魔術師長様はご機嫌ななめ

鷹月 檻

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第三章

39 策略と皇帝ゲーム(エピローグ)ユリウス視点 ※レイジェス×ユリウス キス

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 おかしい。
私は確かにあの日アリア様の唇に触れた。
あの柔らかい唇の感触の記憶が私にはある。なのにどういう事だ?
アリア様に聞くとあの城の脇門で会ったあと、彼女は食堂へ行ったと言う。
挨拶をして私とは別れたと言っている。何回聞いてもだ。
あれは夢か幻だったとでも言うのか? ……解せぬ。
あの時私は自分からアリア様にキスをしたはずだ……いや、待てよ……。
私はあの時、自分から彼女にキスをしようとして……そうだ! 後方から強い衝撃を受けた。誰かに突き飛ばされた様な……。
そして彼女と唇が重なった……。
あれではキスでも何でも無いではないか……!

 しかし、誰が私を襲ったんだ? 私が襲われたというのに、彼女は何の被害も受けていない。まぁ、彼女が何の被害も受けなくて良かったが……。
一体どういう事だ?
あの時私は周りに誰もいないと確認した。
なのに後方に誰かがいたとでもいうのか? はっ! そう言えば、あの時アリア様はしきりに私の後ろを気にしていた様な気がする。
……もしかして、私と同じように姿を消せる個人スキルを持っている者が従者の中にいるのかも知れない。

 ……では、私が彼女にキスをしようとした事はアルフォード公爵にばれたのか?
……だが、あれから三日経っているがアルフォード公爵は相変わらずで、リバーシでもやるか? と呑気に私を誘ってくる。その話を受けてリバーシの相手をするが、表情を読むに彼は私がアリア様に言い寄り、キスをした事を知らない様だ。
アリア様もお部屋に私が来ても普通に接する。
もしかして、あれは本当に私の夢なのか? ……妄想なのか?
全てが現実では無い様に感じて違和感で一杯になった。
ぼんやりと考え事をしながらブラウンティを飲んでいるとオリオンに声を掛けられた。

「ちゃんと聞いてますか? ユリウス様」
「ん? 何の話だ?」
「アリア様の事ですよ。何だかんだ言いつつ、もう明日には退城ですよ? 陥落させる事は遂に出来なかった訳ですが……明日にでもさらってしまいますか?」
「本当にお前は攫え攫えと煩い奴だ。攫うにしても準備が必要だ。【神の取籠とりかご】を用意させたい。昼食を終えたら城下町に行き、そこでゲートを開く。お前は一度ワイアットに行き、部屋と【神の取籠】の準備をしろ」
「やっと動く気になりましたか」
「いや、準備だけだ。この地では攫わぬ。ここで攫えばアルフォード公爵と戦闘になる、無駄な戦闘や負傷は避けたい」
「では、どこで?」
「王都に戻ってからだ。アルフォード公爵は城に出仕するし、アリア様は商会へ通われるとの事だ。その商会の行きか帰りを狙う」
「ほぅ」
「諜報の者をやっている護衛が元の任務に戻るらしい、だから護衛が一人減る。今までで一番攫いやすいかも知れない」
「それは良いですね」

 私とクロエは昼食を取り終えるとオリオン、アルテダと共に城下町へ行った。
そして人気のない林の木陰で私はゲートを開いた。オリオンとアルテダを行かせ、半刻ほどゲートを開いたまま待つとアルテダだけが帰ってきた。

「オリオン様は準備があるのでワイアットに残るとおっしゃってましたが……どういたしましょうか?」
「では、召喚獣で王都に先に帰ったという事にするか、話を合わせる様にな? アルテダ」
「承知しました」
「本当に良いんですか? 攫っても……」

 クロエが渋い顔をして私に聞くが、私の心はもう決まった。

「どうしてだ? お前も言っていたではないか。ワイアットに彼女が来たら、というもしも話を」
「アリア様は悲しいお顔をされるでしょうね……」
「何だ? 本当の友達にでもなったつもりか?」
「……いいえ。ただ、ユリウス様が苦しいのなら御止めになった方がいいと思っただけです」
「……私が苦しい?」

 確かにそういった心は有るが……アリア様が私の物になるという誘惑の方が強かった。それは多分、あの柔らかな唇に触れてしまったからだろう。
私達は城へ戻った。
オリオンが荷物をまとめて置いてくれたので、私たちの仕度はほとんど残っていなかった。
明日荷物を持って屋敷へ帰ればいいだけとなった。
コンコンと部屋のドアがノックされた。だれかと思い開けてみるとアリア様だった。

「何故貴方がここに?」
「今日でお城で皆で過ごすのは最後の夜でしょ? だから飲み明かしましょう? って事になったのですけど……ユリウス様達も来ませんか? コモン様やシエラ様も来てるんですよ」

 アリア様のにこにこした顔に私は絆された。

「ああ、では私もこれから伺いましょう。食堂ですか?」
「ええ、じゃあ待ってますね!」

 アリア様はぺこりとお辞儀をして、たたたたっと駆けて行った。
ほんとに、仕草が一々可愛らしすぎる! 今すぐ攫ってしまいたくなった。
私の背後でくすくすとクロエが笑う。

「女に百戦錬磨のユリウス様も、アリア様が相手では形無しですわね」
「そんな事より仕度をしろ、お前も行くのだろう?」
「うふふ、優しいお兄様は大好きですわ」
「お前、何気に【お兄様】呼びが気に入ってるな?」
「ええ、なんだか本当に別人のクロエになった気分で、この1ヶ月楽しかったですわ?」
「そうか…私も何だかんだ言いつつ楽しかった気がする。あ、オリオンには内緒だぞ?」
「ええ、わかってますわ、お兄様」

 私達は話をしながら食堂へ向かった。




 食堂へ着くともう既に皆出来上がっていた。
コモンはワイングラスをアリア様のチョップスティックで叩き、音楽を奏でていた。
あいつ、音楽は出来ないと言っていた癖に。
シエラ様はそんなコモンの膝に乗っかりちゅぱちゅぱとその頬にキスをしている。
アルフォード公爵は何故か頭にネクタイを巻きつけ、アリア様はお子様ワインの瓶をラッパ飲みしていた。
どういう事だこれは……?

「ユリウス様遅いですよぅ~もう皆我慢出来なくて、飲んじゃいましたよ! わたくしもですぅ~あはははは!」

 私の中の清楚なイメージのアリア様がガラガラと音を立てて崩れていく。

「よ~し、じゃあユリウスも来た事だし、【皇帝ゲーム】を始めるぞ~~~!」

 とアルフォード公爵が言いだした。
私とクロエが自分の席に着くとセバスがグラスを持ってきて、ワインを注いだ。

「では、私が持っている棒を皆引け!」

 アルフォード公爵が、私が今まで見た事も無い素晴らしい笑顔で言うと、皆一人ずつその棒を引いていった。
私もその棒を引いた。

「赤い印が皇帝だ! 【皇帝】だ~れだ?」

 アルフォード公爵がそう言うとシエラ様が赤い印の棒を振り上げた。

「わたくしが【皇帝】です!」

 えっへん! と鼻息荒く腕を組むシエラ様。
この方はこの様な事をする性格だったのかと私は驚いた。

「では、【皇帝】のわたくしが命じます! 1番と4番はキスしちゃってください!」

 ん? 自分の持ってる棒を見ると数字が書いてあった。
……4番である。

「あら~わたくし1番ですわ?」

 アリア様がそう言ったので私の胸の鼓動が高鳴った。

「わ、私が4番です!」

 そう私が答えるとアルフォード公爵がバン! とテーブルを拳で叩いた。

「……アリアは私の物、アリアの物も私の物、私の物は私の物だ! という事で私がアリアの代わりになろう!」

 アルフォード公爵の目が据わっている。

「は?」
「私がアリアの代わりにお前とキスをする。それでノルマ達成だ!」

 ノルマってなんだ? ノルマって!

「む、無理にしなくても良いのでは?」
「それではゲームにならないだろうがっ!」
「そうですよ~皇帝の言った事は絶対なんですからぁ!」

 とシエラ様が援護射撃する。
アルフォード公爵は自分の席を立って私の所に来た。足元が少しふらついているじゃないか! この、飲んだくれがっ!

「ちょ、ちょっと待って下さい!」
「ん? 何だユリウス、もしかして初めてなのか?」
「んな訳ないでしょうが!」
「だったら良いじゃないか」
「心の準備ってもんがあるでしょうがっ!」
「じゃあ、さっさと準備しろ」

 そう言われて私は注がれていたワインを一気飲みした。
ぷはぁ~~~。

「じゃあ、……いいな?」

 何だ……このアルフォード公爵の見目の良さの破壊力は! 何で男なのにこんなに色っぽい? おかしいだろっ!
アルフォード公爵は椅子に座ったままの私の背もたれに右手を掛けて、そっと唇を寄せた。その舌が私の閉じていた唇を押し広げる。
私の中に入って来た舌は荒々しく動き回り、私の舌を絡め吸い上げた。
……アルフォード公爵は童貞だと聞いていたが……キスが上手すぎるだろうがっ!
私は椅子に座ったまま腰が抜けそうになっていた。
ちゅぽんと音を立て、アルフォード公爵の唇が私から離れ、その間には細い糸が繋がっていたがすぐ消えた。

「美男子二人のキスはとても見ごたえがありますね~」

 シエラ様が呑気に言って、アリア様もうんうんと頷いている。

「ここにサーシャがいたら雄叫びを上げていたと思いますわ」

 サーシャ? あの側仕えが何故雄叫びを上げるんだ? 私にはさっぱり分からなかった。

「ユリウス、どうだ? 私のキスは?」

 こっちを見て言ってるが目線が合ってない。完全に酔っている様だ。

「別に、どうって事無かったですよ」

 私はむすっと答えた。

「はい、じゃあ皆、棒をわたくしに下さいな~」

 シエラ様が棒を回収してまた皆に引かせる。

「皇帝だ~れだ!」

 どうせアリア様とキス! となっても先ほどの様にアルフォード公爵が替わりになる! と言うならキスなどできないのと一緒だ。
この遊びにどれほどの価値がある? つまらん!

「私だ!」

 赤い印の棒をアルフォード公爵が振り上げた。

「え~さっきもレイジェス様だったのに、続きすぎです! 何かずるとかしてませんか?」
「そんな事、私がするわけない」
「なんか、怪しいなぁ……」

 アリア様が不審気にアルフォード公爵を見つめる。どうやら私が来る前にもこの皇帝ゲームをやっていたらしい。

「では、3番が6番の乳を揉む!だ」
「エロい事は無しにしましょうよ~」

 アリア様が呆れた様に言う。アリア様もまた視点が彷徨っている。
酔っ払いだ。
自分の引いた棒を見ると3番だった。

「はい3番です」

 私が棒を上げたと同時にシエラ様が言った。

「わたくしが6番です」

 そこでよっぱらってぐでんぐでんのコモンが反応した。

「シエラのおっぱいを揉むなんて俺が許さな~い! 揉むなら俺の乳を揉め!」

 コモンが貴族服の上着やシャツを脱ぎ出した。

「何も脱がなくても……っ!」
「うるさい! ほら、さっさと揉め!」

 と言いながら私の顔にピンク色の乳首を当てた。
コモン、お前遊び人だったはずなのに、なんでこんなに綺麗なピンク色の乳首してるんだっ!
顔に当てられるので仕方なく乳を揉んだら普通に男の硬い乳だった。

「シエラの乳じゃないからって、そんなにがっかりするなよ?」
「いや、がっかりなんてしてないし」

 アリア様が私のグラスに酒が無い事に気付いてワインを注いだ。

「ユリウス様はまだ飲み足りない様です、もっと飲みましょう~~~!」

 だめだ、皆出来上がってる。私が呆れているとほらほらもっと飲んでと隣から酒を注がれて、グラスから酒が溢れそうになる。

「わたくし、何だか欲しくなってきちゃいましたわ」

 ぼそっと私に告げる、クロエまでこんな状態だ。
私がイライラしていると目の前にチーズを並べた皿が置かれた。見ると執事のセバスだった。

「あまり酔ってらっしゃらない様ですね。こちらのワインはいかがですか?」

 セバスは私にワインを注いだ。

「お味はいかがです?」
「ん? あ、ああ。初めて飲んだが美味いと思う」
「え? 初めてですか……?」

 セバスが訝しげな様子で私を見た。
その態度に私は焦った。何かヘマをしたか……?

「何が言いたい?」
「こちらはユリウス様の領地の酒ですよ。本当に初めてなのですか?」

 くそっ! こいつ、私が油断してると思って引っ掛けたのか!?
領地の酒の種類など、私が知っているはず無い。

「ああ、ワインは種類が多いからな。もしかして飲んだことがあるのかも知れないが思い出せない」
「……そうですか」

 こいつ、大人しそうな顔をして、アルフォード公爵よりタチが悪いかも知れない。
背に嫌な汗が流れた。
だが【皇帝ゲーム】は続き、私は遂に皇帝になった!

「私が皇帝だ! 皆の者よ跪け!」
「「「「「ははぁ~~~」」」」」
「全員皇帝に抱っこされる! どうだ! これならアリア様の替わりはできませんよ! 師長様!」
「ぐぬぬぬ……」

 アルフォード公爵が唸っていた。

「さぁ、皆さん私が抱っこしてあげますよ? いらっしゃい!」
「え~? 俺も抱っこされちゃうの?」

 コモンがすっとぼけた顔で言うので頷いた。

「ほら! さっさと来い! コモン」

 コモンがきゃ~とか言いながら近寄ってきて私の前に立ったのでお姫様抱っこをしてやった。

「ユリウス様素敵ぃ~こんな大人な俺を抱き上げるなんて! ときめいちゃう!」
「コモン、気持ち悪いからやめろ」

 速攻下ろしてやった。

「はい、つぎシエラ様~」

 シエラ様が近くにいたのでひょいっと持ち上げた。やはり子供は軽い。
お姫様抱っこするとじっと見つめられて水色の瞳にどきっとした。なんだ? よく見るとこの子も美しいじゃないか……。

「ユリウス様はイケメンですわね」

 そう言って微笑まれて思わずこの子も攫いたくなってしまった。
はっ!? いや、待て待て、私は幼女趣味では無いぞ! しかもシエラ様は魅了なんてスキルは無いんだ! 何を考えてるんだ私は……そ、そうだ、私は酒に酔ってるだけだ! 少し飲みすぎただけだ!

「次はわたくしですね~」

 クロエが私に抱きついて来たのでお姫様抱っこをしてやって、すぐ下ろした。

「さて、どちらを先に抱き上げたら良いですか?」

 私はアルフォード公爵とアリア様を見た。

「くぅぅぅ……私からだ!」

 アルフォード公爵が悔しそうに私の前に立った。
私は彼の背中と尻の下に手を置いてお姫様抱っこしようとして持ち上げた。
が、持ち上がらなかった。
ん? 異様にアルフォード公爵の体が重い。

「どうしたユリウス? 私を抱き上げてみろ? でないとアリアは抱き上げられんぞ?」
「この野郎~~!! 自分の体が重くなるように魔法を掛けやがったな!?」
「はっはっは、これくらいの魔法、お前ならどうとでも出来るだろうが! やってみろ!」
「クソ師長がっ! 私は絶対アリア様を抱っこする!」

 私は五重の魔方陣を展開し、アルフォード公爵の両腕、両脚、頭にその魔方陣を敷く。この魔法はレベルが高い、杖が必要だ。私は上着の内ポケットから杖を出した。

『重力解除!』

 ふわんとアルフォード公爵の体が浮かぶ。私はその体を抱き上げた。

「どうだ! 私は師長様を抱き上げたぞ!」
「お前……重力解除の魔法まで出すとは……そんなにアリアを抱っこしたかったのか……」

 アルフォード公爵が私にお姫様抱っこされながら呆れている。
そうだ、さっさとアリア様を抱っこしたい!
私はぽいっとアルフォード公爵を床に置いた。そしてアリア様に振り向いた。

「アリア様! やっとあなたを抱き上げれます!」
「申し訳ありませんが、姫様は寝こけております」

 執事のセバスが言って、私はがくりと床に崩れ落ちた。
アルフォード公爵が私の様子を見て言った。

「ユリウス、そこで寝こけてるリアを部屋まで運んでやってくれ」
「……え?」
「いいのですか? 旦那様」

 執事のセバスは渋い顔をしていたが、アルフォード公爵から何故か許可が出た。

「まぁ、皇帝の言う事は絶対なんだろう? 仕方無い、許す」

 私は恐る恐る寝息を立てているアリア様をそっと抱きかかえた。
ふんわりして温かく、重みがあまり無い。シエラ様より軽かった。

「お前が変な所に触らないように私も付いて行くからな」

 ああ、鬱陶しいアルフォード公爵が今は天使に見える。
私はぎゅっとアリア様を抱きしめながら秋桜の間に向かった。




 秋桜の間に着き、寝台にアリア様を寝かせ、アルフォード公爵に挨拶をして部屋を出た。
小さくて、ふんわりと温かく重みもあまり感じない、あれがもうすぐ私の物になる。
高笑いしそうになって抑えた。まだ私の手の内に本当に入ったわけじゃない。
喜ぶのはまだ早い。喜ぶのは確実にあれを手に入れてからだ。
自分の部屋に戻るとクロエがいた。

「どうでした? アリア様の抱き心地は」
「小さくて軽かった」
「明日で、この城ともお別れですね」
「ああ……」
「先ほどは楽しかったですわ……」

 クロエが何か言いたさげにしていたのを無視して私は寝台に入って眠った。
クロエの言いたい事は何と無く分かっていた。
この城は居心地が良すぎたのだ。
クロエはあいつらと慣れ親しくしていた為、感情が残ってしまっていた。
私はどうなんだ? と言われれば私もそうかも知れない。
だが、そんな感情は欲しい物を手に入れる為には必要ない。
私はグレーロック城での最後の眠りに沈んだ。




 次の日、私達は中庭にいた。
アルフォード公爵が中庭にゲートを開いて皆をタウンハウスの屋敷へと送る。
私もクロエ、アルテダと共にゲートを潜った。
タウンハウスのアルフォード公爵の屋敷に着くと、既に馬車の用意がしてあった。
私達は馬車に乗り込み自分の屋敷へ向かう。
皆が馬車で自宅に向かうので、アリア様とアルフォード公爵が手を振って私達を見送った。ぴょんぴょんと跳ねながら手を振るアリア様が可愛らしくて、私はじっと見入っていた。

「お兄様? まだ見てらっしゃるの?」
「あ、ああ……」

 うさぎの様に可愛らしい、あれを早く私の物にしたい。
そう思いながら私は馬車の窓から小さくなって行くその姿を見続けていた。
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