悪役令嬢はお嫁に行けません!~身代わりとしてなぜか婚約者から溺愛されて困っています〜

一ノ瀬 彩音

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その表情に私はドキッとしてしまいます。
私は、そのサディエルの笑顔に釘付けになってしまいます。
その私の様子にサディエルが首を傾げているのが分かります。
私は、そのサディエルの表情に
ドキドキしてしまっておりました。
そのドキドキがなんなのか分からずにいましたが、その正体が分かるのはもう少し後の事になります。
私は、サディエル王太子の胸の中で深呼吸をして落ち着きを取り戻しました。
サディエル王太子は、私の頭の上に手を置くと、そのまま私の髪をかきあげるようにして触れてきます。
その手がとても優しい事に気がつくと、その行為が当たり前のように感じてきます。
その仕草が私を虜にしてしまっています。
私は、その幸せに浸っているうちに、いつの間にやら眠ってしまったようです。
次に目覚めた時、私は、ベッドに寝かせられており、サディエルが椅子に座って本を読んでいたのです。
私は、その光景に驚いて起き上がると辺りをキョロキョロと見渡してしまいます。
そこは、どう見ても私の部屋ではありませんでしたので。
しかも、私は、何故かドレスを着ておりました。
その事実に私は混乱してしまっていました。
その私の様子に気づいたサディエル王太子は、本を閉じて私を見ると笑顔を浮かべました。
その表情を見ただけで私も何故かホッとしてしまったのです。
その瞬間、私は自分が今置かれている状況を思い出しました。
そうだった、私は抱き着いていたのでした。
サディエル王太子を見ていてドキドキが止まらず、何故、どうして、そうなったのか分からないけど
ただ一つわかる事は、今の私は、
「王太子、その私」
「さてと、そろそろいいか、どいてくれても」
「あっごめんなさい」
そうだった、抱き着いていたのです。
サディエル王太子は、少し困った表情を浮かべている。
私は、その表情を見て我に帰ると、思わず赤面しながら離れていきました。
その時に、ある違和感を感じとりました。
ふと足元に目を向けます。
そこには見覚えのないネックレスが転がっていました。
これは先程までなかったはずです。
それは間違いなかった。
というより記憶がない。
そして、それは紛れもなく、私の物でした そういえばお母様から渡されたペンダントを
「王太子、その私」
「さてと、そろそろ、いいかな、どいてくれても」
「あっごめんなさい」
そうだったのでして、抱き着いていた。
サディエル王太子は、私の行動に戸惑いながらも受け入れてくれていた。
私は、その手を慌てて離すと、サディエル王太子は申し訳なさそうにしていた。
「すまない、リリアーナ嬢、つい癖が出てしまってね、君が可愛くて我慢できなかったんだ。
本当にすまないことをしたと思っているよ。どうか許して欲しい」
(可愛い?私が?)
私は、その言葉を噛み締めた後に冷静になってみると、とんでもない事をしていた事に気づいていく。
私は一体何をやらかしていたのでしょう、 サディエル王太子は、その私の様子を見て
困り果てたような顔をしている。
思わず赤面しながら離れていきましたが、その時にある違和感を感じとりました。
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