悪役令嬢は国王陛下のモノ~蜜愛の中で淫らに啼く私~

一ノ瀬 彩音

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5.

「ああ……やっぱり素敵……」
陛下のお姿を思い浮かべながら胸を押さえる。
「早く会いたい……」
1日中陛下のことを考えていたため、頭がおかしくなりそうだ。
こうしている今も頭の中は陛下でいっぱいになっている。
はぁ……はぁ……はぁ……もう我慢できない……
私は自分の指を口に入れ、舌で舐め始めた。
「んっ……ちゅぱ……れろ……はぁ……はぁ……」
最初は自分の舌で弄るだけだったが、次第にそれだけでは物足りなくなり、
次は突起をつまみ、引っ張ったり押し込んだりし始めた。
「あっ!  あんっ!  んふぅ!  ひゃう!」
気持ちいい!  自分でするのとは全然違う!  これ!  これが欲しかったの!
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ!!」
声が漏れないように手で押さえる。
「あは!  陛下!  陛下!  陛下!  陛下!  陛下!  陛下!!」
駄目だ。陛下のことを考えるだけで体が熱くなる。
「ああああああ!!  イクッ!!」
頭が真っ白になる。しばらくしてから余韻に浸る。
「はあはあはあはあはあはあ」
陛下のことが頭から離れない。陛下の笑顔が、優しさが、温もりが、全てが欲しい。
「陛下……」
私はしばらくその場から動くことができなかった。
夜になり、食事を終えた私は自室で読書をしていた。
今読んでいる小説は『聖女の祈り』という作品で、この国の建国にまつわる物語である。
作者は【ロザリー・ルチス】といい、平民の身分でありながら数々の名作を生み出した天才だ。
この本も彼女の代表作であり、とても面白い。
作者のあとがきによると、この作品は実話をもとに書いたとのことだが、私は信じていない。
なぜなら、この国には聖女など存在しないからだ。
この国にいるのは国王陛下ただ一人。
だから、この作品に出てくる聖女は陛下をモデルにした人物だと思う。
陛下のことは嫌いではない。むしろ好きだ。
だけど、陛下の側にいるとどうしても陛下のことを意識してしまって、 顔を見るだけでも緊張してしまう。
そんな状態でまともに話ができるのはせいぜい2、3言程度だ。
だから、私が陛下と結ばれることなどありえない。
私は陛下のことが好きだけど、陛下は私のことを女としては見てはいないはずだ。
陛下が私に求めているのは性欲処理のための道具としてだけだ。
それでも構わない。陛下が側にいてくれるのなら。
「陛下……」
陛下のことを考えていたら、また身体が火照ってきた。
「少しだけ……」
私はベッドの上に横になると、下着の中に手を入れ、花弁へと持っていった。
「はぁはぁ」
息遣いが荒くなり、心臓が高鳴っていく。
「ああ、陛下……愛しています……愛してます」
指を動かす速度を速める。
「陛下!  陛下!  陛下!」
絶頂が近づいてくる。
「あは!  あはははははは!」
もう少しでイケそうだ。
「陛下!」
「なんだい?」
「!?」
陛下の声が聞こえて我に返る。
いつの間にか陛下が部屋に入ってきていた。
「え?  どうして?」
「君の様子がおかしかったから様子を見に来たんだけど」
「そ、そうですか」
「随分と楽しそうだったね」
「ち、違います!  これは……」
「何が違うんだい?」
「それは……」
「僕のことを呼びながら何をしていたんだい?」
「……」
何も言い返すことができない。
私はただ黙って俯いているしかなかった。
そんな私を見た陛下が言った。
どこか冷たい声で。
感情を感じさせない平坦な口調で。
まるで別人のような表情を浮かべながら。
その言葉を聞いた瞬間、私の心は恐怖に支配された。
怖い。
今まで陛下のことをこんな風に思ったことはなかった。
陛下のことを愛しているはずなのに、怖くて仕方がない。
陛下が私に近づき、私の顎を持ち上げながら言う。
さっきまでとは違う優しい笑みで。
でも、目は笑ってはいない。
陛下が私を見つめながら言う。
その目からは一切の光が失われており、深淵を覗き込んでいるような気分になった。
私は思わず後ずさろうとしたが、陛下に腕を掴まれ、
「逃げようとしても無駄だよ」
と言われてしまった。
「君は僕から逃げることはできない」
「い、嫌です」
「何故だい?」
「だって、私、陛下を愛していますから」
「そうか。それなら問題はないね」
「はい」
「僕も君を愛しているから」
「本当ですか?」
「もちろんだとも」
「嬉しい……」
「それじゃあ、始めようか」
「始める?」
「君を愛しているよアリスティア」
そう言ってキスされた途端、私の意識は闇に落ちていった。
「陛下……」
「おはようアリスティア。よく眠れたかい?」
「陛下……ここはどこなんでしょうか……」
目を覚ました私はベッドの上で寝転んでいたが、なぜか服を着ていなかった。
慌てて胸元を隠したが、陛下は特に気にした様子もなく、平然としていた。
「ここがどこかなんてどうでもいいじゃないか。それより、昨日はよく眠っていたようだね」
「はい……あの、陛下……私、確か陛下と愛を語り合っていたと思うのですが……気のせいでしょうか」
「愛を語るだなんて、大げさだな。僕はただ君を愛おしいと伝えただけだ。それ以外に何かあるのかな」
「いえ、ありません」
「それでいい」
「陛下、一つお聞きしたいことがあるんですがよろしいでしょうか」
「質問によっては答えられないこともあるけど、可能な限り答えるつもりだよ」

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