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そら豆のフリッターエビ塩掛け
そら豆のフリッターエビ塩掛け7
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「俺は女の子とほとんど話したことがなくてさ、お父さんから聞かされるだけだったから。『女の子は華奢で壊れちまうからそっと触れ』とか『とても繊細だから言葉には気をつけろ』とかね」
そこでアリシャは腕まくりをしてルクに見せた。鹿のように折れそうな手足をイメージされたら、それは違う。アリシャはそこまでがっしりした体型ではないがそれでも筋肉はしっかりついている。
「こんなよ? 壊れないから安心して?」
ルクはアリシャの腕を触り、そのまま手首を自分の親指と人差し指で掴んでみせた。ゆったり掴んでいるのに、ルクの指は第一関節分余っている。
「筋肉はあるけど手首なんかこんなんなんだね。折れちゃうじゃん」
「折れないわよ」
でも華奢だよと言いながら手を離した。
「ところでアリシャの家族は?」
ルクの質問はごく自然なものだ。アリシャとレオを除けば皆、家族がいる。
「亡くなったの……。村が襲われて」
ルクには悪意もないのだからなんでもないようにさらりと言いたかったが、途中で突っかかり滑らかに言うことが出来なかったことを後悔した。案の定、ルクは本当に申し訳無さそうに謝罪した。
「謝らないで。私はこの村の皆さんに温かく接してもらって元気になれたし」
「でも辛いじゃないか。俺もお母さんを亡くした事は今でも──」
語尾が震えたのを感じて、アリシャの心まで震えてしまった。肉親を失った悲しみは簡単には癒えないのだ。アリシャだって防御がなければ未だに動き出すことも出来なかったかもしれない。
「あの……悲しいことを思い出させてしまってごめんなさい」
「こちらこそ、女の子に配慮が足らなかったよ」
アリシャは首を横に振って「そこは男女関係ないもの」と静かに否定した。
食べよう。と言ってから、ルクは「君が作った物なのに」と微笑んで、フリッターを口に入れた。
朱色の粉がパラパラとテーブルに落ち、ルクは払いながら美味しいと何度も何度も言ってくれていた。作ったものを美味しいと言ってもらえるのはアリシャにとってご褒美みたいなものなので、口角がつい上がっていく。
ふと自分に向けられている視線に気が付きそちらに顔を向けると、不機嫌そうなエドがこちらを睨みつけていた。
「なに?」
音には出さずにエドに口を動かして問うが、エドは「なんにも」とやはり音には出さずに答えた。
(何を怒っているのかしら……)
別にエドが不機嫌でも構わないと思いながらも、楽しかった気持ちが萎えていく。
(もー、エドの事なんてどうでもいいじゃない!)
それでもチラチラ様子を窺ってしまう。横を向いたエドはなんの関心もなさそうに一人開け放たれたドアの外を見つめていた。そんな横顔は確かに狼のように孤高で、アリシャはなんだか入り込めない壁を感じ寂しく思っていた。
そこでアリシャは腕まくりをしてルクに見せた。鹿のように折れそうな手足をイメージされたら、それは違う。アリシャはそこまでがっしりした体型ではないがそれでも筋肉はしっかりついている。
「こんなよ? 壊れないから安心して?」
ルクはアリシャの腕を触り、そのまま手首を自分の親指と人差し指で掴んでみせた。ゆったり掴んでいるのに、ルクの指は第一関節分余っている。
「筋肉はあるけど手首なんかこんなんなんだね。折れちゃうじゃん」
「折れないわよ」
でも華奢だよと言いながら手を離した。
「ところでアリシャの家族は?」
ルクの質問はごく自然なものだ。アリシャとレオを除けば皆、家族がいる。
「亡くなったの……。村が襲われて」
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「謝らないで。私はこの村の皆さんに温かく接してもらって元気になれたし」
「でも辛いじゃないか。俺もお母さんを亡くした事は今でも──」
語尾が震えたのを感じて、アリシャの心まで震えてしまった。肉親を失った悲しみは簡単には癒えないのだ。アリシャだって防御がなければ未だに動き出すことも出来なかったかもしれない。
「あの……悲しいことを思い出させてしまってごめんなさい」
「こちらこそ、女の子に配慮が足らなかったよ」
アリシャは首を横に振って「そこは男女関係ないもの」と静かに否定した。
食べよう。と言ってから、ルクは「君が作った物なのに」と微笑んで、フリッターを口に入れた。
朱色の粉がパラパラとテーブルに落ち、ルクは払いながら美味しいと何度も何度も言ってくれていた。作ったものを美味しいと言ってもらえるのはアリシャにとってご褒美みたいなものなので、口角がつい上がっていく。
ふと自分に向けられている視線に気が付きそちらに顔を向けると、不機嫌そうなエドがこちらを睨みつけていた。
「なに?」
音には出さずにエドに口を動かして問うが、エドは「なんにも」とやはり音には出さずに答えた。
(何を怒っているのかしら……)
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(もー、エドの事なんてどうでもいいじゃない!)
それでもチラチラ様子を窺ってしまう。横を向いたエドはなんの関心もなさそうに一人開け放たれたドアの外を見つめていた。そんな横顔は確かに狼のように孤高で、アリシャはなんだか入り込めない壁を感じ寂しく思っていた。
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