魔術師長様はご機嫌ななめ

鷹月 檻

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第四章

5 監禁二日目 前編

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 目が覚めると朝の光がうっすら見えて、いつもの室内じゃ無かった。
私、ユリウス様に連れ去られてしまったんだ……。
すーすーと隣でユリウス様が裸で寝ている。

 私は昨日ユリウス様に口にあれを突っ込まれて嘔吐して、そのまま意識を失った。
自分のゲロまみれだったのに、綺麗な所を見るとアクアウォッシュしてくれたっぽい。私は装飾下着の姿だった。
今はこの下着を着ていると安心出来る。この下着をレイジェス様に作られた時には【この人、何考えてるのっ!?】って思っていたけど、これに何回助けられたか分からない。レイジェス様、ありがとう!

 これを着てるって事は体に何もされてない。
安心するとお腹がぐ~~~っと鳴った。
昨夜はオリオンに犬食いしろと言われて食事を取らなかったから、凄くお腹が空いている。
鳴ったお腹を撫で撫でしているとユリウス様が起きた。
途端に私の体は強張る。

「お腹が空いた様ですね、何かお持ちしましょう」

 ユリウス様は裸のままスタスタと歩き、鳥籠を出ると長椅子に置いてあったガウンを羽織って部屋を出た。
ふぅ~~~っと私は息を吐いた。

 一人になるとほっとした。
正直、ユリウス様にどう対応していいか分からない。
ユリウス様はどこか壊れている。
私が男だって分かったのに、離そうとしない。
ユリウス様は本当に普通の人で、多分女の人しか愛せないと思う。
なのに……私を無理に女の子だと思い込もうとしていた。
ちゃんと橘が付いているのに。
暫くしてユリウス様が食事の乗ったトレーを部屋に持ってきた。
焼き魚とご飯とスープ。スティックもちゃんと付いていた。それをテーブルの上に置いて言った。

「さぁ、どうぞ」

 ユリウス様は椅子を私に勧め、もう一つの椅子に自分も座った。

「今日の糧を神に感謝します。頂きます」

 私は手を合わせてぺこりとしてからご飯を食べた。まさか、ユリウス様の国にお米があると思ってなかった。

「その米はギレス帝国で買って来たのですよ。その味噌スープとか呼ばれる代物も神饌なのですよね? 【つての者】がそう言ってました」
「つての者……?」
「諜報の者の事をこちらでは【つての者】と呼びます」

 へぇ~……。
私は味噌スープを飲んでみた。こちらの世界に来て初めての味噌汁だ。
飲んでみると普通に美味しい味噌汁だった。ワカメまで入ってる。

「美味しいです!」

 私はつい、微笑んでしまった。

「……やっと…笑ってくれましたね」

 そう言われて途端に笑顔が消えた。私はスープの椀をトレーに置いた。

「昨夜は……すまなかった。あんな事……するつもりじゃ無かったんだ……。ただ、貴方が私の物になったのが嬉しくて……つい……」

 私はキッとユリウス様を睨んだ。

「わたくしは貴方の物ではありません。レイジェス様の物です」

 ユリウス様は私を見て眉間に皺を寄せた。

「……アリア様のその下着はどうすれば脱げるのですか?」
「そんな事を聞かれて、わたくしが言う訳ないじゃないですか」
『そうか、なら自分で脱いでもらう』
「…いや、いやぁ!」

 私はダイヤの指輪をショーツの紐に翳してしまった。そして自分でショーツを脱ぐとぽろりと小さな橘が揺れる。
ユリウス様はそこから目を逸らした。上のシュミーズも肩紐にダイヤを翳すとするっと脱げた。

「ほぅ、ダイヤが解除の鍵になっているのですね…」
「……」
「食事はもう良いでしょう、アリア様はいつもは朝はトウミ紅茶だけですしね。お昼にきちんと食べさせますから、風呂へ行きましょう」

 ユリウス様は私の足の鎖の鍵を解いて寝台から鎖を外した。長太い鎖が私が歩くとじゃらじゃらと音を立てて引きずられる。
私は裸のまま抱き上げられ、ユリウス様が開いたゲートを潜った。

 そこは露天風呂だった。
温泉の外にある岩風呂みたいな感じで、大きな岩の塊りで風呂の湯を囲っている。
お風呂の近くの屋根がついた洗い場へ行くと、ユリウス様が素手に石鹸を泡立てて私を洗い始めた。体の隅々まで丁寧に洗われた。
でも、やっぱり私が男の子という事に抵抗があるみたいで橘を洗っているとそっぽを向いていた。

「……ユリウス様はわたくしが女の子だと思っていたから、好きだと思ったのでしょ…?」

 ユリウス様が私の方を見た。その視界に私の橘が入って眉間に皺が寄る。

「……」
「わたくしは男の子なのに……何故留めて置こうとするのです? 貴方が欲しがっていた物じゃないのに……わたくしにはそれが……どうしても分かりません」

 ユリウス様は私を洗い場の床に押し倒した。掌で背を支えてくれたので痛くは無いけど、突然の行動に焦る。

「御免なさい! 痛いことはしないでっ! 苦しいのはいや!」

 私は覆いかぶさって来るユリウス様を遮る様に両腕で自分の顔を隠した。
その手がぷるぷる震える。
ユリウス様が私の両手を握って顔から剥がした。

「どうやら私は完全に貴方を怖がらせてしまった様ですね……」

 私はどきっとした。
私に覆いかぶさっているユリウス様の一物が私のお腹に当たる。それは猛々しく硬くなっていた。ユリウス様はそれをわざと私のお腹に当てて擦った。

「ユリウス様は女性の方がお好きなんでしょ!?」
「ええ、でも貴方の顔はまるで女の子の様ですよ? 私のこれがこうなっても仕方ないでしょう」
「やめて! 充てないで! わたくしで擦らないで!」

 私は足や腕をぱたぱたさせてユリウス様の下から逃げようとしたけど、やっぱり大人の力で押さえ付けられては逃げられない。

「……助けて、レイジェス様ぁあああ!」

 私がそう叫ぶとユリウス様は顔を顰めてむすっとした。
私の両脚を持って太ももを閉じさせると、そこに自分の肉棒を挿入した。
滑りが悪いと、途中で石鹸の泡を足して、私の太ももに自分の物を出し入れしている。
足を外そうとしてもがっしり膝を掴まれて逃げられなかった。
私は絶望的な気分になった。
ユリウス様が私の太ももで素股をするけれど、その時に私の橘にユリウス様の肉棒が擦れて……反応してしまったからだ。
私の小さな橘がどんどん充血して硬くなる。

「ん?」

 硬くなった橘の感触に気付いてユリウス様が私の股間を見た。

「ど、どうしてここが勃っているんだ…」
「……橘は刺激を与えられれば……勃つでしょ! 自分だって同じ物が付いているんだからわかるでしょ!?」

 もう、やけくそで言ってやった。
そうしたらユリウス様は固まってしまった。一物も元気が無くなって萎れてきた。
ユリウス様が私の上から除けたので、私はちょっと後ずさった。
視界に自分の硬くなって勃った橘が目に入る。
ちょっとそれに触れると出したくなってきて、手で握って擦ると気持ち良い。
ユリウス様が目の前にいるというのに私はそれを扱いた。
硬くなったままじゃきつかったから、早く出してすっきりしたかった。
ちょっと擦るとあっと言う間に射精した。
それをずっとユリウス様は見ていた。
私とユリウス様の間に沈黙が流れる。
ユリウス様の顔を見るとショックを受けたのか、表情が抜けた様になっていた。

「……ユリウス様がどう思おうと……わたくしは男ですからね?」

 私はそう言うと湯船に走って行って浸かった。
じゃらじゃらと足輪と首輪についた鎖が音を立てて付いて来た。
はぁ~なんとか逃げられた? 気がする。ユリウス様が男がダメだと分かってても、あの体勢じゃあ菊を奪われちゃうんじゃないかと、実は焦っていた。
神の恵みを与えていたから、自分のを咥えられて出すのはそんなに抵抗が無い。
けど、さすがに菊はだめ!
ここはレイジェス様と一つになるための所だもん。
他の人を入れるわけにはいかない!
なんとかお屋敷に帰して貰えないかな……。
私が湯船の中で考え込んでいると体を洗っていたユリウス様が湯船に入って来た。
私に近づこうともしない。
こんな状態なのに、自分の物だって誇示するんだから、おかしいでしょ。

「アリア様……」
「……?」
「……私は男のあなたを受け入れたい。あなたが好きなんだ……! どうすれば受け入れられる?」

 そんな事、私が分かるわけないじゃない。
大体、受け入れなくていいって思ってるのに、私に聞かれても…。

「アルフォード公爵は元から男色家だったのか?」

 その問いも困る。レイジェス様は男色家じゃないと思う。
ただ、私が男でも平気で私の橘を口に入れちゃって、神の恵みを飲んじゃう人だ。
傾向はあるのかな? と考えて、それを言うとあとで余計な事を言うなと叱られそうだと思ってしまった。

「さぁ? ……レイジェス様が元から男が好きなのかどうかなんて、私には分からないです。本人に聞いて下さい」
「君の体を愛したんだろう……?」
「そりゃ……婚約してますからね、そういった事は……しますでしょ? でも…お互い愛情があるからですよ?」
「…私だって、君が好きだ…」
「……わたくしを攫う位ですから……気持ちは分かりましたけど……わたくしにはレイジェス様が……」

 ちらっとユリウス様を見ると凄く苦々しい顔をしている。

「ユリウス様は何か術を掛けて、人を意のままに操れる様ですが……私の体を術で奪おうとはしないですよね……もしかして、しないのでは無くて、出来ないのでは? それが全てを物語ってると思います。貴方はわたくしの男の体を愛せないんですよ……自分でも、分かっているでしょ…?」

 私は湯船の湯でばちゃばちゃと顔を洗った。

「そんな事は……」

 反論しようとしたユリウス様の言葉は途中で途切れ、私はほっとした。
男の体のままだったら大丈夫! そう思ったからだ。
私はタウンハウスのお屋敷の事やレイジェス様の事を思い浮かべた。
私が攫われた事でアーリンやリリーは叱られてないだろうか? 私はGPS機能付きピアスを付けたままだし、きっとここにいるって場所は特定されてるよね? レイジェス様の事だから、きっと私を助けに来てくれるはず! 逃げ出す事ばかり考えていたけど、ここで助けを待った方が良いのかな? まぁ、逃げられそうな状況じゃ無いんだけど……。
お風呂を上がるとユリウス様は裸のまま私を抱き上げてゲートを潜った。
部屋に戻ると側仕えのアルテダがいて、大きなバスタオルをユリウス様に渡し、もう一つ持っていたバスタオルで私をわしゃわしゃと拭き出した。
そして籠に用意していた下着やドレスに着替えさせた。

「それ、わたくしの下着じゃないですわ?」
「あれは鍵付きですから、ユリウス様の前であれを着させるわけには行きません」

 アルテダにぴしっと言われてそれ以上強く言えなかった。
上下普通の下着を着たあとにゆったりした白いエンパイアドレスを着た。袖が薄いレースになっている。
私の着替えが終わるとアルテダが髪をエアで乾かした。
ちらりと見ると、ユリウス様も着替えが終了していた。ラフなシャツに濃紺のパンツスタイル。膝丈までの手の込んだ刺繍の付いているベストは前を開いたままにしている。

「アルテダ、私の食事もここに持って来てくれ、アリア様と一緒に取る」

 アルテダは目をぱちぱちした。

「承知しました」

 鳥籠の中はそんなに広くない。長椅子とテーブルがあるけど、食事用じゃないし…。
こんな所で王様が食事? そりゃ側仕えも目を瞬くか。
やる事も無くて、かと言ってユリウス様と話しをしたいとも思わないし、長椅子でレイジェス様の事を考えていたらアルテダがワゴンで食事を運んで来た。
テーブルに二人分のトレーを置いてアルテダは部屋を出て行った。私は食前の挨拶をして食べ始めた。メニューは白身魚のムニエルとご飯、味噌スープにサラダ。
昨日の夜食を食べてない上に朝は少しだけだったし、私は凄くお腹が減っていた。
ユリウス様の事なんて構わないでぱくぱくと食べていた。
ユリウス様は目の前の長椅子に座り、凄い勢いで食事をしている私に呆れつつ上品に食事を取り始めた。
そして、食べながら、食事中の私をちらちら見る。
視線が気になって仕方ない。
私はさっさと食事を終わらせて寝台にごろんと横になった。早く出て行ってくれればいいのに、いつまでこの鳥籠の中に居る気なんだろう?
私が仰向けになるとユリウス様が寝台に上がってきた。
ドレスの裾を捲し上げるとショーツを脱がそうとする。
私は必死に手で押さえて脱がされないようにする。

「だ、男子ではダメなんでしょ! やめて!」
「……もう一度試したい。何回か致せば慣れて出来るかも知れない」

 ふぁ!? 何言ってんの!

「それ以前に問題があるの!」
「……問題とは何だ」
「わ、私は…貴方の事が好きじゃないの! どちらかと言うと嫌い!」

 ユリウス様の腕が私の言った一言でピタッと止まった。

「……私の事が嫌いだと……?」
「当たり前でしょ! こんな所に攫って閉じ込めて、こんな首輪や足輪で鎖を付けて、術を使って自分の意のままにするなんて……好かれる要素が全く無いわ?」

 ユリウス様は動揺していたけど私に言い返した。

「私はツアーリだ。この国の全ては思いのままだ。アリア様もだ」

 そう言うと私を押し倒して術を掛けようと喋ろうとした。
私はそれを遮った。

「術でわたくしを意のままにしようとしてもダメ! そういう所が大嫌い!」

 ユリウス様が固まった。

「私の事が大嫌い……? ツアーリであるこの私を……?」
「好きか嫌いかに、ツアーリとか関係ないから!」

 ユリウス様は呆然として力なく寝台を降りた。そしてそのまま部屋を出て行った。
私はほっとした。
ちょっと傷つけちゃった……。
本当はあんな事言いたくなかったけど、自分の身を守る為だ。仕方無い。
寝台を降りてたたっと鳥籠の出入り口に近寄り、金属の柱を両手で握ってガチャガチャとする。やっぱり開かない。
少し離れて金属の柱目掛けて手を伸ばして唱える。

『エアカッター!』

 ぷしゅ~と変な音と煙が手から出てきて不発だった。スキルを封印してあると言われたけど、首輪と足輪を何とかしないと魔法も使えないっていう事か……。
首輪は大きくてどうなってるのか良く見えないけど、足輪は見えるのにつなぎ目がどこだか全く分からない。
私はしょんぼりして寝台に戻って寝転がった。
やっぱりレイジェス様の助けを待つしかないや…。
私、いつも迷惑かけてばっかりだ。
お屋敷に帰りたいよぅ……。
レイジェス様ぁ……。
思い出したら鼻がつんとして涙が出てきて、泣いたら眠くなって、そのまま寝てしまった。

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