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声劇の章
【意味がわかると●●な話】コインだけ泥棒【朗読一人用】
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朗読用台本でございます。声優さん練習用にどうぞ。
推奨・一人用だけど、セリフと地の文で二人で分けてもいいかもしれない。
無料でご自由にお使いください。
過度な改変はおやめください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
港町の銀行に強盗がやってきた。
強盗はでかい声で言った。
「このバッグに金をつめろ」
窓口の女性は逆らわずバッグに札束を入れ始めた。こういうときのために銀行では訓練をしている。下手な抵抗は犯人に余計な刺激を与えてしまう危険があるからだ。
するとそれを見て強盗は言った。
「おい。札束より硬貨《コイン》だ。ありったけ入れろ」
窓口の女性は小首をかしげた。
「でもコインじゃ金額的にもそんなにならないですし、すごく重くなりますけど」
強盗の男はニヤリと笑って言った。
「心配無用。ありったけ入れろ」
そういうならしかたない。窓口の女性を含めて職員たちはありったけの硬貨をかき集めてバッグに入れた。
「入れました」
「ふん。軽い軽い」
強盗の男は硬貨でパンッパンに破裂しそうなバッグを担ぎ大股歩きで出て行った。
男性銀行員が追いかける。どうやら車に乗ったようだ。男性銀行員は逃げた方角を確認し警察に電話をかけた。
「警察ですか? 大変です。銀行強盗です。」
犯人が逃げた方角は海しかない。警察としては見つけるのはたやすい。
案の定、その車はすぐに見つかり包囲された。犯人は逃げる場所を失ったのだ。彼はバッグを抱え海に飛び込んだ。
「やけになったか。なんだ。あっけない。」
警察の一人はそう言った。
海から札束が一束浮かんできた。最初に銀行員が入れた一束だった。
その後、
犯人は何故か見つからなかった。海で溺れ死んで魚の餌になったと警察は結論づけ事件は終息した。
犯人の足取りが掴めないのだから仕方ない。警察のプライドで正直に逃げられましたとは言えなかったのだ。
被疑者死亡。そのようにこの事件は闇に葬られた。
銀行に戻ってきたのはお札の一束だけ。
その後、別の港町で銀行強盗がやってきてこう言った。
「おい動くな。俺は強盗だ。このバッグにありったけの金を入れろ。ああ、そうだ早くしろ。しかし札束はいらない。硬貨で頼むぞ。札束はすぐに浮かんだり、波に流されちまうからな」
完
推奨・一人用だけど、セリフと地の文で二人で分けてもいいかもしれない。
無料でご自由にお使いください。
過度な改変はおやめください。
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港町の銀行に強盗がやってきた。
強盗はでかい声で言った。
「このバッグに金をつめろ」
窓口の女性は逆らわずバッグに札束を入れ始めた。こういうときのために銀行では訓練をしている。下手な抵抗は犯人に余計な刺激を与えてしまう危険があるからだ。
するとそれを見て強盗は言った。
「おい。札束より硬貨《コイン》だ。ありったけ入れろ」
窓口の女性は小首をかしげた。
「でもコインじゃ金額的にもそんなにならないですし、すごく重くなりますけど」
強盗の男はニヤリと笑って言った。
「心配無用。ありったけ入れろ」
そういうならしかたない。窓口の女性を含めて職員たちはありったけの硬貨をかき集めてバッグに入れた。
「入れました」
「ふん。軽い軽い」
強盗の男は硬貨でパンッパンに破裂しそうなバッグを担ぎ大股歩きで出て行った。
男性銀行員が追いかける。どうやら車に乗ったようだ。男性銀行員は逃げた方角を確認し警察に電話をかけた。
「警察ですか? 大変です。銀行強盗です。」
犯人が逃げた方角は海しかない。警察としては見つけるのはたやすい。
案の定、その車はすぐに見つかり包囲された。犯人は逃げる場所を失ったのだ。彼はバッグを抱え海に飛び込んだ。
「やけになったか。なんだ。あっけない。」
警察の一人はそう言った。
海から札束が一束浮かんできた。最初に銀行員が入れた一束だった。
その後、
犯人は何故か見つからなかった。海で溺れ死んで魚の餌になったと警察は結論づけ事件は終息した。
犯人の足取りが掴めないのだから仕方ない。警察のプライドで正直に逃げられましたとは言えなかったのだ。
被疑者死亡。そのようにこの事件は闇に葬られた。
銀行に戻ってきたのはお札の一束だけ。
その後、別の港町で銀行強盗がやってきてこう言った。
「おい動くな。俺は強盗だ。このバッグにありったけの金を入れろ。ああ、そうだ早くしろ。しかし札束はいらない。硬貨で頼むぞ。札束はすぐに浮かんだり、波に流されちまうからな」
完
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