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29.
男の言葉を聞きながら、私はあることに気づいてしまった。
それは、彼らが逃げた先だ。
私と陛下は互いに顔を合わせると、うなずき合うのだった。
私達が向かった先は、街の外れにある大きな屋敷だった。
そこはかつて貴族が住んでいたのだが、今では没落し、住む人もいなくなって無人となっている
場所なのだそうだ。
その場所にいったい誰が住んでいるのかは知らないが、もしかするとそこにいるかもしれないと思い、
私と陛下はその建物に向かったのだった。
到着した時にはすでに日が落ちており辺りはかなり暗くなっていた。
私達は周囲を警戒しながら建物の中に入って行く。
建物は外観こそ綺麗だったが、内装に関してはボロボロだった。
「随分と荒れ果てているな」
「まるで、何年も使われていないような感じですね」
私と陛下は床に散らばった破片などを踏みつけないように注意しながら奥へと進んで行く。
そして、とある部屋の前にたどり着くと、ドアノブに手をかけた。
鍵はかかっておらず、すんなり開くことができた。
ゆっくりと扉を開けると、室内に明かりはなく真っ暗だった。
「誰?」
暗闇の向こう側から声が聞こえてきたような気がした。私と陛下は同時に身構える。
「……もしかして、貴方は……ロザリーさん?」
私は聞き覚えのある声に反応する。
間違いない、この声は騎士団長のものだ。
しかし、どうしてここに? 確か彼は今頃、街の調査を行っているはずではなかったのだろうか?
私と陛下はお互いの顔を見ると、小さくうなずくのだった。
私達は意を決して部屋の中へと入って行った。
その途端、天井の照明に灯りがついた。
眩しさに目を細めながら前を見ると、そこには一人の女性が立っていた。
彼女はこの屋敷の持ち主である貴族の一人娘で、名をラピスと言った。
歳は二十歳で、栗色の長い髪が特徴の女性だ。
彼女は私と陛下の姿を視界に入れると、一瞬驚いた表情を浮かべるが、すぐに平静を取り戻した。
そして、陛下の方を見て頭を下げた。
陛下もそれに答えるように一礼をする。
私はその光景を見ながらも、彼女のことを観察していた。
何故なら、彼女の姿はあまりにも奇妙だったからだ。
彼女が着ているのはドレスだった。
しかしそのデザインは少しばかり変わっており、肩が大きく露出しており、スカートも短く、
太ももが露わになっている。
さらに乳房元も大きく開いており、下着が見えそうなほどだった。
普通の貴族令嬢がこんな格好をしているのを見れば、はしたないと叱られるに違いないが、
彼女に限って言えばそんなことはない。
なぜなら、この世界において女性は男性に奉仕するための道具であり、男性は女性にかしづくもの。
つまり、女性と男性の立場は完全に逆転しているのである。
私は改めて自分の身体を見下ろす。
そこには乳房の膨らみもなければ、股間についているはずのモノもない。
その事実を再確認した時、私は何とも言えない気分になるのだった。
私がそんなことを考えていると、陛下は彼女に話しかけた。
私と二人きりで話をしたいという。
ラピスはそれを聞くと、申し訳なさそうに頭を下げるとその場を立ち去った。
それから数分後、私と陛下は部屋の中央に置かれたソファーに腰かけた。
陛下は私に飲み物はどうかと尋ねてきたが、私はそれを断ると、本題に入った。
一体何があったのですかと。
それは、彼らが逃げた先だ。
私と陛下は互いに顔を合わせると、うなずき合うのだった。
私達が向かった先は、街の外れにある大きな屋敷だった。
そこはかつて貴族が住んでいたのだが、今では没落し、住む人もいなくなって無人となっている
場所なのだそうだ。
その場所にいったい誰が住んでいるのかは知らないが、もしかするとそこにいるかもしれないと思い、
私と陛下はその建物に向かったのだった。
到着した時にはすでに日が落ちており辺りはかなり暗くなっていた。
私達は周囲を警戒しながら建物の中に入って行く。
建物は外観こそ綺麗だったが、内装に関してはボロボロだった。
「随分と荒れ果てているな」
「まるで、何年も使われていないような感じですね」
私と陛下は床に散らばった破片などを踏みつけないように注意しながら奥へと進んで行く。
そして、とある部屋の前にたどり着くと、ドアノブに手をかけた。
鍵はかかっておらず、すんなり開くことができた。
ゆっくりと扉を開けると、室内に明かりはなく真っ暗だった。
「誰?」
暗闇の向こう側から声が聞こえてきたような気がした。私と陛下は同時に身構える。
「……もしかして、貴方は……ロザリーさん?」
私は聞き覚えのある声に反応する。
間違いない、この声は騎士団長のものだ。
しかし、どうしてここに? 確か彼は今頃、街の調査を行っているはずではなかったのだろうか?
私と陛下はお互いの顔を見ると、小さくうなずくのだった。
私達は意を決して部屋の中へと入って行った。
その途端、天井の照明に灯りがついた。
眩しさに目を細めながら前を見ると、そこには一人の女性が立っていた。
彼女はこの屋敷の持ち主である貴族の一人娘で、名をラピスと言った。
歳は二十歳で、栗色の長い髪が特徴の女性だ。
彼女は私と陛下の姿を視界に入れると、一瞬驚いた表情を浮かべるが、すぐに平静を取り戻した。
そして、陛下の方を見て頭を下げた。
陛下もそれに答えるように一礼をする。
私はその光景を見ながらも、彼女のことを観察していた。
何故なら、彼女の姿はあまりにも奇妙だったからだ。
彼女が着ているのはドレスだった。
しかしそのデザインは少しばかり変わっており、肩が大きく露出しており、スカートも短く、
太ももが露わになっている。
さらに乳房元も大きく開いており、下着が見えそうなほどだった。
普通の貴族令嬢がこんな格好をしているのを見れば、はしたないと叱られるに違いないが、
彼女に限って言えばそんなことはない。
なぜなら、この世界において女性は男性に奉仕するための道具であり、男性は女性にかしづくもの。
つまり、女性と男性の立場は完全に逆転しているのである。
私は改めて自分の身体を見下ろす。
そこには乳房の膨らみもなければ、股間についているはずのモノもない。
その事実を再確認した時、私は何とも言えない気分になるのだった。
私がそんなことを考えていると、陛下は彼女に話しかけた。
私と二人きりで話をしたいという。
ラピスはそれを聞くと、申し訳なさそうに頭を下げるとその場を立ち去った。
それから数分後、私と陛下は部屋の中央に置かれたソファーに腰かけた。
陛下は私に飲み物はどうかと尋ねてきたが、私はそれを断ると、本題に入った。
一体何があったのですかと。
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