悪役令嬢は隣国へ嫁ぐようですよ!?~私は旦那様に愛されてそして生まれるRhapsody~

一ノ瀬 彩音

文字の大きさ
113 / 134

113.

しおりを挟む
私も負けじとお返しとばかりにバレッド様を喜ばせるために全力で奉仕する。
その後は一緒にお風呂に入った後にベッドに戻って一緒に寝ることにした。
「バレッドさま、大好きですよ」
私はバレッド様の腕の中でそう呟くと、眠りについた。
(これで幸せになれたわ)
と心の底で思いながら。そして次の日、私とバレッド様は二人で街へと出かけて、二人で買い物を楽しんだ。
そして夕方になる頃にはすっかり暗くなってしまったので、私達は帰りの馬車に乗って帰ることにする。
その最中で、不意打ちでバレッド様が私を抱き寄せて口付けを交わす。
そしてバレッド様は私に対して告白をする。
「ねぇ、今度の休みの日に二人でデートしよう。君に見せたい場所があるから」
私はその誘いに了承して、約束をした。
その日から数日後、ついに私達の休日がやって来た。私とバレッド様は二人きりで街中を歩いていく。
まず最初に訪れたのは公園である。私達がよく待ち合わせ場所として利用している場所でもあった。
「ここはいつも来ていますけど、何か思い出の場所とかあるんですか?」
私はバレッド様に対して質問する。
すると彼は首を横に振った。
「いや、そういうわけではないんだけど。ただ君と一緒に過ごしたかっただけだよ」
そう言うと彼は優しく微笑んでくれる。
私はそんな彼にドキドキしながらも何とか平静を保つ、そして、
「私もバレッド様とこうして過ごせて嬉しいです」
と口に出して伝えるとバレッド様は私をぎゅっと抱きしめてくれる。
私はバレッド様の体温を感じて嬉しくなる。しばらくそうやって過ごしてから私達は移動を開始する。
次に私達が向かったのは本屋である。
私はそこでバレッド様と色々な本を立ち読みする。
私にとっては懐かしいと思える光景である。
私が昔読んでいた小説も置いてあり、つい読んでしまう。
バレッド様は私の隣で興味深そうにその作品を眺めていた。
私は彼がその作品の感想を口にするのを期待していたが、バレッド様は苦笑するだけであった。
やがて時間が経つと、バレッドはそろそろいいかと言ってから、私の手を引いてその場を離れる。
次に向かったのは喫茶店だった。
このお店はバレッドさまとのお茶会でよく利用しており、ここで他愛のないことを喋ったり、
時には口付けを交わしたり、それ以上のこともしたりしていた場所だ。
私は彼との思い出を思い出して少し寂しい気分になるが、バレッドはそんなことは知らないといった風に、
店員さんに注文をしている。
私はバレッドの頼んだものが来るまでの間、メニュー表をじっくりと見ていた。
しばらくしてバレッドの分のコーヒーとケーキが運ばれてくる。
彼は早速フォークを手に取るとケーキを食べ始めた。
私がその様子を見ていると、バレッドは微笑みかけてきた。
「どうしたんだ、食べないのか?」
と言われたので、私もケーキを食べることにした。
ケーキは甘くとても美味しく、私の心を癒してくれた。
幸せな時間を堪能していたが、ふと疑問に思ったことがあったのでバレッドに聞いてみる。
バレッド様のことが気になって仕方がなかった。
どうして私のことをそこまで大切に扱ってくれるのだろうか?
そもそも、何故私のことを選んでくれたのだろうか?
考えれば考えるほどに謎が湧き上がってくるのだ。
そのことについて尋ねてみると、少し困り顔になった後でゆっくりと話し始めたのだ。
その話を要約すればこうだ。
私はバレッド様のことが好きすぎて、気がつけばバレッド様のことを目で追ってしまっていたらしい。
そしてその目線の先には決まって貴方がいた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中

桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。 やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。 「助けなんていらないわよ?」 は? しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。 「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。 彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】

iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。 小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて

アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。 二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした

星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎ ギルドで働くおっとり回復役リィナは、 自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。 ……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!? 「転ばないで」 「可愛いって言うのは僕の役目」 「固定回復役だから。僕の」 優しいのに過保護。 仲間のはずなのに距離が近い。 しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。 鈍感で頑張り屋なリィナと、 策を捨てるほど恋に負けていくカイの、 コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕! 「遅いままでいい――置いていかないから。」

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

処理中です...