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ツンデレガチ勢★聖騎士団編
尋問…それすなわち、正座地獄
「どういう事か、説明してもらうぞ」
美しい白い石の床…。その上に正座する俺…。そして、俺の正面で白い石の椅子に腰掛け、俺を見下ろす聖騎士団団長……。
そうです! 尋問のお時間です!
ここは聖騎士団員が使う、兵舎の一室。
最高級の物がたっぷり使われた、カイル専用の部屋だ。
俺は数十分前にここに連れて来られて、カイルから尋問を受けていた。
「まず……何故、俺に隠していた?」
「えーと…無闇に人に教えんなってガレが……」
…ひぃッ!? エグイエグイ!! 目も当てられないほど酷い顔になっちゃってるよ!! 般若か!!
「……ふーーーーーー……。そうだな……。人に知られるのは得策では無い。俺は国に属する者では無いので、隠匿していた事に口出しはしない…。………だが、あのクズの入れ知恵というのは気に食わん」
あ…そっち? 『アイテムボックス』で教会や国に貢献しろ~とかじゃないの? いや、そっちの方がありがたいけど…秘密にしてくれるかな…?
「それと……お前は『鑑定』持ちなのか?」
身体がびくりと跳ねた。
「…何で分かったんだ…?」
「…やはりか。第2の壁の内側に入る時は、必ず鑑定される事になっている。俺もコージも、どこかしらで鑑定された筈だ。なのに、あの衛兵は『アイテムボックス』の存在を知らなかった。それはつまり、『アイテムボックス』がコージの鑑定に出なかったという事だ。この事から、コージの鑑定結果が『偽装』である事が分かるだろう。そして、『偽装』が出来るのは『鑑定』持ちのみだ」
………わーおスゴい推理力!
やっぱり、真実はいつも1つなんだね! 数学の証明を聞いてる気分だったよ!
「………そうでしたか」
んー…でも、第2の壁で鑑定されてたのは予想外だったなぁ…。ガレに『偽装』教えてもらってて、良かった~。あんなステータス晒してたら問答無用で連行確定だしな…。
「……………『アイテムボックス』も『鑑定』も、とても貴重なスキルだ。同時に所持している者など、聞いた事もないし、実際に見るまでは到底信じられるものでもない。…コージ。お前は何者だ? 他に何を隠している? まさか……あの時の奇跡も、お前が引き起こした事なのか?」
ギクッ!
ん…まぁ、そうなるよな…。そう思うのも仕方無いよな…。実際俺だし…。けど、どう言い訳したら良いんだろう。バカ正直に『創造主ゼロアが自分じゃ干渉出来ないからって俺の能力を改良してくれました!』とか言った日にはどうなる事やら…。
カイルは、創造主ゼロアを信仰している。下手にバラすと、怒りを買って盗賊の一味として捕まえられかねないし…、最悪…魔女狩りの時のような異端審問にかけられる恐れもある…。かと言って全てが才能です! で納得してもらえるかどうか…。
「…色々と…事情があって…。でも、カイルには教えられないんだ」
「……何故だ」
「カイルが怒って俺を殺そうとするかも知れないから」
「…は? 俺がコージを殺す? あり得ない。お前だって知っているだろう。……俺の、気持ち…」
薄く赤面して言うカイル。
うん、知ってる。知ってるけど…もしかしたら、カイルの信念とかこれまでの人生とかを全否定する事もなるかも知れないんだ。そう簡単には言えないんだよ。俺が『神の愛し子』で、神様のトップが今もこの様子を覗いているかも知れないなんてさ…。
「…と言うか、教会を敵に回しかねないんだよ。俺の出生は」
「………? どういう事だ? 全てでなくて良い。教えてくれ。力になりたいんだ」
カイル…。
うーーーー話して大丈夫かなー…。事情を知ってくれている人がいれば、俺も安心なんだけど…。カイルが信用に足る人物かどうか…。出会って1日も経ってないんだから、分からないのは当然。むしろ、こんな短期間で惚れたカイルの方がおかしい。
………ちょっと、試すか。
「…なぁカイル。俺の為に、どんな事まで出来る?」
「…一体なんだ?」
「答えてくれ。俺の為に、どんな事まで出来る? 人は殺せるか?」
俺が今までに秘密を話した人達は、俺の事を病的なまでに愛してくれていた。それこそ、俺の為に人を殺そうとするぐらいに。だから、安心して話せたんだ。見捨てられる事は無いと安心して。
…ガレの場合は一時的な友みたいに気軽に話しちゃったけど、そもそも『鑑定』で全部バレてたんだから話す他無かった。
カイルは、どうだろう?
カイルもヤンデレっぽい雰囲気の時はあったけど、俺の為に悪人でもない人を殺せるのかな。あっ、いや殺させないんだけどな!? 『俺の為に人を殺せ』とは言ってないからな!? 俺は殺生反対派だからな!!
ただ、カイルは俺の事、人を殺せるほど愛してくれているのかを試しているだけだから!
「…………後ろを向いて、目を瞑れ」
「えっ」
「良いから早くしろ。……俺の癖、知っているだろう。見られると照れて言いづらいんだ…!」
眉間に皺を寄せて、俺を睨み付けるカイル。
…いくら睨んだってそんな熱を孕んだ瞳で、赤面しながらだったら全然恐くありませんよーだ!
……これが女の子だったら『ツンデレサイコー!』ってなるのになー。
そんな事を思いながら、俺は大人しく後ろを向き、目を瞑った。
首に、顔を埋められたような感触の後に、腹に腕を回され、抱き締められる。
…こいつがここまで積極的になるなんて、ちょっとビックリ…。
「……コージ…。………俺は、お前の為ならば……」
耳元で囁かれ、否応なしに身体が反応する。
そう教え込んだガレの声じゃないのに、勝手に力が抜けていってしまう。
そして、カイルが凛とした声で…とても愉快そうな声で、俺の想像以上の言葉を発した。
「神すら、殺そう」
……それは、人間とか聖騎士以前に、生き物としてどうなんだ?
そう言う前に、カイルは俺の首を90度自分の方向へ回し、唇を塞いだ。
美しい白い石の床…。その上に正座する俺…。そして、俺の正面で白い石の椅子に腰掛け、俺を見下ろす聖騎士団団長……。
そうです! 尋問のお時間です!
ここは聖騎士団員が使う、兵舎の一室。
最高級の物がたっぷり使われた、カイル専用の部屋だ。
俺は数十分前にここに連れて来られて、カイルから尋問を受けていた。
「まず……何故、俺に隠していた?」
「えーと…無闇に人に教えんなってガレが……」
…ひぃッ!? エグイエグイ!! 目も当てられないほど酷い顔になっちゃってるよ!! 般若か!!
「……ふーーーーーー……。そうだな……。人に知られるのは得策では無い。俺は国に属する者では無いので、隠匿していた事に口出しはしない…。………だが、あのクズの入れ知恵というのは気に食わん」
あ…そっち? 『アイテムボックス』で教会や国に貢献しろ~とかじゃないの? いや、そっちの方がありがたいけど…秘密にしてくれるかな…?
「それと……お前は『鑑定』持ちなのか?」
身体がびくりと跳ねた。
「…何で分かったんだ…?」
「…やはりか。第2の壁の内側に入る時は、必ず鑑定される事になっている。俺もコージも、どこかしらで鑑定された筈だ。なのに、あの衛兵は『アイテムボックス』の存在を知らなかった。それはつまり、『アイテムボックス』がコージの鑑定に出なかったという事だ。この事から、コージの鑑定結果が『偽装』である事が分かるだろう。そして、『偽装』が出来るのは『鑑定』持ちのみだ」
………わーおスゴい推理力!
やっぱり、真実はいつも1つなんだね! 数学の証明を聞いてる気分だったよ!
「………そうでしたか」
んー…でも、第2の壁で鑑定されてたのは予想外だったなぁ…。ガレに『偽装』教えてもらってて、良かった~。あんなステータス晒してたら問答無用で連行確定だしな…。
「……………『アイテムボックス』も『鑑定』も、とても貴重なスキルだ。同時に所持している者など、聞いた事もないし、実際に見るまでは到底信じられるものでもない。…コージ。お前は何者だ? 他に何を隠している? まさか……あの時の奇跡も、お前が引き起こした事なのか?」
ギクッ!
ん…まぁ、そうなるよな…。そう思うのも仕方無いよな…。実際俺だし…。けど、どう言い訳したら良いんだろう。バカ正直に『創造主ゼロアが自分じゃ干渉出来ないからって俺の能力を改良してくれました!』とか言った日にはどうなる事やら…。
カイルは、創造主ゼロアを信仰している。下手にバラすと、怒りを買って盗賊の一味として捕まえられかねないし…、最悪…魔女狩りの時のような異端審問にかけられる恐れもある…。かと言って全てが才能です! で納得してもらえるかどうか…。
「…色々と…事情があって…。でも、カイルには教えられないんだ」
「……何故だ」
「カイルが怒って俺を殺そうとするかも知れないから」
「…は? 俺がコージを殺す? あり得ない。お前だって知っているだろう。……俺の、気持ち…」
薄く赤面して言うカイル。
うん、知ってる。知ってるけど…もしかしたら、カイルの信念とかこれまでの人生とかを全否定する事もなるかも知れないんだ。そう簡単には言えないんだよ。俺が『神の愛し子』で、神様のトップが今もこの様子を覗いているかも知れないなんてさ…。
「…と言うか、教会を敵に回しかねないんだよ。俺の出生は」
「………? どういう事だ? 全てでなくて良い。教えてくれ。力になりたいんだ」
カイル…。
うーーーー話して大丈夫かなー…。事情を知ってくれている人がいれば、俺も安心なんだけど…。カイルが信用に足る人物かどうか…。出会って1日も経ってないんだから、分からないのは当然。むしろ、こんな短期間で惚れたカイルの方がおかしい。
………ちょっと、試すか。
「…なぁカイル。俺の為に、どんな事まで出来る?」
「…一体なんだ?」
「答えてくれ。俺の為に、どんな事まで出来る? 人は殺せるか?」
俺が今までに秘密を話した人達は、俺の事を病的なまでに愛してくれていた。それこそ、俺の為に人を殺そうとするぐらいに。だから、安心して話せたんだ。見捨てられる事は無いと安心して。
…ガレの場合は一時的な友みたいに気軽に話しちゃったけど、そもそも『鑑定』で全部バレてたんだから話す他無かった。
カイルは、どうだろう?
カイルもヤンデレっぽい雰囲気の時はあったけど、俺の為に悪人でもない人を殺せるのかな。あっ、いや殺させないんだけどな!? 『俺の為に人を殺せ』とは言ってないからな!? 俺は殺生反対派だからな!!
ただ、カイルは俺の事、人を殺せるほど愛してくれているのかを試しているだけだから!
「…………後ろを向いて、目を瞑れ」
「えっ」
「良いから早くしろ。……俺の癖、知っているだろう。見られると照れて言いづらいんだ…!」
眉間に皺を寄せて、俺を睨み付けるカイル。
…いくら睨んだってそんな熱を孕んだ瞳で、赤面しながらだったら全然恐くありませんよーだ!
……これが女の子だったら『ツンデレサイコー!』ってなるのになー。
そんな事を思いながら、俺は大人しく後ろを向き、目を瞑った。
首に、顔を埋められたような感触の後に、腹に腕を回され、抱き締められる。
…こいつがここまで積極的になるなんて、ちょっとビックリ…。
「……コージ…。………俺は、お前の為ならば……」
耳元で囁かれ、否応なしに身体が反応する。
そう教え込んだガレの声じゃないのに、勝手に力が抜けていってしまう。
そして、カイルが凛とした声で…とても愉快そうな声で、俺の想像以上の言葉を発した。
「神すら、殺そう」
……それは、人間とか聖騎士以前に、生き物としてどうなんだ?
そう言う前に、カイルは俺の首を90度自分の方向へ回し、唇を塞いだ。
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