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第1章 望郷
03: 葉月
母さんが消えた蚊取り線香を換えるために、新しい緑の渦巻きの早きっちょを吹いて赤くしてる。
婆ちゃんはちょこんとお座布に乗っかって、テレビを眺めてる。
茂さんが縁側で、父さんと将棋を指しながらビールをちびちびと飲んでいる。
盆でも、帰ってくる者のいない家は、いつもの夏の夜と変わりはない。
「知ってっか。若い衆で一人、素性の知れん娘っこが混じっとるらしい。鶴丸で泊まっているらしいんだが、妙に島の事に詳しいって。でも、戻ってきた若い衆の集まりには顔をださんて。」
「一日先生にもか?」
父さんの顔は真っ赤だ。
父さんはこの島の人間にしてはあまりお酒に強くない。
「ああ。」
「なら島のもんじゃないだろ。ありゃ島の子の同窓会みたいなもんだで。」
「それがさ。何人かは、その娘っこの顔に見覚えがあるちゅうだ。」
「・・まあ、どうでもいいでねえの。」
父さんは、こういう他人の噂話を聞いたり話したりするのが、あまり好きではなかった。
「そんだがな、、その娘っこが、えれえ別嬪で色っぽくってさ、、名前からして葉月(ハズキ)って源氏名みてぇだろ。」
僕はあのお姉さんの名前が、葉月(ハズキ)だと言うことをこの時に知った。
登校日の二日目、僕は生まれて初めて本気の喧嘩をした。
それは1時間目の休み時間の事だった。
本当なら夏の登校日なんだから、授業とも言えない1時間だけで簡単に終わる筈だったんだけれど、鶴丸ホテルに泊まっている一般のお客さんが、どうしても先生をやりたいと言い出した為に、時間が大きく伸びてしまったのだ。
僕らの本当の先生は、すまなさそうに2時間目があることを僕らに告げた。
『無茶苦茶だ!』転校生は、怒りの余り、赤くなった顔が蒼くなっていた。
でも島では、本家の言う事は絶対だからしかたのないことだ。
それは、僕らみたいな子どもでも判っていた。
「ほれ、みなよ。鶴丸んちの分家の出戻りオカマの写真だぜ。今、島にきてんだと。」
「えーっ、どうして判るんだよ。」
六年生の権の周りにクラスの何人かが集まっていた。
権は、いつもみんなに自分の事を見て欲しいらしく、学校にいらないものを持ってきたり、自分に関心を持たない人間には、暴力を振るったりするイヤな奴だ。
「ウチの姉ちゃんがそう言ってたんだよ。この卒業アルバムだって、姉ちゃんのだからな。」
「権ちゃん。おかまってなんなんだよ?」
特徴のあるキィキィ声は、いつも権にへばりついている僕と同じ四年生の木川だ。
「そんなのも知らねのか、俊は。オカマは、毎晩おんなの格好して男のチンポ、おいしおいしって言って舐めてんだぜ。」
「ゲーッ」
「でもこれ、丸坊主だよ。」
「ホントだ。丸坊主だぜ。嗤っちゃうな。」
「気持ち悪いよ。こんな坊主頭のへんちくりんが女なんだって。」
「だろ。がっこが終わったら、みんなでこのオカマ見に行こうか。」
何故だか僕の身体が勝手に動いて、権達のグループに頭から突っ込んで行った。
権に頭突きをかまし、権の上に馬乗りになった時、床に開いたまま落ちたアルバムがちらりと見えた。
僕の視線がそちらに行った時、僕はあっというまに権にはねとばされた。
不意打ちが終わったあとの僕に、勝ち目はなかった。
ゴンに顔を何度も殴られたけれど、僕は泣かなかった。
泣くことは負ける事だ。
その日ボクは、そうやって初めての喧嘩をしたのだ。
そしてまるで僕らを仲裁するみたいに2時間目が始まった。
僕らの先生が、今日の一日先生をつとめる若い衆や鶴丸のお客さんを連れて教室に入ってきたのだ。
僕たちは何にもなかったように席に着いた。
権は時々もの凄い目で僕の方を振り返る。
よっぽど下級生に馬乗りになられたのが腹立たしいのだろう。
僕は泣き出したいのを我慢してた。
権が怖かったからじゃない。
まだ収まらない、訳の分からない悔しさと、生まれて初めての喧嘩の興奮がそうさせたんだと思う。
それにその時は、はっきり気づかなかったけれど、葉月お姉さんの事を僕はずっと考えていたんだと思う。
その後の一日先生の話なんて上の空だった。
教室の後ろや窓際には沢山の若い衆が立っていて、みんなにこにこしていた。
その時、僕は見つけたんだ。
若い衆の中に小さなサングラスをかけた葉月お姉さんがひっそり混じっているのを。
でも僕の心は混乱していた。
折角会えたのに、なんだか嬉しいような、嬉しくないような変な気がしたのだ、、、。
そして、僕の鼻が急にぬるくなったかと思うと鼻血がツーと流れ出た。
なんだよう、なんでこんな時に。
僕は普段使った事のないハンカチを半ズボンから取り出して、鼻に押し当てて、出来るだけ顔を上げないようにしていた。
参観していた若い衆たちが教室から引き上げるのと同時に2時間目は終わった。
みんなは、あっというまに教室から飛び出して教室は直ぐに空になった。
僕だって走って教室を出た。
でも僕の場合は遊びにいくためじゃない。
何か訳の判らないモノから逃げ出したかったんだ。
僕は近道をしようと思って、正門に向かわず校舎裏に回り込んだ。
その時、ふいに誰かに後ろから襟首をつかまえられた。
「勇太。なんで逃げるの。それにその顔どうしたの。」
葉月お姉さんだった。
「喧嘩したんだね。授業中、鼻血でてただろ?どうして先生にいわないの。」
「・・・権の奴が、葉月姉ちゃんの事、男女っていったから殴ってやったんだ。」
「私の為に?それに今、葉月と言った?お姉ちゃんの名前、だれから聞いたの。」
「茂おじさん。」
「ふーん。そうなんだ。ここ迄やってたらばれないと思ったけどな、、。嫌になる程、狭い島だよ、、。」
サングラスをかけたままのお姉さんはTVドラマで悪いことをする女の人みたいに綺麗だったけれど、怖い感じがした。
「、、、勇太、権に謝らなくちゃ。」
「なんでだよ。」
お姉さんはサングラスを外して暫く空を見上げていたかと思うとその後、一気に喋り出した。
「お姉ちゃんね、本当の名前は清秋っていうんだよ。セイシュウ・・お坊さんみたいだね。理由は簡単なんだ。八月生まれだから、、普通、その生まれ月の名をつけるんなら葉月ってつけるよね。でもそれじゃ女の子ぽいから、清秋にしたみたい。で、私がこうなってからハヅキに変えたわけ。お姉ちゃん、権が言ったように、男だよ。」
僕は何がなんだかわからなかった。
「お姉ちゃんの事、嫌いになった?」
僕は首を振るのが精一杯だった。
「お姉ちゃんも小さい頃は丸坊主だったの?」
「そうだよ。勿論。」
その日僕は家に帰って、喧嘩の理由を誰にも話さなかった。
母さんが何度も聞いてきたけれど沈黙を貫きとおした。
いつもは僕の事になると、結構遊び半分で口を挟んでくる父さんも、この日は不思議なことに何も言わなかった。
婆ちゃんはちょこんとお座布に乗っかって、テレビを眺めてる。
茂さんが縁側で、父さんと将棋を指しながらビールをちびちびと飲んでいる。
盆でも、帰ってくる者のいない家は、いつもの夏の夜と変わりはない。
「知ってっか。若い衆で一人、素性の知れん娘っこが混じっとるらしい。鶴丸で泊まっているらしいんだが、妙に島の事に詳しいって。でも、戻ってきた若い衆の集まりには顔をださんて。」
「一日先生にもか?」
父さんの顔は真っ赤だ。
父さんはこの島の人間にしてはあまりお酒に強くない。
「ああ。」
「なら島のもんじゃないだろ。ありゃ島の子の同窓会みたいなもんだで。」
「それがさ。何人かは、その娘っこの顔に見覚えがあるちゅうだ。」
「・・まあ、どうでもいいでねえの。」
父さんは、こういう他人の噂話を聞いたり話したりするのが、あまり好きではなかった。
「そんだがな、、その娘っこが、えれえ別嬪で色っぽくってさ、、名前からして葉月(ハズキ)って源氏名みてぇだろ。」
僕はあのお姉さんの名前が、葉月(ハズキ)だと言うことをこの時に知った。
登校日の二日目、僕は生まれて初めて本気の喧嘩をした。
それは1時間目の休み時間の事だった。
本当なら夏の登校日なんだから、授業とも言えない1時間だけで簡単に終わる筈だったんだけれど、鶴丸ホテルに泊まっている一般のお客さんが、どうしても先生をやりたいと言い出した為に、時間が大きく伸びてしまったのだ。
僕らの本当の先生は、すまなさそうに2時間目があることを僕らに告げた。
『無茶苦茶だ!』転校生は、怒りの余り、赤くなった顔が蒼くなっていた。
でも島では、本家の言う事は絶対だからしかたのないことだ。
それは、僕らみたいな子どもでも判っていた。
「ほれ、みなよ。鶴丸んちの分家の出戻りオカマの写真だぜ。今、島にきてんだと。」
「えーっ、どうして判るんだよ。」
六年生の権の周りにクラスの何人かが集まっていた。
権は、いつもみんなに自分の事を見て欲しいらしく、学校にいらないものを持ってきたり、自分に関心を持たない人間には、暴力を振るったりするイヤな奴だ。
「ウチの姉ちゃんがそう言ってたんだよ。この卒業アルバムだって、姉ちゃんのだからな。」
「権ちゃん。おかまってなんなんだよ?」
特徴のあるキィキィ声は、いつも権にへばりついている僕と同じ四年生の木川だ。
「そんなのも知らねのか、俊は。オカマは、毎晩おんなの格好して男のチンポ、おいしおいしって言って舐めてんだぜ。」
「ゲーッ」
「でもこれ、丸坊主だよ。」
「ホントだ。丸坊主だぜ。嗤っちゃうな。」
「気持ち悪いよ。こんな坊主頭のへんちくりんが女なんだって。」
「だろ。がっこが終わったら、みんなでこのオカマ見に行こうか。」
何故だか僕の身体が勝手に動いて、権達のグループに頭から突っ込んで行った。
権に頭突きをかまし、権の上に馬乗りになった時、床に開いたまま落ちたアルバムがちらりと見えた。
僕の視線がそちらに行った時、僕はあっというまに権にはねとばされた。
不意打ちが終わったあとの僕に、勝ち目はなかった。
ゴンに顔を何度も殴られたけれど、僕は泣かなかった。
泣くことは負ける事だ。
その日ボクは、そうやって初めての喧嘩をしたのだ。
そしてまるで僕らを仲裁するみたいに2時間目が始まった。
僕らの先生が、今日の一日先生をつとめる若い衆や鶴丸のお客さんを連れて教室に入ってきたのだ。
僕たちは何にもなかったように席に着いた。
権は時々もの凄い目で僕の方を振り返る。
よっぽど下級生に馬乗りになられたのが腹立たしいのだろう。
僕は泣き出したいのを我慢してた。
権が怖かったからじゃない。
まだ収まらない、訳の分からない悔しさと、生まれて初めての喧嘩の興奮がそうさせたんだと思う。
それにその時は、はっきり気づかなかったけれど、葉月お姉さんの事を僕はずっと考えていたんだと思う。
その後の一日先生の話なんて上の空だった。
教室の後ろや窓際には沢山の若い衆が立っていて、みんなにこにこしていた。
その時、僕は見つけたんだ。
若い衆の中に小さなサングラスをかけた葉月お姉さんがひっそり混じっているのを。
でも僕の心は混乱していた。
折角会えたのに、なんだか嬉しいような、嬉しくないような変な気がしたのだ、、、。
そして、僕の鼻が急にぬるくなったかと思うと鼻血がツーと流れ出た。
なんだよう、なんでこんな時に。
僕は普段使った事のないハンカチを半ズボンから取り出して、鼻に押し当てて、出来るだけ顔を上げないようにしていた。
参観していた若い衆たちが教室から引き上げるのと同時に2時間目は終わった。
みんなは、あっというまに教室から飛び出して教室は直ぐに空になった。
僕だって走って教室を出た。
でも僕の場合は遊びにいくためじゃない。
何か訳の判らないモノから逃げ出したかったんだ。
僕は近道をしようと思って、正門に向かわず校舎裏に回り込んだ。
その時、ふいに誰かに後ろから襟首をつかまえられた。
「勇太。なんで逃げるの。それにその顔どうしたの。」
葉月お姉さんだった。
「喧嘩したんだね。授業中、鼻血でてただろ?どうして先生にいわないの。」
「・・・権の奴が、葉月姉ちゃんの事、男女っていったから殴ってやったんだ。」
「私の為に?それに今、葉月と言った?お姉ちゃんの名前、だれから聞いたの。」
「茂おじさん。」
「ふーん。そうなんだ。ここ迄やってたらばれないと思ったけどな、、。嫌になる程、狭い島だよ、、。」
サングラスをかけたままのお姉さんはTVドラマで悪いことをする女の人みたいに綺麗だったけれど、怖い感じがした。
「、、、勇太、権に謝らなくちゃ。」
「なんでだよ。」
お姉さんはサングラスを外して暫く空を見上げていたかと思うとその後、一気に喋り出した。
「お姉ちゃんね、本当の名前は清秋っていうんだよ。セイシュウ・・お坊さんみたいだね。理由は簡単なんだ。八月生まれだから、、普通、その生まれ月の名をつけるんなら葉月ってつけるよね。でもそれじゃ女の子ぽいから、清秋にしたみたい。で、私がこうなってからハヅキに変えたわけ。お姉ちゃん、権が言ったように、男だよ。」
僕は何がなんだかわからなかった。
「お姉ちゃんの事、嫌いになった?」
僕は首を振るのが精一杯だった。
「お姉ちゃんも小さい頃は丸坊主だったの?」
「そうだよ。勿論。」
その日僕は家に帰って、喧嘩の理由を誰にも話さなかった。
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