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第185話 朝食の風景(翡翠視点)
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大分見られているなあ・・・・・・
朝食の時間中、視線を感じて、内心で襟を正す、見られて居る以上は、無様と無作法を晒す訳には行かない。
可食部残すとか失礼だし。
男の子なので、多少の礼儀と見栄とかは有るのだ。
男の子たるもの、外には7人の敵が居て、何時でも袋にされると思え、そんな殺伐とした常在戦場の構えで有る。
油断しきって居るときっと、変なヘイトとか買うのだ。
さて、コレは頭まで行ける系だろうか?
目の前の塩焼きは多分マス系、ヤマメかイワナか、ニジマスか?
流石に鮎だったら特徴的だから一目でわかるけど、塩振って焼いてある状態だと、微妙に見分けがつかない。
色が抜けるし、化粧塩で真っ白だし。
わたぬきはして有るっぽいから、大体食べられそうだけど。
イワナだとほかのに比べて頭固いから齧れなかった気がするけど。
いや、淡水マス系は全部行けたっけ?
そんな事を考えていると、ハチクマさんが迷う事無く頭からかじりついたのが見えた。
成るほど、可食部。 一人で納得して、真似して頭から齧りついた。
因みに、関係ないが、たい焼きも鱗と鰭が引っかかるから、基本的には頭から行きたい派で有ると、寝言を言っておこう。
突っ込み含めてコミニュケーションな定番のボケである、悪しからず。
「おかわり要りますか?」
「じゃあ、お願いします」
そんな益体の無い事を考えつつ食を進め、ご飯茶碗が空に成った途端に、ツグミさんからそんな声がかかる、今日はおひつ席にツグミさんが陣取っていた。
ちょっぴりすまなそうに、そっと茶碗を渡す。
居候っぽいので、三杯目にはそっと出すのだ。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
結構多めに盛られていた。
食べすぎっぽくも見えるが、言うほどこの茶碗は大きくないので、きっと適量だと思う。
何だかおかわりすると喜ばれるし。
夜に搾り取られる分のカロリーとか結構多そうだし。
「いわれてみると、全然残りませんね?」
同じテーブルに着いて居たミサゴが、感心した様子で呟いた。
そんな事を言って居る、ミサゴ当人のお皿も空っぽなので、感心される事でも無いと思う。 と言うか、このテーブルの面々のお皿は綺麗に空っぽである、頭から骨から尻尾まで完食していて当然なのだと思う。
「可食部残すのは主義に反するので」
格好をつけてみる。
貧乏くさいとも言われそうだが、料理人への礼儀とか大事だと思うのだ。
あえて残せとか寝言をほざく中国系の礼儀は知らない。
「良い事です」
うんうんと頷くミサゴ。
何処と無く、後方彼氏面、いや、彼女面なのだろうか?
「ごちそうさまでした」
何だかんだ、全部食べ終え、最後に手を合わせる、本日も完食である。
因みに、骨と頭の食べ方は、身の肉が残っているときに最初からいっぺんに頭から行くのがコツだ、後からこれも食べられると言われても悲しくなるだけなので。
「おそまつさまでした」
何故か得意気にミサゴが返事をする。
「所で、うちの料理長が挨拶したいらしいので……」
その言葉に合わせて、ミサゴが後ろを振り向き、手招きする。 周囲の目線が、一瞬で何だか優しい物に成った。
追申
おひつ席、テーブルに備え付けてある、おひつに一番近い席、主に世話を焼きたい気分な人が座る。
翡翠と触れ合いが有るので、水面下で割と人気の激戦区。
朝食の時間中、視線を感じて、内心で襟を正す、見られて居る以上は、無様と無作法を晒す訳には行かない。
可食部残すとか失礼だし。
男の子なので、多少の礼儀と見栄とかは有るのだ。
男の子たるもの、外には7人の敵が居て、何時でも袋にされると思え、そんな殺伐とした常在戦場の構えで有る。
油断しきって居るときっと、変なヘイトとか買うのだ。
さて、コレは頭まで行ける系だろうか?
目の前の塩焼きは多分マス系、ヤマメかイワナか、ニジマスか?
流石に鮎だったら特徴的だから一目でわかるけど、塩振って焼いてある状態だと、微妙に見分けがつかない。
色が抜けるし、化粧塩で真っ白だし。
わたぬきはして有るっぽいから、大体食べられそうだけど。
イワナだとほかのに比べて頭固いから齧れなかった気がするけど。
いや、淡水マス系は全部行けたっけ?
そんな事を考えていると、ハチクマさんが迷う事無く頭からかじりついたのが見えた。
成るほど、可食部。 一人で納得して、真似して頭から齧りついた。
因みに、関係ないが、たい焼きも鱗と鰭が引っかかるから、基本的には頭から行きたい派で有ると、寝言を言っておこう。
突っ込み含めてコミニュケーションな定番のボケである、悪しからず。
「おかわり要りますか?」
「じゃあ、お願いします」
そんな益体の無い事を考えつつ食を進め、ご飯茶碗が空に成った途端に、ツグミさんからそんな声がかかる、今日はおひつ席にツグミさんが陣取っていた。
ちょっぴりすまなそうに、そっと茶碗を渡す。
居候っぽいので、三杯目にはそっと出すのだ。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
結構多めに盛られていた。
食べすぎっぽくも見えるが、言うほどこの茶碗は大きくないので、きっと適量だと思う。
何だかおかわりすると喜ばれるし。
夜に搾り取られる分のカロリーとか結構多そうだし。
「いわれてみると、全然残りませんね?」
同じテーブルに着いて居たミサゴが、感心した様子で呟いた。
そんな事を言って居る、ミサゴ当人のお皿も空っぽなので、感心される事でも無いと思う。 と言うか、このテーブルの面々のお皿は綺麗に空っぽである、頭から骨から尻尾まで完食していて当然なのだと思う。
「可食部残すのは主義に反するので」
格好をつけてみる。
貧乏くさいとも言われそうだが、料理人への礼儀とか大事だと思うのだ。
あえて残せとか寝言をほざく中国系の礼儀は知らない。
「良い事です」
うんうんと頷くミサゴ。
何処と無く、後方彼氏面、いや、彼女面なのだろうか?
「ごちそうさまでした」
何だかんだ、全部食べ終え、最後に手を合わせる、本日も完食である。
因みに、骨と頭の食べ方は、身の肉が残っているときに最初からいっぺんに頭から行くのがコツだ、後からこれも食べられると言われても悲しくなるだけなので。
「おそまつさまでした」
何故か得意気にミサゴが返事をする。
「所で、うちの料理長が挨拶したいらしいので……」
その言葉に合わせて、ミサゴが後ろを振り向き、手招きする。 周囲の目線が、一瞬で何だか優しい物に成った。
追申
おひつ席、テーブルに備え付けてある、おひつに一番近い席、主に世話を焼きたい気分な人が座る。
翡翠と触れ合いが有るので、水面下で割と人気の激戦区。
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