虹瞳〜落ちているモノを拾って食べてはいけません〜

詩悠

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プロローグ

20XX 年

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 全てのきっかけは流星群の飛来だった。

 カウントダウンはすでに始まっているとされる富士山の噴火。そのトリガーにもなると見られている南海トラフ巨大地震。その南海トラフの固着域を刺激したのは流星群の飛来だった。


 
 
 ある日、流星群が降ってきた。

 はじめ、それは毎年ある流星群の一つだと思われていた。地球からある程度の距離を通りすぎるだけの流星群だと。2、3日かけて通りすぎ、夜には幻想的な天文ショーを観せてくれるのだと。
 
 しかし、その時の流星群は文字通り地球に降りそそいだ。
 そのほとんどは地上まで落下する前に空中で燃えつき、爆発したが、その衝撃波は凄まじく、また、いくつかの隕石は地上まで燃えきらず、衝突した。
 その結果、人類文明に壊滅的な被害を与えただけでなく、地球環境にも多大な爪痕を残した。
 
 
 
 隕石の飛来に始まる災害の後、人類の新たな天敵とも呼ばれるモノが現れる。それは隕石と一緒に降って来たのだとか、北極海や南極の万年雪や大陸氷河が溶けて復活したのだとか、いろいろと憶測はされていたが、真実は分からないまま、調べる術もなく、人々は逃げ惑う生活を余儀なくされていた。

 その、人類の新たな天敵は『鬼』と呼ばれている。
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