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目が覚めると隣には愛する人の姿があった。
「おはようございます。陛下」
「おはよう。アリスティア。昨日は激しかったね」
「私も久しぶりに燃えてしまいました」
「そんなこと言っていいのかな?
今度から回数を増やしてみるかい?」
「それは遠慮させていただきます」
「冗談だよ。それじゃあ朝食を食べたら街へ出かけようか」
陛下と出会ってから2年が経った。
あれから陛下は国をよりよくするために色々と頑張ってくださった。
まずは国内の整備に力を入れ、街道を整備したり、新たな村を作ったりした。
次に隣国との関係改善に乗り出し、今ではお互いの国の特産品を交換するほどにまで仲が良くなった。
そして、最近では近隣諸国への使者を送るようになり、国交も盛んになっている。
陛下は本当に素晴らしいお方だ。
私は陛下のことを心から尊敬しており、誰よりもお慕いしているという自信がある。
この想いは日に日に強くなっているけど、陛下はきっと私を女としては見ていないと思う。
私が陛下の側室になったのは陛下から直々にお願いされたからだ。
私は陛下のことが好きで好きで堪らなかったから、
「私なんかで良ければ陛下の側にいさせてください」
と言ったら、
「本当か!?」
と大層喜ばれていた。
だから、私のことはただの性欲処理のための道具としてしか考えておらず、
私に対して愛情など抱いてはいないはず。
それでも私は構わない。
私は陛下のことが好きなのだから。
「陛下、今日はどのようなご予定なのですか?」
「今日のところは王都で政務を行うつもりだ。
夕方までには終わるはずだから、終わったらどこか美味しいものでも食べに行くとしよう」
「はい、楽しみに待っております」
「それじゃあ、行って来るよ」
「お気をつけていってらっしゃいませ」
「夜までに帰れなかった時はすまないが、先に寝ていてくれるかい?」
「かしこまりました」
「それじゃあ、行ってくる」
「お待ちください」
陛下が扉に手をかけたところで呼び止める。
「なんだい?」
「お帰りなさいませ」
「ああ、そうだね。帰ってきた時に誰かが出迎えてくれているというのは嬉しいものだよ」
「そう言っていただけると幸いです」
「では、改めて。いってきます」
「いってらっしゃいませ」
陛下が去っていくのを見届けてから、部屋に戻る。
部屋の中は必要最低限のものしかなく、殺風景な感じだ。
元々、私はここに幽閉されていたようなものだし、当然といえば当然なのだが、
陛下はそんな私のためにわざわざ専用のメイドを用意してくれた。
そのおかげで今は不自由なく暮らせているが、陛下が帰って来た時にはどうなることやら。
陛下が私をここに閉じ込めているのは、私を守るためだ。
私は陛下と出会った時、崖下に落ちたことで全身を強く打ってしまい、記憶を失ってしまった。
陛下はそのことに気づいていて、私を保護したらしい。
しかし、陛下はそのことを周囲に隠していた。
何故なら、もしこのことを公表すれば、私を巡って争いが起こるかもしれない。
そうなれば国が乱れ、国力が落ちる可能性がある。
だから、陛下は自分の妻ということにして、私を王宮の奥深くに隔離したのだ。
陛下は私のことを愛していない。
だけど、私を守るためには仕方がないことだった。
陛下は優しいから私を守ってくださっているが、本当は別の女性と結婚したいと思っているに違いない。
陛下は私にこう言った。
「僕が君を愛しているわけないだろう?」
「僕は君のことを愛している。誰よりも君のことを愛している」
「アリスティア、僕だけのアリスティア……誰にも渡さない……絶対に……絶対に……」
この言葉からも分かるように、陛下は決して私のことを愛してはくれない。
それでもいい。陛下は私のことを守ってくれている。
それだけで十分すぎるくらいだ。陛下がいなければ今の私はいない。
陛下が私を助け出してくれなかったら、私は一生あの暗い牢獄の中で暮らしていただろう。
陛下が私を愛さない分、私が陛下を愛するだけだ。
いつか陛下が私を愛すようになってくれるその日まで。
そのためにも、もっと努力しなければ。
今日も陛下のために励むことにしよう。
ベッドの上で陛下のことを考えながら待っているとドアがノックされる音が聞こえてきた。
「はい、どちら様でしょうか」
「俺だ。陛下が戻られた」
「わかりました。すぐに参ります」
ベッドから起き上がり、身支度を整える。
それから鏡の前で髪を整えたあと、寝室を出た。
廊下に出ると、陛下が待っていた。
「お待たせいたしました」
「いや、大丈夫だよ。それじゃあ行こうか」
「はい」
2人で並んで歩き出す。
「そういえば、新しい服を買ったんだね」
「はい。陛下が外出されている間に買いに行ってまいりました」
「そうか。似合っているよ」
「ありがとうございます」
「今度は一緒に服を買いに行きたいな」
「その時は是非とも」
そんな会話をしながら歩いていると、城門が見えてきた。
門番が敬礼をして、私たちを迎え入れる。
私たちはそのまま城内に入り、陛下の執務室へと向かった。
陛下が扉を開け、中に入る。
すると、中には宰相と数名の貴族がいた。
陛下は私を椅子に座らせると、自分は机の前に立った。
陛下が貴族達に言う。
内容はいつもと同じだ。
陛下が話を終えると、貴族たちはそれぞれの仕事に戻っていった。
陛下が私を見て言う。
これもまたいつものことだ。
陛下が私に言う。
その内容はやはり同じものだった。
そして、陛下が退出したあと、私は部屋に1人残され、
誰もいなくなったことを確認してから呟く。
「おはようございます。陛下」
「おはよう。アリスティア。昨日は激しかったね」
「私も久しぶりに燃えてしまいました」
「そんなこと言っていいのかな?
今度から回数を増やしてみるかい?」
「それは遠慮させていただきます」
「冗談だよ。それじゃあ朝食を食べたら街へ出かけようか」
陛下と出会ってから2年が経った。
あれから陛下は国をよりよくするために色々と頑張ってくださった。
まずは国内の整備に力を入れ、街道を整備したり、新たな村を作ったりした。
次に隣国との関係改善に乗り出し、今ではお互いの国の特産品を交換するほどにまで仲が良くなった。
そして、最近では近隣諸国への使者を送るようになり、国交も盛んになっている。
陛下は本当に素晴らしいお方だ。
私は陛下のことを心から尊敬しており、誰よりもお慕いしているという自信がある。
この想いは日に日に強くなっているけど、陛下はきっと私を女としては見ていないと思う。
私が陛下の側室になったのは陛下から直々にお願いされたからだ。
私は陛下のことが好きで好きで堪らなかったから、
「私なんかで良ければ陛下の側にいさせてください」
と言ったら、
「本当か!?」
と大層喜ばれていた。
だから、私のことはただの性欲処理のための道具としてしか考えておらず、
私に対して愛情など抱いてはいないはず。
それでも私は構わない。
私は陛下のことが好きなのだから。
「陛下、今日はどのようなご予定なのですか?」
「今日のところは王都で政務を行うつもりだ。
夕方までには終わるはずだから、終わったらどこか美味しいものでも食べに行くとしよう」
「はい、楽しみに待っております」
「それじゃあ、行って来るよ」
「お気をつけていってらっしゃいませ」
「夜までに帰れなかった時はすまないが、先に寝ていてくれるかい?」
「かしこまりました」
「それじゃあ、行ってくる」
「お待ちください」
陛下が扉に手をかけたところで呼び止める。
「なんだい?」
「お帰りなさいませ」
「ああ、そうだね。帰ってきた時に誰かが出迎えてくれているというのは嬉しいものだよ」
「そう言っていただけると幸いです」
「では、改めて。いってきます」
「いってらっしゃいませ」
陛下が去っていくのを見届けてから、部屋に戻る。
部屋の中は必要最低限のものしかなく、殺風景な感じだ。
元々、私はここに幽閉されていたようなものだし、当然といえば当然なのだが、
陛下はそんな私のためにわざわざ専用のメイドを用意してくれた。
そのおかげで今は不自由なく暮らせているが、陛下が帰って来た時にはどうなることやら。
陛下が私をここに閉じ込めているのは、私を守るためだ。
私は陛下と出会った時、崖下に落ちたことで全身を強く打ってしまい、記憶を失ってしまった。
陛下はそのことに気づいていて、私を保護したらしい。
しかし、陛下はそのことを周囲に隠していた。
何故なら、もしこのことを公表すれば、私を巡って争いが起こるかもしれない。
そうなれば国が乱れ、国力が落ちる可能性がある。
だから、陛下は自分の妻ということにして、私を王宮の奥深くに隔離したのだ。
陛下は私のことを愛していない。
だけど、私を守るためには仕方がないことだった。
陛下は優しいから私を守ってくださっているが、本当は別の女性と結婚したいと思っているに違いない。
陛下は私にこう言った。
「僕が君を愛しているわけないだろう?」
「僕は君のことを愛している。誰よりも君のことを愛している」
「アリスティア、僕だけのアリスティア……誰にも渡さない……絶対に……絶対に……」
この言葉からも分かるように、陛下は決して私のことを愛してはくれない。
それでもいい。陛下は私のことを守ってくれている。
それだけで十分すぎるくらいだ。陛下がいなければ今の私はいない。
陛下が私を助け出してくれなかったら、私は一生あの暗い牢獄の中で暮らしていただろう。
陛下が私を愛さない分、私が陛下を愛するだけだ。
いつか陛下が私を愛すようになってくれるその日まで。
そのためにも、もっと努力しなければ。
今日も陛下のために励むことにしよう。
ベッドの上で陛下のことを考えながら待っているとドアがノックされる音が聞こえてきた。
「はい、どちら様でしょうか」
「俺だ。陛下が戻られた」
「わかりました。すぐに参ります」
ベッドから起き上がり、身支度を整える。
それから鏡の前で髪を整えたあと、寝室を出た。
廊下に出ると、陛下が待っていた。
「お待たせいたしました」
「いや、大丈夫だよ。それじゃあ行こうか」
「はい」
2人で並んで歩き出す。
「そういえば、新しい服を買ったんだね」
「はい。陛下が外出されている間に買いに行ってまいりました」
「そうか。似合っているよ」
「ありがとうございます」
「今度は一緒に服を買いに行きたいな」
「その時は是非とも」
そんな会話をしながら歩いていると、城門が見えてきた。
門番が敬礼をして、私たちを迎え入れる。
私たちはそのまま城内に入り、陛下の執務室へと向かった。
陛下が扉を開け、中に入る。
すると、中には宰相と数名の貴族がいた。
陛下は私を椅子に座らせると、自分は机の前に立った。
陛下が貴族達に言う。
内容はいつもと同じだ。
陛下が話を終えると、貴族たちはそれぞれの仕事に戻っていった。
陛下が私を見て言う。
これもまたいつものことだ。
陛下が私に言う。
その内容はやはり同じものだった。
そして、陛下が退出したあと、私は部屋に1人残され、
誰もいなくなったことを確認してから呟く。
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