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第39話 VSネプチューン
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「うおおおおおおおおおおおおッ!!」
オレはスキル『創生』によって無数の武器を生み出し、それを俊に向け放つ。
だが、それらは全て俊のスキル『停止』によって、奴に届く瞬間、凍りつき、武器が止まった一瞬に奴の剣の一太刀で全てが砕かれる。
だめだ! 文字通りレベルが違いすぎる!
素のレベルや能力値だけならばまだ抗いようもあっただろう。
なによりも厄介なのは俊の固有スキル『停止』。
相手の動き、事象すらも止めてしまうまさに完全無欠のチート能力。
むしろ、こんなスキルを持っていながらそれを大したことのないスキルと伏せ続けたこいつの腹黒さに感服だよ。
だが、オレは諦めることなく再び『加速』を使い、俊の背後を取り『花火一閃』を叩き込もうとするが――
「無駄だ。言ったはずだ、僕には全て止まって見えると」
奴の宣言通り、奴の体に届く前にオレの体が空中で停止し、振り向きざまの俊の剣がオレの胸を貫く。
「がはッ!?」
「真人さんッ!?」
俊の剣に体を貫かれ、オレはそのままシュナの傍まで吹き飛ぶ。
ちょうど腹の部分に剣が突き刺さったようで重要な臓器の破壊には至っていない。だが、致命傷であることに変わりはない。
オレはすぐさま自分自身に回復魔法をかけるが、体力の低下が影響してか傷を完全に回復できなかった。
口から血が滴り、治りきっていな傷からも止めどない血が溢れる。
「真人さん! しっかりしてください! 真人さん!?」
そんなオレのすぐ傍ではシュナが必死にオレの名を叫び、その目には涙を浮かべている。
「終わりだな。むしろ、ここまでよくぞ戦い抜いたと褒めてやるよ。せめて最後は痛みなく一瞬で殺してやろう」
「ぐッ……!」
そう言って俊がこちらに近づいてくる。
ダメだ、もはや勝機はない。
そうオレが諦めようとした瞬間、そんなオレを庇うようにシュナが両手を広げ、俊の前に躍り出る。
「なっ!? シュナ!」
「……なんのつもりだ?」
「真人さんを、真人さんを殺させません! 彼は私のために戦ってくれました! 私を守るために任務を捨ててここまで来てくれた! だから、今度は私が彼を守る!」
そう言ってシュナは涙を振り払いながら、決意に満ちた表情で俊を睨む。
「……まあ、いい。順序が変わるだけ、先に巫女の始末からするまで」
「よせ! やめろー! シュナ、逃げろーー!!」
叫ぶオレを尻目に俊は剣を振り下ろす。
それを前に瞳を閉じるシュナであったが、瞬間シュナの頭に入るはずだった俊の剣が見えないバリアに弾かれる。
「なにッ!?」
驚きに目を見開く俊であったが、それはオレも同じであった。
今一体何が? 驚くオレの前で起きたのは更なる異常な事態であった。
『――端末№13との接続を確認。コードプロトコル接続。デウスエクスマキナよりオペロンスキルの同調。使用許可を確認。同期。アダプター4のプロダクト開放』
「し、シュナ?」
シュナより謎の単語が放たれる。
見ると、その瞳に光はなくまるで機械的な表情となり、機械音声のような抑揚のない言葉で何かを呟いている。
なんだ? 一体どうなっているんだ?
困惑するオレとは対照的に、それを見た俊がこれまでにない狼狽を見せる。
「!? まさか、端末と接続したのか! おのれ、管理者の残滓如きが! 未だこの世界に蔓延るかああああああああああああ!!」
それは明らかな動揺と憤怒、さらにわずかな恐怖の感情が見えた。
先程までと打って変わって焦ったように剣を振るう俊の一撃をシュナが手を振りかざすと、先程と同じように見えない障壁に弾かれるように俊の体が後方へ吹き飛ぶ。
「ぐううううううううッ!!」
何が起きているのかと困惑しているオレに機械のような瞳を宿したシュナが告げる。
『……時間がありません。これからあなたに私のスキルを授けます。この力を使って、彼を倒してください』
「シュナ? 一体何を……?」
戸惑うオレにシュナが優しく頬を撫でる。
その瞬間、シュナの表情が柔らかに微笑む。そして――
『――あなたが目覚めてくれてよかったです。今度はちゃんとして形であなたと再会したいです。“真人さん”』
「!?」
そう告げたシュナの表情はまぎれもない――オレが知る花澄の表情だった。
「ま、待ってくれ! お前は――!?」
オレが問いかけようとした瞬間、シュナの体で光が弾けるとさきほどまで彼女がまとっていた謎の雰囲気が消失した。
シュナはそのまま地面に倒れ、気を失い。
それを見ていた俊が忌々しそうに告げる。
「端末が……未だに我々からこの世界を取り戻す気か? どちらにせよ、もうお前に打つ手などない。この世界から永遠に消えろ。残滓がぁッ!」
そうして俊がシュナに剣を振り下ろすがオレはそれより早く俊の剣を受け止める。
その様を見て、俊はつまらなそうに鼻を鳴らす。
「ふん、まだ抗うのか。だが、どうしようがもうお前に勝機はない。お前の欠陥だらけのオペロンでは僕のオペロンには届かないんだよッ!」
そう言って再び俊が『停止』を使う、だが――
「もう届かないのは、お前の方だ。俊」
俊がスキルを使った瞬間、オレの姿が消える。
ついで一拍遅れた後、オレの姿が俊の背後へと移動し、俊の体に無数の切り傷をつける。
「なん、だと……!?」
その様を信じられないものでも見るかのように俊は瞠目する。
「バカな……今一体何をした!?」
「別に、なにもしていないさ。お前が時を停止させた瞬間、“その停止させた時間そのものを加速させた”だけだ」
「な、なに……!?」
困惑する俊を前にオレは告げる。
そうだ。これはあいつが――花澄がオレに与えてくれた能力。
本当ならあいつだけが持つオリジナルの、最高の固有スキル。
「固有スキル『増幅』。その力を使って、オレはオレが持つ『加速』の能力を増幅し、空間そのものに作用させたんだよ」
オレはスキル『創生』によって無数の武器を生み出し、それを俊に向け放つ。
だが、それらは全て俊のスキル『停止』によって、奴に届く瞬間、凍りつき、武器が止まった一瞬に奴の剣の一太刀で全てが砕かれる。
だめだ! 文字通りレベルが違いすぎる!
素のレベルや能力値だけならばまだ抗いようもあっただろう。
なによりも厄介なのは俊の固有スキル『停止』。
相手の動き、事象すらも止めてしまうまさに完全無欠のチート能力。
むしろ、こんなスキルを持っていながらそれを大したことのないスキルと伏せ続けたこいつの腹黒さに感服だよ。
だが、オレは諦めることなく再び『加速』を使い、俊の背後を取り『花火一閃』を叩き込もうとするが――
「無駄だ。言ったはずだ、僕には全て止まって見えると」
奴の宣言通り、奴の体に届く前にオレの体が空中で停止し、振り向きざまの俊の剣がオレの胸を貫く。
「がはッ!?」
「真人さんッ!?」
俊の剣に体を貫かれ、オレはそのままシュナの傍まで吹き飛ぶ。
ちょうど腹の部分に剣が突き刺さったようで重要な臓器の破壊には至っていない。だが、致命傷であることに変わりはない。
オレはすぐさま自分自身に回復魔法をかけるが、体力の低下が影響してか傷を完全に回復できなかった。
口から血が滴り、治りきっていな傷からも止めどない血が溢れる。
「真人さん! しっかりしてください! 真人さん!?」
そんなオレのすぐ傍ではシュナが必死にオレの名を叫び、その目には涙を浮かべている。
「終わりだな。むしろ、ここまでよくぞ戦い抜いたと褒めてやるよ。せめて最後は痛みなく一瞬で殺してやろう」
「ぐッ……!」
そう言って俊がこちらに近づいてくる。
ダメだ、もはや勝機はない。
そうオレが諦めようとした瞬間、そんなオレを庇うようにシュナが両手を広げ、俊の前に躍り出る。
「なっ!? シュナ!」
「……なんのつもりだ?」
「真人さんを、真人さんを殺させません! 彼は私のために戦ってくれました! 私を守るために任務を捨ててここまで来てくれた! だから、今度は私が彼を守る!」
そう言ってシュナは涙を振り払いながら、決意に満ちた表情で俊を睨む。
「……まあ、いい。順序が変わるだけ、先に巫女の始末からするまで」
「よせ! やめろー! シュナ、逃げろーー!!」
叫ぶオレを尻目に俊は剣を振り下ろす。
それを前に瞳を閉じるシュナであったが、瞬間シュナの頭に入るはずだった俊の剣が見えないバリアに弾かれる。
「なにッ!?」
驚きに目を見開く俊であったが、それはオレも同じであった。
今一体何が? 驚くオレの前で起きたのは更なる異常な事態であった。
『――端末№13との接続を確認。コードプロトコル接続。デウスエクスマキナよりオペロンスキルの同調。使用許可を確認。同期。アダプター4のプロダクト開放』
「し、シュナ?」
シュナより謎の単語が放たれる。
見ると、その瞳に光はなくまるで機械的な表情となり、機械音声のような抑揚のない言葉で何かを呟いている。
なんだ? 一体どうなっているんだ?
困惑するオレとは対照的に、それを見た俊がこれまでにない狼狽を見せる。
「!? まさか、端末と接続したのか! おのれ、管理者の残滓如きが! 未だこの世界に蔓延るかああああああああああああ!!」
それは明らかな動揺と憤怒、さらにわずかな恐怖の感情が見えた。
先程までと打って変わって焦ったように剣を振るう俊の一撃をシュナが手を振りかざすと、先程と同じように見えない障壁に弾かれるように俊の体が後方へ吹き飛ぶ。
「ぐううううううううッ!!」
何が起きているのかと困惑しているオレに機械のような瞳を宿したシュナが告げる。
『……時間がありません。これからあなたに私のスキルを授けます。この力を使って、彼を倒してください』
「シュナ? 一体何を……?」
戸惑うオレにシュナが優しく頬を撫でる。
その瞬間、シュナの表情が柔らかに微笑む。そして――
『――あなたが目覚めてくれてよかったです。今度はちゃんとして形であなたと再会したいです。“真人さん”』
「!?」
そう告げたシュナの表情はまぎれもない――オレが知る花澄の表情だった。
「ま、待ってくれ! お前は――!?」
オレが問いかけようとした瞬間、シュナの体で光が弾けるとさきほどまで彼女がまとっていた謎の雰囲気が消失した。
シュナはそのまま地面に倒れ、気を失い。
それを見ていた俊が忌々しそうに告げる。
「端末が……未だに我々からこの世界を取り戻す気か? どちらにせよ、もうお前に打つ手などない。この世界から永遠に消えろ。残滓がぁッ!」
そうして俊がシュナに剣を振り下ろすがオレはそれより早く俊の剣を受け止める。
その様を見て、俊はつまらなそうに鼻を鳴らす。
「ふん、まだ抗うのか。だが、どうしようがもうお前に勝機はない。お前の欠陥だらけのオペロンでは僕のオペロンには届かないんだよッ!」
そう言って再び俊が『停止』を使う、だが――
「もう届かないのは、お前の方だ。俊」
俊がスキルを使った瞬間、オレの姿が消える。
ついで一拍遅れた後、オレの姿が俊の背後へと移動し、俊の体に無数の切り傷をつける。
「なん、だと……!?」
その様を信じられないものでも見るかのように俊は瞠目する。
「バカな……今一体何をした!?」
「別に、なにもしていないさ。お前が時を停止させた瞬間、“その停止させた時間そのものを加速させた”だけだ」
「な、なに……!?」
困惑する俊を前にオレは告げる。
そうだ。これはあいつが――花澄がオレに与えてくれた能力。
本当ならあいつだけが持つオリジナルの、最高の固有スキル。
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