貞操逆転世界の温泉で、三助やることに成りました

第177話 その他 用語解説、正妻特典とか歴史とか 注・ネタバレ含む

　正妻、文字通り正式に嫁、旦那への生活費的な、仕送り、実質的に月会費が必要。
　初回は三日の独占期間、それ以降は一日か一晩交代のローテーションで独占期間が回って来る。
　子供の世話とか、就職先とか、学費や生活費等々、色々と援助システムは有り、他の所だと仕送りは高額で旦那や上位正妻陣の贅沢につぎ込まれるが、琥珀とヤタの所は本当に良心的な為、掛け金は少額、リターンが大き目。
　ただし、あくまで互助であるので、寄りかかり過ぎると怒られる。

　お手付き要員、諸々、特に何も無し、一回やるだけ、やっただけ、金も責任も何も無し、でも金一封とか包むのが社会のお約束的な扱い。色々知って居るなら、あえてこっちにする意味も無かったりするけど、一般客のワンチャンはほぼコレがメインイメージ。

　違いは人脈とかあったかどうかというより、ちゃんと口説けたかとか、人として、色々と距離感を詰められたかの違い。
　高度な情報戦とか、覚悟を試す場面は有るけど、覚悟を決めて飛びつけるのなら、翡翠は抱き締めてくれるし、見ての通りガバいので、何をいまさら、である。

　正妻特典として一番人気なのは、嫁が増え過ぎて一生に何度も回ってこない夜伽より、次回逢った時に、夜の順番とか一切無視して、混浴ハグチューしていちゃつける所だったりする。
　正妻として身内扱いに成れば。護衛達の視線も怖くない。
　一番楽な一般人からの正妻ルートは、客として来て、口説くだけだが、実は護衛からが美味しい、配属された時点でほぼ確定なので、正規の護衛官はかなり狭き門だが、自衛官ルートで護衛扱いから、なし崩し的に押し込める、ハクトとオジロ隊がメインだが、全員孕ませた、からの、産休期間の補充要員で結構な人数が入れ替わるので。自衛隊が人気職業に成ったりした。

　ついでに、正妻特典のパワープレイとして、系列の旅館なら。旦那を呼びだせる。
　コンパニオンなノリで、うちの嫁がお世話に成ってますとか、そんな感じにお酌してくれる。
　社員旅行の時に居たら、それはもう、ヒーローの類である。
　何気に彩羽が婚姻報告を会社にしたのを一番喜んでいるのは、例の社長である。
　なお、今の時代だと、翡翠のみ、他の男だと、そこまで相手してくれない。
　琥珀の頃なら、未だそれなりに優しい男は居たのだけど、段々と少数派に。
　今現在、翡翠の世代だと唯一無二。
　例のブラック企業が夜空を逃がしたダメージはでっかい。
　琥珀の頃なら、社員旅行で、家族も連れてどうぞって旦那の旅費を会社負担にしたりすれば、一緒に来て、仲の良い社員の方々とお酒の席で盛り上がって、夜這いとか有ったり、お誘いとか、おこぼれ的に一夜のアバンチュールなんてエピソードはそこそこあったのだが。
　複数の女性を相手にするのは、男性の負担が大きいと、もっと大事にしようと、男性保護団体、所謂フェミニストが発生。
　今は大事にされ過ぎた男達が腐って、表立って女の為に成る事をしなくなったのと、女が男を完全に囲い込んで独占する様に成って来たので、男女の接点がさらに減った。
　昔なら、男は大事な共有物扱いで、大切にしておけば見返りとして、種付けしてもらったり、色々有ったのだけど。
　社会的に、もっと男は大事にされるべき、見返りも何もいらない的に、良いカッコしいなアホが、美辞麗句を並べ立て、それ自体は正論の様に見えると、選挙で当選、実際に権力を握らせてやらせてみた所、そんなダメ状態が出来上がった。
　調子に乗って法整備まで決めて、判例もあっと言う間に積み上がり……
　それによって、自由恋愛至上主義が台頭、恋愛戦争に勝った者以外を、男性は相手しなくて良いと言う感じに、男性の相手の範囲がどんどん減っていった。
　更に、色々と免疫系や代謝の関係で肥り難く、老けるのが遅いボルバキア感染者はそんな恋愛至上主義社会で容姿によるアドバンテージが発生、それ自体は元からあったのだが、当たりの数が減る事によって、圧力がさらに高まった。
　そんな訳で生存競争をボルバキア組が圧倒してしまったので、未感染組が自然と駆逐されてしまった。

　後に法整備で、色々と相手が居なくてもな救済措置として、人工授精や遺伝子マッチングは行われたけど、時すでに遅しと言う感じに。
　ボルバキア感染者の比率が上がり、更に減る男、加速する女社会、適齢期の人口ボリュームゾーンの黄金期を逃し、文化継承を失敗。こうなると取り返しがつかない。
　現在の我々、氷河期世代の正社員数、給与平均、結婚率、出生率が最悪と言われるのと同じような流れで、人口とかが、ガクッと減った。
　そこら辺の過渡期世代で、古い感じにアレコレして居たヤタと琥珀が目立って、槍玉に挙げられたり、政治的なネタにされたり、駆け込み寺みたいにされたり。
　そんな感じに一極集中して大騒ぎに成った。

　まあ、昔の話なのです。

　琥珀とヤタは、何を馬鹿なと言う感じに突っぱねたが、それでも男性は保護されるべきと馬鹿が突っ込み。
　一般男性は楽になるだけだしと多数が賛成。結果的に琥珀は望みもしない保護政策が立ち上がり。
　他の土地では出来ない感じに、コチラで言うソープランドやストリップ劇場、風俗屋みたいな実質一軒だけ特区状態にされて居たりする。
　こうなると、最後の砦に近いので、色々な意味で潰れない、潰す訳にも行かない。

　資金的には、例の琥珀の遺産、嫁達の仕送りの余り分、琥珀基金が非営利団体として、だが、異様な資金力で勝手に利子と配当金、複利を増やしているので、本業赤字でも潰れないのだが……

　因みに、ヤタの権力が政治的に化け物化したのは、スズメの火傷以降、それまでは金もうけはしても、権力とかはあんまり気にもしていなかった、嫁同士の繋がり自体は有ったけど、使わない権力は無いのと同じ。

　そんな訳で。ヤタの周囲は、良くも悪くも、古い価値観で動いています。
　翡翠としても、ソレで良いし、これ以上は要らないしと言う感覚です。

　因みに、アホの犯行動機は、男性に対して耳障りが良い事を言っておけばモテる気がしたとかです、裏側にヤクザ的な売春業者や、国際的な人身売買業者も裏に居たりしますが、多数の支持捕れたのは、結局モテる為のアレコレです、下半身の欲求には逆らえませんので。
　イラっとしたヤタが睨んだら、色々と皆が察して動き、結果的に国内分は政治的には勝手につぶれています。
　置き土産的な物、法律等の足枷は残って居るので、多少面倒くさいけど、男性自由意志の尊重が最優先されるのは分かりやすく。翡翠の自由意志で好き勝手している限りは何の問題も無いので、翡翠が翡翠で有る限りは大丈夫です。

　まあ、本編でやると、エグイ文字数がかかりそうな上、面白くならない政治話が延々と続きそうなので、この形で置いておきます。