7 / 8
変化
しおりを挟む
僕と春は晴れて大学生になった。僕は第一志望の大学に合格した。春は同じ大学にとは行かなかったけど同じ京都の大学に行くことになった。同じ京都の大学に行くことになって二人揃って喜んだ。
大学はじめはお互い忙しかったのだけれど、二週間ほど経った後はお互い大学にも慣れてきて時間に余裕が出るようになった。週末はお互いの家に行ってともに時を過ごした。
大学生といえばバイトやサークルに明け暮れるという人もいるかもしれないが、僕と春はバイトもサークルも入らなかった。二人の時間を過ごしたいという春の提案だった。
おかげで大学では友達は一人もいなかった。授業で会う友達なんてそんなに仲良くなれないし、僕の唯一の心の拠り所は春しかいなかった。このころの私は完全に彼女に依存してしまっていた。もう彼女なしの人生なんて考えられなかった。
そのまま一年ほどの歳月が流れた。相変わらず毎日lineをしているし関係も良好だ。お互いに目立った変化はないのだが、私は言い知れぬ不安を感じていた。
まず彼女はバイトをし始めた。そろそろ自分で自由に使えるお金が欲しいとのことだった。特に止める理由なんてないのだが、私は彼女が変わってしまったような気がして少し寂しく感じた。私はバイトなどやる気が起きなかった。
そのころから彼女が変わったような気がした。人間的序列が春の方が上になった感覚が。私はバイトすらできない臆病者だと言われている気がした。
それから彼女は友達と頻繁に遊ぶようになった。大学の友達だけでなく高校の頃の友達ともよく遊ぶようになった。高校の頃は脇目もふらず私だけを見ていたというのに。私に友達と遊ぶなと強要していたくせに。
私は彼女に友達と遊んでほしくないと思っていたが、それを口に出すことはできなかった。なんでだろう。重くなりたくなかったから。友達がいないみじめな自分を認めたくなかったから。たぶん両方だ。
だんだん私は不安を感じていった。彼女は私の前では笑顔でいい子ぶっているが、裏では私の悪口を言っているのではないかとさえ思うようになっていた。一種の被害妄想だ。
そんな私はついにやってはいけないことをしてしまった。これをやってしまってはもう信頼など得られないだろう。二人の間に亀裂が入ることは明白だった。しかし、私はそれをやってしまった。
決行したのは二人で家に泊まった時だった。春がお風呂に入ったタイミングで私は彼女にスマホに手を付けた。暗証番号は日頃から後ろでチェックしていたのですぐにわかった。
彼女のlineを見ると直近で知らない男とlineをしていた。ダメだと思いながらもトーク履歴を見てみた。
『私の彼氏ってなんか男っぽくないんだよね(笑)』
『なんか頼りないっていうかさー』
『こんな人なら付き合わなかったらよかった(笑)』
私はその場から消えたくなった。
大学はじめはお互い忙しかったのだけれど、二週間ほど経った後はお互い大学にも慣れてきて時間に余裕が出るようになった。週末はお互いの家に行ってともに時を過ごした。
大学生といえばバイトやサークルに明け暮れるという人もいるかもしれないが、僕と春はバイトもサークルも入らなかった。二人の時間を過ごしたいという春の提案だった。
おかげで大学では友達は一人もいなかった。授業で会う友達なんてそんなに仲良くなれないし、僕の唯一の心の拠り所は春しかいなかった。このころの私は完全に彼女に依存してしまっていた。もう彼女なしの人生なんて考えられなかった。
そのまま一年ほどの歳月が流れた。相変わらず毎日lineをしているし関係も良好だ。お互いに目立った変化はないのだが、私は言い知れぬ不安を感じていた。
まず彼女はバイトをし始めた。そろそろ自分で自由に使えるお金が欲しいとのことだった。特に止める理由なんてないのだが、私は彼女が変わってしまったような気がして少し寂しく感じた。私はバイトなどやる気が起きなかった。
そのころから彼女が変わったような気がした。人間的序列が春の方が上になった感覚が。私はバイトすらできない臆病者だと言われている気がした。
それから彼女は友達と頻繁に遊ぶようになった。大学の友達だけでなく高校の頃の友達ともよく遊ぶようになった。高校の頃は脇目もふらず私だけを見ていたというのに。私に友達と遊ぶなと強要していたくせに。
私は彼女に友達と遊んでほしくないと思っていたが、それを口に出すことはできなかった。なんでだろう。重くなりたくなかったから。友達がいないみじめな自分を認めたくなかったから。たぶん両方だ。
だんだん私は不安を感じていった。彼女は私の前では笑顔でいい子ぶっているが、裏では私の悪口を言っているのではないかとさえ思うようになっていた。一種の被害妄想だ。
そんな私はついにやってはいけないことをしてしまった。これをやってしまってはもう信頼など得られないだろう。二人の間に亀裂が入ることは明白だった。しかし、私はそれをやってしまった。
決行したのは二人で家に泊まった時だった。春がお風呂に入ったタイミングで私は彼女にスマホに手を付けた。暗証番号は日頃から後ろでチェックしていたのですぐにわかった。
彼女のlineを見ると直近で知らない男とlineをしていた。ダメだと思いながらもトーク履歴を見てみた。
『私の彼氏ってなんか男っぽくないんだよね(笑)』
『なんか頼りないっていうかさー』
『こんな人なら付き合わなかったらよかった(笑)』
私はその場から消えたくなった。
0
あなたにおすすめの小説
遠回りな恋〜私の恋心を弄ぶ悪い男〜
小田恒子
恋愛
瀬川真冬は、高校時代の同級生である一ノ瀬玲央が好きだった。
でも玲央の彼女となる女の子は、いつだって真冬の友人で、真冬は選ばれない。
就活で内定を決めた本命の会社を蹴って、最終的には玲央の父が経営する会社へ就職をする。
そこには玲央がいる。
それなのに、私は玲央に選ばれない……
そんなある日、玲央の出張に付き合うことになり、二人の恋が動き出す。
瀬川真冬 25歳
一ノ瀬玲央 25歳
ベリーズカフェからの作品転載分を若干修正しております。
表紙は簡単表紙メーカーにて作成。
アルファポリス公開日 2024/10/21
作品の無断転載はご遠慮ください。
実在しないのかもしれない
真朱
恋愛
実家の小さい商会を仕切っているロゼリエに、お見合いの話が舞い込んだ。相手は大きな商会を営む伯爵家のご嫡男。が、お見合いの席に相手はいなかった。「極度の人見知りのため、直接顔を見せることが難しい」なんて無茶な理由でいつまでも逃げ回る伯爵家。お見合い相手とやら、もしかして実在しない・・・?
※異世界か不明ですが、中世ヨーロッパ風の架空の国のお話です。
※細かく設定しておりませんので、何でもあり・ご都合主義をご容赦ください。
※内輪でドタバタしてるだけの、高い山も深い谷もない平和なお話です。何かすみません。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
元カノと復縁する方法
なとみ
恋愛
「別れよっか」
同棲して1年ちょっとの榛名旭(はるな あさひ)に、ある日別れを告げられた無自覚男の瀬戸口颯(せとぐち そう)。
会社の同僚でもある二人の付き合いは、突然終わりを迎える。
自分の気持ちを振り返りながら、復縁に向けて頑張るお話。
表紙はまるぶち銀河様からの頂き物です。素敵です!
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる