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3章 活躍する坊主
第76話 各所の反応 模擬戦 サイクとエリス視点
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深紅の翼、サイク視点
1対1の戦闘で勝てる気がしないと言ったが、最後の方で疲れた頃なら如何にかなるんじゃないかと、甘い考えで最後の挑戦者の列に並んだ。
結果としては、当然だが負けた、予想通りだが、あそこまで手も足も出ないと思わなかった、正攻法で攻めれば撃ち落され、だからと言って待てば音も無く近寄ってきて何時の間にか攻撃を受ける、短く持って構えたと思えば、振ってる最中に持ち手の位置が入れ替わり間合いが変わる、打ち込み前に武器を後ろに構えて武器の間合いを隠す、振りぬいたと思えば既に居ないか、此方の武器の軌道に合流して軌道をずらされる、散々見ていたが、実際に自分にやられると最早訳が分からなくなる。
長物の武器だから近くに寄れば良いだろうと懐に飛び込むと、待ってましたとばかりに素手で殴られたり蹴られたり掴まれた挙句に投げられたりする。棒を振りぬいた所を狙うと、半回転した石突側で攻撃される、突きを警戒していると、いきなり大上段でやたら大きい間合いの斬撃が飛んでくる。遅いから大丈夫と避けるとやっぱり殴られ、受け止めた日には武器を折られるか、動きが止まったと蹴られる。蹴る率多いな?
純粋に強いのは知っていたが、技数と対応する選択肢が多すぎる。
俺たちの武器戦闘が子供の遊びだったのかと思えるような純粋な技術。
アレを参考にしろと言う事での今回の模擬戦だろうが、アレを見取で真似できるとは思えない、いっそ道場でも構えて教える側にと思ったが、あの戦闘力をただの師範代として置いて置くのは本気で勿体無い。
そんな事を考えながら残りの挑戦者がサクサクと倒されて行くのを見物していたが、結局誰も一本取れなかった。
挙句の果てに休憩無しでやっていたのに息すら乱れていない。
流石に目付きが座って来ているので、疲れてはいるのだろうが。最終的に並び直しの2週目も含めてのべ100人近く倒している。
「今日はここまで、明日は団体戦にしてもらうから、明日も来い。」
和尚が帰った会場でギルマスが明日も有ると指示を出す、アレ以上の戦闘パターンは流石に無いだろうと思うが、折角の機会だから明日も参加しなくては。
エリス視点
「新人の教育に戦闘を見せてくれ。」
と、和尚さんがギルドに連れて行かれたと思ったら。疲れた様子で帰って来た。
「ただいま・・・。」
と、今までに聞いたことが無いほど疲れた感じの和尚さんが帰って来た、声に張りが無い。
「お帰りなさい。」
と、灯さんと二人で出迎える、私たちの顔を見ると、安心したように脱力して、足元がふらふらとおぼつかない。
床で寝かせる訳にも行かないので、二人がかりで誘導する、何時もの寝室に入ると、今度こそ力尽きたように、私たちを巻き込んでベッドに倒れこんだ、二人とも和尚さんに押し倒された形で。
押し倒してくれるのは嬉しいのですが、ちょっと準備が、と思ったら、そのまま寝息を立て始めた。
きょとんと顔を上げると、恐らく私と同じような顔をした灯さんと目が合った、二人でそろってしょうがないですねと言う感じでクスリと笑い、そのまま添い寝をする事にして、改めて横になった。
お疲れ様です。
お義父さんが帰って来たので、何をやったのかと問い詰めたら、模擬戦をやったらしい、それなら普通?
と、思いつつ詳しく聞くと、相手の数が2週目含めて100戦ほどで、休憩も無く一人で100人相手にして全て勝ったと言う事らしい、いや、休憩無しだったのは和尚さんが休憩を自分で入れなかったからと言い訳したが、其れならそれで休ませるのが筋だと思う、休憩挟むと疲れが出て集中が切れて良くない事も有るから、任せたのだと、まあ、それならしょうがないのだろうけど、明らかに無理をさせるのはどうなのだろう、と、色々話して、こき使うのも程々にしてくださいと釘を刺した所、明日も頼んであると開き直られた、前言撤回すると舐められるのでそのまま続行予定と、流石にどうしてくれようと思ったが。次の日、少しすさんだ目で和尚さんが出かけて行った。今日は無事帰って来ることを祈ろう。
サイク視点、次の日
誰だあれ以上のパターンが無いとか言ったのは・・・・俺だが、
最初は2人、最初の一撃で一人倒せば後は一対一なので負けないとか、そんな単純な力押しで攻略されても。
3人、最初に1人倒して驚いた所をもう一撃でもう一人、って、さっきのと同じじゃないか。
4人、武器を投げて混乱した所を強襲。武器は一本だけとは限りませんって、そんな問題か?
5人、距離を開けたと思ったら短刀系の武器を投げて最終的に素手?、そこから相手の武器を奪えと?
・・・
・・
・
10人、少し逃げて追いついてきた順に一撃離脱。
・・・
・・
20人、肉弾戦のみは大変なのでと言いだして、結界魔法で足を止められた。
流石に他の奴らが真似出来ないからと参考にならんだろうとギルマスに怒られていたが、流石に疲れましたと言われればしょうがない、
判った、魔法有でいいからと、言ったのが運の付き。
30人、不思議な呪文と一緒に振りぬかれた攻撃で吹き飛んでまとめて終わり。
100人、これで終わりだからと無理を言って全員でかかった、まとめて結界魔法で固められた。
ここまで来ると参考になる戦いなのか分からない、少なくとも後半のは戦闘技術と言う意味ではやっつけ仕事だし、真似できるものではなかった、昨日の物と今日の前半のパターンだけ見れれば十分だろう。
だが、それを含めても、真似できるか?
1対1の戦闘で勝てる気がしないと言ったが、最後の方で疲れた頃なら如何にかなるんじゃないかと、甘い考えで最後の挑戦者の列に並んだ。
結果としては、当然だが負けた、予想通りだが、あそこまで手も足も出ないと思わなかった、正攻法で攻めれば撃ち落され、だからと言って待てば音も無く近寄ってきて何時の間にか攻撃を受ける、短く持って構えたと思えば、振ってる最中に持ち手の位置が入れ替わり間合いが変わる、打ち込み前に武器を後ろに構えて武器の間合いを隠す、振りぬいたと思えば既に居ないか、此方の武器の軌道に合流して軌道をずらされる、散々見ていたが、実際に自分にやられると最早訳が分からなくなる。
長物の武器だから近くに寄れば良いだろうと懐に飛び込むと、待ってましたとばかりに素手で殴られたり蹴られたり掴まれた挙句に投げられたりする。棒を振りぬいた所を狙うと、半回転した石突側で攻撃される、突きを警戒していると、いきなり大上段でやたら大きい間合いの斬撃が飛んでくる。遅いから大丈夫と避けるとやっぱり殴られ、受け止めた日には武器を折られるか、動きが止まったと蹴られる。蹴る率多いな?
純粋に強いのは知っていたが、技数と対応する選択肢が多すぎる。
俺たちの武器戦闘が子供の遊びだったのかと思えるような純粋な技術。
アレを参考にしろと言う事での今回の模擬戦だろうが、アレを見取で真似できるとは思えない、いっそ道場でも構えて教える側にと思ったが、あの戦闘力をただの師範代として置いて置くのは本気で勿体無い。
そんな事を考えながら残りの挑戦者がサクサクと倒されて行くのを見物していたが、結局誰も一本取れなかった。
挙句の果てに休憩無しでやっていたのに息すら乱れていない。
流石に目付きが座って来ているので、疲れてはいるのだろうが。最終的に並び直しの2週目も含めてのべ100人近く倒している。
「今日はここまで、明日は団体戦にしてもらうから、明日も来い。」
和尚が帰った会場でギルマスが明日も有ると指示を出す、アレ以上の戦闘パターンは流石に無いだろうと思うが、折角の機会だから明日も参加しなくては。
エリス視点
「新人の教育に戦闘を見せてくれ。」
と、和尚さんがギルドに連れて行かれたと思ったら。疲れた様子で帰って来た。
「ただいま・・・。」
と、今までに聞いたことが無いほど疲れた感じの和尚さんが帰って来た、声に張りが無い。
「お帰りなさい。」
と、灯さんと二人で出迎える、私たちの顔を見ると、安心したように脱力して、足元がふらふらとおぼつかない。
床で寝かせる訳にも行かないので、二人がかりで誘導する、何時もの寝室に入ると、今度こそ力尽きたように、私たちを巻き込んでベッドに倒れこんだ、二人とも和尚さんに押し倒された形で。
押し倒してくれるのは嬉しいのですが、ちょっと準備が、と思ったら、そのまま寝息を立て始めた。
きょとんと顔を上げると、恐らく私と同じような顔をした灯さんと目が合った、二人でそろってしょうがないですねと言う感じでクスリと笑い、そのまま添い寝をする事にして、改めて横になった。
お疲れ様です。
お義父さんが帰って来たので、何をやったのかと問い詰めたら、模擬戦をやったらしい、それなら普通?
と、思いつつ詳しく聞くと、相手の数が2週目含めて100戦ほどで、休憩も無く一人で100人相手にして全て勝ったと言う事らしい、いや、休憩無しだったのは和尚さんが休憩を自分で入れなかったからと言い訳したが、其れならそれで休ませるのが筋だと思う、休憩挟むと疲れが出て集中が切れて良くない事も有るから、任せたのだと、まあ、それならしょうがないのだろうけど、明らかに無理をさせるのはどうなのだろう、と、色々話して、こき使うのも程々にしてくださいと釘を刺した所、明日も頼んであると開き直られた、前言撤回すると舐められるのでそのまま続行予定と、流石にどうしてくれようと思ったが。次の日、少しすさんだ目で和尚さんが出かけて行った。今日は無事帰って来ることを祈ろう。
サイク視点、次の日
誰だあれ以上のパターンが無いとか言ったのは・・・・俺だが、
最初は2人、最初の一撃で一人倒せば後は一対一なので負けないとか、そんな単純な力押しで攻略されても。
3人、最初に1人倒して驚いた所をもう一撃でもう一人、って、さっきのと同じじゃないか。
4人、武器を投げて混乱した所を強襲。武器は一本だけとは限りませんって、そんな問題か?
5人、距離を開けたと思ったら短刀系の武器を投げて最終的に素手?、そこから相手の武器を奪えと?
・・・
・・
・
10人、少し逃げて追いついてきた順に一撃離脱。
・・・
・・
20人、肉弾戦のみは大変なのでと言いだして、結界魔法で足を止められた。
流石に他の奴らが真似出来ないからと参考にならんだろうとギルマスに怒られていたが、流石に疲れましたと言われればしょうがない、
判った、魔法有でいいからと、言ったのが運の付き。
30人、不思議な呪文と一緒に振りぬかれた攻撃で吹き飛んでまとめて終わり。
100人、これで終わりだからと無理を言って全員でかかった、まとめて結界魔法で固められた。
ここまで来ると参考になる戦いなのか分からない、少なくとも後半のは戦闘技術と言う意味ではやっつけ仕事だし、真似できるものではなかった、昨日の物と今日の前半のパターンだけ見れれば十分だろう。
だが、それを含めても、真似できるか?
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