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彼女たちがどういう存在であるかを。
彼女たちが、俺から少しでも離れるとどうなるかということを……。
俺が目を離した隙に全員いなくなっていた。
やばい男あさりに行ったのだ。
「ちょ、ミーシャ」
とりあえず俺はミーシャを探すこととする。そして探している最中にミーシャを見つけることは出来たのだが、ミーシャは見知らぬ男と楽しげに会話をしていた。
そしてミーシャは笑顔で会話をしているのだがその表情はどこか妖艶でいつも以上に魅力的に見えた。
どう考えても普段よりも魅力が増している。
「ミーシャ何してんだよ」
「タクミが離れるからだよ」
俺が声を掛けたことでこちらに気が付いた。
どうやら俺がいなくなって探しに来たということらしい。
そう言われては仕方が無いのでとりあえず諦めることにした。
そうして改めて彼女たちに視線を向けると男は立ち去ろうとして背を向けた。
その男に最後にミーシャは声を掛けた。
まるで誘惑するかのような甘い声で。
男が立ち去った後俺はすぐに声をかけた。
あいつは誰なのかと。
するとあっさりと俺に名前を教えてくれた。
その名前はレイジ。
聞いたところによると彼はここの警備隊に所属している男だった。
「俺にかかった嫌疑をミーシャが抱かれる事で晴らすって?」
ミーシャからの提案はこうだった。
俺がレイジの誘いに乗ったフリをしてレイジを誘う。
レイジは俺を気に入り、ミーシャも彼に惚れ込む。
レイジは俺とミーシャの関係を他の人に言う事は無い。
そうする事で俺は自由になれると。
俺もミーシャもお互いに幸せになれて一石二鳥だと。
だが、その提案を俺は受けなかった。
そもそもミーシャがそんな事をすれば確実に疑われるだろう。
そしてミーシャが襲われた場合、俺がそれを助けようと動けば必然的に俺も疑われてしまう。
そんな事は絶対に出来ない。
俺がどうすれば良いのか考えているとミーシャが口を開いた。
まず俺が考えたのは、俺が一人で情報を集めて来ようか、という事だ。
つまり、俺が単独行動をする、と言う事だ。
しかし、これは却下する。
理由は簡単だ。
彼女たちは俺から離れると、間違いなく男たちに声を掛け、そのまま男を漁る。
「私一人じゃ無理だって思ったらタクミを呼ぶからね」
そんな風に言い残し彼女は部屋から出て行った。
そうして俺は部屋に戻ってきたのだが、結局彼女たちの行動を止めることは出来なかった。
今はまだ大丈夫だろうと俺は考えていた。
だが時間の問題だろうと思いながら俺は考えるのをやめた。
「んんんんー。んー。はー。」
ベッドの上でのびをしながら起き上がる。
窓からは日差しが差し込んでおり、部屋の中も明るい。
昨晩は遅くまで話していたこともあり少しばかり眠く感じている。
そんな時に俺は思い出す。
(そうだ。今日は確かミーシャ達と一緒に森へ狩りへ行く予定だったんだった)
だが今この部屋の中には俺しかいない。
ミーシャ達の姿が見えないのでおそらくはもうすでに森の中へと向かっているのだろう。
そう思い俺は着替えを始める。
服を着替えた後、
「ふぅ。これでよしっと。」
扉を開けて外へと出る。するとそこにはミーシャ達がいて何かを話していた。
そんな彼女たちの様子を見て
「あれ? 皆は先に外に出ていたんじゃ?」
俺がそう尋ねると
「あ、ご主人様。起きたんですか?」
ルリが俺に気付きそう声をかけてきた。
その後、彼女たちがどうしてここに居るのか聞いてみると、どうやらまだ朝食を済ませていないということで
俺を待っていたのだとか。
彼女たちが、俺から少しでも離れるとどうなるかということを……。
俺が目を離した隙に全員いなくなっていた。
やばい男あさりに行ったのだ。
「ちょ、ミーシャ」
とりあえず俺はミーシャを探すこととする。そして探している最中にミーシャを見つけることは出来たのだが、ミーシャは見知らぬ男と楽しげに会話をしていた。
そしてミーシャは笑顔で会話をしているのだがその表情はどこか妖艶でいつも以上に魅力的に見えた。
どう考えても普段よりも魅力が増している。
「ミーシャ何してんだよ」
「タクミが離れるからだよ」
俺が声を掛けたことでこちらに気が付いた。
どうやら俺がいなくなって探しに来たということらしい。
そう言われては仕方が無いのでとりあえず諦めることにした。
そうして改めて彼女たちに視線を向けると男は立ち去ろうとして背を向けた。
その男に最後にミーシャは声を掛けた。
まるで誘惑するかのような甘い声で。
男が立ち去った後俺はすぐに声をかけた。
あいつは誰なのかと。
するとあっさりと俺に名前を教えてくれた。
その名前はレイジ。
聞いたところによると彼はここの警備隊に所属している男だった。
「俺にかかった嫌疑をミーシャが抱かれる事で晴らすって?」
ミーシャからの提案はこうだった。
俺がレイジの誘いに乗ったフリをしてレイジを誘う。
レイジは俺を気に入り、ミーシャも彼に惚れ込む。
レイジは俺とミーシャの関係を他の人に言う事は無い。
そうする事で俺は自由になれると。
俺もミーシャもお互いに幸せになれて一石二鳥だと。
だが、その提案を俺は受けなかった。
そもそもミーシャがそんな事をすれば確実に疑われるだろう。
そしてミーシャが襲われた場合、俺がそれを助けようと動けば必然的に俺も疑われてしまう。
そんな事は絶対に出来ない。
俺がどうすれば良いのか考えているとミーシャが口を開いた。
まず俺が考えたのは、俺が一人で情報を集めて来ようか、という事だ。
つまり、俺が単独行動をする、と言う事だ。
しかし、これは却下する。
理由は簡単だ。
彼女たちは俺から離れると、間違いなく男たちに声を掛け、そのまま男を漁る。
「私一人じゃ無理だって思ったらタクミを呼ぶからね」
そんな風に言い残し彼女は部屋から出て行った。
そうして俺は部屋に戻ってきたのだが、結局彼女たちの行動を止めることは出来なかった。
今はまだ大丈夫だろうと俺は考えていた。
だが時間の問題だろうと思いながら俺は考えるのをやめた。
「んんんんー。んー。はー。」
ベッドの上でのびをしながら起き上がる。
窓からは日差しが差し込んでおり、部屋の中も明るい。
昨晩は遅くまで話していたこともあり少しばかり眠く感じている。
そんな時に俺は思い出す。
(そうだ。今日は確かミーシャ達と一緒に森へ狩りへ行く予定だったんだった)
だが今この部屋の中には俺しかいない。
ミーシャ達の姿が見えないのでおそらくはもうすでに森の中へと向かっているのだろう。
そう思い俺は着替えを始める。
服を着替えた後、
「ふぅ。これでよしっと。」
扉を開けて外へと出る。するとそこにはミーシャ達がいて何かを話していた。
そんな彼女たちの様子を見て
「あれ? 皆は先に外に出ていたんじゃ?」
俺がそう尋ねると
「あ、ご主人様。起きたんですか?」
ルリが俺に気付きそう声をかけてきた。
その後、彼女たちがどうしてここに居るのか聞いてみると、どうやらまだ朝食を済ませていないということで
俺を待っていたのだとか。
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