13 / 45
第13話 村人を作ろう
しおりを挟む
「それで主様。本日は何をお作りになるのでしょうか?」
「ちょっとー、なんでアンタがそんなことご主人様に聞くのよ?」
「そうは言われましても私は主様の補佐として生み出された人物ですので、主様が今後の創生の手助けとなるべくアドバイスをするのが執事が役割です」
そう言ってケルちゃんにお辞儀をする執事。
ああ、そういえば頭脳的人物も一緒に欲しいと作ったんだった。
けど、これは助かる。オレとしても今後の創作でアドバイスをくれる人がいた方が方針もまとまりやすい。
「それじゃあ、早速だけど……えーと、セバスチャンでいいかな?」
「はい、構いませんよ。主様」
「じゃあ、セバスチャン。次に何を作るべきかな?」
「そうですね……」
一瞬悩む素振りを見せるセバスチャンだが、すぐに隣にある村を見る。
「やはりまずは村人を作るのが先決かと。村があのまま無人というのは寂しいですし、なにより主様がなすべきはこの世の創世。ならば、主様に従うべき民を創造するのは当然かと。それに領民がいれば、今後彼らによって稲作をはじめとした牧畜など様々な生産が可能となります。その第一歩としてもやはり村人の創生は欠かせないでしょう」
「なるほど」
確かにその通りだ。
というか、村人がいればオレ一人では出来なかった、そういう牧畜とかも任せられるわけで、もっと早くに作っておいてもよかったはず。
セバスチャンの言うとおり、まず作るべきは人であったなと思いつつ、早速財布から10円玉を取り出そうとするが、それをセバスチャンが止める。
「お待ちください、主様。村人の創生であれば1円玉で大丈夫です」
「え、そうなの?」
「はい。通常であればその場所を作ったと同じ金額での創造でその規模にあった村人や街人を作れるはずです。見たところあの村は一円規模だと推察致しました。であれば、なるべく無駄な消費は抑え、同じ金額での創造でよろしいかと」
なるほど、確かにその通りだ。
最近は聖剣しかり、ケルちゃんなどで結構消費したのだから、今後は少しずつ抑えないと。
まだまだこの地域事態の創生も終わってないことだし。
オレは頷くと同時に一円玉を取り出し、それを村の方向へと投げる。
すると村が輝いたと思うと、そこに先程まではいなかったはずの人影が見えた。
オレは早速、セルちゃんやセバスを連れて村へ近づく。
すると村人らしき人達がおり、オレ達が近づくとそれに気づき声をかけてくる。
「あ、領主様だ!」
「領主様、はじめましてー!」
「領主様ー!」
り、領主? オレが?
戸惑うオレに対し、村人達は親しみを込めて声をかけてくる。
村人の数はざっと五十人くらいであろうか。
若い人達が多く、男と女の数は半々。よく見れば子供も何人か混ざっている。
とりあえず、彼らとコミュニケーションを取るべく、オレは話し始める。
「えっと、とりあえずはじめまして、皆さん。ご存知かどうかは分かりませんが、オレが皆さんを作ったということになるのですが……」
「ええ、勿論。そのことに関しては理解していますよ!」
「我々を生み出して頂き、ありがとうございます。領主様!」
「我々村人は領主様の望むとおり、これから生きていくつもりです!」
「農業や牧畜などは我々にお任せ下さい。勿論、税も領主様のお望みのとおり提供するつもりです」
と、早速事態を理解しているのか、そう言ってくれる。
なるほど。ケルちゃんやセバス達もそうだったが、オレが作った人物に関してはちゃんとオレに作られたという自覚があるんだな。
そのおかげというべきか、村人全員もオレに対する信頼度というか忠誠心なんかもマックスのようだ。
「ああ、ありがとう。でも、そういう税とかはおいおいの話にするんで、とりあえず今は皆さんのために用意した家を自由に使ってください」
「この家、我々が使ってよろしいのですか!?」
「勿論ですよ。そのために用意したようなものですし」
なによりせっかくある家を使ってもらわないともったいない。
オレがそう説明すると村人達は大いに喜び、オレへの感謝を口にする。
「それと近くの森と川もオレが作ったものですから、そこから採れる魚や動物も村人の皆さんで食料にしてください」
「なんと……! すでに森や川まで作っていらっしゃったとは。了解いたしました! 我々村人も領主様に負けないよう、この村を発展させますので!」
「ええ、楽しみにしていますよ」
村人達の熱意にオレは笑顔で答えた。
残り通貨:12520円
【創造物】
豪邸×1
村×1
野菜畑×1
りんごの樹×1
魚達がいる川×1
動物達の森×1
聖剣×1
ケルベロス×1
執事×1
メイド×9
塔×6
村人×50
「ちょっとー、なんでアンタがそんなことご主人様に聞くのよ?」
「そうは言われましても私は主様の補佐として生み出された人物ですので、主様が今後の創生の手助けとなるべくアドバイスをするのが執事が役割です」
そう言ってケルちゃんにお辞儀をする執事。
ああ、そういえば頭脳的人物も一緒に欲しいと作ったんだった。
けど、これは助かる。オレとしても今後の創作でアドバイスをくれる人がいた方が方針もまとまりやすい。
「それじゃあ、早速だけど……えーと、セバスチャンでいいかな?」
「はい、構いませんよ。主様」
「じゃあ、セバスチャン。次に何を作るべきかな?」
「そうですね……」
一瞬悩む素振りを見せるセバスチャンだが、すぐに隣にある村を見る。
「やはりまずは村人を作るのが先決かと。村があのまま無人というのは寂しいですし、なにより主様がなすべきはこの世の創世。ならば、主様に従うべき民を創造するのは当然かと。それに領民がいれば、今後彼らによって稲作をはじめとした牧畜など様々な生産が可能となります。その第一歩としてもやはり村人の創生は欠かせないでしょう」
「なるほど」
確かにその通りだ。
というか、村人がいればオレ一人では出来なかった、そういう牧畜とかも任せられるわけで、もっと早くに作っておいてもよかったはず。
セバスチャンの言うとおり、まず作るべきは人であったなと思いつつ、早速財布から10円玉を取り出そうとするが、それをセバスチャンが止める。
「お待ちください、主様。村人の創生であれば1円玉で大丈夫です」
「え、そうなの?」
「はい。通常であればその場所を作ったと同じ金額での創造でその規模にあった村人や街人を作れるはずです。見たところあの村は一円規模だと推察致しました。であれば、なるべく無駄な消費は抑え、同じ金額での創造でよろしいかと」
なるほど、確かにその通りだ。
最近は聖剣しかり、ケルちゃんなどで結構消費したのだから、今後は少しずつ抑えないと。
まだまだこの地域事態の創生も終わってないことだし。
オレは頷くと同時に一円玉を取り出し、それを村の方向へと投げる。
すると村が輝いたと思うと、そこに先程まではいなかったはずの人影が見えた。
オレは早速、セルちゃんやセバスを連れて村へ近づく。
すると村人らしき人達がおり、オレ達が近づくとそれに気づき声をかけてくる。
「あ、領主様だ!」
「領主様、はじめましてー!」
「領主様ー!」
り、領主? オレが?
戸惑うオレに対し、村人達は親しみを込めて声をかけてくる。
村人の数はざっと五十人くらいであろうか。
若い人達が多く、男と女の数は半々。よく見れば子供も何人か混ざっている。
とりあえず、彼らとコミュニケーションを取るべく、オレは話し始める。
「えっと、とりあえずはじめまして、皆さん。ご存知かどうかは分かりませんが、オレが皆さんを作ったということになるのですが……」
「ええ、勿論。そのことに関しては理解していますよ!」
「我々を生み出して頂き、ありがとうございます。領主様!」
「我々村人は領主様の望むとおり、これから生きていくつもりです!」
「農業や牧畜などは我々にお任せ下さい。勿論、税も領主様のお望みのとおり提供するつもりです」
と、早速事態を理解しているのか、そう言ってくれる。
なるほど。ケルちゃんやセバス達もそうだったが、オレが作った人物に関してはちゃんとオレに作られたという自覚があるんだな。
そのおかげというべきか、村人全員もオレに対する信頼度というか忠誠心なんかもマックスのようだ。
「ああ、ありがとう。でも、そういう税とかはおいおいの話にするんで、とりあえず今は皆さんのために用意した家を自由に使ってください」
「この家、我々が使ってよろしいのですか!?」
「勿論ですよ。そのために用意したようなものですし」
なによりせっかくある家を使ってもらわないともったいない。
オレがそう説明すると村人達は大いに喜び、オレへの感謝を口にする。
「それと近くの森と川もオレが作ったものですから、そこから採れる魚や動物も村人の皆さんで食料にしてください」
「なんと……! すでに森や川まで作っていらっしゃったとは。了解いたしました! 我々村人も領主様に負けないよう、この村を発展させますので!」
「ええ、楽しみにしていますよ」
村人達の熱意にオレは笑顔で答えた。
残り通貨:12520円
【創造物】
豪邸×1
村×1
野菜畑×1
りんごの樹×1
魚達がいる川×1
動物達の森×1
聖剣×1
ケルベロス×1
執事×1
メイド×9
塔×6
村人×50
0
あなたにおすすめの小説
捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ
月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。
こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。
そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。
太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。
テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。
『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~
チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!?
魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで!
心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく--
美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
誰からも食べられずに捨てられたおからクッキーは異世界転生して肥満令嬢を幸福へ導く!
ariya
ファンタジー
誰にも食べられずゴミ箱に捨てられた「おからクッキー」は、異世界で150kgの絶望令嬢・ロザリンドと出会う。
転生チートを武器に、88kgの減量を導く!
婚約破棄され「豚令嬢」と罵られたロザリンドは、
クッキーの叱咤と分裂で空腹を乗り越え、
薔薇のように美しく咲き変わる。
舞踏会での王太子へのスカッとする一撃、
父との涙の再会、
そして最後の別れ――
「僕を食べてくれて、ありがとう」
捨てられた一枚が紡いだ、奇跡のダイエット革命!
※カクヨム・小説家になろうでも同時掲載中
※表紙イラストはAIに作成していただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる