家に帰ると幼女ががお出迎えしてくれる日常

てる-たこ

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はじまり

TAS~とても 危ない 少女~

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慧は山積みにされた服から幼女に合いそうな服を選ぶ。もしかしたら自分の子供の頃の服がまだ残ってるかもしれないと探してみるが、なかった。どうやら処分されたようだ。

仕方なく一番楽そうなTシャツを手に取り幼女に渡す。幼女が着るとやはりブカブカだった。しかし幼女は

「てるてるぼうずみたい!」

と言ってくるくる回って喜んでいた。

冷静になって彼女をみると、かなり整った顔立ちをしていた。そこらのアイドルでは到底かなわない、洗礼された美しさを持っていた。

さらに、金髪で、ツインテールで、ロリ……

「お前乱数調整とかしてそうだな」
「らんすーちょうせー?」

幼女は可愛らしく首をかしげた。



「さて、どっから質問しようか…」

ひっくり返っていたソファーを直し、そこにTASさん(仮名)を座らせ、慧は質問を考えていた。

「えっと、まずなんで俺の家にいるの?」
「おぼえてない」

嫌な予感がする。しかし慧は質問を続ける

「どこから来たの?」
「しらない」

あっ…

「じゃあ、名前は?」
「わかんない」

これは…

「まさか、記憶喪失か?」
「きおくそーしつ?」

《幼女のデータ 2》

 記憶喪失


慧は髪をかきあげ、ため息をついた。想定していた中で一番厄介なパターンだった。

「これじゃ警察にお世話になるわけにはいかねぇな」

まず慧が考えていたのは"迷子"としてこの事件を処理することだった。空き巣は他の事件として扱ってもらおうと思っていた。しかし、名前も、お家も分からない迷子の子猫ようじょ相手では人間のおまわりさんでも手が出せないだろう。

ではありのままを話してみよう。

警察に『家が荒らされていて中には全裸の幼女がいた』と通報する。警察はすぐきてくれるだろう。そして慧の話を聞かずして彼に手錠をかけそのまま警察署までドライブ。
なんとか弁解しようと幼女に助けを求めるがなにもしらないの一点張り。
さらに見知らぬはずの青年を「お兄ちゃん」と呼ぶ。

詰みだ。
未成年者略取及び誘拐罪、その前に精神異常者だと思われるだろう。さすがに幼女では「22歳と年齢を詐称されていた」なんて言い訳はできない。

「どうにもなんねぇな…」
「大丈夫?元気出して!お兄ちゃん!」

TASさん(仮名)は呑気な声で応援してくれている。

「つーかさ」
「なに?」
「なんで"お兄ちゃん"って呼ぶんだ?俺は一人っ子だが」

慧は玄関のドアを開けた瞬間に浮かんだ疑問を投げかけた。

「え、だってお兄ちゃんでしょ?」
「いや、俺とお前は兄妹じゃないけど」
「でも、お兄ちゃんだよ?」

だめだ。この幼女に常識は通じない。

ここまでの会話と現状から、慧は一つの仮説を導き出した。

まず裏口から空き巣が入る。裏口は基本鍵をかけてない。空き巣が部屋を荒らしている時に、開けっ放しの裏口から幼女が入る。家の中で幼女と鉢合わせになった空き巣はなんらかの方法で彼女の記憶を奪い、服を脱がせ逃亡。そしてそこに俺が帰ってくる。

穴だらけで仮説と言えないような推察だったが、2、3回奇跡が起こらないとこんな状況は説明出来ない。

慧は考えに考え抜いた結果、一つの結論にたどり着く。

『もうどうにでもなれ』

「もういいや、とりあえず今日は泊まってけ」
「うん!」

幼女は嬉しそうに返事をした。
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