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第4話 誕生日のプレゼント!?
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「ねぇ。私って魔法の腕は上達しているのかしら。」
「急にどうされたんです?お嬢様の魔法の腕は日に日に上達していますよ。それも、最初の頃に比べれば見違えるほどに。」
「嬉しいこと言ってくれるわね。…本音は?」
「ちゃんと上達していると思いますよ。少なくとも同世代では負けなしだと思います。お嬢様の属性は少々特殊ですが、基本的には水や氷を操れますから応用力も高いです。」
「そうね。それは私も思うわ。」
魔法を使えるようになってから、約半年が経った。
未だ強力な魔法を覚えられていないものの、前世で覚えられなかった魔法を覚えられたりと私自身、成長することが出来ていた。
そして私は9歳になり、受験まで残り1年となった。
両親との関係も良好で誕生日には私にプレゼントを贈ってくれた。
誕生日プレゼントは『杖』と呼ばれるもので、魔法を学ぶ者にとっては一番重要となるものだ。
『杖』は私を含め、魔法を使う者たちの力を増幅してくれる。
杖を使うことで、素手の状態で発動するよりも魔法の効力を上げることが出来るのだ。
「お嬢様。杖は乱雑に使ってはいけませんよ。」
「乱雑に扱ってなんてないわよ。」
「分かっていますよ。もっと大切に扱ってあげたほうが、その杖も貴方の力になってくれるという意味です。杖には意思が宿るとも言われています。大切にしていれば、貴方が辛い時…苦しいときに貴方の絶対的な味方になってくれるでしょう。」
「そういうものなのかしらね…」
「そういう物です。私のこの話を頭の片隅にでも覚えておいてください。でもどちらにせよ、杖は大切にしてあげてくださいね。」
彼に言われなくとも、私は杖を大切にするつもりだ。
なにせ両親が誕生日プレゼントとして与えてくれたものだ。それにいつか買い替えるとしても、それまではずっと大切にしようと思っていた。
「さてお嬢様。そろそろ勉強の時間です。頑張ってきてくださいね。」
「分かってるわ。でもその前に…貴方に聞きたいことがあるの。」
「なんです?」
「貴方の杖…随分と特殊な形をしていたけど、あれって魔法使えるの?」
私が指摘したのは彼が持っている剣の形をした杖だ。
彼は身に着けている杖を取り外し、私の手のひらの上に置いてきた。
「これですか?これでしたら特注で作ってもらったものです。杖としての機能を残しておきながら、剣としても扱えるようにしたものです。」
「へぇ~珍しいわね。ちなみにだけど、どれくらいお金がかかったの?」
「そうですねぇ…大体、ここでもらってる給料に換算したら5年分くらいですかね。金貨に直せばだいたい2500枚くらいです。」
私はその言葉に驚愕した。なぜなら私の家…侯爵家の運営の費用における半分くらいに当たるからだ。
そんなにお金がかかるものなのだろうか…私も彼の持っているような杖がほしいと思っていた。とはいえ…そこまでお金がかかるのであれば、流石に諦めるしかない。
「お嬢様はこれがほしいのですか?」
「ううん。そういうわけじゃないの。ただ漠然と…なんだろう…私も人とは違う珍しいものが欲しいなって思ったの。とはいえ…そこまで費用がかかるのであれば諦めた方が良さそうね。」
「…そうですか。」
彼は何か悩むような仕草をした後、『ハッ‼』と何か思いついたかのような表情になった。
そして彼はニヤニヤとした表情をして私に話しかけてきた。
「お嬢様。私は少し当主様とお話したいことがあります。お嬢様はお勉強に行ってらっしゃいませ。」
「もとよりそのつもりよ。安心して。何を話しするの?」
「お嬢様の今後についてです。まぁ悪いことではないので安心してください。叱られるようなこともないですから。」
私はその言葉にどことなく不安を覚えながらも、勉強をしにニナのところへと向かった。
「旦那様。一つお願いがあります。」
「ん?どうかしたのかいゼノン。君にはあの子の護衛兼従者を頼んでいたのだが…何か問題でも起きたか?」
「問題…というよりかはお嬢様の要望?に近いと思います。それを旦那様に伝えに来ました。」
「なるほど。それでいったいどんなお願いだったんだ?」
「えっと…私の持っている杖のように特殊なものがほしいとのことです。でもお嬢様は私からかかった費用を聞いて諦めようとしていまして…どうすれば良いかと相談に参りました。」
「ふむ…侯爵家の財産を持ってしても、お前の持っている杖に近い性能を作らせるとしたら…数年はかかるだろうな。」
そこで俺は一つ…当主である眼の前の彼に提案することにした。
「そこで私に提案があります。」
「ほう…どんな提案か聞こうじゃないか。」
「私が直接必要な材料を確保します。それと…私の杖を作ってもらった所にお願いをすれば、少しは金銭面的には楽になるかと。それに加えて材料を持ち込めば良いと思います。」
「となると…護衛の仕事を果たせなくなるな。従者は他人に任せても良いのだが。」
「ご安心ください。私が夜中のうちに素材になりうる物を収集してきます。それであれば何も問題ないかと。」
「そうか…とりあえず、己の身を壊すような事はやめてくれよ。」
「分かっていますよ。自分の身は自分で守ります。体を壊すような事もしませんので安心してください。」
そして俺はとっておきの提案を最後に話した。
「旦那様。私にいい考えがあります。このプレゼントは…」
「ほうほう…いい考えだな。よし‼その考えに乗ることにしよう‼」
「ありがとうございます‼旦那様もぜひ良いものを贈ってあげてくださいね‼」
さて…決めた日程までには素材を集めきらないとな。
上げるからには良いものを使って作って欲しいし。
俺はその日から夜中の間に、必要な素材を集めていった。
基本的なものから、希少なものまで…ありとあらゆる物を取り揃えた。
至高の一振りを作ってもらうためには労力を惜しまない事、金に糸目を付けないことが一番だ。
「急にどうされたんです?お嬢様の魔法の腕は日に日に上達していますよ。それも、最初の頃に比べれば見違えるほどに。」
「嬉しいこと言ってくれるわね。…本音は?」
「ちゃんと上達していると思いますよ。少なくとも同世代では負けなしだと思います。お嬢様の属性は少々特殊ですが、基本的には水や氷を操れますから応用力も高いです。」
「そうね。それは私も思うわ。」
魔法を使えるようになってから、約半年が経った。
未だ強力な魔法を覚えられていないものの、前世で覚えられなかった魔法を覚えられたりと私自身、成長することが出来ていた。
そして私は9歳になり、受験まで残り1年となった。
両親との関係も良好で誕生日には私にプレゼントを贈ってくれた。
誕生日プレゼントは『杖』と呼ばれるもので、魔法を学ぶ者にとっては一番重要となるものだ。
『杖』は私を含め、魔法を使う者たちの力を増幅してくれる。
杖を使うことで、素手の状態で発動するよりも魔法の効力を上げることが出来るのだ。
「お嬢様。杖は乱雑に使ってはいけませんよ。」
「乱雑に扱ってなんてないわよ。」
「分かっていますよ。もっと大切に扱ってあげたほうが、その杖も貴方の力になってくれるという意味です。杖には意思が宿るとも言われています。大切にしていれば、貴方が辛い時…苦しいときに貴方の絶対的な味方になってくれるでしょう。」
「そういうものなのかしらね…」
「そういう物です。私のこの話を頭の片隅にでも覚えておいてください。でもどちらにせよ、杖は大切にしてあげてくださいね。」
彼に言われなくとも、私は杖を大切にするつもりだ。
なにせ両親が誕生日プレゼントとして与えてくれたものだ。それにいつか買い替えるとしても、それまではずっと大切にしようと思っていた。
「さてお嬢様。そろそろ勉強の時間です。頑張ってきてくださいね。」
「分かってるわ。でもその前に…貴方に聞きたいことがあるの。」
「なんです?」
「貴方の杖…随分と特殊な形をしていたけど、あれって魔法使えるの?」
私が指摘したのは彼が持っている剣の形をした杖だ。
彼は身に着けている杖を取り外し、私の手のひらの上に置いてきた。
「これですか?これでしたら特注で作ってもらったものです。杖としての機能を残しておきながら、剣としても扱えるようにしたものです。」
「へぇ~珍しいわね。ちなみにだけど、どれくらいお金がかかったの?」
「そうですねぇ…大体、ここでもらってる給料に換算したら5年分くらいですかね。金貨に直せばだいたい2500枚くらいです。」
私はその言葉に驚愕した。なぜなら私の家…侯爵家の運営の費用における半分くらいに当たるからだ。
そんなにお金がかかるものなのだろうか…私も彼の持っているような杖がほしいと思っていた。とはいえ…そこまでお金がかかるのであれば、流石に諦めるしかない。
「お嬢様はこれがほしいのですか?」
「ううん。そういうわけじゃないの。ただ漠然と…なんだろう…私も人とは違う珍しいものが欲しいなって思ったの。とはいえ…そこまで費用がかかるのであれば諦めた方が良さそうね。」
「…そうですか。」
彼は何か悩むような仕草をした後、『ハッ‼』と何か思いついたかのような表情になった。
そして彼はニヤニヤとした表情をして私に話しかけてきた。
「お嬢様。私は少し当主様とお話したいことがあります。お嬢様はお勉強に行ってらっしゃいませ。」
「もとよりそのつもりよ。安心して。何を話しするの?」
「お嬢様の今後についてです。まぁ悪いことではないので安心してください。叱られるようなこともないですから。」
私はその言葉にどことなく不安を覚えながらも、勉強をしにニナのところへと向かった。
「旦那様。一つお願いがあります。」
「ん?どうかしたのかいゼノン。君にはあの子の護衛兼従者を頼んでいたのだが…何か問題でも起きたか?」
「問題…というよりかはお嬢様の要望?に近いと思います。それを旦那様に伝えに来ました。」
「なるほど。それでいったいどんなお願いだったんだ?」
「えっと…私の持っている杖のように特殊なものがほしいとのことです。でもお嬢様は私からかかった費用を聞いて諦めようとしていまして…どうすれば良いかと相談に参りました。」
「ふむ…侯爵家の財産を持ってしても、お前の持っている杖に近い性能を作らせるとしたら…数年はかかるだろうな。」
そこで俺は一つ…当主である眼の前の彼に提案することにした。
「そこで私に提案があります。」
「ほう…どんな提案か聞こうじゃないか。」
「私が直接必要な材料を確保します。それと…私の杖を作ってもらった所にお願いをすれば、少しは金銭面的には楽になるかと。それに加えて材料を持ち込めば良いと思います。」
「となると…護衛の仕事を果たせなくなるな。従者は他人に任せても良いのだが。」
「ご安心ください。私が夜中のうちに素材になりうる物を収集してきます。それであれば何も問題ないかと。」
「そうか…とりあえず、己の身を壊すような事はやめてくれよ。」
「分かっていますよ。自分の身は自分で守ります。体を壊すような事もしませんので安心してください。」
そして俺はとっておきの提案を最後に話した。
「旦那様。私にいい考えがあります。このプレゼントは…」
「ほうほう…いい考えだな。よし‼その考えに乗ることにしよう‼」
「ありがとうございます‼旦那様もぜひ良いものを贈ってあげてくださいね‼」
さて…決めた日程までには素材を集めきらないとな。
上げるからには良いものを使って作って欲しいし。
俺はその日から夜中の間に、必要な素材を集めていった。
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