61 / 63
これから始まる冒険 6章
11話 クラーケン…なのか?
しおりを挟む
『ジャポン』
今度こそ、水の中にはいった感覚が満載の効果音が聞えた。
海の中は…
「綺麗ですね!」
この言葉が、今の気持ちを表現してくれた。
だが、これは今の気持ちの半分を占めているといっていいだろう。
…確かにこの景色は絶景と言うべきであろう。
綺麗な魚たちや、色とりどりのサンゴ…。
幻想的なことこの上ない。
…でもさ、今注目すべきところはそこではない。
何故なら、目の前でうねってるからだ。
…何が?そりゃぁ…イカの足がだ。
「…ええっと…?雅人?これは…イカなのか?」
「…じゃない?僕戻るから颯一人で楽しみなよ…」
そう言って戻ろうとする雅人に一言声をかける。
「…じゃあ、報酬は俺のものになるけどいい?」
そう言うと、
「あれ~?おっかしいな~どうしちゃったんだろなー。さあ!行くぞ!」
と、先陣を切って走り出した。
…この場合は泳ぎだした…かな?
「あ!ちょっと待ってください!」
そう言いながら、ジルがついていく。
……ん?
「おい!ほってくな!」
大声で叫ぶ。
「颯が遅いのが…わ、るい…は?」
俺の大声に反応してしまったのかは分からないが、クラーケンがのそりと動いた。
そして…
「あ、足が…」
俺らに…いや、俺に向かってだ。
足の一本が…つっこんできた。
「や、やばい!」
そう言って、逃げようとするがここは海の中。動きが鈍くなる。
その代わり、イカの足は速い速い…
…俺死亡フラグたっちゃった?
足をひっつかまれた。
「颯!」
雅人が叫ぶのと同時に、クラーケンの目の前へと引っ張られた。
グインといった感じで、水の中をすごいスピードで動いた。
クラーケンと目が合う。
「お願いだから…やめてくれない?」
最後の頼みとして言ってみる。
…いわゆる命乞いだ。
イカに向かってというのが最大の屈辱だが…。
…あぁ…、マルク…ごめんよ…
雅人も…ごめ
俺の思考が途切れた。
…突然だが、君に聞いてみる。
しゃべるイカってさ、この世にいると思うかい?
『…おぬし…、海魚語が使えるのか?』
「へ?」
かかかかか、海魚語???
なんだそりゃ???
…って!
「あの~、喋れるの?」
『アッハッハッハ!ついに人間まで喋れるとな!…そこの二人は喋れるのか?』
会話が成立しない…
……もしかして、魔法か?
言語理解の魔法は常時使っているが、この魔法に命を救われるとは思わなかった。
「ええっと…、俺の場合は魔法を使っていまして…、二人にもかければ喋れると…」
『む?…そんな魔法がこの世に存在しておったのか?』
「えぇっと…俺はもらったんですよ、神様?から…」
まあ、今となってはホントに神なのかすら疑わしいけど…。バカすぎて。
『……聞いてもよいかの?』
「はい?」
『もしやその神とは…マリーか?』
「ええ!?!?知っているのですか?!」
知名度が結構あるんだな…。
『……やはりか?やはりなのか…すまんのう…。どうせ、つまらぬミスのせいなどというのだろう…?』
悪評かよ!
「え?あ、はい…」
『マリーはのう…、我の旧友のディフセの部下なのじゃよ…』
「ええ!…そんな偉い人と仲いいのに…なんで海を荒したりなんか…?」
といったとたん、周りの温度が下がった気がした。
『…荒らしてなどおらぬ。むしろ、おぬしらの方であろう?荒らしておるのは…』
「いえ、俺たちが来たのはついさっきなので、関係ないと思います」
ここは、きっぱりとしておいた方がいいだろう。
『……。ま、まあよい。分かった、おぬしらが関係ないのは認める。だが、ここら辺りに住んどる人たちはのう…』
「騒音やごみ。魚の取り過ぎなどですか?」
『まあのう…、そこら辺りが原因と言えよう。我が来た時など、もうこの辺りは最悪であった』
…まあ、この問題は地球でも同じだ。
でも、
「でも、この問題を解決しようとしている人もいるはずですよ」
『何の根拠をもって言っておるのじゃ?』
「根拠は…ないです。でも、俺達がそういう人たちを作って見せますよ」
…あてはいくらでもある。
『なるほどのう…では、若者の心を信じてみるとするかのぉ…』
「どうして、そんな簡単に…?」
『…なぁに。年寄りの願いじゃよ…』
……?
「…じゃあ、船を壊したりするのはやめていただけたら嬉しいですよ」
『もちろんそのつもりじゃよ』
ニコリと笑ったような気がした。
…顔が顔だから、気だけなんだけど…。
「あ、そういえば…ちょっと前にこの海を通った船…なんで通したのですか?」
『……あやつは…かかわらぬ方がいい』
「え?どうして…」
『あれは、悪魔じゃ…もしかしたら、それ以上かもしれぬ』
「え?」
『あまり近寄らぬことを進めるぞ?』
俺は、それ以上聞けなかった。
この、バケモノのようなクラーケンさえもがそういうのだ。
…俺達は、何かとんでもないことに足を突っ込んでしまったのではないのだろうか…?
「じゃあ、もうそろそろ戻りますね?」
『あぁ、気を付けてのう…』
そう言って、手を振りながら雅人達の元へともどった。
「ちょ、颯?!大丈夫なの?」
「いや~、すっかり話し込んじゃって…」
「話すって…あのクラーケンとですか?!?!」
「あ、そうそう…、魔法使ったら何とかなった!」
「あはは…すごいね(乾いた笑しか出てこないんだけど!?)」
「それに、やめてくれるってさ!」
「おぉ!交渉成立だね!」
雅人とハイタッチをする。
息ぴったりだ。
「よし、まだまだしなくちゃいけないことも増えたし戻るか!」
「はい!」
「オッケー!」
____________________________________________
最後までお読みいただきありがとうございます。
すいません。かなり更新がおくれましたね。
前回同様、誤字・脱字などがあれば感想を通じてお知らせください。
これからもよろしくお願いします。
今度こそ、水の中にはいった感覚が満載の効果音が聞えた。
海の中は…
「綺麗ですね!」
この言葉が、今の気持ちを表現してくれた。
だが、これは今の気持ちの半分を占めているといっていいだろう。
…確かにこの景色は絶景と言うべきであろう。
綺麗な魚たちや、色とりどりのサンゴ…。
幻想的なことこの上ない。
…でもさ、今注目すべきところはそこではない。
何故なら、目の前でうねってるからだ。
…何が?そりゃぁ…イカの足がだ。
「…ええっと…?雅人?これは…イカなのか?」
「…じゃない?僕戻るから颯一人で楽しみなよ…」
そう言って戻ろうとする雅人に一言声をかける。
「…じゃあ、報酬は俺のものになるけどいい?」
そう言うと、
「あれ~?おっかしいな~どうしちゃったんだろなー。さあ!行くぞ!」
と、先陣を切って走り出した。
…この場合は泳ぎだした…かな?
「あ!ちょっと待ってください!」
そう言いながら、ジルがついていく。
……ん?
「おい!ほってくな!」
大声で叫ぶ。
「颯が遅いのが…わ、るい…は?」
俺の大声に反応してしまったのかは分からないが、クラーケンがのそりと動いた。
そして…
「あ、足が…」
俺らに…いや、俺に向かってだ。
足の一本が…つっこんできた。
「や、やばい!」
そう言って、逃げようとするがここは海の中。動きが鈍くなる。
その代わり、イカの足は速い速い…
…俺死亡フラグたっちゃった?
足をひっつかまれた。
「颯!」
雅人が叫ぶのと同時に、クラーケンの目の前へと引っ張られた。
グインといった感じで、水の中をすごいスピードで動いた。
クラーケンと目が合う。
「お願いだから…やめてくれない?」
最後の頼みとして言ってみる。
…いわゆる命乞いだ。
イカに向かってというのが最大の屈辱だが…。
…あぁ…、マルク…ごめんよ…
雅人も…ごめ
俺の思考が途切れた。
…突然だが、君に聞いてみる。
しゃべるイカってさ、この世にいると思うかい?
『…おぬし…、海魚語が使えるのか?』
「へ?」
かかかかか、海魚語???
なんだそりゃ???
…って!
「あの~、喋れるの?」
『アッハッハッハ!ついに人間まで喋れるとな!…そこの二人は喋れるのか?』
会話が成立しない…
……もしかして、魔法か?
言語理解の魔法は常時使っているが、この魔法に命を救われるとは思わなかった。
「ええっと…、俺の場合は魔法を使っていまして…、二人にもかければ喋れると…」
『む?…そんな魔法がこの世に存在しておったのか?』
「えぇっと…俺はもらったんですよ、神様?から…」
まあ、今となってはホントに神なのかすら疑わしいけど…。バカすぎて。
『……聞いてもよいかの?』
「はい?」
『もしやその神とは…マリーか?』
「ええ!?!?知っているのですか?!」
知名度が結構あるんだな…。
『……やはりか?やはりなのか…すまんのう…。どうせ、つまらぬミスのせいなどというのだろう…?』
悪評かよ!
「え?あ、はい…」
『マリーはのう…、我の旧友のディフセの部下なのじゃよ…』
「ええ!…そんな偉い人と仲いいのに…なんで海を荒したりなんか…?」
といったとたん、周りの温度が下がった気がした。
『…荒らしてなどおらぬ。むしろ、おぬしらの方であろう?荒らしておるのは…』
「いえ、俺たちが来たのはついさっきなので、関係ないと思います」
ここは、きっぱりとしておいた方がいいだろう。
『……。ま、まあよい。分かった、おぬしらが関係ないのは認める。だが、ここら辺りに住んどる人たちはのう…』
「騒音やごみ。魚の取り過ぎなどですか?」
『まあのう…、そこら辺りが原因と言えよう。我が来た時など、もうこの辺りは最悪であった』
…まあ、この問題は地球でも同じだ。
でも、
「でも、この問題を解決しようとしている人もいるはずですよ」
『何の根拠をもって言っておるのじゃ?』
「根拠は…ないです。でも、俺達がそういう人たちを作って見せますよ」
…あてはいくらでもある。
『なるほどのう…では、若者の心を信じてみるとするかのぉ…』
「どうして、そんな簡単に…?」
『…なぁに。年寄りの願いじゃよ…』
……?
「…じゃあ、船を壊したりするのはやめていただけたら嬉しいですよ」
『もちろんそのつもりじゃよ』
ニコリと笑ったような気がした。
…顔が顔だから、気だけなんだけど…。
「あ、そういえば…ちょっと前にこの海を通った船…なんで通したのですか?」
『……あやつは…かかわらぬ方がいい』
「え?どうして…」
『あれは、悪魔じゃ…もしかしたら、それ以上かもしれぬ』
「え?」
『あまり近寄らぬことを進めるぞ?』
俺は、それ以上聞けなかった。
この、バケモノのようなクラーケンさえもがそういうのだ。
…俺達は、何かとんでもないことに足を突っ込んでしまったのではないのだろうか…?
「じゃあ、もうそろそろ戻りますね?」
『あぁ、気を付けてのう…』
そう言って、手を振りながら雅人達の元へともどった。
「ちょ、颯?!大丈夫なの?」
「いや~、すっかり話し込んじゃって…」
「話すって…あのクラーケンとですか?!?!」
「あ、そうそう…、魔法使ったら何とかなった!」
「あはは…すごいね(乾いた笑しか出てこないんだけど!?)」
「それに、やめてくれるってさ!」
「おぉ!交渉成立だね!」
雅人とハイタッチをする。
息ぴったりだ。
「よし、まだまだしなくちゃいけないことも増えたし戻るか!」
「はい!」
「オッケー!」
____________________________________________
最後までお読みいただきありがとうございます。
すいません。かなり更新がおくれましたね。
前回同様、誤字・脱字などがあれば感想を通じてお知らせください。
これからもよろしくお願いします。
0
あなたにおすすめの小説
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
『婚約破棄された悪役令嬢ですが、嫁ぎ先で“連れ子三人”の母になりました ~三人の「ママ」が聞けるまで、私は絶対に逃げません~』
放浪人
恋愛
「母はいりません」と拒絶された悪役令嬢が、最強の“ママ”になるまでの物語。
「君のような可愛げのない女は、王妃にふさわしくない」
身に覚えのない罪で婚約破棄され、“悪役令嬢”の汚名を着せられたクラリス。 彼女が新たに嫁いだのは、北方の辺境を守る「氷の公爵」ことレオンハルト・フォン・グレイフだった。
冷え切った屋敷で彼女を待っていたのは、無表情な夫と、心に傷を負った三人の連れ子たち。 「僕たちに、母はいりません」 初対面で突きつけられた三つの拒絶。しかし、クラリスは諦めなかった。
「称号はいりません。私が欲しいのは――あなたたち三人の『ママ』になれる日だけです」
得意の生活魔法『灯(ともしび)』で凍えた部屋を温め、『鎮(しずめ)』の歌で夜泣きを癒やし、家政手腕で荒れた食卓を立て直す。 クラリスの献身的な愛情は、頑なだった子供たちの心を解きほぐし、やがて不器用な夫の氷の心さえも熱く溶かしていく。
これは、不遇な悪役令嬢が「最強の母」となり、家族を脅かす元婚約者や魔獣たちを華麗に撃退し、最愛の家族から「ママ」と呼ばれるその日までを綴った物語。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる