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その間もずっと見られているのだ。
恥ずかしくて死にそうだと思った矢先、突然花弁に指が触れる感触がしたかと思えば陰核を擦り上げられるようにして刺激を与えられ始めたのである。
思わず声を上げそうになったがなんとか堪えることが出来た。
だが、その代わりに口から甘い吐息が出てしまっていたようで、それを聞いたらしいレリオ様に笑われてしまったのだった。
悔しかったけどそれ以上に気持ちよかったため文句の一つすら言えなかった。
しばらくそうやって弄ばれた後、今度は膣内に指を入れられかき混ぜられるようにして動かされると次第に快感が増していき頭の中が真っ白になっていったのだった。
もう我慢できないと思い始めていた頃、
不意に指の動きが止まり引き抜かれてしまった。
どうして止めるのかと抗議しようとしたその時だった。
突然後ろから抱き抱えられるような体勢になるとそのまま持ち上げられてしまったのだ。
何をするつもりなのだろうと思っているうちに、
そのまま一気に奥まで貫かれてしまった。
あまりの質量の大きさに一瞬息が出来なくなるほどの衝撃を受けたがすぐに慣れてくると自分から腰を動かし始めるようになった。
最初はゆっくりだった動きが徐々に早くなっていくに
つれて快楽に溺れていった私はついに絶頂を迎えてしまった。
それと同時にお腹の中に熱いものが注がれていることに気づいた。
どうやら中に出されたようだ。
そのことにショックを受けつつもどこか喜んでいる自分がいることにも気づいていた。
その後も何度も何度も繰り返し行われた行為によって私は完全に堕ちてしまったのであった。
「2度も3度ももう嫌です」
そう泣きごとを言えば、公爵様は呆れたように溜息を吐くと、
「仕方ない子だね、君は。なら、これで最後だよ、しっかり受け止めなさい!」
と言ってラストスパートをかけるかのように激しく動き出した。その動きに合わせて私も合わせるようにして動くことで更なる高みへと上り詰めようとしていた。
そして遂にその瞬間が訪れたとき、レリオ様が耳元でこう囁く。
「お前はこれで俺のモノだ」
その言葉を聞いた瞬間、頭の中で何かが弾けたような感じがした後、目の前が真っ暗になり意識を失ってしまった。
次に目が覚めた時には既に朝になっていた。
昨夜の出来事を思い出し赤面してしまうが、同時に複雑な気持ちになった。
「嫁入り前なのに......レリオ様のバカ」
初めてはロマンチックにと思もっていたのに1度目は、怒りに任せて抱かれたとは
思いもしなかった。
しかし、不思議と嫌悪感は無かったしむしろ嬉しかったくらいだ。
それからというもの毎日のように求められてその度に流されて応じてしまっている自分に呆れてしまうほどだった。
それでも後悔はないのだから不思議なものだと思ってしまう。
その後、朝食を食べ終えると早速ドレス選びが始まった。
まず最初に着たのは、薄い青色のシンプルなデザインのもの
だった。
スカート部分は膝丈くらいの長さがあり、全体的に清楚な雰囲気を漂わせている。
上半身は胸元が大きく開いており、谷間が見え隠れしているセクシーなものだったが、
それがかえって上品な雰囲気を醸し出していた。
さらに背中は大きく開いているものの、肩紐があるのでずり落ちる心配もない。
スカート部分は非常に短く、少しでも動けば下着が見えてしまいそうだ。
そのため、自然と内股になってしまう。
それを見たレリオ様は満足そうに頷くと、
「よく似合っているよ、ミラ」
と言った。
その言葉を聞き、嬉しくなった私は満面の笑みを浮かべてみせた。
そんな私を見て彼は微笑むと、そっと手を差し出してきた。
その手に自分の手を重ねると優しく握られたので私も握り返すことにした。
そうして私達は会場へと向かうことになったのだった。
馬車に揺られること数十分、ようやく目的地に到着したようだった。
そこは王都にある有名な劇場であり、今日はここで夜会が開かれるのだそうだ。
「さぁ、着いたぞ」
そう言って先に降りたレリオ様は私に手を差し伸べてきた。
その手を取ると、引き上げられるようにして降りることになる。
その際、バランスを崩しかけたところをすかさず支えられ、転倒することはなかった。
お礼を言おうと顔を上げると、そこには優しげに微笑んでくれる彼の顔があった。
その笑顔を見た瞬間、
「あぁ、やっぱり好きだなぁ」
と改めて実感させられた。
そして、そのまま彼に手を引かれる形で中に入っていった。
中に入ると、たくさんの貴族達がいた。
皆、煌びやかな衣装に身を包んでいて、いかにも上流階級といった雰囲気が漂っていた。
そんな中、一際目立つ集団がいた。彼らはこの国の第一王子とその取り巻き達である。
彼らの周りには常に人が集まっており、とても賑やかだった。
その中には女性の姿もあり、彼女達はみんなうっとりとした表情を浮かべていた。
恐らく、彼の婚約者候補の一人なのだろうと思う。
それほどまでに魅力的な人物なのだ。
そんなことを考えている間にもどんどん進んでいくので慌ててついていくことに集中した。
やがてホールの中央まで来ると、そこで一旦立ち止まった。
周りを見回すと、大勢の人達が私達に注目しているのがわかり、緊張のあまり固まってしまう。
すると、レリオ様は私の顎に手を添えるとクイッと持ち上げた。
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