悪役令嬢を見守る王子の執事になった

中華料理

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魔法の世界です

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アラン様とマリアンヌ様の初対面からかれこれ3年が経とうとしております。ということは、もうすぐ学園生活が始まるのです。

このナイトハルト王国では、13歳から4年間、爵位を承っている家系の御令息御令嬢は、国立ウィルリン学園に通う事が義務付けられているのです。もちろん王太子であらせられるアラン様も例外ではありません。

アラン様方は今年で13歳とならせられ、もうすぐ学園に通うこととなるのです。

この国立ウィルリン学園の生徒はほぼ貴族なのですが、一部例外がございます。

【魔法適性が80を超えるものは貴族平民問わず王の定めし学園にて学び、国に貢献する事を義務とする】

これは、国法から一部抜粋したものです。魔法適性が高い者は平民でも王の定めた学園に進学することが義務付けられているのです。この【王の定めし学園】にはもちろん国立ウィルリン学園も該当します。

どうかしましたか?魔法があるとか聞いていない?それはそれは、申し訳ございません。私の不徳の致すところにございます。配慮が行き渡らないとは、執事としてまだまだですね……。

この世界には、地球と違うところが多々ございます。「魔法」もその内の一つです。この世界は科学が地球よりも発達していない代わりに「魔法」を使うことによって日々の生活をより便利なものとし、就職にも必要な能力となっております。異世界様々ですね。

という私にも魔法適性があります。適正値には上限がない、という話は耳にしますが、それが100を超えるということは滅多にございません。一般的な数値は大体40から50程度。60以上ともなればそこそこ出来る、といったところでしょうか。職業の1つとして魔法騎士団や魔法研究団といったものがあるのですが、これらは魔法適性が80以上が条件となっております。………ちなみに、私の適性値は46。まずまずなところです。

適性が無い、つまり0である、といった方は居ないわけではございませんが、これはこれで大層珍しいもので、大体の国民は幾らかは適性値があるものなのです。

適正値は大部分が先天的なものでございます。遺伝的因子の影響が強いのです。そして、適正値の強い遺伝子とは大体が貴族のものであり、だからこそ、ウィルリン学園の八割強が貴族なのでございます。しかし、平民でも適正値が強い者が居ないわけではございません。この国法が存在するのもそういった平民に適切な教育を施し、国に貢献させるためなのです。
 
魔法のことを話す上で、大事な事がもう1つございます。それは「魔物」の存在です。こちらもまぁ異世界あるあると言えばいいのでしょうか…。

魔物は、魔力を持ち、且つ自我が確立していない人外型のモノの総称です。スライムといったRPGゲームの序盤に出てくるようなモノから、ケルベロス等のあらゆる所でお目にかかる名前を持つ、強力な魔物も存在します。

魔物とは別に「魔族」も過去には存在したそうなのですが、現在においてはその存在は確認されておりません。過去の戦において絶滅したとか、遠北の彼方の辺境地に身を潜ませているとか、様々な憶測は流れておりますが、真実は解明されておりません。

魔族は魔物とは違い、人型を取る事が可能であり、自我も確立しているモノのことをいいます。人型であるといっても魔物の上位互換のような存在ですので、大体の魔族は人外型の方が本来の姿であることが大半のようです。ちなみに、これらの知識は過去の偉人の伝記等に書かれていたことです。

魔物という脅威はあるものの、この王国は周囲に強固な結界を張ってあるので、基本魔物が侵入してくるということはありません。更に、テイマーのような魔物を使役する職業や魔物を召喚する魔法もあるため、全ての魔物が危険というわけではないのです。

私も、王族の執事が魔法の1つや2つは使えないと外聞が良くないということだったので、まずまずな適性値なりに頑張って魔法を習得いたしました。生活魔法を中心に、御身を護衛するための攻撃魔法・補助魔法を少々、といったところですが。

王族の執事としてはやはり適正値がイマイチなようだったので、私の戦術は主に体術や剣になります。今では騎士団の副戦士長並には戦えるのではないかと。まぁこの話はまた後日、機会があればお話致しましょう。
 
まぁ、そういうわけで、アラン様達は学園生活を目前に控えているわけですが……。ひとつ、問題かあるのです。





このウィルリン学園、実は全寮制なのです。




もう一度言います。全寮制なのです。




……何を言いたいのかと申しますと、この全寮制、生徒の自立を促すことを目的とした制度なのです。しかし、だからといって今まで従者が側に控えていた生活をしてきた貴族にいきなり「自分のことは自分でやれ」といっても到底出来るわけがございません。そこで、執事やメイドの数に制限をつけることと相成ったのです。

その数、【一人】。

私は、アラン様の専属執事であり、恐れ多いことですが、執事長をやらせていただいております。ということは、十中八九、私がアラン様についていくことになる訳でして………。つまりですね。




…………アラン様の惚気を一身に受けることになるのです((白目))




今まで!数多の執事とメイドに分割していた惚気拝聴係の役目を!!私ひとりで!!行うわけなのですよ!!??どれだけ砂糖を吐き出させたいのですかね???大問題どころじゃありませんよ!?命の危機です!!脳が死滅しますよ!!??なんのためにいままで分割してきたと思っているのですか!!??皆の命を守るためですよ!!!この3年間さらに惚気に磨きがかかっているのです!!!週一回は必ず全員が惚気拝聴係につくようにローテーションを組まなければ誰かしら三途の川の向こうの乙姫に会うことになりますよ!!??あれ?乙姫は三途の川じゃないですね。これは失礼。






とりあえず、学園生活が鬱になるのは致し方ないことだと思う。誰か俺の代わりに逝ってくれ切実に。

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