黄昏時にピーッちゃんがやってきた

海さとる

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黄昏時にピーッちゃんがやってきた(23)

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 登喜子ははじめて、真理子ちゃんをつれて、真理子ちゃんのママが入院している病院へいった。
真理子ちゃんのママは3日前に手術がおわったばかりで、集中治療室から、一般病棟へもどってきたばかりだった。
 それでも寛実から、今日、登喜子が真理子ちゃんをつれて訪れることは知らされていたらしく、力ないながらも、微笑んで応対してくれた。

「あの頃はまだ、私が元気だったので、真理子をK大付属の小学校へいれるつもりでいたんですの。でもどんどん私の体が弱ってしまって、この子の塾のことがなおざりになってしまったんですの。今からでは受験まで1年もないので、塾へいっても受かるかどうか、

 それなら近所の公立の小学校なら、近所や幼稚園のお友達も沢山いますしね。その線でいこうかと思いますが、登喜子さんいかが思います?
 寛実さんから登喜子さんは昔、幼稚園の先生をしていたとお聞きしましたがご意見ねがえますか?」

「私の経験はもう昔のことで自信はありませんが、お友達はとても大事だとおもいます。お母様もご健康がいま大事なときですし、真理子ちゃんの受験はたいへんな負担だとおもいます。今回はお友だちのいる公立になさってまた後々中学受験なりを考えればいいんじゃないかとおもいます。」

「そうですよね。今回はそうしようかしら。申し訳ありませんが、また登喜子さんが幼稚園にいらっしゃって、担任の先生にそう伝えていただけますか?」

そんな会話の数日後、また登喜子は真理子の幼稚園にでむき、その後、受験問題はかいけつした。

 真理子も塾とかはあまり行きたくなかったらしく、幼稚園からかえると、登喜子と公園であそんだり、お友だちを家にまねいたりと楽しくすごした。
勿論このところフックラとおおきくなったピーッちゃんは真理子の弟ぶんみたいにいつもくっついていた。

 一ケ月後、真理子のパパが外国から一時帰国して登喜子の家をたずねてきた。
真理子のパパは東大の先生だが、数年前からベトナムの大学の要請で、現地で一時おしえている。
ひさしぶりのパパとの対面で真理子はおおはしゃぎ。
 ピーッちゃんも真理子のうれしそうなようすに、真理子の膝の上でうれしそうにピッピッとはねた。
そこへ、隆がやってきた。パパと隆は、顔を見て互いにビックリ。

「隆君じゃないか。突然大学を休学してとても心配していたんだよ。私の講義が気にいらないのかとおもってね。君は優秀で期待していたのにもったいないじゃないか。
是非はやく復学するべきだ。なんなら、今回私が一時帰国しているから、ちからになろうか」
 つづく
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