悪役令嬢は穢れを知らない~溺愛王子に処女を奪われて、淫蜜と愛蜜の狭間で~

一ノ瀬 彩音

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13.

その翌日、アイリスと王子は王都の街を散策していた。
王子は左手に指輪を嵌めてご機嫌の様子で、アイリスと腕を組んでいる。
「ねえ、アイリス。これからどこへ行こうか?」
「そうですね」
「やっぱり、まずは服屋に行って新しいドレスを買って、それからカフェでお茶でもしようか?」
「あら、それは素敵ですね」
「だろう?」
「ええ」
アイリスは王子を見上げて微笑んだ。
王子は嬉しくなって、アイリスの腰に手を回し引き寄せた。
「わわ」
「さあ、早く行こう」
「ええ」
二人は仲睦まじく歩いていった。
やがて二人は目的地である洋服店に到着する。
店内は広く品揃えが豊富だった。
王子は早速店内を物色して、様々なデザインの衣服を試着していった。
店員に薦められた服をいくつか購入した。
続いて、大通りに面したオープンテラスがあるレストランに入る。
テーブル席に向かい合って座りメニューを見る。
二人分の食事を注文した。
しばらくして、ウェイターがやって来て前菜とメインディッシュとデザートと
食後のコーヒーを運んできた。
「どうだい?僕のこの姿格好は。なかなかイケてると思わないか?」
王子は上機嫌で自分の服装についてアイリスに尋ねる。
「ええ、とてもお似合いです」
アイリスは王子の姿に見惚れていた。
「そうか。ありがとう」
王子は照れて頭を掻いた。
「そうだ。今度、一緒に仕立て屋へ行って、君にピッタリのドレスを作らないか?」
「まあ、本当ですか?嬉しい」
「うん。決まりだね」
王子は笑顔で言った。
「そういえば、あなたはどうして私の事が好きなのですか? 私が言うのも何だけど、
私は別に美人というわけでもないし、スタイルが良い方ではないと思うのですが……」
「う~ん。何故だろうな?」
王子は少し考え込んでから答えを出す。
ちなみに、この世界の女性は、美醜の基準が高いらしく
容姿端麗な女性ほど人気が高く、逆に不細工な女性は蔑まれる傾向にある。
そして、男性は、美女よりも美少女を好む傾向がある。
アイリスはどちらかと言うと、美しいより可愛いタイプなので、王子は彼女の事を好きに
なったのかもしれない。
だが、それを説明するのは難しい。
王子は更に考える。
すると、ある事に思い至った。
アイリスはいつも穏やかで優しく、聡明で、誰に対しても分け隔てなく接してくれる。
それに、彼女は家事全般が得意で料理上手だし、手先も器用で裁縫も得意で、
掃除や洗濯もきちんとやるし、仕事熱心で働き者で、真面目な性格をしている。
そんな彼女に王子は惹かれていったのだ。
王子はそう結論づけた。
しかし、そんな事を口にすれば、たちまち大騒ぎになるのは目に見えていたので、
敢えて言わないことにした。
やがて、食事が運ばれてきた。
王子はナイフとフォークを使って綺麗に食べる。
アイリスは少しぎこちないが、それでも一生懸命食べている。

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