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第42話 王立魔法学園、入学
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それから数日後――
ついに、その日がやって来た。
王立魔法学園の入学式。
ルークとミアは、世話になった宿の部屋で荷物をまとめ、簡単な挨拶を済ませて宿を引き払った。
これから先は、学園の寮での生活になる。
「……いよいよ、学園だな」
ルークが小さく呟くと、
ミアは少し緊張した様子で頷いた。
「うん……なんか、実感わいてきた」
二人は並んで学園へ向かう。
朝の王都はいつも以上に人が多く、
学園の正門前には、正装した新入生たちが集まっていた。
*
入学式は、学園の大講堂で行われた。
高い天井。
整然と並ぶ座席。
壇上には、学園長をはじめとした教員や来賓が並んでいる。
厳かな空気の中、式が始まった。
学園長エルドリヒ・ヴァルツァーの挨拶。
来賓たちの祝辞。
どれも長くはあったが、
新入生たちは皆、真剣な表情で耳を傾けていた。
そして――
次に呼ばれた名前。
「生徒会長、セシリア」
その瞬間、講堂がざわめいた。
ルークは、思わず背筋を伸ばす。
壇上へ向かうセシリアの姿は、
宿で見せていた柔らかな表情とは違い、
凛とした威厳に満ちていた。
背筋を伸ばし、
一礼してから、前に立つ。
「新入生の皆さん。
本日は、王立魔法学園へのご入学、おめでとうございます」
澄んだ声が、講堂に響く。
近くから、ひそひそと声が聞こえてきた。
「……無詠唱の才女……」
「セシリア様だ……」
「……かっこいい……」
だが、セシリアはそれを意に介することなく、
新入生へ向けて、まっすぐ言葉を紡いでいく。
「この学園で過ごす日々は、
決して楽なものばかりではありません」
「ですが――
努力した分だけ、必ず力になります」
「どうか、自分自身の可能性を信じ、
この学園で多くを学んでください」
その姿を見ながら、
ルークは小さく微笑んだ。
(……お姉ちゃん、すごい)
挨拶を終え、
セシリアが一礼して壇上を降りると、
講堂には拍手が広がった。
続いて、新入生代表の挨拶。
その後も、式は滞りなく進み、
入学式は無事に終了した。
*
式の後、
新入生たちは掲示板の前へ集まった。
クラス分けの発表だ。
「……あった」
ルークは、自分の名前を見つける。
「D組……か」
「……ルーク!」
隣から、嬉しそうな声。
ミアだった。
「同じクラスだよ!」
「……よかった」
ほっとしたように答える。
二人で教室へ向かい、
D組の教室に入った。
すでに何人かの生徒が席についており、
ざわざわとした雰囲気が漂っている。
ミアがルークの隣に来て、
小声で言った。
「同じクラスで、ほんとによかった」
「……うん」
その時――
「あ、あの……」
後ろから、控えめな声がした。
振り返ると、
そこに立っていたのは、見覚えのある少女だった。
王都へ来た初日。
路地裏で助けた、あの女の子。
「……この前は」
「助けてくれて、ありがとうございました」
深々と頭を下げる。
「……あれから、大丈夫だった?」
「はい。おかげさまで」
少し緊張しながらも、
少女は名乗った。
「あ、すみません……
私、ニーナって言います」
「……ルーク」
「……ミアです」
「よろしくね」
ミアがにこっと笑う。
「よ、よろしくお願いします」
ニーナは、少し安心したように笑った。
三人で軽く言葉を交わしていると、
教室の扉が開いた。
「おーい、いつまでも立ってないで席に着け」
入ってきたのは、
やや無精ひげの男性教員だった。
「今年一年、
お前らD組の担任になった、テオだ」
そう名乗り、
黒板の前に立つ。
「まずは、授業の進め方と学園の規則だ」
テオは淡々と説明を続けていく。
授業の構成。
実技演習の注意事項。
寮での生活ルール。
その日はガイダンスのみで、
授業は行われなかった。
*
解散後。
ルークは男子寮へ。
ミアとニーナは女子寮へ向かう。
「……また、あした」
「うん。明日から、授業だね」
「……がんばろ」
それぞれの道で別れ、
寮の部屋へと入る。
ベッドに腰を下ろし、
ルークは天井を見上げた。
(……始まったな)
学園生活。
新しい仲間。
新しい学び。
期待と、不安が入り混じる中、
新入生たちは、それぞれの思いを胸に、
静かに眠りへと落ちていった。
――明日から始まる日々が、
どんな未来へ繋がっていくのかを、
まだ誰も知らずに。
ついに、その日がやって来た。
王立魔法学園の入学式。
ルークとミアは、世話になった宿の部屋で荷物をまとめ、簡単な挨拶を済ませて宿を引き払った。
これから先は、学園の寮での生活になる。
「……いよいよ、学園だな」
ルークが小さく呟くと、
ミアは少し緊張した様子で頷いた。
「うん……なんか、実感わいてきた」
二人は並んで学園へ向かう。
朝の王都はいつも以上に人が多く、
学園の正門前には、正装した新入生たちが集まっていた。
*
入学式は、学園の大講堂で行われた。
高い天井。
整然と並ぶ座席。
壇上には、学園長をはじめとした教員や来賓が並んでいる。
厳かな空気の中、式が始まった。
学園長エルドリヒ・ヴァルツァーの挨拶。
来賓たちの祝辞。
どれも長くはあったが、
新入生たちは皆、真剣な表情で耳を傾けていた。
そして――
次に呼ばれた名前。
「生徒会長、セシリア」
その瞬間、講堂がざわめいた。
ルークは、思わず背筋を伸ばす。
壇上へ向かうセシリアの姿は、
宿で見せていた柔らかな表情とは違い、
凛とした威厳に満ちていた。
背筋を伸ばし、
一礼してから、前に立つ。
「新入生の皆さん。
本日は、王立魔法学園へのご入学、おめでとうございます」
澄んだ声が、講堂に響く。
近くから、ひそひそと声が聞こえてきた。
「……無詠唱の才女……」
「セシリア様だ……」
「……かっこいい……」
だが、セシリアはそれを意に介することなく、
新入生へ向けて、まっすぐ言葉を紡いでいく。
「この学園で過ごす日々は、
決して楽なものばかりではありません」
「ですが――
努力した分だけ、必ず力になります」
「どうか、自分自身の可能性を信じ、
この学園で多くを学んでください」
その姿を見ながら、
ルークは小さく微笑んだ。
(……お姉ちゃん、すごい)
挨拶を終え、
セシリアが一礼して壇上を降りると、
講堂には拍手が広がった。
続いて、新入生代表の挨拶。
その後も、式は滞りなく進み、
入学式は無事に終了した。
*
式の後、
新入生たちは掲示板の前へ集まった。
クラス分けの発表だ。
「……あった」
ルークは、自分の名前を見つける。
「D組……か」
「……ルーク!」
隣から、嬉しそうな声。
ミアだった。
「同じクラスだよ!」
「……よかった」
ほっとしたように答える。
二人で教室へ向かい、
D組の教室に入った。
すでに何人かの生徒が席についており、
ざわざわとした雰囲気が漂っている。
ミアがルークの隣に来て、
小声で言った。
「同じクラスで、ほんとによかった」
「……うん」
その時――
「あ、あの……」
後ろから、控えめな声がした。
振り返ると、
そこに立っていたのは、見覚えのある少女だった。
王都へ来た初日。
路地裏で助けた、あの女の子。
「……この前は」
「助けてくれて、ありがとうございました」
深々と頭を下げる。
「……あれから、大丈夫だった?」
「はい。おかげさまで」
少し緊張しながらも、
少女は名乗った。
「あ、すみません……
私、ニーナって言います」
「……ルーク」
「……ミアです」
「よろしくね」
ミアがにこっと笑う。
「よ、よろしくお願いします」
ニーナは、少し安心したように笑った。
三人で軽く言葉を交わしていると、
教室の扉が開いた。
「おーい、いつまでも立ってないで席に着け」
入ってきたのは、
やや無精ひげの男性教員だった。
「今年一年、
お前らD組の担任になった、テオだ」
そう名乗り、
黒板の前に立つ。
「まずは、授業の進め方と学園の規則だ」
テオは淡々と説明を続けていく。
授業の構成。
実技演習の注意事項。
寮での生活ルール。
その日はガイダンスのみで、
授業は行われなかった。
*
解散後。
ルークは男子寮へ。
ミアとニーナは女子寮へ向かう。
「……また、あした」
「うん。明日から、授業だね」
「……がんばろ」
それぞれの道で別れ、
寮の部屋へと入る。
ベッドに腰を下ろし、
ルークは天井を見上げた。
(……始まったな)
学園生活。
新しい仲間。
新しい学び。
期待と、不安が入り混じる中、
新入生たちは、それぞれの思いを胸に、
静かに眠りへと落ちていった。
――明日から始まる日々が、
どんな未来へ繋がっていくのかを、
まだ誰も知らずに。
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