22 / 38
22.
「これが数時間後に起こる事?」
「そうだ、このままでは君は自身がこう接する」
「どうすればいい?」
「君の未来は決まっている」
「教えて欲しい」
「彼女を探してこう言う事だ」
「愛している、今までごめんよっと」
「正解だ」
「他には?」
「後は自分で考えろ」
「そうか」
「最後に一つだけ忠告しておく」
「何だ?」
「君が彼女を幸せにするんだぞ」
「わかっている」
「それじゃあ、行くがよい」
「ありがとう」
「ああ、気をつけて帰れよ」
「さよなら」
「ああ、達者で暮らせ」
「え?」
「さらばだ」
「待ってくれ」
「何じゃ?」
「名前を教えてくれないか?」
「わしの名前か?」
「ああ」
「わしの名前は……」
「どうした?」
「すまん、とうに忘れて忘れてしまった」
「何だって?」
「すまぬ、気にするな、ではな」
そう言うと大きな風が吹き荒れ気づけば空き地に成っていた。
そこに立っていたのはアイリスだった。
アイリスはクリスの所まで走って来て、飛びついた。
アイリスは泣きじゃくっている。
王子はアイリスを強く抱きしめて、頭を撫で続けた。
しばらくして落ち着くと、アイリスは顔を上げて、笑顔を見せた。
王子も微笑んだ。
「『愛している、今までごめんよ』アイリス」
そう言いながら王子はアイリスをふんわりと抱きしめる。
その光景を見ながら、私は思う。
(これでいいのだ)
私は自分の仕事を果たした満足感に浸っていた。
(それにしても、あの占い師は何者だろうか?)
私は考えたが答えは出なかった。
それから数日が経過して、私は王宮に来ていた。
目的は国王に会うためだ。
王の間で待っていると、国王が現れた。
私を見るなり、話しかけて来た。
私は挨拶をして用件を切り出す。
国王から呼び出された理由を聞く為だ。
国王は重い口を開いた。
「占い師にまでならせてすまなかった」
「私達の子の未来ですもの、あのまま行くとアイリスとクリスは確実に破綻していたでしょう」
「そうだな、お前には苦労を掛けた」
「そうね、ねぇ、貴方」
「何んだ我妻よ」
占い師のフードを取りやがて銀色の綺麗な長い髪に戻って行く。
「これて、私達の子は」
「後は栗栖を信じようではないか、我が妻よ」
「ええ」
そう言いながらお互いにキスを交わすのでした。
ゆっくりと夜の帳が下りて来る。
アイリスはと言えば王子の部屋でのんびりしていた。
「どうした? アイリス」
「いえ、こうして2人きりで居ると、初めて会った時の事を思い出したんです」
「そうか」
「懐かしいわね」
「そうだな」
「クリス王子」
「何だ?」
「好きです」
「俺もだよ」
「ずっと一緒に居たい」
「俺もだ」
「このまま起きていてもいいですか?」
「眠れないのか」
「ええ、興奮しています」
そう言いながら潤んだ瞳で見つめるアイリスに王子は苦笑で返す。
王子はそっと手を伸ばし、アイリスの髪を優しく撫でた。
すると、アイリスは猫のように目を細めて嬉しそうな顔をする。
そんな仕草一つ一つが可愛くて仕方がない。
そんな事を考えていると、アイリスは甘えた声で言った。
「クリス様」
「そろそろ様付けは止めないか? 呼び捨てで呼べよ」
アイリスは少し考えて答えた。
王子はそんなアイリスを優しい目で見守っていた。
そんな王子をアイリスはじっと見つめていた。
やがて意を決したように言葉を口にした。
「クリス」
恥ずかしそうに下を向いて、両手を乳房の前で組みながら、上目遣いで王子を見上げた。
王子はアイリスを引き寄せると、キスをした。
最初は触れるだけの軽いキスを何度も繰り返した。
アイリスの身体からは力が抜けて行く。
「そうだ、このままでは君は自身がこう接する」
「どうすればいい?」
「君の未来は決まっている」
「教えて欲しい」
「彼女を探してこう言う事だ」
「愛している、今までごめんよっと」
「正解だ」
「他には?」
「後は自分で考えろ」
「そうか」
「最後に一つだけ忠告しておく」
「何だ?」
「君が彼女を幸せにするんだぞ」
「わかっている」
「それじゃあ、行くがよい」
「ありがとう」
「ああ、気をつけて帰れよ」
「さよなら」
「ああ、達者で暮らせ」
「え?」
「さらばだ」
「待ってくれ」
「何じゃ?」
「名前を教えてくれないか?」
「わしの名前か?」
「ああ」
「わしの名前は……」
「どうした?」
「すまん、とうに忘れて忘れてしまった」
「何だって?」
「すまぬ、気にするな、ではな」
そう言うと大きな風が吹き荒れ気づけば空き地に成っていた。
そこに立っていたのはアイリスだった。
アイリスはクリスの所まで走って来て、飛びついた。
アイリスは泣きじゃくっている。
王子はアイリスを強く抱きしめて、頭を撫で続けた。
しばらくして落ち着くと、アイリスは顔を上げて、笑顔を見せた。
王子も微笑んだ。
「『愛している、今までごめんよ』アイリス」
そう言いながら王子はアイリスをふんわりと抱きしめる。
その光景を見ながら、私は思う。
(これでいいのだ)
私は自分の仕事を果たした満足感に浸っていた。
(それにしても、あの占い師は何者だろうか?)
私は考えたが答えは出なかった。
それから数日が経過して、私は王宮に来ていた。
目的は国王に会うためだ。
王の間で待っていると、国王が現れた。
私を見るなり、話しかけて来た。
私は挨拶をして用件を切り出す。
国王から呼び出された理由を聞く為だ。
国王は重い口を開いた。
「占い師にまでならせてすまなかった」
「私達の子の未来ですもの、あのまま行くとアイリスとクリスは確実に破綻していたでしょう」
「そうだな、お前には苦労を掛けた」
「そうね、ねぇ、貴方」
「何んだ我妻よ」
占い師のフードを取りやがて銀色の綺麗な長い髪に戻って行く。
「これて、私達の子は」
「後は栗栖を信じようではないか、我が妻よ」
「ええ」
そう言いながらお互いにキスを交わすのでした。
ゆっくりと夜の帳が下りて来る。
アイリスはと言えば王子の部屋でのんびりしていた。
「どうした? アイリス」
「いえ、こうして2人きりで居ると、初めて会った時の事を思い出したんです」
「そうか」
「懐かしいわね」
「そうだな」
「クリス王子」
「何だ?」
「好きです」
「俺もだよ」
「ずっと一緒に居たい」
「俺もだ」
「このまま起きていてもいいですか?」
「眠れないのか」
「ええ、興奮しています」
そう言いながら潤んだ瞳で見つめるアイリスに王子は苦笑で返す。
王子はそっと手を伸ばし、アイリスの髪を優しく撫でた。
すると、アイリスは猫のように目を細めて嬉しそうな顔をする。
そんな仕草一つ一つが可愛くて仕方がない。
そんな事を考えていると、アイリスは甘えた声で言った。
「クリス様」
「そろそろ様付けは止めないか? 呼び捨てで呼べよ」
アイリスは少し考えて答えた。
王子はそんなアイリスを優しい目で見守っていた。
そんな王子をアイリスはじっと見つめていた。
やがて意を決したように言葉を口にした。
「クリス」
恥ずかしそうに下を向いて、両手を乳房の前で組みながら、上目遣いで王子を見上げた。
王子はアイリスを引き寄せると、キスをした。
最初は触れるだけの軽いキスを何度も繰り返した。
アイリスの身体からは力が抜けて行く。
あなたにおすすめの小説
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
結婚式に結婚相手の不貞が発覚した花嫁は、義父になるはずだった公爵当主と結ばれる
狭山雪菜
恋愛
アリス・マーフィーは、社交界デビューの時にベネット公爵家から結婚の打診を受けた。
しかし、結婚相手は女にだらしないと有名な次期当主で………
こちらの作品は、「小説家になろう」にも掲載してます。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
冷酷公爵と呼ばれる彼は、幼なじみの前でだけ笑う
由香
恋愛
“冷酷”“無慈悲”“氷の貴公子”――そう恐れられる公爵アレクシスには、誰も知らない秘密がある。
それは、幼なじみのリリアーナの前でだけ、優しく笑うこと。
貴族社会の頂点に立つ彼と、身分の低い彼女。
決して交わらないはずの二人なのに、彼は彼女を守り、触れ、独占しようとする。
「俺が笑うのは、お前の前だけだ」
無自覚な彼女と、執着を隠しきれない彼。
やがてその歪な関係は周囲を巻き込み、彼の“冷酷”と呼ばれる理由、そして彼女への想いの深さが暴かれていく――
これは、氷のような男が、たった一人にだけ溺れる物語。
【完結】転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
強面夫の裏の顔は妻以外には見せられません!
ましろ
恋愛
「誰がこんなことをしろと言った?」
それは夫のいる騎士団へ差し入れを届けに行った私への彼からの冷たい言葉。
挙げ句の果てに、
「用が済んだなら早く帰れっ!」
と追い返されてしまいました。
そして夜、屋敷に戻って来た夫は───
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
いなくなった伯爵令嬢の代わりとして育てられました。本物が見つかって今度は彼女の婚約者だった辺境伯様に嫁ぎます。
りつ
恋愛
~身代わり令嬢は強面辺境伯に溺愛される~
行方不明になった伯爵家の娘によく似ていると孤児院から引き取られたマリア。孤独を抱えながら必死に伯爵夫妻の望む子どもを演じる。数年後、ようやく伯爵家での暮らしにも慣れてきた矢先、夫妻の本当の娘であるヒルデが見つかる。自分とは違う天真爛漫な性格をしたヒルデはあっという間に伯爵家に馴染み、マリアの婚約者もヒルデに惹かれてしまう……。
悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。
香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。
皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。
さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。
しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。
それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?