悪役令嬢の許嫁は絶倫国王陛下だった!? ~婚約破棄から始まる溺愛生活~

一ノ瀬 彩音

文字の大きさ
12 / 76

12.

しおりを挟む
フィリアは言われたとおりにその手紙を読んでみた。
『フィリア・アンジェロ殿、貴女の事を先日の件で多大な迷惑をかけたことを深く反省していると思います。
そこで、この度、私の方で、父上に嘆願書を提出いたしました。
今回の事件の原因を作ったのは私であり、彼女は全く悪くないと。
そして、彼女が望むなら、今後一切の罪に問わないようにと。
彼女の献身的な看病により、私も無事回復し、公務も問題なく行えるようになりました。
どうか、寛大な処置をお願いいたします』
フィリアはウディルの方を見た。
「ウディル様……これ……」
「お前の無罪放免の嘆願書だ。署名したのは俺だ」
「え? どうして……こんな事を」
「お前が好きだからだ」
「え?」
「お前が好きなんだよ。だから、お前にはこれからずっと俺の側にいて欲しい」
「ウディル様……ありがとうございます……」
フィリアは涙を流す。
「泣くんじゃない。せっかくの綺麗な顔が台無しになるだろう」
ウディルはフィリアの目元に溜まった涙を指で拭う。
「ウディル様、私嬉しいです。私、これから一生懸命働きますから」
「そうだな、期待しているよ」
「はい! 頑張ります」
フィリアは満面の笑みを浮かべた。
ウディルはフィリアの笑顔を見て、心の底から安堵した。
よかった。本当に良かった。
俺の可愛いフィリア。もう絶対に離さないからな。
もうすぐだ。もうすぐで君は俺だけのものになる。
その時が来るのが楽しみだ。
ウディルはフィリアの頬を撫でながら、優しい目でフィリアを見つめていた。
フィリアはウディルと一緒に夕食を食べると、風呂に入ってベッドに入った。
フィリアはウディルの腕の中で目を閉じながら考えていた。
(ウディル様はどうして私なんかを好きになったのかな? ウディル様のような素敵な人なら、
私なんかよりずっといい人がいると思うんだけど)
フィリアは目を開けて、ウディルの顔を見る。
ウディルはフィリアの視線に気がつく。
「どうした? 眠れないか?」
「はい。ちょっと考えごとをしていました」
「何を考えているんだ? 俺の事か? それとも別の男の事か? まさか男じゃないよな?」
ウディルは少し不機嫌そうな表情をする。
「違いますよ。そんなわけ無いでしょう」
フィリアはクスッと笑う。
「そうだよな。そんなわけ無いよな。フィリアは俺の物だからな。誰にも渡さんぞ」
ウディルはそう言うと、フィリアを強く抱きしめる。
フィリアはウディルの乳房に顔を埋める。
ウディルはフィリアの髪を撫でる。
フィリアはウディルの鼓動を聞いているうちに、再びウトウトし始めた。
ウディルはフィリアが眠りにつくまで、フィリアの髪を撫で続けた。
次の日の朝、フィリアはウディルに抱かれて目が覚めた。
ウディルの温もりを感じていると、幸せな気持ちでいっぱいになってくる。
ウディルはフィリアを抱きしめながら、フィリアの耳元でささやく。
「おはよう。フィリア」
「おはようございます。ウディル様」
二人は見つめ合うと、軽く口づけを交わす。
フィリアはウディルの乳房に顔をすり寄せて、甘える仕草をした。
ウディルは優しく微笑むと、
「今日は、ちょっと遠出しようか?」
そう言った時だった。
お父様が部屋に入って来たのです。
ウディルは慌ててかばうように後ろにフィリアを引き寄せると
「朝から無粋では無いかな、父さん」
と、言った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました

春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。 名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。 誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。 ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、 あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。 「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」 「……もう限界だ」 私は知らなかった。 宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて―― ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

結婚式に結婚相手の不貞が発覚した花嫁は、義父になるはずだった公爵当主と結ばれる

狭山雪菜
恋愛
アリス・マーフィーは、社交界デビューの時にベネット公爵家から結婚の打診を受けた。 しかし、結婚相手は女にだらしないと有名な次期当主で……… こちらの作品は、「小説家になろう」にも掲載してます。

側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!

花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」 婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。 追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。 しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。 夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。 けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。 「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」 フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。 しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!? 「離縁する気か?  許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」 凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。 孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス! ※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。 【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

処理中です...