スキル『睡眠』で眠ること数百年、気づくと最強に~LV999で未来の世界を無双~

雪月花

文字の大きさ
33 / 41

第33話 VS双子の聖十騎士②

しおりを挟む
「うおおおおおおおおおおおお!!」

「はああああああああああああ!!」

 無数に迫り来る万を越す武器の数々をオレとアリアが必死に捌く。
 だが、あまりにも数が多い。
 しかも、その中にはただの武器ではなく特殊な力を宿した武器まである。
 オレが一本の剣を弾くとそれまるでゴムのようにオレの腕に絡みつき、オレの腕を柱に固定する。

「ッ!? しまった!」

「言ったアルよ、お兄さん。私達が収集したのは伝説の武具ばかりアル」

「そうネ。いくらお兄さんでも、それら全てを破壊するのは骨アルよ」

 それを証明するように次々と惜しみない武器を投射しているルルとネネ。
 アリアの方も後ろにいるシュリをかばいながらのため自由に戦えない。
 このままではまずい。
 なんとかこの状況を打開する方法を考えなければ。
 武器。これだけのアイテムを自在に操るスキル。それに対抗できるのは――

「アリア! 一分でいい、時間を稼いでくれないか!?」

「え、どういうこと!?」

「いいから頼む! オレが今からあいつらに対抗出来る『真名スキル』を生み出す!」

 オレの発言に一瞬驚くアリア。
 だが、すぐさま「分かった!」と告げると一人でオレとシュリ、さらに自分と三人に向かってくる武器を相手にする。

「えー? 真名スキルー? 私達に対抗するアルかー?」

「無理無理ー。そんな簡単に対抗出来る『真名スキル』を作れるわけないアルよー。そもそも真名スキルの土台となるには最低でも三つ以上のスキルが必要ある。うち一つはレベル10のスキルが基盤とならないといけないアル。すでにお兄さんはさっきの『加速』っていうスキルのためにそれらのスキルを消費しているはずアルよ。そこからさらにスキルを取得して複合するなんて、とんでもないスキルポイントが必要アルね」

「お生憎様だな。そのスキルポイントなら大量にあるんだよ、腐るほどな」

 無論それはハッタリでもなんでもない事実だ。
 スキル『睡眠』によってオレが得たのはレベル999の肉体だけではない。それによって得られた膨大なスキルポイント。
 そして、花澄の助言に従い、オレはこれまで最低限のスキルしか取得していない。
 つまり、その分のスキルポイントも余っている。

 オレが真名スキル『加速』を生み出すために取得したスキルは肉体強化LV10・五感強化・縮地・格闘術LV10の四つ。
 これらを複合し組み合わせることで『加速』を生み出した。
 それと同様に今ここで生み出すスキルのために、オレはステータス画面を開き、取得するべきスキルを選択する。

「仮にお兄さんに真名スキル取得のためのポイントが余っていたとしても、生み出す真名スキルのイメージはアルか?」

「そうネ。真名スキルはただのスキルじゃないアル。自分の経験、あるいは実際にその目で見てきたものが真名スキルの強さになるアル。付け焼刃で生み出した真名スキルで私達のこの『千却卍礼』には勝てないアルよ!」

「お生憎だな。こいつは付け焼刃なんかじゃないさ」

 そう。
 オレには生み出すべき明確なイメージがあった。
 この異世界に来てすぐ、オレが目にしたのはとある『三つ』のスキル。

 一つ、それは己の持ちスピード、あらゆる速度を何倍にもする固有スキル『加速』。
 それを持っていたのはオレ達の中でスポーツ万能な男・字野壮一。

 そして、二つ目。
 異世界に転生したばかりで武器や防具、更にはアイテムを揃えようにも王様から与えられた金貨では足りなかった時、店先やあるいは展示物などに飾られていた伝説の武器を“見ただけ”でコピーし、それを自在に創生したオレ達のリーダーにして、チートスキルの極み。
 その再現のために、取得するべきスキルは錬金術LV10・鑑識眼・ポーション生成、そしてアイテム複製。
 そこから生まれし複合スキルに与える名前は――

「真名スキル――『創生』!」

 刹那、オレの周囲に生まれたのは双子の聖十騎士が生み出した万を超える武器。
 それらとまったく同じもの。

「なッ!?」

「こ、こんなことが!?」

 オレが生み出した武器を前に一瞬、武器の操作が揺らぐ。
 その隙を見逃すことなく、オレは周囲に生み出した武器を全て投射する。

「うおらあああああああああああああああッ!!」

『くッ!?』

 慌てた様子で双子も残った武器を全て打ち込む。
 だが、オレが生み出した武器は双子が展開した武器とまったく同じもの。それらがぶつかり合えば、当然その二つは砕け散る。
 まったく同じ速度、威力、硬度、品質、量によって鏡合わせのように次々砕ける万の武器。
 そうして、双子の周囲に張り巡らされたスパイダークイーンの魔糸も同じ魔糸が絡むことによって互いに千切れ、糸はバラバラに四散していく。

「そ、そんな!?」

「バカなアルッ!?」

 文字通り全ての武器が砕け散り丸裸となった双子の騎士。
 その隙を逃すオレではなかった。

「真名スキル『加速』!!」

『ッ!?』

 双子が残った武器をカバンから取り出そうとする前に速く、オレは彼女達の眼前に接近し、その両腹に拳を打ち立てる。

「がッ――」

「――っは」

 両者ほぼ同時に口から吐瀉物を流し、そのまま仰向けに倒れる。
 彼女達の意識が完全に途切れたのを確認し、オレはようやく一息をついた。

「ふぅー……危なかった。見た目以上の使い手だったな。これが聖十騎士か……」

 オレはすぐさまステータスを開き、自分のレベルを確認する。

『レベル:855』

 思ったよりも消費している。
 これはやはり、それ相応の苦戦をしたということか。真名スキルの使用、あるいは創造に思いのほか力を消費するということだろうか。
 いずれにしろ、残る聖十騎士は二人。それとネプチューンを合わせれば三人。

 ……いけるか?
 いや、行かせてみせる。
 たとえ、ギリギリでも勝てればそれでいい。
 なんとしてもここで『四聖皇』ネプチューンの元に行き、全ての謎を聞き出してみせる。
 オレは倒れたままの双子を縛った後、彼女達のバックをあさり、その中から一番いい品質の剣を拝借する。

「悪いな、これ借りるぜ」

 先程覚えた真名スキル『創生』を使ってもいいのだが、レベルのこともあり、なるべく真名スキルの消費は最小限にしたい。
 オレはそのままアリアとシュリのもとへ移動し、この階層に奥にあった転送陣にて更なる階層へと移動する。

 残る聖十騎士は――あと『二人』
 現在のオレのレベルは『855』
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

転移特典としてゲットしたチートな箱庭で現代技術アリのスローライフをしていたら訳アリの女性たちが迷い込んできました。

山椒
ファンタジー
そのコンビニにいた人たち全員が異世界転移された。 異世界転移する前に神に世界を救うために呼んだと言われ特典のようなものを決めるように言われた。 その中の一人であるフリーターの優斗は異世界に行くのは納得しても世界を救う気などなくまったりと過ごすつもりだった。 攻撃、防御、速度、魔法、特殊の五項目に割り振るためのポイントは一億ポイントあったが、特殊に八割割り振り、魔法に二割割り振ったことでチートな箱庭をゲットする。 そのチートな箱庭は優斗が思った通りにできるチートな箱庭だった。 前の世界でやっている番組が見れるテレビが出せたり、両親に電話できるスマホを出せたりなど異世界にいることを嘲笑っているようであった。 そんなチートな箱庭でまったりと過ごしていれば迷い込んでくる女性たちがいた。 偽物の聖女が現れたせいで追放された本物の聖女やら国を乗っ取られて追放されたサキュバスの王女など。 チートな箱庭で作った現代技術たちを前に、女性たちは現代技術にどっぷりとはまっていく。

異世界配信中。幼馴染みに捨てられた俺に、神々(視聴者)がコメントしてくるんだが。

葉月
ファンタジー
コルネ村で、幼なじみであり恋人でもあったユリアナと、ささやかな幸福を分かち合って生きていたロイド。 だがある日、ユリアナは女神の愛子として目覚め、国王の命により王都へと連れ去られる。 突然、日常を奪われ、運命に引き裂かれたロイドは、抗う術も持たぬまま、否応なく大きな流れへと呑み込まれていく。 これは、奪われたものを取り戻すため、そして理不尽な運命に抗おうとする、一人の少年の物語である。

処理中です...