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モノグサ彼氏とラブラブ大作戦っ!
Chapter 15
しおりを挟む五月もあっという間に半分が過ぎた。
ゴールデンウィーク明けにようやく天馬とのファーストキスを済ませた俺は、次なるステップへと向け――。
「んっ……ゃ、ぁ……」
現在密かにアナル開発中。
溝口さんの言っていた準備とやらが、まさかアナル開発のことだとは思いもしなかった。アナルって開発するものだったんだ。
俺が勇気を振り絞り、光稀に
『天馬とエッチするにあたって、俺が何か準備することってあるの?』
と聞いてみたところ、光稀は
『そうだね。絶対にしておかなくちゃいけない準備っていうものは正直言ってないとは思うけど、初めてで絶対に失敗したくないのであれば、やっておいた方がいいことはあるよ』
と教えてくれた。
そして、その“やっておいた方がいいこと”というのがアナル開発だった。
光稀が言うには
『個人差はあるだろうけど、女の子だって初めての時はめちゃくちゃ痛いって言うし、痛過ぎて挿入を断念したって話も聞いたことあるよ。逆に全く痛みを感じなかった子もいるみたいだけど。とにかく、身体に男性器を受け入れる器官がある女の子でさえ、破瓜の痛みには耐えられないって言うんだから、もともと身体に他人を受け入れるための器官がない男には、自分の体内に他人の進入を許すのって容易なことじゃないんだよね。智加が思い描いているようなセックスを最初から天馬としたいのであれば、事前の準備は必須になってくるかもね。じゃなきゃ、初めてでいきなり挿入は無理だと思うよ? 仮に挿入ったとしても気持ち良くはなれないと思う』
ということらしい。
そんな話を聞いてしまったら、天馬との初めてのエッチで失敗したくないし、気持ち良くもなりたい俺としては、「その準備とやらをしなくてはっ!」ってなる。
ちなみに、光稀は一臣との初めての時は痛くて挿入は無理だったらしい。
もともと光稀は一臣とそこまでの関係はまだ考えていなかったみたいで、そのための準備も全くしていなかったそうだ。
でも、なんだかんだとそういう流れになってしまい、光稀もその場の雰囲気に流されて、シてもいいかな、と思ったようだ。
ところが、いざ自分の中に一臣の指が一本挿入されただけでも物凄い違和感で、二本挿入ってきた時点で「もう無理!」ってなったそうだ。
痛みと違和感でエッチどころじゃなくなった光稀は、結局その日は一臣と一緒にナニを擦り合っただけで終わりにして、その後、一臣の協力も得ながら一臣との初エッチに向けての準備――つまりはアナル開発に乗り出したのだという。
それでも、慣れるまでには結構大変だったみたいだし、中が擦れる感覚を“気持ちいい”と感じられるようになるまでにもだいぶ時間が掛かったらしい。
更に光稀は
『天馬は背が高いぶんアレも大きいだろうから、天馬との初エッチで気持ち良くなりたいなら、智加のお尻が淫乱にならなきゃ無理そうだね』
とまで言った。
お尻が淫乱とは……。何故ピンポイントでお尻だけ? 俺の身体がいい感じに感じやすくなってくれて、天馬を受け入れやすい身体になればいいだけなのでは?
お尻だけ淫乱になってしまったら、なんか凄く変態っぽくて嫌だし……。
とまあ、色々と思うところはあるものの、光稀に準備とやらの具体的なやり方まで教えてもらった俺は、早速その日の夜からアナル開発に乗り出したわけだけど――。
「ぅあっ……ん……これ、ほんとに慣れる日なんて来るの?」
今現在、自分の指一本お尻の中に突っ込んだだけでも物凄い違和感で、どう頑張っても“気持ちいい”とは感じられなかった。
光稀は俺がアナル開発を始めるにあたり、「あった方がいいよ」と未開封のローションを一本プレゼントしてくれたわけだけど、ローションなんてものを使うのも初めてだった俺は、ローションのぬるぬるに慣れることさえ難しく感じられた。
でも、実際に指をお尻の中に挿れる時、ローションがあるのとないのとでは大違いだった。
ぬるぬるするのが嫌だからと、ローションを使わずに指を挿れようとしようものなら、中が引き攣れる痛みでアナル開発どころじゃなくなる。これは確かにあった方が断然いい。
更に、俺が光稀にアナル開発のやり方を教えてもらった翌日には、一臣からアナル開発に役立つグッズまでわざわざ買い与えてもらったりもしたのだけれど――一臣はそれを俺に渡す時、物凄くいい笑顔で「頑張れよ」と言ってきた――、そっちはまだ使えるような段階ではなかった。
だって、まだようやく自分の指が一本挿入るようになっただけだもん。一臣のくれたアナル開発グッズは俺の指二、三本分の太さがあるようには見えるから、たった一本の指でふぅふぅ言っている俺には使うのが早過ぎる。
きっとそれが使えるようになる頃には、俺のアナルもだいぶ開発された後って証拠になるんだろうけれど、光稀と違って恋人の協力なしでアナル開発をしようとするのも盛り上がりに欠けるっていうか、なかなかエッチな気分にすらなれないものがあるんだよね。
そりゃもちろん俺だって男だし、それなりの年頃ではあるからオナニーくらいはしてるけど、アナル開発と普通のオナニーってちょっと違う感じがするんだよね。
普通のオナニーはイくのが目的だから、ナニを擦って気持ち良くなるのが当たり前だけど、アナル開発は気持ち良くなるための準備だから、最初は全然気持ち良くないし、自分のお尻に自分の指を突っ込んでいる姿も滑稽で情けないものがある。
客観的に自分の姿を思い浮かべた時、“何が悲しくて、俺は自分のお尻に指なんか突っ込んでいるんだろう”って思うと悲しくなるし。
これが光稀のように、恋人からの協力があってアナル開発をしているのであれば、“開発”と言うより“前戯”と捉えることもできて、それなりに気持ちが昂ぶってくれそうなんだけどな。
(もし、今俺のお尻の中に突っ込まれている指が俺自身の指じゃなくて天馬の指だったら……)
なんか凄く興奮できそうだし、天馬の指が俺の中に挿入されているだけで感じられちゃいそうに思える。
でも、俺が天馬に内緒でアナル開発を始めたことを、当然天馬は知らないし気付いてもいない。そんな状況では天馬からの協力は得られないよね。
そもそも天馬は
『天馬の性欲ってどうなってるの?』
って聞きたいくらい、俺の前では性に対して淡白だ。天馬って普段オナニーしてるのかな? シてないってことはないだろうけど、そんな気配を一向に感じられないんだよね。
俺は天馬との妄想が癖になってしまっているところもあるから、性欲はわりと強めなんじゃないかと思う。オナニーだって週に四、五回はしちゃってるもん。
天馬との共同生活の中で、一番気を遣うところがそこだったりする。
いくら男同士とはいえ、さすがにオナニーしてるところは見られたくないし、見ちゃいけないって思うもんね。
一臣や光稀から言わせれば
『恋人同士なんだから問題ないでしょ?』
って感じなのかもしれないけれど、セックスもまだな今の段階じゃね。お互いのそんな場面を見てしまったら気まずくなるだけって気がするよ。
だから俺、オナニーする時はいつも天馬に気付かれないよう、天馬が眠った後であろう夜中とか、天馬が絶対に入って来ないであろうお風呂の中とかで、声を殺しながらシてるんだよね。
実は気持ち良くなってくると自然と声が出てしまう俺にとって、声を我慢することはちょっと辛かったりもするんだけれど、我慢してできないことはない。実家でスる時も我慢してたし。自分で触って自分で気持ち良くなっている声を天馬に聞かれてしまうことにも抵抗があるし恥ずかしい。
そんなわけだから、オナニーは頻繁にしているものの、微妙に欲求不満だったりもする。しかし――。
「んっ……んんっ……ぁ……」
今日はその不満も多少は解消されそうである。
何故なら、今この家の中にいるのは俺一人だから。
天馬はどこに行ったのかと言うと、今から二時間ほど前。大学から帰って来てすぐに
『なんか急にバイトに来られなくなった人がいるらしくて、少しでもいいからシフトに協力して欲しいって頼まれたから行ってくる。智加は家でゆっくりしてな』
と言って、普段なら休みのはずのバイトに出掛けてしまった。
最初は“天馬がいないなんて寂しいな”と思っておとなしくしていた俺だけど、しばらくすると“天馬がいないのであれば”と、なかなか思うような成果を得られないアナル開発を始めてしまったわけである。
だけど、アナル開発をメインに頑張ってみても全然気持ち良くなれないし、気分もちっとも乗ってこないから、後ろと一緒に前も弄ってみることにした。
すると、前を弄る気持ち良さで、お尻の中に突っ込んでいる指の違和感が少しだけ薄れてくれたような感じがした。
なるほど。お尻の中は気持ちいいことをしながら一緒に弄ると、少しずつ気持ちいい感覚に変わっていくのかもしれない。
光稀が教えてくれたやり方とは少し違うけど。これもいわゆる“個人差”ってやつなのかもしれない。
光稀は恋人に“シてもらっている”っていう時点で多少の興奮や気持ちの昂りがあって、身体が感じやすくなっていたと思うんだよね。もしかしたら光稀が憶えていないだけで、アナル開発中にお尻の孔以外の場所にも一臣からの愛撫を受けていたかもしれないし。
大体、アナル開発だなんて恋人同士で思う存分イチャイチャできるであろうイベントで、一臣が光稀のお尻の孔だけを愛撫していただなんてありえないよ。絶対いっぱいちゅーとかしてるし、光稀の身体が自分好みの感じやすい身体に変化するよう、他の部分だって絶対に弄ってるはずなんだから。
「んんっ……こっ……このまま……前と一緒に弄ると気持ち良くなれる……かもっ……ん」
前と一緒にお尻の中を弄ると違和感が薄れていくことに味を占めた俺は、前と後ろを同時に弄り続けながら、今度は気持ちをもっと昂らせる方法を考えた。
これはそんなに難しいことではなかった。むしろ俺の癖というか、得意分野を利用すればいい。
「ぁっ、んん……天馬っ……」
そう。これを天馬がシてくれていると想像、錯覚すればいいんだ。
俺は自分で自分を弄りながら、それを全部天馬がシてくれていることだと思い込むようにしてみた。
天馬の大きな手が俺のナニを甘く締め付けるように握り、俺の反応を確かめながら上下に擦り上げ、それと同時にお尻の孔に突き立てた細くて長い指で、中をじっくり解すように掻き回してくれる……なんて想像をしただけで、俺の気持ちは昂り、追い詰められてもいった。
「ぁんっ……んっ……天馬っ……ぁんんっ……」
いつもは我慢している声を我慢しないことも、俺の気持ちを更に昂らせてくれる。
こういう時、散々天馬で妄想してきた脳味噌が本当に役に立つ。俺が天馬にシてもらっているんだって思い込もうとすればするほど、本当にそうだと錯覚してきちゃうんだから。
いつの間にやらアナル開発と言うより、お尻の孔を弄りながらのオナニーになってしまった俺は、その快楽にすっかり溺れ、まるで泣いているかのような幼い声をひっきりなしに上げながら、快楽の高みへとどんどん昇り詰めていった。
その際、部屋の外から何やら物音が聞こえた気がしなくもなかったけれど、自慰行為に没頭している俺はその音を特に不審に思いもせず、音の原因についても深く考えたりはしなかった。
「天馬っ……ぁんっ……天馬っ……」
いっぱい天馬の名前を呼んで、いっぱい息も弾ませた俺は――。
「も……ィっちゃぅっ……イっちゃうよ……天馬ぁ……」
天馬の手に前と後ろをいっぱい弄られている妄想をしたまま
「あぁぁぁんっ!」
前と後ろを同時に弄りながら、ついに絶頂を迎えた。
俺が身体を絞るようにして震わせながら射精をした瞬間、俺の中が俺の指をきゅうぅっと締め付けるみたいに痙攣して、それがなんだか気持ち良く感じてしまった俺は、お尻の中が気持ち良くなる感覚がちょっとだけわかったような気もした。
本当は中に“いいところ”っていうのがあるらしくて、そこで気持ち良くなれるようになったら中だけでイけるようになるって聞いたんだけど、アナル開発を始めてまだ日が浅い俺は、少しでも中で“気持ちいい”と感じられるようになっただけでも大前進って感じかも。
「あ、んん……」
射精の後も何度か自分を擦り上げ、残滓まで全て絞り出した俺は、襲い掛かってくる倦怠感にぐったりと身体をベッドの上に預けると、満足しきったような溜息を吐いた。
やっぱり一人エッチする時は天馬で妄想するのが一番気持ち良くなれちゃう。
天馬でいっぱいエッチな妄想をしてきた俺は、天馬が自分に何かしてくれている姿を想像するだけで、ナニが勃っちゃいそうになるくらいなんだから。
「でも、お尻で気持ち良くなるのって難しいなぁ……」
結局、今回は後ろで気持ち良くなってイけたわけじゃなくて、前で気持ち良くなったついでに後ろも気持ち良くなった気がしただけで、俺がお尻だけで気持ち良くなるにはまだまだ開発が必要って感じ。
今のところ、この辺りが俺のいいところなのかな? っていう大体の場所はわかってきたんだけど、そこを触ってもぞわぞわするだけで、気持ちいいとはならないし。俺の指だと微妙にそのいいところを刺激しきれないっていういうか、届かないんだよね。俺の手は小さいから指も短いし。
「俺のお尻を天馬が開発してくれたら、すぐに気持ち良くなれちゃいそうなのにな」
天馬にシてもらっているという妄想だけで、後ろで気持ち良くなれた気分を味わえたんだから、実際に天馬が俺のアナルを開発してくれたら、俺は物凄い速さでアナル開発が完了しそうだよ。天馬の細くて長い指なら、俺のいいところもグイグイ刺激してくれそうだし。
「あー……早く天馬とエッチがしたいよぉ……」
一人でスるのもそれはそれで気持ちがいいんだけれど、恋人の天馬と一緒に住んでいるのに、自分で自分を慰めるだけの日々も虚しい。
とっくに予想ができていたことではあるけれど、俺は天馬とファーストキスをしたことにより、もっともっと……と天馬を求めるようになっていた。
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