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第1章 彼らの世界/誤謬
11: 友人達
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アンジェラは、レナードが鵬香に色目を使うのが面白くなかった。
レナードは、リンカーン家が大切にしている友人グループの一人で、有力豪族であるバンクス家の長男でもあったから、大勢の女性に人気がある青年だった。
アンジェラの周囲ではそんな彼女とレナードの仲を噂するものもいた。
しかし実際の所は、アンジェラが好意を抱いているのはもう一人の友人である暮神莞爾(かんじ)で、レナードは表面上の友人であるに過ぎない。
ましてや父親の愛玩動物である女フォージャリーを好色そうな目で見るレナードに対する彼女の嫌悪感は抑えられるものではなかった。
一方、暮神莞爾は不思議な魅力を持つ男だった。
外見的には東洋系のルーツを持つ、黒い髪と黒い瞳をした平凡な若者に過ぎないのだが、彼に出会った政財界の大物達は、その日から彼を評価し支援し始めるという。
何か目に見えない、人を惹きつけて止まないオーラのようなものが彼を取り囲んでいるのだ。
その魅力は最近、彼が急速に身に付け始めたものだ。
彼はアンジェラと幼なじみの関係にあったが、子供の頃の暮神は何の変哲もない普通の少年だった筈だ。
そんな彼が大きな変化を見せ始めたのは、彼の兄である瑛爾(えいじ)を失ってからだ。
瑛爾は、幼いアンジェラ達には、彼が「本物のスーパーヒーロー」に思えるほどに魅力的で能力のある人物だった。
その兄を失ってから弟の莞爾は、兄に成り代わるように魅力的になり始めたのだ。
そして最近の暮神は、特に同性に対して強烈な磁力を発するところがあった。
例えば今日のように、アンジェラが手にいれたヒューマンフォージャリーを、暮神だけに見て貰おうと家に招いても、この自称「暮神の親友」達は無理矢理にでも彼についてくるのだった。
更にこの国の豪族たちが形成するハイソサエティは、その閉鎖性故にコロニーじみた性格があり、彼らの第2世代を豪族全体で育てているような側面があった。
特に親交の深い家同士の子ども達の間では、それぞれの家が、独立した別の生活空間であるという認識が曖昧になる程交流が深かったのだ。
今日、暮神莞爾にくっついてきた幼なじみのドナー・ウィクションもそんな関係を持つ一人だった。
鵬香の嬌声が背後で聞こえる。
どうやらレナードがすれ違いざま鵬香の尻部をなぜたらしい。
それを内気なくせに、仲間内ではお調子者のドナーがはやし立てている。
ボディビルダーのような身体を持った金髪碧眼のレナードと痩せたメガネ男のドナー、、まるでコメディアンコンビのようだった。
「どうしたアンジェラ。表情が険しいぞ。」
「莞爾、これからはもう少し友達を整理したら?暴力専門の筋肉男に、おかま男、二人とも最低だわ。ましなのは鹿島君くらいのものね。だから鹿島君は今夜、ここにはいない。」
暮神の黒い瞳が煌めく。
まるで『本当の事は知っているだろう。』そう言いたいようだ。
そう、彼が友達を整理出来るのは、その友達の父親がこの世界の実力者の座から転落したときだけなのだ。
暮神莞爾は、これから世の中をのし上がって行く男だった。
アンジェラにもそれぐらいの事は判っていた。
又、今回の様に、所持する事自体が触法行為であるフォージャリーの内輪のお披露目の場面で、暮神にくっついて来る人間は、いくら暮神が幅広い人脈を持っていても、数少ないと言う事も理解していた。
『ヒューマンフォージャリー』に少しでも理解を示す実力者階級の子弟などそうざらにはいないのだ。
実力者達がヒューマンフォージャリーの所持を派手に競い合うのは、実質上、この世界を運営していると言われる「社交パーティ」の場だけだった。
それ以外の場面でのフォージャリーは、『そこにいてもいない』存在なのだ。
それゆえに、新しく人間界に潜り込んだフォージャリーをわざわざ見物しょうとする若者は、法律で禁止されているフォージャリー居留地区にお忍びで入り込んだり出来る程の権力者の親を持つ子弟か、余程イカれた若者か、そのどちらかという事になる。
レナードとドナーは後者の類だった。
『幼なじみのドナーとは一緒にはならないが、レナードは僕にとって利用しがいのある人間なんだよ。それにあのドナーだっていつかは僕の役に立ってくれるさ。ドナーが本当はいい奴だってのは君も判ってるだろ?』
暮神はいつかそう言っていたが、アンジェラにはとてもそれが信じられなかった。
ドナーなどは、科学院院長の息子でありながら、驚いた事にヒューマンフォージャリー解放運動に片足を突っ込んでさえいる。
フォージャリーは手元において愛玩するものであって、解放するモノではない。
それに解放運動は、ドナー流の思想的なファッションに過ぎないとアンジェラは思っていた。
アンジェラと3人の男達が、中庭に面している第2リビングに入ると、夕焼けを背後にした窓際の男の姿が見えた。
アンジェラが手に入れたというフォージャリーだろう。
暮神は、今日の『夕焼け』のカラーコーデネイターのセンスの悪さを呪った。
明度が高すぎる。
男の姿が影法師のようだ。
「なんだ今日の夕日は、アール塔に縄をかけて首を吊りやがれ。」
ドナーが気象調整省の悪口を言った。
アール塔は巨大気象ジェネレターの事だ。
レナードがようやく慣れて来た目で窓際の男の姿を認めたのか、吹き出し始めた。
「ニューチャンプと言うから見に来たが、これじゃまるで男装の麗人だぜ。いやその反対か?」
窓辺に立っていたのは蓮だったが、白いフォーマルスーツの上には、アンジェラが彼のファイトマスクを原型として特別注文で作らせた女性の顔があった。
こんな逆光では余程観察力のある人間でないかぎり、それがマスクであるとは判別しかねる出来具合いのしろものだった。
「チャイナレディ、お客様よ。私に恥をかかせないで。」
蓮はその言葉にどうしたものか迷った。
だが、何時の間に入ってきていたのか、鵬香がリビングのドア近くで、蓮に膝でひざまずくジェスチャーを示して寄越したので、蓮はそれに従った。
「たいしたもんだ。もう奴隷根性が身に付いてるじゃないか。」
レナードが嘲る様に言った。
「俺の靴を磨いてくれないか。」
蓮に歩み寄ったレナードは片膝をついていた蓮の脚の上にその足を下ろした。
「よせよ、レナード。そこまでしたらアンジェラが怒るぜ。」
ドナーがレナードの肩に手を置きたしなめたが、レナードの分厚い肩の一振りで、その手は払いのけられていた。
「俺はなぁ。相手がフォージャリーであろうがなかろうが、一端のファイターならそれなりの敬意は払うんだよ。闇ファイトの6代目チャンプを倒した新人って言うから見に来たら、このざまかよ。」
レナードの唾が蓮のマスクに吐かれる。
単純な言いがかりだった。
もしかするとレナード自身、エイブラハム家の新しいフォージャリーのお披露目の話を聞きつけた時から、相手次第によっては己の力試しをやってみたいと考えていたのかも知れない。
レナードは最近、恒久的筋肉強化剤の服用と、それを効率的に制御するバイオチップを身体に埋め込む手術をしている。
生身の身体でもネオ・レスリングの学生チャンプの実力の彼だが、彼の征服欲と破壊欲は留まる所を知らなかったのだ。
それにレナードは、イーズルの有力者達が催す年一回の聖剣争奪戦でバンクス家に1本の聖剣をもたらしている。
そんな情況の中でレナードは、女性のマスクを付けたひ弱そうなフォージャリーに出会ったのだ。
そしてフォージャリーは、人間に対してとことん刃向かう事は出来ない。
蓮はレナードにとって絶好の獲物だったのだ。
「チャイナレディ!私が許すわ!レナードは自惚れ屋さんで、自分がフォージャリーより強いと思っているのよ。たかが人間界の学生チャンピオンくらいでフォージャリーに勝てるなんてお笑いだわ。お相手をしてあげなさい。」
アンジェラが興奮した声で言った。
暮神は訝しげな目でアンジェラを見た。
こんな言動に及ぶ女性ではなかった筈だが?と。
確かに彼女は噂通り、父親に闇ファイトに連れて行かれてから、性格が少し変わりつつあるようだと暮神は思った。
「レナード。やるなら中庭でやって!チャイナレディは服を汚さないように、此処で脱いでいきなさい!」
蓮のスーツは、アンジェラが着せ変え人形に新しい服を付けるのと同じ感覚で、彼に買い与えたものだ。
これで9着目だった。
それは、今では珍しい化繊ではない本物の生地で仕立ててあった。
蓮よりスーツを惜しむ口調で、アンジェラが中庭に面したガラス窓製の引き戸を開けた。
この喧嘩は当然、自分のフォージャリーが難なく勝つと思いこんでいる。
事の成りゆきに対応できず呆然とつったっているドナーを、自分の側に引っ張りながら暮神が囁いた。
「面白いな、座ってゆっくり拝見しょうじゃないか。」
「しかし莞爾。もしレナードが怪我でもしたら大変な事になる。公ではフォージャリーは此処にはいないはずの生き物なんだ。逆にあのフォージャリーが、既にトレーナーの手に掛かっているなら、アンジェラが本気で思いきった命令を出さない限り、フォージャリーに反撃のチャンスはない。でもレナードは本気でやるよ。」
「いざという時は、俺が親父に言ってもみ消してやるさ。それにレナードだって最近バイオアップをしたんだ。しかもあの聖剣の保持者なんだぞ。アンジェラとレナードがああなった以上、やらせるしかあるまい?アンジェラは言い出した限りには絶対後には引かない。知ってるだろ?」
ドナーは神経質にずり落ちる眼鏡を直しながら不承不承、暮神の隣のソファに腰を落とした。
レナードは、リンカーン家が大切にしている友人グループの一人で、有力豪族であるバンクス家の長男でもあったから、大勢の女性に人気がある青年だった。
アンジェラの周囲ではそんな彼女とレナードの仲を噂するものもいた。
しかし実際の所は、アンジェラが好意を抱いているのはもう一人の友人である暮神莞爾(かんじ)で、レナードは表面上の友人であるに過ぎない。
ましてや父親の愛玩動物である女フォージャリーを好色そうな目で見るレナードに対する彼女の嫌悪感は抑えられるものではなかった。
一方、暮神莞爾は不思議な魅力を持つ男だった。
外見的には東洋系のルーツを持つ、黒い髪と黒い瞳をした平凡な若者に過ぎないのだが、彼に出会った政財界の大物達は、その日から彼を評価し支援し始めるという。
何か目に見えない、人を惹きつけて止まないオーラのようなものが彼を取り囲んでいるのだ。
その魅力は最近、彼が急速に身に付け始めたものだ。
彼はアンジェラと幼なじみの関係にあったが、子供の頃の暮神は何の変哲もない普通の少年だった筈だ。
そんな彼が大きな変化を見せ始めたのは、彼の兄である瑛爾(えいじ)を失ってからだ。
瑛爾は、幼いアンジェラ達には、彼が「本物のスーパーヒーロー」に思えるほどに魅力的で能力のある人物だった。
その兄を失ってから弟の莞爾は、兄に成り代わるように魅力的になり始めたのだ。
そして最近の暮神は、特に同性に対して強烈な磁力を発するところがあった。
例えば今日のように、アンジェラが手にいれたヒューマンフォージャリーを、暮神だけに見て貰おうと家に招いても、この自称「暮神の親友」達は無理矢理にでも彼についてくるのだった。
更にこの国の豪族たちが形成するハイソサエティは、その閉鎖性故にコロニーじみた性格があり、彼らの第2世代を豪族全体で育てているような側面があった。
特に親交の深い家同士の子ども達の間では、それぞれの家が、独立した別の生活空間であるという認識が曖昧になる程交流が深かったのだ。
今日、暮神莞爾にくっついてきた幼なじみのドナー・ウィクションもそんな関係を持つ一人だった。
鵬香の嬌声が背後で聞こえる。
どうやらレナードがすれ違いざま鵬香の尻部をなぜたらしい。
それを内気なくせに、仲間内ではお調子者のドナーがはやし立てている。
ボディビルダーのような身体を持った金髪碧眼のレナードと痩せたメガネ男のドナー、、まるでコメディアンコンビのようだった。
「どうしたアンジェラ。表情が険しいぞ。」
「莞爾、これからはもう少し友達を整理したら?暴力専門の筋肉男に、おかま男、二人とも最低だわ。ましなのは鹿島君くらいのものね。だから鹿島君は今夜、ここにはいない。」
暮神の黒い瞳が煌めく。
まるで『本当の事は知っているだろう。』そう言いたいようだ。
そう、彼が友達を整理出来るのは、その友達の父親がこの世界の実力者の座から転落したときだけなのだ。
暮神莞爾は、これから世の中をのし上がって行く男だった。
アンジェラにもそれぐらいの事は判っていた。
又、今回の様に、所持する事自体が触法行為であるフォージャリーの内輪のお披露目の場面で、暮神にくっついて来る人間は、いくら暮神が幅広い人脈を持っていても、数少ないと言う事も理解していた。
『ヒューマンフォージャリー』に少しでも理解を示す実力者階級の子弟などそうざらにはいないのだ。
実力者達がヒューマンフォージャリーの所持を派手に競い合うのは、実質上、この世界を運営していると言われる「社交パーティ」の場だけだった。
それ以外の場面でのフォージャリーは、『そこにいてもいない』存在なのだ。
それゆえに、新しく人間界に潜り込んだフォージャリーをわざわざ見物しょうとする若者は、法律で禁止されているフォージャリー居留地区にお忍びで入り込んだり出来る程の権力者の親を持つ子弟か、余程イカれた若者か、そのどちらかという事になる。
レナードとドナーは後者の類だった。
『幼なじみのドナーとは一緒にはならないが、レナードは僕にとって利用しがいのある人間なんだよ。それにあのドナーだっていつかは僕の役に立ってくれるさ。ドナーが本当はいい奴だってのは君も判ってるだろ?』
暮神はいつかそう言っていたが、アンジェラにはとてもそれが信じられなかった。
ドナーなどは、科学院院長の息子でありながら、驚いた事にヒューマンフォージャリー解放運動に片足を突っ込んでさえいる。
フォージャリーは手元において愛玩するものであって、解放するモノではない。
それに解放運動は、ドナー流の思想的なファッションに過ぎないとアンジェラは思っていた。
アンジェラと3人の男達が、中庭に面している第2リビングに入ると、夕焼けを背後にした窓際の男の姿が見えた。
アンジェラが手に入れたというフォージャリーだろう。
暮神は、今日の『夕焼け』のカラーコーデネイターのセンスの悪さを呪った。
明度が高すぎる。
男の姿が影法師のようだ。
「なんだ今日の夕日は、アール塔に縄をかけて首を吊りやがれ。」
ドナーが気象調整省の悪口を言った。
アール塔は巨大気象ジェネレターの事だ。
レナードがようやく慣れて来た目で窓際の男の姿を認めたのか、吹き出し始めた。
「ニューチャンプと言うから見に来たが、これじゃまるで男装の麗人だぜ。いやその反対か?」
窓辺に立っていたのは蓮だったが、白いフォーマルスーツの上には、アンジェラが彼のファイトマスクを原型として特別注文で作らせた女性の顔があった。
こんな逆光では余程観察力のある人間でないかぎり、それがマスクであるとは判別しかねる出来具合いのしろものだった。
「チャイナレディ、お客様よ。私に恥をかかせないで。」
蓮はその言葉にどうしたものか迷った。
だが、何時の間に入ってきていたのか、鵬香がリビングのドア近くで、蓮に膝でひざまずくジェスチャーを示して寄越したので、蓮はそれに従った。
「たいしたもんだ。もう奴隷根性が身に付いてるじゃないか。」
レナードが嘲る様に言った。
「俺の靴を磨いてくれないか。」
蓮に歩み寄ったレナードは片膝をついていた蓮の脚の上にその足を下ろした。
「よせよ、レナード。そこまでしたらアンジェラが怒るぜ。」
ドナーがレナードの肩に手を置きたしなめたが、レナードの分厚い肩の一振りで、その手は払いのけられていた。
「俺はなぁ。相手がフォージャリーであろうがなかろうが、一端のファイターならそれなりの敬意は払うんだよ。闇ファイトの6代目チャンプを倒した新人って言うから見に来たら、このざまかよ。」
レナードの唾が蓮のマスクに吐かれる。
単純な言いがかりだった。
もしかするとレナード自身、エイブラハム家の新しいフォージャリーのお披露目の話を聞きつけた時から、相手次第によっては己の力試しをやってみたいと考えていたのかも知れない。
レナードは最近、恒久的筋肉強化剤の服用と、それを効率的に制御するバイオチップを身体に埋め込む手術をしている。
生身の身体でもネオ・レスリングの学生チャンプの実力の彼だが、彼の征服欲と破壊欲は留まる所を知らなかったのだ。
それにレナードは、イーズルの有力者達が催す年一回の聖剣争奪戦でバンクス家に1本の聖剣をもたらしている。
そんな情況の中でレナードは、女性のマスクを付けたひ弱そうなフォージャリーに出会ったのだ。
そしてフォージャリーは、人間に対してとことん刃向かう事は出来ない。
蓮はレナードにとって絶好の獲物だったのだ。
「チャイナレディ!私が許すわ!レナードは自惚れ屋さんで、自分がフォージャリーより強いと思っているのよ。たかが人間界の学生チャンピオンくらいでフォージャリーに勝てるなんてお笑いだわ。お相手をしてあげなさい。」
アンジェラが興奮した声で言った。
暮神は訝しげな目でアンジェラを見た。
こんな言動に及ぶ女性ではなかった筈だが?と。
確かに彼女は噂通り、父親に闇ファイトに連れて行かれてから、性格が少し変わりつつあるようだと暮神は思った。
「レナード。やるなら中庭でやって!チャイナレディは服を汚さないように、此処で脱いでいきなさい!」
蓮のスーツは、アンジェラが着せ変え人形に新しい服を付けるのと同じ感覚で、彼に買い与えたものだ。
これで9着目だった。
それは、今では珍しい化繊ではない本物の生地で仕立ててあった。
蓮よりスーツを惜しむ口調で、アンジェラが中庭に面したガラス窓製の引き戸を開けた。
この喧嘩は当然、自分のフォージャリーが難なく勝つと思いこんでいる。
事の成りゆきに対応できず呆然とつったっているドナーを、自分の側に引っ張りながら暮神が囁いた。
「面白いな、座ってゆっくり拝見しょうじゃないか。」
「しかし莞爾。もしレナードが怪我でもしたら大変な事になる。公ではフォージャリーは此処にはいないはずの生き物なんだ。逆にあのフォージャリーが、既にトレーナーの手に掛かっているなら、アンジェラが本気で思いきった命令を出さない限り、フォージャリーに反撃のチャンスはない。でもレナードは本気でやるよ。」
「いざという時は、俺が親父に言ってもみ消してやるさ。それにレナードだって最近バイオアップをしたんだ。しかもあの聖剣の保持者なんだぞ。アンジェラとレナードがああなった以上、やらせるしかあるまい?アンジェラは言い出した限りには絶対後には引かない。知ってるだろ?」
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