【BL】青い空の下で……【R18】

鷹月 檻

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6 転職の薦め【飲尿あり】

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 あれからカルリトを雇うのを止め、伯爵様のお屋敷の手入れをしている庭師にこちらも手入れして貰う事になった。その庭師は私の事を知らなかった。
そして伯爵様は平日でも毎日この屋敷に来て、私の身体を愛するようになった。

 時がまた過ぎて12月に。季節は冬になり、窓の外を見ると雪が降っていた。
そんな中、黒いこうもり傘を差し、玄関で呼び鈴を押す人物がいた。
今日は雪が降り、足元が悪いせいか伯爵様は来ていない。
私は玄関のドアを開けた。

「……バルトさん」
「やぁ、久しぶり、オーティス」
「足元が悪い中、どうしたんです?」
「取り敢えず中にいれなさい。客人にはそうするものだろう?」
「あっ、そうでした。どうぞ」

 バルトさんは自分でアクアウォッシュの魔法を掛けた。

「旦那様は来ていないよな?」
「はい、今日はまだ来てません。談話室でいいですか? 暖炉に火が入ってます」
「ああ、そこでいい」

 私は談話室にバルトさんを通すと、急いで湯を沸かした。少ない湯を小さな鍋で熱すると早く沸騰する。そうしてお茶用の湯を用意し、ティーセットを持って談話室に行った。その場で紅茶を二つれ、ひとつをバルトさんに差し出した。

「うむ、茶の淹れ方が上手くなったね」
「ありがとうございます」

 私がバルトさんの向かい側に座ると彼は言った。

「率直に言おう。転職しないか?」
「え? ……どういう事でしょうか?」
「ここにいる君には、旦那様の今の状況が分からないだろう?」
「今の状況?」
「オーティス、旦那様は君に夢中になりすぎて、仕事をさぼってらっしゃる。ここにも連日いらしてるんだろう?」
「はぁ……」
「私は旦那様がすぐに君に飽きると思っていたんだが、逆に君に嵌って、金銭的な出費も大きい上に、仕事もきちんとされない……、これでは伯爵家が成り立たない。それは君も分かるよな?」
「……そんな状態であれば、そうなるでしょうね」
「君に新しい仕事先を探した。アルフォード公爵家のフットマンだ。まぁ見習いから始める事になるからきついだろうが……やりがいはあるだろう」
「フットマンというと最終的には執事コースじゃないですか」
「経験を積めばな。それには努力も必要だ。君は貴族学校でも執事養成コースを履修していただろう? 紹介状を書いた」

 そう言って、バルトさんはテーブルに紹介状を置いた。

「でも、公爵家など、私みたいな者が面接に行ってもいいのでしょうか?」
「あちらでは理由わけあって、男色家の者を探しているとの事だ。その事を面接時に言えば採用される確立は高いだろう」
「男色家の者を探している? ご主人様が男色家なのでしょうか?」
「んー、……アルフォード公爵様が男色家とは聞いた事は無いが、女嫌いとは聞いているな」
「女嫌い……、アルフォード公爵様が男色家の可能性もあるわけですね?」
「うちの旦那様と違ってまったく男の気配は無いし、男との噂も聞いた事は無いがな」
「少し考えさせて貰ってもいいでしょうか?」
「考えてもいいが、アルフォード公爵家の職は条件が凄く良い。誰か決まってしまってからではその紹介状は役に立たないからな?」
「……分かりました」

 バルトさんはそれだけ言うと屋敷を出て行った。またこうもり傘を差して、のそのそと歩いていくバルトさんの後姿を窓から見ていた。
バルトさんは私を気に掛けて心配してくれている。こんな足の悪い日に、伯爵様が来ることもないだろうと選んで来てくれた。
私はテーブルに置かれた紹介状を自分の執務室の机の引き出しに入れた。





 次の日、昼日中から伯爵様が屋敷に来た。

「会いたくて、夕の刻まで待てなかった!」
「それは……嬉しいのですが、貴方には仕事があるでしょ? 大丈夫なんですか? こんな時間に私の所に来て……」
「私に来られるのが嫌なのか!? もしかして屋敷に別の男が!?」

 伯爵様は急いで屋敷に入り、あちこち部屋のドアを開け放った。

「イアン! 誰もいないですよ!」
「では、何故あのような事を言って私を避ける!?」
「避けたわけじゃありません!」
「もういいっ! こちらに来い!」

 私の腕を引っ張って伯爵様の寝室に連れて行かれた。クローゼットからネクタイを出して私の両手を寝台に括り付ける。

「何をやっているんです!?」
「君は縛り付けないと私から逃げて行く。そんなの耐えられない!」

 私の両足も寝台に括り付けられた。

「外して下さい、どうしたんです? イアン、貴方らしくないですよ」
「私らしくない? 君に私の何が分かるんだ」

 伯爵様は寝室にある机の中からナイフを取り出して、私の洋服を裂いて行った。
裂いた所から脱がして行く。私を全裸にした所で玄関の呼び鈴が鳴り響いた。

「届いたみたいだ」

 そう言って、彼は玄関に行った。
最近伯爵様の自分への執着が激しいと思うのは気のせいじゃなかったようだ。
こんな風に寝台に縛り付けられる事など、今まで無かった。
どうしたんだろう……。

 戻ってきた伯爵様の手には布袋ぬのぶくろがあった。

「イースターブルッグ商会に注文していた物が届いた」

 その中に手を突っ込んでごそごそすると、ボールの付いた口枷くちかせを取り出し、私に取り付けた。

「止めて下さい!」
「静かにしてくれ、君を傷付けたくない!」

 口枷をさせられ、手足の自由を奪われたまま、私は伯爵様に愛された。何度も刺激され射精させられ、彼の物を自分の中に受け入れた。
その穴は白濁の液でねっとりとしていて、青臭い匂いがこちらまで漂ってくるようだった。その日拘束されたまま伯爵様に抱きしめられて眠った。

 食事の時だけは口枷を外してくれたから、その時にこんな拘束は止めて欲しいとお願いしたけど、聞き入れては貰えなかった。食事が終わるとまた口枷をされた。
私からの説教みたいな話は、どうやら聞きたくないらしい。
相変わらず手も足も拘束されたままで、私は花畑に行きたくて言った。

「ぼねあうぃあす、ふぁああわらあえに!」
「ん? なんだ?」

 言ったが言葉になってなかった。私は我慢していて足がもじもじしてしまった。

「そうか、分かったぞ、花畑か。よいよい、ここでしなさい」
「ああ゛っ!?」
「大丈夫、私が全部飲んであげるから。ほら、出しなさい」

 そう言うと、伯爵様は私の亀頭をぱくりと口に含んだ。
ぬるっとした舌の感触が亀頭の先に伝わって、勃起してしまった。勃つとやりにくい。だが、出そうな感覚がずっと続いている。
なのに勃ってしまって尿を出せない。

「あうあうわあうえそ!」
「勃ったら出ないって? ああそうだね、先に射精しよう、オーティス。それから尿を出せばいい」

 滅茶苦茶だ。おしっこをしたいのに出せず、陰茎を擦られ、亀頭を舐められ、無理やり快感を引き出される。したい、したい、したい、ああ、したい、出したい!
精液じゃなくて尿を!
涙目になって伯爵様を睨んだ。でも、私の物への刺激は絶え間なく与えられて、私は達した。

「んんんっ!!」

 伯爵様はそれを飲んだあと、力の無くなった私のそれをまだ咥えている。

「えうっ!」

 私のそこから我慢していた分、勢い良くそれは飛び出して行った。それを伯爵様はごくごくと何の苦もなさげに飲んでいた。寧ろ恍惚とした表情でそれを飲んでいた。
私は伯爵様が怖くなった。
私の自由を奪い、誇りを奪い、自分の傍に置くことで愛情を表現する伯爵様。
一体この人は今までどんな風に他人を愛して来たんだろう?
バルトさんの話を聞いた分には、私にだけこんな対応になっているようだが……。





 散々伯爵様の物を突っ込まれ、精力が無くなると大人の玩具を突っ込まれた。私をずっと善がらせて、伯爵様は喜んでいた。私は気が狂いそうになった。
ずっとイキっぱなしで身体がきつかった。

 私が伯爵様から開放されたのは四日後だった。
商会の会議をさぼりここに来ていたのを、バルトさんがこちらの屋敷にまでわざわざ来て引っ張って行った。
会議に行く前に、私を縛っているネクタイを全部取って開放してくれた。
今だけしか自由な時間は無い。会議が終わればまた伯爵様はこの屋敷に戻ってくる。そうしたら、また拘束される……。
そう考えると私の行動は迅速になった。さっと風呂で身体を綺麗にし、従者服を着て、バルトさんに貰った紹介状を手に持ち、アルフォード公爵家に面接に行った。





「私は……『衆道しゅうどう』です!」

面接の場でそのように言った。バルトさんがそう言えば合格する確立が高いと言っていたけど、それだけが理由じゃなかった。
本当の自分を最初から分かって貰えれば、他の人とも人間関係が上手く行くんじゃないかと思っての行動だった。
結果はバルトさんの言うとおり合格になった。
そして、アルフォード公爵様は男色家ではなくて、幼女趣味の方だった。

アルフォード公爵様が預かっているお子様のアリア様が、『無自覚の魅了』という特殊スキルを持っていて、皆魅了されるから、それに掛からない者が欲しくて男色家を募集していたらしい。何やら自分の早とちりに少し恥ずかしくなった。
アルフォード公爵様は若く、見目も美しい方だった。これは女性に持て過ぎて女嫌いになるのも分かる気がした。

面接後、私は執事のゼフィエルさんに自分の状況を説明した。受かってからの後出しジャンケン的な事を言うのは気が引けたが、あの状況から抜け出したかった。

「では、オーティスはまだそこの屋敷の管理を任されている事になっているんですね?」
「はい。何も言わず出てきてしまいました。今日も屋敷に帰れば……また拘束されて、このお屋敷に来ることは難しいと思います」
「……話しにくい事をきちんと話してくれてありがとう。では貴方は屋敷の管理を辞退する退職届を書いて下さい。それを私からバークリー伯爵家の執事であるバルト氏に渡しましょう。そのあとは彼が処理してくれるでしょう」
「じゃあ……」
「今日からここに住んで構いませんよ。寮は屋敷の隣にあります。1階と2階があって、男子は1階で、女子は2階になってます。部屋はこれから側仕えに案内させます。ちょっと待って下さい」
「はい」
「取り敢えず、生活に必要な物も用意させましょう。サーシャ! ちょっとこちらに来てくれ、生活に必要な物を彼に、そして寮を案内するように」
「は~い、わかりました」
「サーシャ、何度も言っているが、返事は伸ばさない!」
「はいっ! 承知しました」

こうして私はアルフォード公爵家で働くことになった。



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用語解説

衆道……男色
イースターブルック商会……大人の玩具を販売している店

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