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第三章
反抗作戦へ向けて
しおりを挟む04
同じころ、ベネトナーシュ王国インギャルド基地内の研究施設。そこでは、未知の敵のヴェールをはがし、その正体と戦術を暴くという戦いが現在進行形で行われていた。
研究チームのリーダーは、魔族の軍人、ご存じディーネ・デモニラ・キンバ―。彼女は、若いころドローミ海で船員をしていて、海竜の生態に詳しかったことが買われて、リーダーに抜擢された。因果なものだ、とディーネは思う。当時のドローミ海は、漁業や交易で大儲けを狙えるチャンスがあった半面、もし海竜に遭遇して襲われれば、命を代価にすることになった。学者でもないのに自分が海竜に詳しく、本もいくつか出版していることにしたって、当時の仲間は全て海竜のエサになったか、波に呑まれて生き残っていないからに過ぎない。
「この転身、やはり何かに引き寄せられているように見える...。そして、敵セントウキの推定される進路と座標がこうか...」
なれないパソコンを使って、先だっての王立軍と海竜、敵機の戦いをCGで再現した映像を見て、ディーネはほぼ確信する。海竜は獰猛だが、向こう見ずではない。危険を感じれば逃げていくし、そもそも弱い獲物を見逃して強い獲物をわざわざ狩るような阿呆でもない。義勇軍の武器ギョライを撃たれて、さっさと逃げないのはどう考えてもおかしい。そして、現場にいた敵軍のセントウキの存在。となれば...。
「よう、みんな頑張ってるね。飯にしようぜ」
そういった潮崎が、ワゴンを押しながら研究室に入ってくる。
「え、もうそんな時間?あ...いい匂い...。もしかしてクリームシチュー!?」
ディーネは子供のように目を輝かせる。以前陸自の隊員が作ったクリームシチューを食べて、こんなにおいしいものがこの世にあったのかと思ったこともそうだが、なにより潮崎の手料理というのが嬉しくてしかたない。これが、ディーネのモチベーションを保つために、司令部が用意したご褒美だった。なんとも姑息だが、確かに効果的ではあった。舌が肥えていて、出先が器用な潮崎の料理は確かにうまい。
「うーん!美味しい♡シオザキ殿は料理までできるんだから、本当にすごいね!」
連日の研究と調べもので疲労していることもあり、野菜や肉を柔らかくなるまで煮込んだシチューは、食べるのに抵抗がなくていい。柔らかい白パンが添えられていて、シチューをまぶしながらいただくのがまた乙だ。
「それで、何か進展はあったかい?」
「うむ、それなんだ。これを見て欲しい。実はばかげた話に聞こえるかも知れないが、海竜には特殊な意思疎通方法があるという説があってだな...」
ディーネは食後のコーヒーに口をつけながら、自分の見解を説明していく。生物の知覚、意思疎通方法にもいろいろあるが、海の生き物のそれとして挙げられるのが、鋭い嗅覚や視覚、あるいは音と聴覚で探知や会話を行うエコーロケーション。海竜もエコーロケーションで会話しているのはよく知られている。だが、エコーロケーションだけでは説明のつかない行動を海竜は取ることがある。まったく言葉を交わさずに群れの個体を識別したり、暗闇の中で音もなく集団行動を取ったり。
「あるいは、思念同士による直接の意思疎通...。地球の言葉でいうならテレパシーに近い能力があるのかもしれない...。推測の域を出ないが、メグレス軍はそれを利用して海竜を誘導していたのでは...と」
ディーネの言葉は、潮崎には壮大過ぎてにわかには呑み込めないものだった。あれだけでかくて獰猛な生き物が、超能力のような力まで持っている?そんなのとどう戦えばいい?それに、メグレス軍は本当にその海竜を武器として利用する技術を持っている?一筋縄ではいかないと弱気にならずにはいられない。
「その話、詳しく聞かせてくれない?」
不意に、部屋のドアから声がする。振り向くと、声の主は身の丈20センチのピクシー族、若くして高名な学者であり、いくつもの特殊能力を持つことでも有名な人物。王国宮廷相談役にして、軍属でもある、メイリン・ピクシ・シュタイアーだった。
「もしあなたと私が思ってる通りなら、必ずうまくいく」
自信ありげに、メイリンはディーネに笑顔を向けた。
「全くあいつはこんな時に...」
潮崎は、基地に隣接する町を、人を探してうろうろしていた。目的の人物は携帯を鳴らしてもさっぱり応答せず、こうして探し回る羽目になっている。規定によって、非番の日でも義勇兵は制服か迷彩服の着用が義務づけられているが、町中警備や買い物の日本人義勇兵がたむろしていては、そうそう一人を見つけられるものではない。が、町のはずれの教会の前を通りがかってふと考える。そういえば、やつは以前修道女に粉をかけていた気が...。まさか...。教会の裏手に回ると、潮崎の予測は悪い方に当たっていた。
「あいつめ...こうなったら、なんとかやめさせないとな...」
潮崎は、一計を案じることにした。
橋本由紀保、28歳。ベネトナーシュ王国王立空軍第2航空師団第58航空隊、通称”アールヴ隊”所属。二等空尉。コールサインはアールヴ5。
ふっくりしているが、肉感的で妖艶、申し分のない美人。小柄ではあるが、91センチの巨乳体系。彼女の特徴である見事な金髪は、非常に珍しい、体毛のみに表れるアルビノ(メラニン色素欠乏)で、この髪の色のせいでずいぶん苦労した、が口癖だ。とくに親しいもの以外には、めんどうなので外国人の血が混じっていて、隔世遺伝だと説明してある。
神奈川県出身。かつて、読者モデルやシンガーとして大きな人気を誇り、一方で、10代にしていくつものビジネスをこなし、数億の金を稼いでいた謎の多い才女であった。多額のインサイダー取引や、政治家や企業の裏金の運用に関わっていたという噂まであったが、真偽は不明。
末はどうなるかと思われていたが、高校を卒業すると同時に芸能、経済活動の一斉から手を引き、防大に入学。いまだに男所帯である空自に志願し、驚くべき速さで、百里基地所属のF-2支援戦闘機のパイロットを任された。そのまま無難に勤務をこなしていけば、将来は幕僚長も夢ではなかった。だが、あえて橋本は志願して、民間軍事会社はやぶさコーポレーションに転属を希望し、王立軍の義勇兵として戦う道を選んだ。まとめるなら、とにかく行動に謎が多く、読めない人物であった。
だが、橋本本人にしてみれば、特におかしいことも理屈に合わないこともない。自分が一番したいことをする。それが彼女のモットーだった。そのためには、それまで積み重ねてきたものを放り出すこともかまわない。何かをやりたいということは、常にゼロからスタートするのを要求されることであるのだから。
傲慢、自分にできないことはないと言わんばかりの大増上慢。世間一般の人々から見れば、うらやましいのを通り越して呆れるしかない価値観。だが、橋本には、その時々で一番やりたいと思ったことをやっていくだけの才覚と覚悟、度量があったのも事実である。
で、その傲慢な天才の橋本が人生で一番好きなこと。楽しみとしていること。生きがいと言えること...。それは、可愛い女の子とイチャコラすることである。くどいようだが、橋本は女性である。彼女の生きがいは、可愛い女の子とイチャコラすることなのである。大事なことなのでry。
「あ...あの...。ユキホ様、困ります...」
「だめ...かな...?シスターがきれいだから、抱きしめずにはいられなくて...」
自他ともに認めるバイセクシャルである橋本由紀保二等空尉は、美人で清楚なシスターをきつく抱きしめ、耳元で囁く。まんざらでもないシスターの体からは、ゆっくりと力が抜けていく。
「いい髪だね...かわいいよシスター...」
「ああ...お戯れです...」
髪を撫で、近くから目をのぞき込む。シスターは明らかにぽーっとしてきているのがわかる。
「愛しいシスター...。ちゅっ...」
「ああ...ユキホさまぁ...」
橋本はシスターと唇を交わす。はじめは触れ合う程度のキス。やがて深く、大胆に...。
「ちゅっちゅっ...。シスター、もっとキスしたいよ...」
「ああ...ちゅっ...んんんっ...。ユキホさま...ユキホさまあ...」
こうなってはシスターはもう抵抗できない。橋本の誘惑があまりに巧みだった。女同士であれば、貞潔の掟に反することにならないという建前も、シスターにとっての言い訳になっていたこともある。法衣の背中のボタンが全て外され、下着であるビスチェとストッキングも脱がされてしまい、裸にシスター帽というあられもない姿にされてしまっても、シスターにはためらいより、期待と歓喜の方が大きかった。
「あ...だめっだめえっ...!ああああっ!」
橋本が自分の胸の双丘のてっぺんの突起に舌を這わせ、赤ん坊のように吸い付いた瞬間、シスターは目の前が白く弾け、体の奥が硬直したような感覚に襲われる...。橋本が迷彩服の上着とTシャツとブラを取ってしまい、美しい上半身をさらけ出す。ああ...もうどうなってもいい...。私をユキホ様のものにして...。
「橋本はいるかー!橋本由紀保二等空尉どのー!?」
が、シスターが恍惚へと堕ちようとしていたその瞬間、大きくよく響く男の声が教会の裏庭に響き渡る。
「潮崎...?なんだいいところだったのに...?」
「橋本ーいるなら返事しろー!金髪乳だけ女ー!ガチレズセクハラ姫ー!空飛ぶセッ〇スー!」
ぴしっ...。潮崎の罵倒交じりの呼び掛けに、何かにひびが入ったような音が周囲に響いた気がした。
「シスター。悪い、野暮用ができた。また今度一緒に楽しもう...。名残惜しいけど...」
そういって、橋本はシスターに急いで法衣だけを着せ、自分もTシャツだけを急いではおる。裸の上に法衣だけ、ノーブラでTシャツというのが、返って卑猥になった気がしたが、橋本にもシスターにも気にしている余裕はなかった。
「潮崎!セクハラって言葉知ってるか!?今のいいかた、十分服務規程違反だぞ!」
「携帯に出ないお前が悪い!非番なのは知ってるが、非番の時でも携帯には出るようにってお達しだったろ」
形態の着信履歴を確認した橋本が舌打ちする。
「で、ご用件は?」
「お前さんの協力が必要になった。やつらに勝つ糸口が見つかるかも知れん」
潮崎のその言葉には、橋本も興味をそそられた。そういうことなら、いい女とのあいびきを邪魔されたことは水に流してもいいかも知れない。
「これはひどいのう...」
メグレス連合南部の港町、ミーミルの状況を見たアイシアに他の感想はなかった。かつてハブ港として、海の交通の拠点として美しく栄えた港町であったはずのそこは、雨風と高潮、そして悪天候で船が往来できないことのとばっちりで、あらゆる意味で破壊され、その機能を喪失しているように見えた。
入江や砂浜には打ち上げられた船がそのまま放置されている。強風ではがされた屋根を修理する余裕さえないと思われる家屋があちこちに散見される。町の商店は一応営業しているようだが、棚にはほとんどなにも載っていないのが見える。川の近くの家屋は、氾濫下川の水でとっくに浸水するか倒壊して放棄されている。
「本日、新暦102年天秤月11日現在11:10時。現在位置港町ミーミル」
アイシアが言葉を発し始める。一見独り言のようだが、よく見ると手首の時計に固定したデジタルレコーダーに向けて音声を記録しているのがわかる。合わせて、アイシアは上着の内懐に張り付けたデジカメの映りを確認する。デジカメからはコードが伸びて、上着左胸の革製の飾りに開けた穴にしこまれたCCDカメラにつながって、動画で映像を記録している。こそこそとやらなければならないのは不本意だが、やむを得ない。こちらの世界に表現の自由や報道の自由なんてご立派なものはない。権力者に都合の悪い報道は、反逆として罪に問われる有様だ。まあ、地球にも、観光客が写真を撮っていただけのことをスパイ行為と難癖をつけて拘束する国は存在するが、次元が違う。表現の自由という概念からしてないこちらでは、取材も報道も命がけなのだ。
それが証拠に、アイシアには護衛として、陸上自衛隊特殊作戦群の隊員6名と、ベネトナーシュ王国政府の情報員1名が随行していた。それが、王国政府と軍が、アイシアにメグレス連合の取材を許可し、渡航を認める条件だった。アイシアは、ジャーナリストとして、海竜を武器として使うメグレス軍の作戦の副作用、海竜が引き起こす悪天候の影響を取材したいと王国政府に陳情していた。当然、紛争当事国であるメグレスに取材に行くことには難色が示された。しかし、今メグレス側でなにが起きているか、このまま戦闘が長引けばどうなるか、誰かが確かめなければならないというアイシアの言い分も最もだった。
そういうわけで、取材に関しては決して無茶をしないこと、危険が起きたときは、特戦の隊長である三尉の指示に従うことなどを条件として。取材のための渡航が許可された。雨風に紛れて、UH-60J多目的ヘリで超低空で敵レーダーの索敵をかいくぐりながら、ミーミルの沖にある離れ小島に上陸。その後、天候の回復を待って夜の闇に紛れてエンジン付きゴムボート、ゾディアックでミーミルに上陸。悪天候で船が出ず、立ち往生している船員や商人に交じって取材を開始したのだ。
「現在ミーミルは波浪や水害の影響を大きく受けています。強風による家屋の破損、氾濫した河川による住宅への被害、道が土砂崩れで塞がれ、孤立してしまった集落。多くの人々にとって、先の見通しはついていないようです。また、それらの災害に対する組織的な対応は一応町の行政府主導で行われています。しかし、拡大する被害に追いついてはいないようです」
雨宿りの場所として勝手に間借りすることにした空き倉庫の中、アイシアは、高出力の無線通信機によって、ベネトナーシュ王国に向けてニュースを発していく。いつもと違い、標準語に近い口調で。時間通りだから、海の南、王国の領海ぎりぎりを航行中の”はぐろ”が電波を中継してくれる。放送は、王国まで間違いなく届くはずだった。一方で、暗号化されたデジタル信号とはいえ、ロシア人義勇軍に電波が察知される心配があったから。短時間で要点を簡潔に伝える必要がある。
雨は相変わらず激しく降り続けている。私服の特戦の隊員が上着の中に隠した、銃身の短いM4コマンド突撃銃に手をかけたまま油断なく周囲を警戒している。こんなことまでして報道してなんになるのだろう...?アイシアは一瞬そんな気持ちになりかけた。万一捕まればスパイとして殺される危険を冒してここまで来た。そこで遭遇したものは、災害で荒れ果てた町と、絶望するしかない人々。しかも、これは天災でなく、海竜を武器として用いた作戦の代償、早い話が人災だ。
そこまで考えて、アイシアはいかんいかんと首を横に振る。どんなに残酷で醜悪な事実だろうと、取材し報道するのが自分の使命だ。語り部として、常に真実を伝える信念を曲げず、皆から尊敬されていた母親の顔を思い出す。この程度のことで嫌になっているようでは母親に笑われる。
そうして自分を奮い立たせたアイシアは、(王国義勇軍の無人偵察機がこっそり撮影した航空写真から作成した)周辺の地図を広げ、次の取材の予定を立て始めるのだった。
所変わって、こちらはベネトナーシュ王国はインギャルド基地上空。現在、王立空軍の戦闘機同士の模擬戦が行われていた。
「潮崎!あんたのケツは丸見えなんだよ!」
橋本は愛機であるF-2支援戦闘機を出力全開で急旋回させ、潮崎の乗るF-15Jの後方に遷移させる。潮崎も負けじとアフターバーナーを吹かして加速し、急上昇していく。だが、その程度で逃げられるものではない。攻撃は訓練用の電気信号をミサイルや機銃弾に見立てて行われ、実弾を撃つわけではないが、実戦での負荷を再現するために各種ミサイルの実弾を装備している。そうそう素早くはいかないものだ。
「逃がすか!ロックオン!」
橋本は勝利を確信してトリガーに指をかける。が、その時ぞわりと何かに背中を撫でられたような感覚を覚える。この感じ、ドローミ海でSu-47と戦闘になったときに感じたのと似ている...。なにかがやばいと思う前に、彼女の指はトリガーを引いていた。直後、突然潮崎のF-15Jが、まるで攻撃のタイミングを知っていたかのように急降下し、あっさりミサイルを回避すると、旋回しながらの上昇に入り、逆にこちらをロックオンする。F-2が多数の目標に同時に対処する能力を持っていても、ミサイルを撃った直後は誘導にリソースが割かれる。当然回避や反撃には制約がかかることになる。
「なめるなよ!」
F-15Jがミサイルを撃ったのを確認した橋本は思い切った手段に出る。あえて回避行動を取らず、F-15Jに機首を向けたのだ。ミサイルとF-15J両方を同時にロックオンし、さらに2発のミサイルを撃つ。が、そこでまた、ぞわりとした感覚を感じる。チキンレースさながら、敵のミサイルをぎりぎりまで引き付けて、紙一重というところでフレアを射出し、機体をバレルロールさせつつ左に回避する。敵のミサイルはこちらのミサイルに撃墜される。が、こちらのミサイルもF-15Jが放ったミサイルによって撃墜されていた。あの反応の早さはなんなのだ?そう思った橋本は、コックピットに響くアラートにぎょっとする。F-15Jがいつのまにかこちらの後ろを取っていたのだ。ばかな、こちらのミサイルに対処するだけで精一杯だったはずだ。慌ててエンジンを吹かし、急降下するも時遅く、けたたましいミサイルアラートがコックピットに響き、正面のディスプレイに撃墜判定の表示が映った。
『こちらインギャルドコントロール。状況終了。帰還せよ』
橋本はマスクを外し、思い切り空気を吸い込む。負けたことを悔しがる余裕はなかった。あの原因不明のぞわりとした感覚と、今日の潮崎機の怪物じみた反応と機動。急いで基地に帰還して調べなければならない。気がせいている橋本にとって、着陸許可が出るまでの数分さえもがもどかしく感じられた。
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