくのが良いんでしょうかね?あ、何日も食べていない生物に固形物って出していいんでしょうか!?

 で、出来るだけ柔らかい草を持っていきましょう……あ、これなんか良いんじゃないですか?『クタクタ草』。水に触れると地面に『クタァ……』と葉っぱがついてしまうこの『クタクタ草』は、魔界の森の中にある泉の近くに採れるんですが、これがまた柔らかくておいしいんですよぉ。モシャモシャ食べていると口の中の水分で『クタァ……』ってなってしまうので、『草は歯ごたえが命!』という方には合わないと思いますが。

「乾燥させていると葉っぱがピンッと立っているので、保存するのに分かりやすいから良いんですよねー……っと、これぐらいあれば大丈夫そうですかね?」

 ザル一杯に入った『クタクタ草』を見ながら、まあ余ったら私の今日の夜ご飯にすればいいかと背中に乗せる。落とさないように気を付けながら食糧庫から出て主様の部屋に戻らなければならないので時間がかかってしまいました……

「ただいま戻りましたー!……ってあれ?主様どうなされたのですか?」
「あー……バラム良いところに、ちょっと助けてくれないかなぁ」

 主様の部屋に入ると、先ほどまで気絶していた女の子はその部屋からいなくなっており。主様は困った顔で「タハハ……」と笑っておりました。
 まさか、生贄の女の子が主様に何かしでかしたのか!?と、背中の『クタクタ草』が入ったザルも気にせず主様に駆け寄り足元をグルグル回りながら外傷が無いか確認します。

 良かった、お怪我はありません。

「あー……そのね、バラム。別に僕は何もないんだよ、問題があるのはあっち」

 そう言って主様が指をさしたので、つられて私も目をそちらの方に向けてみますと……先ほどの人間の女の子が部屋の片隅でプルプル震えていますね?

「ずっとバラムとしかいなかったから忘れてたんだけど、僕……邪神だから存在しているだけで彼女を怖がらせちゃってるんだよね」
「…………あぁ!」
「一瞬、僕は神様だってこと忘れてたねバラム?」

 いえいえ!滅相も無い、私が主様が偉大であることを忘れていたことなんて一度もありませんよ、ええ!ただ最近というか私が生まれてからずっとベッドや私の背中でゴロゴロしていたのでちょっと記憶が薄れていたというか……

「バ・ラ・ム?」
「申し訳ありませんんんんんッ!」
「はぁ……まあ良いよ、とにかく彼女は君がついてやってくれ」

 僕だって神の力があれば……と口をとがらせている主様を横目に私は片隅で震えている幼女に近づきます。ほーら、ご飯ですよぉ~?だから襲わないでくださいね~?
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