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始動Ⅱ
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私達はしばらく襲ってくる魔物を倒しひたすら歩き続けた。途中で怪鳥がいたので、ノア君の魔物使いで見事に魔物を従わせた。でも範囲が広いから、他の魔物もたくさんついてくる。
「何かシュールですね」
「そうだね」
怪鳥に乗って上空にいる私達の下には様々な魔物が下で集まっているから、目立たないように来たのに目立ってしまう。
「ねえノア君?」
「何?」
「ノア君なら何でも従えることできるんじゃないの?」
「無理だよ。龍族って知っている?」
「名前だけは」
「ランベリオンは飛竜の竜族だけど、さらに上位互換に龍族ってのがいてね。ボクなんかより強い龍族もいるんだ。そいつらにはボクのスキルじゃ従わせることはできない。まあ簡単に言うと、ボクより強い魔物は従わせるのは無理かな」
「成程」
「あと、人型化になっていても無理かな」
「じゃあランベリオンさんが人型化になっていたら従わせることできるの?」
「ボクより弱いから簡単だよ。因みに言っておくと、カルベリアツリーの800層目のボスは龍族なんだ。つかボクに戦闘センスを磨いてくれた師匠なんだ。あそこって暇だからダンジョンに人がいないときは、皆他の階層ボスのところに行って遊んだりしているんだ。だから今頃、ボクがいないから皆は何でだろう? って疑問に思っているはずだよ」
「因みに名前は?」
「ニーズヘッグって名前だよ」
何か神話のドラゴンの名前出てきた――。
「あ! 町が見えてきたましたよ!」
アリスちゃんがそう言ったのでノア君の背中から、顔をひょこりと出して見てみると、明らかに人口が多そうなので、恐らく帝都だなと予測できた。
どこの国も門番がいるから迂闊には入ることができない。
私達は別ルート侵入することを試みる。
帝都はカーネル王国の王都と同じように、数十メートルの高い壁で囲まれていた。そして壁にはさらに特殊な結界が張ってあり、普通の人間は壁の外から侵入できない施しになっている。
「あの辺で降りよう」
私がそう言うとノア君が怪鳥に命令して、入り口とは全然違う場所に降りた。
壁付近に家が無いから安心して侵入できそうだ。私達が降りた場所は、数十メートルの岩山が連なっているので、もしものときのために建造物が無いのだろう。
「ミク、結界は張ってあるの?」
「そうだね。あるっぽい。ちょっと待ってて」
私は壁に触れて結界の解除を行った。これで私達が壁の外から侵入したことはバレない。
「行くよ」
天使の翼を展開してアリスちゃんを身体向上使って抱えた。
「よいしょ」
ノア君は火事場の馬鹿力を使って数十メートルもある壁を軽々と飛び込んで侵入していた。
「今更ですけど凄い身体能力ですね」
「まあ、総合的な能力はマーズベル共和国一番だからね。ナリユキさんのように不死身じゃないと、私達じゃどう足掻いても勝てないよ」
「私の鏡花水月でも難しいですかね?」
「どうだろうな~」
私とアリスちゃんもそう言いながら壁を乗り越えた。
ここはまだ辺境の場所らしく、辺りはとても静かだった。しばらく歩いていると民家が見えてきたけど、妙に静かだった。
それに、家も荒らされているようだった。何者かに家を襲われたような形跡が、辺りの民家で見ることができた。
「民家があるのに妙に静かですね」
「だね~」
「あれじゃない?」
ノア君がそう言って指したのは、10人程の兵士が、ボロボロの服を着た数十名の民間人を地面に跪かせていた。
私達3人は咄嗟に民家の物陰に隠れて様子を伺うことにした。
「なんだ。今日はこれだけか? 税をしっかり払うことができないとはな。町会長さんよ」
「も――申し訳ございません」
すると先ほど喋っていたリーダー格の兵士が、町会長と呼ばれている人の頭に唾を吐き捨てた。
周りの兵士はそれを見て高らかに笑っている。胸糞悪い――。
「何かあいつら嫌な感じだね。殺す?」
と、いつものようにノア君が聞いてきた。
「駄目だよ。仮に全員殺したとしても、この町の人達が危険な目にあうんだから」
「成程。さすがミク」
ノア君は戦闘時の頭はいいのに、こういう時って感情が前に出て後先考えないから本当に怖いんだよね。
「あっ!」
アリスちゃんがそう声をあげたので、兵士達の方に視線を戻すと、リーダー格の兵士が町会長の背中を踏み潰した。足を振り下ろした勢いは手加減なんてするような勢いではなかった。
町会長は大きな悲鳴をあげていることから、恐らく背骨をやられている。
「ミク様。さすがにあれは――」
「何か見てて胸糞悪いから益々殺したくなるんだけど」
そうだ。ここで戦わなければ意味がない。いくら潜入とは言え、目の前で無抵抗の人間が痛ぶられているんだ――。いや――。私達が出なくても彼等を撤退させる方法がある。
「アリスちゃん。あらゆる幻惑って、どんな幻惑でも見せることができるの? 創造すればその幻惑を創り出せるの?」
「できますよ。魔物かなんかの幻惑を見せますか?」
「兵士だから戦うからそれだと、撤退するか怪しい」
ナリユキさんならどうする――。そう必死に頭をフル回転させていると、一つ名案が思い浮かんだ。
「何かシュールですね」
「そうだね」
怪鳥に乗って上空にいる私達の下には様々な魔物が下で集まっているから、目立たないように来たのに目立ってしまう。
「ねえノア君?」
「何?」
「ノア君なら何でも従えることできるんじゃないの?」
「無理だよ。龍族って知っている?」
「名前だけは」
「ランベリオンは飛竜の竜族だけど、さらに上位互換に龍族ってのがいてね。ボクなんかより強い龍族もいるんだ。そいつらにはボクのスキルじゃ従わせることはできない。まあ簡単に言うと、ボクより強い魔物は従わせるのは無理かな」
「成程」
「あと、人型化になっていても無理かな」
「じゃあランベリオンさんが人型化になっていたら従わせることできるの?」
「ボクより弱いから簡単だよ。因みに言っておくと、カルベリアツリーの800層目のボスは龍族なんだ。つかボクに戦闘センスを磨いてくれた師匠なんだ。あそこって暇だからダンジョンに人がいないときは、皆他の階層ボスのところに行って遊んだりしているんだ。だから今頃、ボクがいないから皆は何でだろう? って疑問に思っているはずだよ」
「因みに名前は?」
「ニーズヘッグって名前だよ」
何か神話のドラゴンの名前出てきた――。
「あ! 町が見えてきたましたよ!」
アリスちゃんがそう言ったのでノア君の背中から、顔をひょこりと出して見てみると、明らかに人口が多そうなので、恐らく帝都だなと予測できた。
どこの国も門番がいるから迂闊には入ることができない。
私達は別ルート侵入することを試みる。
帝都はカーネル王国の王都と同じように、数十メートルの高い壁で囲まれていた。そして壁にはさらに特殊な結界が張ってあり、普通の人間は壁の外から侵入できない施しになっている。
「あの辺で降りよう」
私がそう言うとノア君が怪鳥に命令して、入り口とは全然違う場所に降りた。
壁付近に家が無いから安心して侵入できそうだ。私達が降りた場所は、数十メートルの岩山が連なっているので、もしものときのために建造物が無いのだろう。
「ミク、結界は張ってあるの?」
「そうだね。あるっぽい。ちょっと待ってて」
私は壁に触れて結界の解除を行った。これで私達が壁の外から侵入したことはバレない。
「行くよ」
天使の翼を展開してアリスちゃんを身体向上使って抱えた。
「よいしょ」
ノア君は火事場の馬鹿力を使って数十メートルもある壁を軽々と飛び込んで侵入していた。
「今更ですけど凄い身体能力ですね」
「まあ、総合的な能力はマーズベル共和国一番だからね。ナリユキさんのように不死身じゃないと、私達じゃどう足掻いても勝てないよ」
「私の鏡花水月でも難しいですかね?」
「どうだろうな~」
私とアリスちゃんもそう言いながら壁を乗り越えた。
ここはまだ辺境の場所らしく、辺りはとても静かだった。しばらく歩いていると民家が見えてきたけど、妙に静かだった。
それに、家も荒らされているようだった。何者かに家を襲われたような形跡が、辺りの民家で見ることができた。
「民家があるのに妙に静かですね」
「だね~」
「あれじゃない?」
ノア君がそう言って指したのは、10人程の兵士が、ボロボロの服を着た数十名の民間人を地面に跪かせていた。
私達3人は咄嗟に民家の物陰に隠れて様子を伺うことにした。
「なんだ。今日はこれだけか? 税をしっかり払うことができないとはな。町会長さんよ」
「も――申し訳ございません」
すると先ほど喋っていたリーダー格の兵士が、町会長と呼ばれている人の頭に唾を吐き捨てた。
周りの兵士はそれを見て高らかに笑っている。胸糞悪い――。
「何かあいつら嫌な感じだね。殺す?」
と、いつものようにノア君が聞いてきた。
「駄目だよ。仮に全員殺したとしても、この町の人達が危険な目にあうんだから」
「成程。さすがミク」
ノア君は戦闘時の頭はいいのに、こういう時って感情が前に出て後先考えないから本当に怖いんだよね。
「あっ!」
アリスちゃんがそう声をあげたので、兵士達の方に視線を戻すと、リーダー格の兵士が町会長の背中を踏み潰した。足を振り下ろした勢いは手加減なんてするような勢いではなかった。
町会長は大きな悲鳴をあげていることから、恐らく背骨をやられている。
「ミク様。さすがにあれは――」
「何か見てて胸糞悪いから益々殺したくなるんだけど」
そうだ。ここで戦わなければ意味がない。いくら潜入とは言え、目の前で無抵抗の人間が痛ぶられているんだ――。いや――。私達が出なくても彼等を撤退させる方法がある。
「アリスちゃん。あらゆる幻惑って、どんな幻惑でも見せることができるの? 創造すればその幻惑を創り出せるの?」
「できますよ。魔物かなんかの幻惑を見せますか?」
「兵士だから戦うからそれだと、撤退するか怪しい」
ナリユキさんならどうする――。そう必死に頭をフル回転させていると、一つ名案が思い浮かんだ。
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