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第5話
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「彼はいいのかい?」
「良いんです、いつもの事ですから」
真っ白に燃え尽きて路上に倒れ込んでるアロハシャツの彼をその場に残し、俺達はジムに向かった。
「親衛隊ってのは中々怖いね~」
「さっきの平助は居てもいなくても一緒ですから。あんなんじゃないですよ、これからは」
中々辛辣な言い方をするなぁ。しかしこれ以上って何が起きるのか・・・・。それに親衛隊10人以上いるって言ってたよな。
三座君ってかなりの人気者なんだなぁ。とりあえず女子高生来なくて良かった!
いや!今から来るのか!あ~帰りたい~!!
それから30分くらい歩いた所にあるジムに着いた。
「ここです」
おぉ大きい建物!看板もある、へー世界大会に出たボディビルダーを輩出してその人達も教えてくれるのかぁ。
結構有名な所だ、CM観た事ある。
「入会金とか大丈夫??」
「大丈夫です!お年玉貯めたのがあります!」
これは三座君、マジだな。
「すみません、入会出来ません」
「え~~~~!?」
「な、何でですか?」
思わず聞く。
「三座歳三様は何と申しますか・・・上からのお達しで出禁となっておりまして」
申し訳なさそうに受付のお兄さんがサイドチェストをしながら説明してくれる。
「初めて来たのに出禁・・・・!何故・・・・!?」
露骨に落ち込む三座君。
「理由は何ですか?」
落ち込む三座君の代わりに私が聞く。
「内部情報ですので」
ダブルバイセップス・フロントを決めながら受付のお兄さんが言う。
ポーズいる??
「む~!別のジムに行きましょう!」
半泣きの三座君。可愛い。
ジムを出る私たち。
「あれ?トシ先輩やないですか。奇遇ですねー」
ジムを出た所で180cmくらいの背の高い黒髪のツリ目の青年が声をかけてきた。
「ハハッ何してるんですか?涙目で」
「進君」
「泣いてる先輩一人で残してはいけんですわ、良かったら俺とお茶しません??」
この子も知り合い?しかも後輩っぽい。
「トシ先輩のお父さんですか?すみません、トシ先輩お借りしても良いですか?」
「あ、えっと」
何故一応にお父さんと言う。でも、40歳と高校生か親子だよなぁ。
「あ~三座君が良いなら」
「三座君?」
「ごめん進君、これから僕達はジムに行かなきゃいけないんだ」
「ジムあるやないですか」
さっきのジムを指差して後輩君が言う。
「何か出禁された、初めてなのに」
「マジっスか!?はぁ~怖い世の中ですねぇ」
何か演技っぽい喋り方だな。演劇部なのかな?
「トシ先輩ずっと親衛隊の人達に負けずに頑張ってジム探してたのにジムから出禁とか」
「そうなんだよぉ~」
「悲しいでしょう、さぁ俺の胸で泣いてください」
両手を広げる後輩君。
「久沢さん~」
そして俺の胸に飛び込んでくる三座。
「何故!?」
俺と後輩君は同時に叫んだ。
「は!さっきの温もりを求めて無意識に」
「も~こっちですよ、トシ先輩」
「いや進君の胸は良いや」
「何故!?」
「良いんです、いつもの事ですから」
真っ白に燃え尽きて路上に倒れ込んでるアロハシャツの彼をその場に残し、俺達はジムに向かった。
「親衛隊ってのは中々怖いね~」
「さっきの平助は居てもいなくても一緒ですから。あんなんじゃないですよ、これからは」
中々辛辣な言い方をするなぁ。しかしこれ以上って何が起きるのか・・・・。それに親衛隊10人以上いるって言ってたよな。
三座君ってかなりの人気者なんだなぁ。とりあえず女子高生来なくて良かった!
いや!今から来るのか!あ~帰りたい~!!
それから30分くらい歩いた所にあるジムに着いた。
「ここです」
おぉ大きい建物!看板もある、へー世界大会に出たボディビルダーを輩出してその人達も教えてくれるのかぁ。
結構有名な所だ、CM観た事ある。
「入会金とか大丈夫??」
「大丈夫です!お年玉貯めたのがあります!」
これは三座君、マジだな。
「すみません、入会出来ません」
「え~~~~!?」
「な、何でですか?」
思わず聞く。
「三座歳三様は何と申しますか・・・上からのお達しで出禁となっておりまして」
申し訳なさそうに受付のお兄さんがサイドチェストをしながら説明してくれる。
「初めて来たのに出禁・・・・!何故・・・・!?」
露骨に落ち込む三座君。
「理由は何ですか?」
落ち込む三座君の代わりに私が聞く。
「内部情報ですので」
ダブルバイセップス・フロントを決めながら受付のお兄さんが言う。
ポーズいる??
「む~!別のジムに行きましょう!」
半泣きの三座君。可愛い。
ジムを出る私たち。
「あれ?トシ先輩やないですか。奇遇ですねー」
ジムを出た所で180cmくらいの背の高い黒髪のツリ目の青年が声をかけてきた。
「ハハッ何してるんですか?涙目で」
「進君」
「泣いてる先輩一人で残してはいけんですわ、良かったら俺とお茶しません??」
この子も知り合い?しかも後輩っぽい。
「トシ先輩のお父さんですか?すみません、トシ先輩お借りしても良いですか?」
「あ、えっと」
何故一応にお父さんと言う。でも、40歳と高校生か親子だよなぁ。
「あ~三座君が良いなら」
「三座君?」
「ごめん進君、これから僕達はジムに行かなきゃいけないんだ」
「ジムあるやないですか」
さっきのジムを指差して後輩君が言う。
「何か出禁された、初めてなのに」
「マジっスか!?はぁ~怖い世の中ですねぇ」
何か演技っぽい喋り方だな。演劇部なのかな?
「トシ先輩ずっと親衛隊の人達に負けずに頑張ってジム探してたのにジムから出禁とか」
「そうなんだよぉ~」
「悲しいでしょう、さぁ俺の胸で泣いてください」
両手を広げる後輩君。
「久沢さん~」
そして俺の胸に飛び込んでくる三座。
「何故!?」
俺と後輩君は同時に叫んだ。
「は!さっきの温もりを求めて無意識に」
「も~こっちですよ、トシ先輩」
「いや進君の胸は良いや」
「何故!?」
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