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番外編Ⅱ
季衣のお願い④※
しおりを挟む「んっ、…んっ、あっやっ、ねぇ、ひっ、……あッ、
もうむりぃッ」
感情に任せて手首を引き寄せるように腰を打ち付けると、潤んではいるが十分にほぐされていない蜜道がビクビクと震え、同時にきゅうぅっと締め付けてくる。
「無理じゃないでしょ、もうちょっと頑張って。」
我慢しろと言ったものの、季衣が我慢出来ずに先にイッてしまってもいいと思ったし、何よりあんなことを言われて、止まれるわけがなかった。
一生俺だけに抱かれろと言ったら、俺じゃないと嫌だと、だから自分以外見るなと言われた。
俺が季衣以外を見るなんて事、ありえないのに。
直接的な言葉ではないものの、付き合っているからといって蔑ろにせず、日々愛を伝えてくれるのがたまらなく愛しくて、会うたび彼女に恋をする。
「……っや、ほんまにッ、もっ、……おねがっ、
いっしょにイッてっ。」
切羽詰まったような、上ずった声で季衣が必死にねだってくる。
そうきたかぁ……。
最近『お願い』に味しめてきてるね?
別にいいけど……、可愛いから。
ただ、どういう言葉を言ったら相手を煽るのかはそろそろホントに学習して欲しいな、なんて思ったりするも、付き合った当時から言い続けて変わらないという事は、何回言っても無駄なんだろうなと諦め半分である。
盛大に煽ってきたくせに、これで終わりにして、なんて言われるこっちの身にもなって欲しい。
俺の昂り(色んな意味で)はどこにぶつければいいんだ。
……まぁいいけど、
そんな事どうでもよくなるくらい好きだから。
「分かった……けど、これで終わりじゃないよ。」
「んっ、いいっ、から、……ちゅうしてっ。」
いいって何、一回じゃ終わらないのを分かった上で一緒にイッて欲しい言ってるってこと?
そんな事言ったら俺、調子乗っちゃうよ?
握っていた手首を離して、季衣の膝裏に腕を差し込んで、そのままキスが出来るまで前に身体を倒すと、必然的に季衣の秘所が上を向く。
すでに少し隙間を開けて待っている季衣の口に舌を捩じ込んで、季衣の身体に対してほとんど垂直に近い角度になった熱棒で奥を容赦なくガン突きする。
「……んくっ、きゃぅッ!んッ、…ぅくっ、
きゅうッ、…ふんぅ~っ、」
ぶちゅッぶちゅっと結合部から卑猥な音が鳴るほど激しく攻めると、塞いだ口から悲鳴混じりの嬌声が漏れて、華奢な手が柊真のシャツをギュッと掴んだ。
あ~、今泣いてるんだろうなぁ。
めちゃくちゃ可愛い顔してるんだろうなぁっ。
でもキスを一旦止めて顔を見ようにも、季衣が柊真の舌をじゅうっと吸っているせいで唇を離すことすら出来ない。
仕方ない、今回は諦めるか。
季衣の弱いところを狙いながら、たまに腰をグラインドさせてぐりゅっと抉るような動きをすると、ビクビクとはねていた季衣の脚がぷるぷると震えて、胸に膝が着きそうなほどきゅうと身体が縮むのが腕越しに伝わってくる。
ごちゅッごちゅッ、ごりゅっ、ぐちゅぐちゅぐちゅッ、
「ンくんっ、ンっッ、ンんッ! んっんッンっ、ッああっ!」
鼻での呼吸に限界が来た季衣がやっと唇を離した。
柊真の視界には、眉間にきゅっと皺を寄せて眉尻は下がっていて、ギュッと目を瞑る度に涙を零す季衣の顔があって。
「ひあっ!……ん''ぅッ、あっ!
あッ、あッ、とっま、とぉまッ、とぉまっ」
くっッッソ可愛いっッッ!!
あ''ぁもう出るっ!
「くっ、あっ、…………ッ。」
びゅるッ、びゅるるる~~ーッ。
「…ひッ、あ''あ''ぁぁ~~ーーーーッ」
ようやく見ることのできた恋人のあまりの可愛いさに、興奮のバロメーターが爆上がりして、柊真の方が先に達してしまい、一拍遅れて身体の全てを縮こませるように季衣も達した。
なんかちょっと悔しいけどイッてる顔すらエロ可愛い。
ぬぷっと膣から己を出すと、季衣の蜜でてらてらと艶めかしく光るのが、これまたいやらしくて、早くも復活しかけている。
「はぁ、はぁっ、あし、つるかと、おもったっ。
あぶなかったぁ……、はぁ、はぁっ。」
姿勢を変えぬまま、自分のふくらはぎをすりすりと摩っている季衣だが、ひくひくした膣穴が丸見えだということに気づいているのだろうか。
「ごめん大丈夫?
一回水飲もっか。」
そう声をかけながら季衣の身体を起こす手伝いをする。
とにかく早くこの体勢を止めさせないと、このままぶち込みたくなるから。
ついでに邪魔くさく思っていたベルトも外しておく。
冷蔵庫からドリンクサービスの天然水を取り出して、キャップを外してから季衣に渡す。
「ありがと。」
「持てる?
……こぼさないようにね、ふふっ。」
「今日は……べろべろには…酔っ払ってないもんっ。」
柊真がなんと言わんとするのか意味を察したようで、弱々しい反論を繰り出してから、コクッ、コクッと水を口にした。
季衣からペットボトルを受け取って自分も水を口にしながら、あの日季衣が水をこぼさなかったら、自分達の今の関係もなかったかもしれないなと思った。
つるっと手が滑った時は神様のいたずらかなんて言ったが、なんだかんだ、あれも運命だったのだろうか。
今思えば、ちゃんと告白して、何回もデートして、キスして、それから身体を重ねた方が良かったのかもしれない。
なんて考えても無駄なことは分かっているのだけれど。
そういえば今日は家に帰るつもりだったから、コンドームを一枚しか持ってきていなかった。
「このへんにないかな……あった。」
ヘッドボードのあたりを探していると、三つ連なった箱があって、その中にサイズ別に入っていた。
四つほど繋がったままのものの一つだけをちぎって、残りはこそっとポケットの中に突っ込む。
「あ、珍しい、ゼロワンだ。」
「何それ、何が違うん?」
あ、そっか、知らないのか。
「いつも俺が買ってるのは0.03、これは0.01。
もっと薄いってこと。」
「うーーん?なんでいつもゼロワン?じゃないん?
薄い方が男の人は気持ちぃんじゃないん?」
「あーーっとね、
ちょっと高いから俺もあんま使ったことないんだよね。
あと単純に破れそうで怖い。」
それなりの値段なので、複数回が通常運転の人間にとってはコスパがいいとは言えない。
それに、今は技術が進んでいるからそんな事はほとんどないだろうけど、万が一があっては、また順番を間違えてしまうことになる。
何不自由ないように、もう少しお金を貯めて、今度は俺からきちんと言葉にして、結ばれて、ちゃんと二人で話し合って。
それから二人で家族を増やしていきたい。
もうそんな事を考えているのかと引かれるかもしれないが、今はもう季衣以外との未来しか思い描くことが出来ない。
「なぁ、柊真……。
さっきから考え事ばっかりやなぁ?」
色々ぐるぐると考えていたら、季衣にバレてしまった。
気のせいかもしれないが、こちらを見る彼女の視線が熱いように感じる。
「ごめん。」
「謝るようなこと考えてたん?」
「違うっ。
でも、きぃちゃんをほったらかすみたいになっちゃったから。」
「そうやなぁ、……柊真、それ貸して?」
「えっ、……これ?」
それと言いながら季衣が指を指したのは、柊真が手にするコンドームで。
「うん。
……着け方、きぃに教えて?」
何が彼女に火をつけてしまったのだろうか。
ていうか、追いつめ方がなんか誰かに似てるような………………………………………………………俺じゃん。
季衣をからかってる時の俺に似てるんだ
はーっ、我ながらタチ悪いなぁ。
「いいよ。」
やっぱりちょっとアルコール入れたの間違いだったかなぁ。
正しい裏表や空気の抜き方を教えて、そのまま自分の陰茎に宛てがい、季衣の手に自分の手を重ねて手順を教える。
「そのままスーッと下ろして、ん''っ、大丈夫。
そしたら皮ごと持ち上げるみたいに一回上に巻き戻す。
はぁーーッ、……うん、一緒にね。
そんで最後はもう一回下まで下ろす…………
ふッ、ン''……。」
はーーーー、やぁばいっ、出るかと思った。
季衣の細い指が俺のを握ってると思うと、背徳感でたまらなくなる。
自分で抜く時に思い出しそうで怖いな。
すりっ、
「ア''ッ、馬鹿ッ!」
季衣の手が柊真の雄根の先端に軽く触れて擦ろうとしていた。
そんな事されたら流石に出る。
「……あかん?」
なんで今日はこんなに小悪魔なんですか季衣さん。
上目遣いでも駄目です。
「だぁめ。
情けないけど、すぐ出ちゃいそうだから、また今度ね。」
「むぅ。」
なんだその可愛い声。
季衣がその気ならこっちにも考えがある。
「それじゃぁ俺ここに座ってるから、季衣が挿れて?」
「……分かった。」
季衣がやけに積極的なのに便乗して、随分前からして欲しかったことをどさくさに紛れてお願いすると、予想に反してすぐに了承の返事が帰ってきた。
おいでと手を広げると、季衣が柊真の首に腕を回して膝を立ててまたがったので、腰を支えながら蜜口に先端を含ませる。
「んっ、……はぁ、はぁ、んーーっ、すぅはぁ、
はぁ、はぁ、……ふぅゔっ、」
押し出されるように息を吐きながら彼女が腰を落としていくが、
「はぁッ、柊真っ、…ッむりぃ、おっきぃッ。」
先が奥に届く前にストップした。
おっきいとか言わないで、もっとデカくなるっ。
ていうか、きぃちゃんのなかがキツいの間違いじゃない?
「大丈夫、いつもちゃんと全部挿入ってるよ。
力抜いて……って難しいか。
こっち向いて?」
酸欠になるほどでは無いが、ふわふわと気持ちよくなれるように、唇を合わせてじっとりねっとりと舌を絡ませる。
腰に回していた手を季衣の耳の裏に添えて、親指ですりすりと耳たぶを擦ると、鼻から漏れる声が一段と甘くなった。
膝から徐々に力が抜けると、ずずっと重力と自重で自然に奥まで挿入り込む。
「ふー……、ほら、根元まで挿入った。」
あまりのもどかしさに、季衣の腰をぐっと引き寄せてしまいたかったが、何とか我慢してようやく最奥に辿り着いた。
「はぁーっ、……柊真の、…………アツいっ。」
力が入らなくなった身体を柊真に預けて、首に腕を回したまま熱い息を吐いている。
「うん、……季衣のなかも…熱いよ。」
いつもより隔てるものが薄いからか密着感がヤバくて、熱がダイレクトに伝わってくる。
ぐちゅっ
「やぁッ、とっ、ま、…動かんっ、でっ!」
( 訳:柊真は動かないで! )
そろそろいいかなと腰をくいっと動かしてみたら、季衣に怒られた。
なんで今日はそんなに燃えてるの?
「今日はっ、きぃが……がんばるのっ!」
……………………頑張っちゃうかぁ。
もうこれ生殺しだよ。
俺が違う意味で頑張らないといけないやつじゃん。
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